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« (日本人を止めた)無国籍人:今後の中国をどう観るか・・一つの材料として
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Richter:新たなエネルギー革命を秘めた研究開発に国の支援を! ── 凝集系核融合反応熱を利用したクリーンエネルギー

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マスメディアはほとんど報じない記事として、地球上のクリーンエネルギー革命を秘めている凝集系核融合反応に注目したい。本反応系は1989年に世界中を賑わし、再現性が問題となった常温核融合に利用した実験系とは全く異なり、金属微粉末を入れた真空容器内に重水素を導入する非常にシンプルな実験系で、反応によりヘリウムガスと反応熱のみが発生するというものである。

凝集系核融合反応は熱核融合、原発、高速増殖炉のような生命に危険な放射線を出すことはないことが大きな特徴である。同時に装置の小型化が可能であり、実用化されれば家庭、自動車、電車、船、飛行機等にも設置可能であり、従来の遠隔での集中型大規模発電方式を置き換える可能性もある。すなわち分散型クリーンエネルギー源として最適である。

本反応は従来科学では説明できず、原子物理の専門家は信じがたく、拒絶反応が起き、ミスリードしやすい。実験現場で再現性良く異常現象が起きれば、もはや拒絶はできない。今回も研究初期に、残念ながら不幸な事態があった。

しかしながら、一部の大学、企業の研究機関で自由な基礎研究が今日まで続けられたがゆえに、世界的な優れた成果も日本から発表されている。それらの研究成果が互いにうまく相互作用し、金属バルクでもなく、金属薄膜でもなく、金属微粉末と重水素という組み合わせによる反応により凝集系核融合反応が荒田吉明氏(阪大名誉教授)により発見され、現象の再現性も確認された。

その後、荒田氏の基礎研究を国が積極的に支援した形跡はない。これまでの日本の置かれた研究経緯や既存の周辺技術もあり、すんなりと認めることへの複雑な感情論が災いしているのか、意志決定の鈍さは天下一品である。そんな悠長なことはいっておれない。世界中で追試され、研究が進んでいる。凝集系核融合反応に関する新たな重要特許が海外で提出されれば、それこそ国益を損ねることは必至である。最近では、これほどインパクトのある発見は京大の山中伸弥教授による人工多能性幹細胞の研究成果以来であろう。

荒田氏の研究成果の現状は既に芽は出ており、これをいかに育てるかは国の省庁の垣根を越えた研究費支援と人的支援にかかっている。意志決定をグズグズしている余裕はない。世界が相手である。ぜひとも国の支援を期待したい。

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http://www.the-journal.jp/contents/info/2009/07/post_31.html

ご理解・ご協力のほどよろしくお願いいたします。

核融合=水爆=原爆よりすごい放射能

と勘違いしている方が多く、なぜもっと早くから研究を進めてこなかったのか残念な思いでしたが、知らない間に進んでいたんですね。

エネルギー技術で日本が世界をリードする絶好のチャンスとしてさらに研究を進め、世界に誇る日本の技術と誇りを取り戻すきっかけになってくらたらと思います。

太陽が核融合であることから、太陽のように人類の希望になってくれることを願っています。

プルトニウムやウラニウムを使わわずに核融合反応が安全に取り出せるとしたら、私達は今までの原子力発電や石油エネルギー依存から抜け出せるわけです。安全で無限のエネルギーが得られたら、人類始まって以来の大社会変革が起こるでしょう。この凝集系核融合反応を一般公開実験をぜひ見たいものです。情報をどのうにして得られるかも教えてください。

現在の科学で説明できなくても、エネルギーが効率的に取り出せる実証装置を作ってしまえば良いのですね。新政権においては温暖化対策といって原発推進が上位にくるのですから、訳のわからない新エネルギーが出てくるのはかえって困ったことなのでしょうか。北海道戦略会議では、地域の新政策の案件を探しているところです。来週22日には、2回目のシンポジウムを行います。http://www.minsyu.net/どこかでつながりが持てたらと思っています。

Richter様

本件、以前に別のスレでも投稿されていましたね。大変興味深い記事アップだと思います。

阪大名誉教授:荒田吉明先生のグループが、反応炉(真空容器)内に於ける金属微粉末への重水素導入方式(多分、高圧ガス吸収方式だと思いますが)による実験で、核融合反応と同等の現象(ヘリウム生成と発熱反応)を確認したことは大変素晴らしいことだと思います。
私はまだ詳細不詳ですが、融合反応による有害または高エネルギーの放射線など飛散も皆無ということなのですね。また、再現性や追試などはどうなのでしょうか。
論文が出ているとすれば、アブストラクトだけでも拝見してみたいと思います。

ご存じの通り凝集系物理は、過去の常温核融合発表事例(騒動?或いは測定検証問題か?)などもそうですが、これまでの核物理学や素粒子物理学などによって理論的フォローアップや追試が容易ではない側面もあります。もしこれが本当に核的(核融合物理)現象であると検証でき理論的に確証できれば、極めて画期的で世界に誇るべき成果だと思います。
原理的な確証成果さえ得られれば、出力(熱)エネルーギを用途目的に応じて入出力エネルギー比で実用上必要充分に高く安定的に維持するなどの工学的研究課題は逐次クリアできるでしょうから、先ずは、国による本格的な基礎研究投資を計ってもらいたいテーマだと思います。
仰る通り、バルク(固体)方式でもなく薄膜(ガス透過多重層薄膜)方式でもなく、金属微粒子への重水素吸収導入方式であることも工学応用性や社会的実用性も高く期待できます。
それに重水素は海水からふんだんに(人類の長期にわたる未来にとってほぼ無尽蔵に)得られますし、熱核融合の様なプラズマ閉じ込めや超電導磁石系などの複雑で過大な工学システムと設備や莫大なコストなども不要、装置の小型化も可能、熱核融合や従来の原子力発電の様な有害放射線もなし(トリウム炉にしても放射能汚染の危険性が半減するだけで根本的な放射能リスクは避けられませんから)、入出力エネルギー比の効率性(利用可能な取り出しエネルギーの出力効率の高さ)、投資効果、・・等々、今の時代が抱えるエネルギー問題の多くを解消できる可能性が非常に高いと思います。

国は、過去(科学技術庁組織の時代)の常温核融合研究投資頓挫の経験と同一視せず、および現在欧米と協力して進めている莫大な投資と気が遠くなる様な時間を必要とする熱核融合研究に集中するのではなく、新たな国家エネルギー戦略として新たな核融合研究=凝集系物理研究を取り込み・体制を整備し・投資してもらいたいと思います。

Richterさんの言われる通り、この荒田阪大名誉教授が発見した凝集系物理による核融合実験成果が得られたこの機会と時機を逸すれば、日本は科学研究的にも特許件を含む工学成果的にも市場的にも、そしてエネルギ戦略上も重大な遅れと損失を被る危険性があるでしょう。

この記事の件につきましては
リチャード・コシミズさんのブログに詳しく書いております。
http://richardkoshimizu.at.webry.info/
良ければ見てください。

以下の学会誌に発表されています。

高温学会誌
Vol.34 No.2 Page.85-93
「固体核融合」実用炉の達成

神谷英明 | 2010年3月18日 16:08 様

レス有難うございます。

凝集系核融合反応の公開実験は古くは2008年5月22日に大阪府吹田市にある阪大の先端科学イノベーションセンターのインキュベーション棟C棟3階の実験室で行われ、核融合の証であるHeガスが明確に検出されています。

凝集系核科学の国際会議が定期的に開催されています。信頼おける最新情報としては、昨年の10月にイタリアのローマで開催の第15回凝集系核科学国際会議の報告を神戸大の北村晃教授と高橋亮人(阪大名誉教授)連名でされています。
http://dragon.elc.iwate-u.ac.jp/jcf/file/ICCF15repJCF.pdf

島様 | 2010年3月18日 17:21

ありがとうございます。
拝見しました。


to-chan様 | 2010年3月18日 17:21

ありがとうございます。
高温学会には加入していませんが、取り寄せてみます。

長田 | 2010年3月18日 16:34 様

レス有難うございます。
現在は基礎研究段階であり、実用になるには当然、多くの課題を克服しなければなりません。しかし、反応装置があまりにもシンプルですので、やりようによっては実用化は意外に早くなるかもしれません。何にもまして、原発や熱核融合(トカマク型核融合炉、レーザー核融合)の大なる有害作用と複雑なシステムに比較して、凝集系核融合はあまりにもその素性の良さに感銘さえ覚えます。

世界のエネルギー産業構造が劇的に変わる潜在力も秘めており、既存エネルギー利権の恩恵にあずかっている組織は、ロングレンジで相当の戦略変更を迫られるのではないかと思います。護送船団の既存の保守的な組織には望まぬ訪問者かもしれませんね(笑)。

鈴蘭 | 2010年3月18日 16:58 様

専門的な詳細なレス有難うございました。

参考までにto-chan 様引用の高温学会誌Vol.34 No.2 Page.85-93の「固体核融合」実用炉の達成論文(pdfファイル)は下記から見れます。
http://www10.ocn.ne.jp/~solid_fu/solid_nuclear_fusion_reactor.pdf

私は、この件に関して、素人ですが、ある縁で金属コロイド(超微粒子)金属クラスターにかかわりました。

それはあるアイデアマンと知己を得ることから始まりました。
彼によると10年以上前のことでしたが、理論的には金属分子を量子力学をもとに「分子軌道測定法」とコンピューター演算によってシュミレートした結果、金属による超微粒子クラスターの存在を導き、一定条件下で発生する干渉周波を持つ構造化エネルギー現象を引き出し、超伝導に比類する性質と構造化エネルギー(⇒金属クラスターエネルギー)を一挙に発現させることが可能ということでした。

金属クラスターは、貴金属類(Pt/Pd/Ag/Au等)
超微粒子の大きさは50~100Å(オングストローム)と推定されました。

この発明を具体化するべく会社を立ち上げ、プラチナクラスターなどを製造し、Pt・Pd金属クラスターをヤシガラ活性炭に含侵・真空蒸着した(交換)触媒能を有する活性炭を作りました。
それは10年以上前の世界湖沼会議や世界連邦大会でデモンストレーションしました。

そしてある特許事務所を通じてスピルオーバー型電池の米国特許、EPC特許を申請出願しました。
MC-P-9501 米国新規特許出願
MC-P-9502 EPC新規特許出願

この電池はネットで検索したところ、あるいはもしかすると「凝集系核融合反応」につながるのではないかと思い、投稿させていただいた次第です。

しかし残念ですが、念のため申し上げますとこの事業は一年ちょっとで資金難のため、事業を継続することができませんでした。

>仰る通り、バルク(固体)方式でもなく薄膜(ガス透過多重層薄膜)方式でもなく、金属微粒子への重水素吸収導入方式であることも工学応用性や社会的実用性も高く期待できます。

バルクや薄膜方式でもなく、
そしてその金属微粒子ですが、「粉ではなく、金属超微粒子≒クラスター(あるいはフラーレン)≒コロイド」状態こそが適切・重要かと。

>仰る通り、バルク(固体)方式でもなく薄膜(ガス透過多重層薄膜)方式でもなく、金属微粒子への重水素吸収導入方式であることも工学応用性や社会的実用性も高く期待できます。

その金属微粒子ですが、「粉ではなく、コロイド=金属超微粒子=クラスター構造」が適切かと。

20年前の常温核融合ブームのことを思い出しています。
 あのころ、 フライシュマン=ポンスらの熱の検出と、ジョーンズの異常中性子の話がでて、多くのラボで追試がなされました。 
結局、私のまわりでやっていた方はそのとき熱発生は確認できなかったのですが、中性子は多少でたという結果でした。

 cold fusionに対しての当時の全体としての反応は、原子物理系の人は否定派が多かったですが、物性物理系の人は「そういうこともありえるし」くらいの慎重というか許容範囲が広いというか、みたいな態度が多かったと思います。
 ただ、世間では加熱がすごかったため一瞬だけ研究費が出て、その後タブー的に研究費がでなくなった事情というのは成り行きとしてあったことでしょう。

 とにかく、この話は科学界からみて、常識的な科学からはまったくありえないというほど変な話とはもともと違うのだということは一言いっておきたいと思いました。

Richter様 | 2010年3月18日 18:19

レスありがとうございます。
論文ファイルURLのご紹介ありがとうございました。

早速拝見致しました。
詳細な専門的読み解きには少し時間が必要であり、勉強させていただきたいと思います。

ざっと目を通したところ、この論文によると、金属微粉末というよりは、「試料バルクへの重水素ガス導入(D2イオンガス噴流)によりD2イオンがサンプルバルク内の無数の素粒子構造(”電子箱”)へ侵入して無数の凝結体(→これが微粉末の意味でしょうか?)が形成され、D2イオンが核燃料となってヘリウム(4-2He )と熱エネルギーに転化する」と云う核物理学的メカニズムの様ですね。
理論面の検証論拠もクリアであり、確かに極めてシンプルな直接的核融合反応(融合反応と云うよりも、核種転化反応)を呈していると思います。ある意味「なるほどそうか」と気付かされる様な大変興味深い新鮮なプロセスメカニズムでもあります。
また、熱核融合にみられる様な生体に有害な放射線或いは高エネルギー粒子線などの発生や二次過程なども所見されず、確かに無害の様ですね。
その他・諸特性データなど科学的な面や生体への無害性なども含め、感嘆の思いで通読しました。(詳細はまたじっくりと勉強させていただきます。)

論文末尾で先生(共著)が述べておられる通り、これはただ単に「我が日本国のため」などと云う狭小な意味ではなく、「人類の未来」にとって極めて有益・有意義な理想的なエネルギーと云うとらえかたがより適切だと思います。

日本政府が、グローバルな観点と国益の両面から率先して重要施策のひとつに繰り入れ、人類の未来のため地球規模で先導役を果してもらいたい、と改めて思います。

watanabe kikuo様 | 2010年3月18日 22:05

ご指摘ありがとうございます。
仰る通り、クラスター構造は私も想定しました。

北大の水野忠彦先生も、この研究で非常な苦境に立たされています。

常温核融合―研究者たちの苦闘と成果

工学社 刊

核反応があってしかも有意に印加エネルギーより多いエネルギーが取り出せたというのに何故に放射線が測定されないのか不思議。

仮にエネルギーが多く出てきたのなら実験プラントを作ってそのエネルギーを電気に変えて電力会社にでも売れば時間に比例して儲かるじゃん。

なのにやってないところを見ると研究費目当てのアドバルーンじゃないかとすら勘ぐってしまうなぁ・・・

アインシュタインではありませんが、既存科学にのみ固執していては新たに誕生する科学のすばらしさを実感できません。事件は現場で起きています。ご承知のように自然界は未だ未だわからないことだらけなのではないでしょうか。

理論の高橋亮人阪大名誉教授の説明によると、たしかに従来科学のDD核融合反応では中性子とトリチウムTが発生し、またHe-4の発生は1ワットにつき毎秒100000個の低レベルです。しかしながら、新たに発見された凝集系核科学実験では1ワットの過剰熱レベルに対応して毎秒2x10の11乗個のヘリウム(He-4)が発生します。これは凝集系独特の新しいHe-4が灰になる核反応があれば説明可能なデータである。種々の理論モデルの提案があるが、高橋氏の「正四面体凝縮による4D核融合とHe-4の発生の理論モデル」は定量的な説明に成功していることを付記しておきます。

比較的、簡単な装置で実験できるようですね。大学の工学部ならどこでも追検証が出来る筈です。
私の出た学校でも細々ながら研究しているようです。
大手のメーカーあたりでも密かに研究しているのではないでしょうか。
特許で押さえた方が勝ちになりますからね。
政治の世界はいやですが、こう言う話は夢があって面白いですね。

既存の常識を覆すような研究を、わが国で行うことは、学会の権威の立場を脅かすことになるので、徹底的に潰されるようです。
したがって国立の機関で行うことは無理です、民間で研究を行う必要があるようです。
エネルギー関係については、今の経産省は電力業界に牛耳られているので、電力業界の不利益になることに補助金など出ません。

「神谷英明 | 2010年3月18日 16:08」様

常温核融合関連の情報は以下のサイトが最も豊富だと思います。
ここのライブラリには3500以上の文献(論文・レポート等)が収録されています。
http://www.lenr-canr.org/

一般向けの情報としては、2009年7月2日にTBSで放映された「CBSドキュメント 常温核融合の可能性」という番組が有名です。これに関連する情報は以下に載せましたので興味があればご覧ください。
http://amateur-lenr.blogspot.com/2009/09/blog-post_20.html

また、私のような素人でも読みやすい文献としては以下があります。最後のものは古い文献ですが、常温核融合の真偽を巡って議論が白熱していた当時の様子が伺えます。ご参考までに。

http://www.lenr-canr.org/acrobat/RothwellJmiraiokizu.pdf
未来を築く常温核融合
ジェト・ロスウェル(Jed Rothwell)著
2007年5月1日初版発行

http://www.lenr-canr.org/acrobat/MizunoTjyouonkaku.pdf
常温核融合プロジェクト
水野忠彦著

http://www.geocities.jp/hjrfq930/Papers/paperj/paperj03.pdf
科学する心と常温核融合現象
小島英夫著
「理大 科学フォーラム」2008.5 pp.30-37 (2008)

http://news.goo.ne.jp/article/gooeditor/life/science/gooeditor-20090518-01.html
http://news.goo.ne.jp/article/gooeditor/life/science/gooeditor-20090518-02.html
夢かオカルトか…常温核融合に捧げる人生、科学者・水野忠彦
2009年5月18日(月)

http://jasosx.ils.uec.ac.jp/JSPF/JSPF_TEXT/jspf1992/jspf1992_10/jspf1992_10-360.pdf
常温核融合研究:最近の進展
高橋亮人著(大阪大学工学部)
(1992年7月29日受理)

「GON | 2010年3月19日 03:44」様

>仮にエネルギーが多く出てきたのなら実験プラントを作ってそのエネルギーを電気に変えて電力会社にでも売れば時間に比例して儲かるじゃん。

多くの実験で化学反応では説明のつかない規模の過剰熱が報告されていますが、実験プラントを作れる程に技術は成熟していないと思います。
具体的には以下の2点が常温核融合の大きな課題だと思います。
・理論が解明されていない。
・定性的な再現性はあるが、定量的な再現性に乏しい。

後者は非常に興味深い性質で、常温核融合現象の本質に関わるものだと思います。これについては、以下の記事に書きましたので興味があればご覧ください。

http://amateur-lenr.blogspot.com/2009/09/blog-post_26.html

>なのにやってないところを見ると研究費目当てのアドバルーンじゃないかとすら勘ぐってしまうなぁ・・・

常温核融合の研究者は世間の正しい認知が得られない事で、むしろ不当に扱われてきたのが実情だと思います。

http://www.lenr-canr.org/acrobat/MizunoTjyouonkaku.pdf
常温核融合プロジェクト
水野忠彦著
のP92から、凝集体核科学国際学会の設立集会の晩餐会でWilliam Collis が行った演説を引用させていただきます。

「今まで常温核融合は大変ひどい扱いを受けてきた。個々の研究者はお金も地位も研究する場所もなかった。ましてや論文を主要な学会誌に送っても受理されることは極めてまれであった。さらに学会で発表することも難しかった。しかし今までの15年にわたる努力によって常温核融合がはっきりと確認された。これによってついに凝集体核科学国際会議が英国の公式会議として設立できた。この学会を中心としてさらに発展していこう。もっと多くの会員を集めよう。今まで常温核融合に反対であった科学者でも受け入れていこう。そこにはなんの差別も無いのだ。科学の発展のために民主的に開放的に自由にこれからは進んでいこう。」

fury | 2010年3月19日 23:55 様

鋭い指摘、痛み入ります。
本来、この種の複合領域を包含する科学・技術は分野横断的であり、一つの学会が牽引するのは難しく、また本テーマは基礎研究段階ですから、文科省がリーダーシップをとってもっとダイナミックに関連分野に働きかけ調整して軌道にのせなければいけないのですが、仰るとおり、全くその気配は感じられません。

大学での本分野の研究状況をみると、研究費を個人負担でやっておられるとか聞いております。既存科学からはみ出るような研究には予算がつかない、実に嘆かわしい実態です。基礎研究テーマに権威者のようなお偉い方のお墨付きがないと研究費が配分され難い現実の良き事例でしょう。

一方、民間の研究所で研究はたしかに行われていますが、科学歴史を変えるような一大分野であり、民間でやれる範囲は限られていることを考えると、やはり国の支援が望まれます。米国では国防総省のDARPA(国防高等研究計画局)が常温核融合の研究費支援を行っているようです。

科学・技術の底辺に横たわる学術会議、学会等の平均的傾向は、その組織の閉鎖性は昔から、それはそれはのものです。それに大企業との関係(企業から大学への委託研究費等々)も加わり、ますます難しくしています。これまでに改革は叫ばれ、動き出したものの実体は遅々として進んでいないように見えます。

ましてや常温核融合では原子核物理専門の、かの有馬朗人氏(東大名誉教授で元東大総長、元文科相、元自民党参議院議員、元理化学研理事長等々歴任)が「常温核融合が科学的現象ならおれは坊主になる」といわれたことを記憶していますが、権威者がこのようなことを発せられたことはかなりの影響があったと推察できます。しかし、現状は一変しており、最近では有馬氏も以前の居丈高の態度は消え失せているのではないでしょうか。

既存科学はまだまだ自然界の現象を撫でた程度で、実は未知の分かっていないことだらけなのです。大学で学ぶことなど、自然界の極々一部の科学的に説明出来ることだけを学んでいるわけです。

浅学俊郎 | 2010年3月20日 03:05 様

多くの情報提供ありがとうございます。

凝集系核科学に対する一般の人への認知は、確かに大切ですね。

未だ科学的にはっきりと解明されていない段階では、通常、実験系により異なる結果がで易い。

同じ実験系で、誰が行っても再現性(定量的)ある結果が出ることが科学研究には必要です。

バルク電極を用いた電気分解型の異常発熱現象は、まだ、実験の定量的再現性に難があるように感じますね。

いずれにしても、これからの凝集系核科学の進歩が楽しみです。

「横丁の永田(こと 永田 貞雄) | 2010年3月19日 13:02」様
>比較的、簡単な装置で実験できるようですね。大学の工学部ならどこでも追検証が出来る筈です。

比較の問題だとは思いますが、ちゃんとした実験のためにはそれなりの機材が必要らしく、研究者の方々は苦労されているのではないかと思います。

Jed Rothwell氏の本に以下のような記述があるので引用させていただきます。

http://www.lenr-canr.org/acrobat/RothwellJmiraiokizu.pdf
未来を築く常温核融合

P8
常温核融合は容易な安い卓上の実験か?
世界で有数の電気化学の研究者リーチャード・オリアニは50 年にわたる研究の中で常温核融合の実験は一番難しかったと言う。実験の費用は5 万ドルから2000 万ドルかかる。実験に使う装置は比較的簡単なもの、たとえば、フライシュマンとポンスの銀めっきが下まで届かない特製のデュワー試験管から、三菱重工業先進技術研究センターとイタリ国立原子力研究所(ENEA)(図1.1)の特注設計の高性能の質量分析計まである。実験は大体6 ヶ月から2 年間はかかる。フライシュマンとポンスが発表したころにフライシュマンは「比較的に簡単な」方法だと指摘したが、十億ドルのトカマク方式のプラズマ核融合試験装置と比較をするならばという意味であった。

「Richter | 2010年3月20日 09:46」様

有意義な投稿をありがとうございます。

>未だ科学的にはっきりと解明されていない段階では、通常、実験系により異なる結果がで易い。

私が述べたかったのは、常温核融合現象が科学的に解明されたとしても実験によって違う結果がでるかもしれない、という事です。したがって、定量的な再現性が無いからといって実験結果を否定してはいけない、と言いたかった訳です。

これは「定性的再現性」と呼ばれているらしく、小島英夫博士の著作である「「常温核融合」を科学する」に以下のような説明が載っています。少々長いですが引用させていただきます。

P107~P108
2.12 定性的再現性
 フライシュマンたちの実験を1.2節で紹介したときにも述べたことですが、常温核融合現象の実験では、同じ条件(人為的に制御できる巨視的条件)で実験しても、結果がまったく同じになることはほとんどありません。
 得られる物理量「x」の測定値「X」は一定せず、得られるまでの時間も不定で、場合によっては一度起こった現象と同種の現象が次に起こるまでに数ヶ月かかることもあるのです。これは、筆者が行った実験での経験でもありますし、親しく交流をもった多くの実験家の経験でもあり、著名な実験家が会議で表明していることでもあります。

 このような経験は、巨視的(マクロ)条件を実験者が設定しても、人為的にはコントロールできない微視的(ミクロ)条件が常に存在し、その微視的条件が現象に大きな(ときには本質的な)影響を与えるときに起こることです。
 また、常温核融合現象では、“原因”である「原子過程」のエネルギー量と、“結果”である「原子核過程」のエネルギー量とに、百万倍(10**6)もの違いがあることが、現象の定性的再現性を際立たせている点も見逃せません。
 定性的再現性の身近な例としては、割り箸を割って出来る2本の箸の形が一定しないことがあります。
 割り箸の外形はみな同じですが、割った結果は同じにはなりません。それぞれの割り箸の木目が違っていることを知っていれば、この結果は当たり前と思って誰も問題にしません。しかし、木目というミクロ構造の存在を知らなかったら、この結果は不思議この上ないことでしょう。
 はじめの形(マクロ条件)が同じなのに割った結果の箸の形が違うのですから、割り箸を割る行為(現象)には再現性がないことになり、科学的に説明できない不思議な現象ということになってしまいます。

本来、別テーマで述べなければいけないことだが、国や関連企業の研究予算とも深く関連している重要なことなので、今更ながらではあるが指摘しておきたい。それは現在の凝集系核科学の基礎研究で、次々と発見されている核変換現象に関係することである。

結論から先にいうと、現在、稼働する原発の核分裂反応により生成する高レベル放射性廃棄物を危険でないものに核変換させる基礎研究を行い、新たな希望の光を見出せないかということである。既存科学では考えられもしなかったことである。

すでに、レーザーコンプトンγ線ビームによるヨウ素核変換の研究が進められているが万能ではない。やはり、21世紀の新たな科学の誕生を機に、是非とも、人類が困っている多種の放射性廃棄物の核変換分野に役立てられないか真剣に取り組むべきではなかろうか。

そのためにも、この凝集系核科学分野に例えばエネルギー分野と放射性廃棄物の核変換をターゲットにした分野に人的、物的基礎研究支援を国が重点的に行うことは大変時宜を得たものといえるが如何だろうか。

注):現在の原発の核分裂反応により増え続ける危険な高レベル放射性廃棄物(約百万年間管理要)は大問題である。一時は海洋投棄が殆ど決まりかけていたが、結局、地下約300mの深地層埋設処分に変わったが、この処分技術自体、完成された技術でも何でもないのだ。
海に捨てれば海洋生物に、地下に捨てれば早晩、地下水に溶け込み、野生生物の奇形が現れはじめ、多様な影響が出現し、結局、人間生活に循環し、取り返しのつかない公害問題、死活問題としてまい戻ってくることは必定である。
また誰も予測はできないが、何年後、何十年後、何百年後に、あるいは何千年後に大地震、地球の地殻大変動が起き、あるいは小惑星、隕石衝突により、高レベル放射性廃棄物の埋設物が地表近くに移動あるいは露出するかもしれない。
責任逃れの常套文句の「想定外でした」では済まされぬ生命存続が危ぶまれることになる。その頃には現世代の人間は誰一人生きておらず、誰一人、責任を取る人はいない。
いまでは電力会社のおいしい利益追及のために、必ずしも必要でない原発を次から次へと導入し、電力を使いたいだけ使わせ、使い、原発技術の恩恵を享受させ、享受し、危険な廃棄物だけを子孫に押しつけているのである。こんな現世代の無責任さ、身勝手さが許されていいはずがない。それに深地層埋設処分できない厄介ものがある。それは原発の原子炉の核分裂で生成される半減期1600万年、低温で気化し易いヨウ素129である。

投稿者: 浅学俊郎 | 2010年3月20日 11:39様
巨大科学(熱核融合、ロケット、先般話題になったスパコン等)に比して安いと言ったまでです。
また20年前に新聞紙上を賑わした常温核融合の時、私の出た大学も直ぐに追検証をしていたからです。
今回の凝集系核融合とは違うとは思いますが、貧乏大学でも検証実験をした事が頭にあったためです。
何れにしても再現性と安定性がどうかだと思います。
また実験の測定精度が問題になるのだと思います。
固体物理或いは物理化学の範疇の学問になるのでしょうか、理論は後追いになるくらいまだまだ未知の現象が多いと思います。
良い結果になる事を楽しみにしています。

追伸:
凝集系核科学の基礎研究による核変換現象発見に関する特許は多分、既に研究されている方は提出されていることと推察します。ひょっとすると21世紀の錬金術になり、今後の高効率燃料電池用電極、リチウム電池電極、その他、実に多くの分野の応用が期待できそうです。

しかし、高レベル放射性廃棄物を危険でないものに核変換させることにターゲットを絞った基礎研究は企業だけではなかなか難しい面もあるのではないかということでRichter | 2010年3月20日 17:02 でコメントしました。

投稿者: Richter | 2010年3月20日 17:02 様
高レベル放射性廃棄物は加速器駆動未臨界炉で核種変換してしまうことが検討されています。
加速器駆動未臨界炉実験は1年前に始まったばかりです。
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/press/2009/0304.html

浅学俊郎様

広範な情報のご案内、ありがとうございました。核融合関連では高エネや熱核融合(名大・阪大や原研着手以降)以外は深入りしてこなかった領域であり、大変勉強になります。ご例示のマクロ・ミクロ論については若干の異見もなきにしも非ずですが、それはさておき、これを契機に関心をもってウオッチして行きたいと思っています。


Richter様 | 2010年3月20日 17:02 | 2010年3月20日 18:44

私は素粒子論や宇宙物理の他、仕事上で高エネ研・電力中研・電事連・電力/電機企業・原研・動燃などとの関連で原子力安全性やECCSや廃棄物処理(ガラス固化やアスファルト固化など)・核燃料再処理・その他に直接係った経験もあり、仰っておられることの重要性はよく認識しており、またご主旨もよく理解できます。
その意味で、この記事スレッドの主旨内容と意義(凝集系核科学と核変換研究および分野横断的基礎研究の重要性やチャレンジの意義)が多くの方々に多少なりともご理解いただく良い機会になればいいなと思い、願っております。
Richterさんの今後の更なるご活躍にエールを送ります。


大田様 | 2010年3月20日 18:56

大変ホットで貴重なご案内、ありがとうございます。強い関心をもって勉強させていただきます。

大田 | 2010年3月20日 18:56 様

加速器駆動未臨界炉での核種変換情報ありがとうございました。
勉強させていただきます。

鈴蘭 | 2010年3月20日 20:59 様

鈴蘭様のこれまでの多様かつ貴重なご経験を拝見しますと、現在社会が抱えるエネルギー分野の問題に、社会科学の立場からも是非とも一役背負って頂かなくてはならないようですね。

いうまでもなく現代科学・技術は諸刃の刃でもあります。過去を振り返り、うまく機能しなかったテクノロジーアセスメントは今は戦略的環境アセスメントに置き換わったように思います。公共に関わる技術を世に送り出すには専門家だけで決めるのは余りにも問題があり過ぎ、今後は市民代表も円卓会議に参加し合意形成を図ることが求められます。

Richter様のご指摘とおり、現状では常温核融合現象のもたらす核反応熱の発電への応用がクローズアップされていますが、常温での核種変換という観点からの応用も非常に重要になる可能性を秘めていると思います。

高レベル放射性廃棄物の処理については、研究が進んでいる事を最近になって知りました。大田様からご指摘のあった加速器駆動未臨界炉実験の資料も読んでみたいと思います(残念ながら本日は京大のサイトが休止しているようでアクセスできなくなっていました)。

この観点では、以下の報告書の中に、NIFが推進する米国のレーザー核融合の構想の中に、レーザー核融合で発生する中性子を使って高レベル放射性廃棄物を「燃やし」、エネルギー発生と低レベル廃棄物への変換の一挙両得を狙う計画(LIFE)があるのを知って驚きました。

http://www.ilt.or.jp/forum/chousa/IAEA.html
22nd International Atomic Energy
Agency Fusion Energy Conference
(国際原子力機関 核融合エネルギー会議)報告

核兵器の廃棄に困っているであろう米国やフランスがレーザー核融合の投資に熱心である理由の一つはここにあるのかなぁと憶測する次第です。

こういった視野からも、日本でも科学技術分野への戦略的な公的助成をもっと強化すべきだと思います。常温核融合分野に関しては日本人研究者の貢献も大きく、将来の重要性・面白さを含め、第一級の優先順位が付けられて良いと思います。

ちなみに、常温核融合の元素変換に着目した研究としては、三菱重工の岩村康弘博士のパラジウム多層膜の重水素透過を使った実験が有名のようです。

素人にはその凄さがなかなか分かりませんが(笑)、以下の三菱重工のサイトにさりげなく紹介が載っています。常温で核種変換が起こしうるという物凄い事を言ってます。

http://www.mhi.co.jp/atrc/project/pdtamakuso/index.html

このシステムによって、Cs(原子番号55)からPr(原子番号59)への元素転換が非常に再現性高く起こせるようです。この件については以下に詳しく発表されているらしいのですが、この資料は入手しておりません。

固体物理 No.4 (通巻458号)
実験ノート 重水素透過による Pd 多層膜上での元素変換の観測 (岩村康弘・伊藤岳彦・坂野 充・栗林志頭真)

以上、ご参考までに。

今から30年以上前、小牧久時氏の研究で、原子転換が自然の中で、あるいは生物内で起きていることを知り、大変驚いた記憶があります。フランスのケルヴラン著の書籍「自然の中での原子転換」、「生体による原子転換」で興味深い諸現象を知ることができます。当時から核物理の専門家は相手にせず、この状況は今日の凝集系核科学の誕生まで続いてきたわけです。

米国、オバマ政権のエネルギー長官になったノーベル物理学賞受賞者のスティーブン・チューが就任間もない頃、ユッカマウンテンの放射性廃棄物地下埋設場への埋設をストップさせました。さすが彼は物理出身、原発の高レベル放射性廃棄物を溶融塩原子炉で燃やして危険でない核種への変換を考えたためではなかったのでしょうか。日本でも、このような発想で、政治主導で無毒化基礎研究を推進、具現化して貰いたいものです。

日本は狭い国土に55基もの原発があり、高レベル放射性廃棄物を無毒化する研究は国民の安全安心、鳩山政権の核である人の命の大切さ考えれば、非常に優先順位の高い筈です。

「危険なものは地下に埋めればよい」とする貧素な発想から脱却しないと、高レベル放射性廃棄物問題はいつまでたっても国民が納得する解決法は実現しないのではないでしょうか。備えあれば憂いなしで、無作為は早晩、国民に不条理な無理難題を強いることはミエミエです。

今まさに、核種変換が人工的に可能な科学が誕生しつつあり、その基礎研究に国が優先順位高く、政治主導で支援することが問われています。将来、この成果を介した国際貢献は非常に大きなものに拡がっていくと期待されます。

非常に疑問はあるのですが、
(イカサマかもしれない)
Randell Mills 先生の
BlackLight Process
というのも面白そうです。

wikipedia(英文)で、
"Blacklight Power"
で検索できます。

山本 寛 著
水素プラズマ エネルギー革命
工学社 2005
で解説されています。

何か、ものすごい誤解があるようなので、ちょと書いておこうと思います

【1】実験の意味について

まず、現象とその科学的説明について
すこし書いてみたいと思います

さて、静電気ってありますよね?
下敷きをこすって頭にかざすと、髪の毛が逆立つ、あの現象です
この現象は大昔から観察されてきましたが、
どうしてこんな現象が起こるのか
つい最近まで、マトモな説明が一つも存在しませんでした
というのも、
電子の概念がない近代以前の社会では
こうした現象を説明する枠組みも、
四大元素といった
当時一般的だった概念を使うしかなかったからです

この枠組みだと上手く説明できないな・・・
ということが、
現代科学でも山ほどあります
この記事で『擬集系核融合』と呼ばれているものは、特にそういえます
現象は発見されています
しかし
この現象の説明に関しては、
それが正であるかどうか、まだ分かりません
それどころか逆に
現象の説明が、最初から「核融合」と決めてかかっているのが、
この手の実験発表の最大の欠陥だったりするのですよ

この手の実験については
面白い現象を発見したなあ、と誰もが考えます
同時に
「核融合だ!」という推論には
ふ~ん、そうかもね、と言うしかありせん

まして、原子力を代替する新しいエネルギー技術だ~!
という意見に対しては
このアホウ、飛躍しすぎだ、と普通は考えます

【2】エネルギー収支比の問題

人間が利用するエネルギーは
つねにEPR(エネルギー収支比)が問題になります
EPRとは、
エネルギーを取り出すために使用したエネルギーと、
取り出されたエネルギーの比率を指します

EPRの分かりやすい例としては、石油があります
掘り当てたら自噴してくれる石油は、
ものすごくEPRが高いです
だからこそ人類にとって石油エネルギーが
最高のエネルギー資源だったことが分かります

このEPRで考えた原子力も
かなり効率的なエネルギー源です
だからこそ
高レベル廃棄物等の深刻な問題を抱えているにもかかわらず、
人類は原子力をエネルギー源として使っているのです

さて、この記事で『擬集系核融合』と呼ばれている現象を
EPRの観点で考えると
「エネルギー源として使用しよう!」
というアイデアは、
今のところ
どう考えてもムチャだと断言ができてしまいます

似たような現象を利用した、固体高分子形の燃料電池を
ここで考えて見てください
次世代の自動車の動力源として
色々と論じられている、水素燃料電池などがその代表です

この種の技術は、エコで環境に優しいといわれていますが、
実は、より悪質なエネルギーのムダ使い、
というのが現状だったりします
莫大な一次エネルギーを投入して
ようやく
わずかな二次エネルギーを得られるだけだからです

物性がよく理解されている水素や
金属類を利用した、
燃料電池ですら、まだこの段階なのですよ

長々と書き散らしてしまいましたが、
現象がある、
ということしか分かっていないものを
エネルギー源だ!
と安易に主張する人がどうしてマトモな世界に全くいないのか、
分かっていただけるかと思います

夢は大きく持つべきですが、
現実とあまりにかけはなれた夢を、
エネルギー源という
社会の根幹的な問題にからめて論ずるのは
大人がすることとしては、ちょと問題があるのですよ

今日、この記事を発見した時は、
なにかエイプリル・フールの企画かな?
と最初思ったくらいです・・・

投稿者: とりあえず | 2010年4月 1日 18:58 さま

おかしな結論ばかり書いてあるサイトに一つだけまともなことが書いてあったらおかしいじゃないですか? だからこれでいいのです。

「 とりあえず | 2010年4月 1日 18:58」様

>現象の説明が、最初から「核融合」と決めてかかっているのが、この手の実験発表の最大の欠陥だったりするのですよ
>この手の実験については面白い現象を発見したなあ、と誰もが考えます
>同時に「核融合だ!」という推論には
>ふ~ん、そうかもね、と言うしかありせん

これは認識が間違っていると思うので反論させていただきます。
常温核融合の実験では、そこで起こっている現象が核反応として思えないこと、つまり、化学反応ではどうしても説明できない事を証明するべくデータの収集と考察が行われています。
その結果、核反応が起こっていると結論付けられており、決して結論ありきで議論が進んでいる訳ではありません。

ちなみに、核反応である事を証明するデータとしては、主に以下のようなものがあります。
(1) 過剰熱(化学反応では起こりえない量の熱発生)
(2) 核種変換
(3) 中性子発生(非常に微小)

これらの実験の結果を受けて、常温核融合に関する多くの論文が執筆され物理や化学系の論文誌に掲載されています。以下のサイトのライブラリにはレポートや論文を合わせて3575本(2009年4月時点)以上収録されています。

http://lenr-canr.org/

上記の収録論文を集計した以下のレポートによると、例えば過剰熱の検出を報告した査読済論文は200本以上出ています。

http://lenr-canr.org/acrobat/RothwellJtallyofcol.pdf

これらの研究結果により、常温核融合(低エネルギーでの核反応)現象の存在は確実になったと言えます。

この1~2年、米国やイタリアでは常温核融合研究が再認知されようとしています。
例えば、この3月に開催された米国化学会での常温核融合セッションの模様が以下のように発表されました。

http://www.eurekalert.org/pub_releases/2010-03/acs-fm030810.php
'Cold fusion' moves closer to mainstream acceptance

公的な機関が発行したレポートとしては、米国の国防情報局(Defense Intelligence Agency)が発行した以下があり、常温核融合を肯定的に評価しています。

http://www.lenr-canr.org/acrobat/BarnhartBtechnology.pdf
Technology Forecast: Worldwide Research on Low-Energy Nuclear Reactions Increasing and Gaining Acceptance

また、日本では豊田中央研究所や三菱重工の研究所に常温核融合の著名な研究者が所属して長年研究成果を発表してきており、民間企業でも投資を行っている分野だと分かります。

「ふ~ん、そうかもね」等という段階は通り過ぎているのです。

「 とりあえず | 2010年4月 1日 18:58」様

常温核融合はまだ基礎研究の段階であり、発生熱を利用した発電への期待は大きいものの、まだEPR(エネルギー収支比)について論じられる段階ではないと思います。ただ、常温、すなわち低エネルギー状態で核反応を起こしてエネルギーを得るので、ERPは非常に高くなると期待はできるでしょう。

>まして、原子力を代替する新しいエネルギー技術だ~!
>という意見に対しては
>このアホウ、飛躍しすぎだ、と普通は考えます

決してアホな話だとは思いませんが、現状の原子力発電を直接代替する方向に進むかどうかは分からないという点については同意します。常温核融合技術からは、高出力で非常に寿命の長い電池のようなものが生まれるかもしれません。現在の大規模発電&送電網という仕組みとは異なる分散型の発電インフラができるかもしれません。

例えば、以下の文献には、こういった未来像がふんだんに描かれています。

http://www.lenr-canr.org/acrobat/RothwellJmiraiokizu.pdf
未来を築く常温核融合
ジェト・ロスウェル(Jed Rothwell)著

>物性がよく理解されている水素や
>金属類を利用した、
>燃料電池ですら、まだこの段階なのですよ

常温核融合でよく登場するのは、水素と水素を吸蔵するパラジウムのような金属です。身近な物質である水素でさえ、まだまだ我々の知らない性質を持っているのです。純粋に科学として面白いというのが、常温核融合研究を盛り上げたいと思う大きな理由の一つです。

@浅学俊郎さんへ

「科学として面白い」とおっしゃりたい気持ちは分かりますが、
浅学さんの書いたものは、
あまりにもひどいミスリードだと思いますよ

もちろん、常識さえあれば、
文系の人でもミスリードに気づくとは思いますが・・・

理系・文系を問わず
常識抜きに結論に飛びつくのは、ものすごく危険です

たとえば歴史学でも、
「ナチスによるホロコーストはなかった!」
と主張する人がいますよね?
蓄積のある文系の学問であっても
絶対に覆せない定説、というものはないでしょう
ですから
もしかしたら、ホロコーストはなかったのかも・・・
と考える人がいても、おかしくはありません

けれど、アカデミズムについて常識的な知識があれば、
ホロコーストは存在した、
と、今のところ誰もが考えるはずです
というのも、
アカデミズムも商売ですから
みんな競争をしています
そのため、画期的で、有効な証拠をもった新説があれば、
いい地位を求める競争で、最強の武器になるのです

現在、歴史学では、「ナチスはホロコーストをしていない!」
という論議が
主流派の間でほとんど行われていないようです
これはあきらかに
有効な証拠をもった新説を、
ホロコースト否定派がまだ持ってないことを意味します
だからこそ
私たち歴史の素人も、定説を信じることができるのです
これと同じことが、
理系の常温核融合でも言えるのですよ

まず、浅学さんのソースである、lenr-canr.orgですが
ここは
「常温核融合」主張者による、ちょと恥ずかしい宣伝サイトです
だからこそ
浅学さんが引用した様々なお話が、
このサイトに、いささか得意げに載っているのです

さて、もしぼくが
誠実に常温核融合の可能性を信じる研究者であれば
絶対にlenr-canr.orgのURLは紹介せず、
まして、そこの宣伝の受け売りなんかしないでしょう

ここで、サイトの宣伝が100%事実だと仮定してみましょう
しかし
常温核融合には、査読をパスした論文もある
と宣伝しても
だから何?と言われるだけです
学部生のやっつけ仕事ですら、査読をパスできます
「どこ」に載り、
「どれだけ」引用されたかが、
ピアレビューの最大の意味なのです
また、軍隊から、たった一回とはいえ好意的なレビューがあった、
なんて自慢されても
リアクションに困ってしまいます
軍隊は、超能力の研究にすらガチでお金を出すところですよ

もちろん常温核融合は、すごく夢のあるアイデアですから
弾劾する気は全くありません
ただ、ぼくなら
トカマク式以外の核融合研究について書かれた、
今はなきOTAなどのレビューを紹介し、
そこから常識的な言葉で夢の可能性を語ったでしょう
間違っても、
素人を騙すためのアカデミズムごっことしか言いようのない
馬鹿げたタワゴトの列挙はしません

信者さんと違って、議論のソースには客観性が必要です
そして
OTAやCRSのような、
説得力のある第三者評価機関が、世間にはちゃんとあるのです

ちなみにlenr-canr.orgのlenr、
つまり、「低エネルギーによる核反応」
(Low Energy Nuclear Reactions)の略称は、
従来の「常温核融合(Cold Fusion)」にまつわる
バッタもん、
というイメージを改善するために
支持者の人たちが積極的に使い出した言葉です
しかし学説は、
常に有効性だけが問われ、
名前の呼び方など、どうでもいいのです・・・

呼び方を変えたり、
自慢にならないことを自慢しているヒマがあったら
説得力のある研究や、議論をするべきです
LENR的な研究が
バッタもん、
と思われているのは、こうした信者的態度のためです
また、繰り返しになりますが、
「これは核融合だ!」と
先に結論ありきで、現象を説明しているからです

たとえば浅学さんは、水素の物性はまだよく分かっていない、
と言っておきながら
同時に、
常温核融合論者が実在を主張する現象は、
一般的な化学的反応に反しているから核融合だ、
と、典型的な「これは核融合だ!」論を語っています
水素の物性すらよく分かってないなら、
どうして化学的反応でなく、核融合だと断定できるのでしょうか・・・

追試しづらい変わった現象は、いくらでも起きます
こうした現象の存在を、
定説と違う、と頭から否定するのは
非常に問題のある態度でしょう
しかし
先に結論ありきで、こうした希少な現象を絶賛するのは
より悪質な態度、つまり魔術的思考なのです

夢を追いかけるのは立派な行為ですが、
ネットで素人だましの宣伝を書き散らすのは愚かな行為です
本気で常温核融合の夢をもっているなら
どうか大学に入り直して、自ら研究実績を出してください

さて、正直、lenr-canr.orgが紹介されているのを見て、
ぼくは「うわあ・・・」と思いました
信者さんと議論をしても、時間のムダだからです
でもこのサイトの一般の方、
とりわけ
文系の高校生が目にしている可能性も考えて
長文になりましたが、以上、解説をしてみました

「とりあえず | 2010年4月 5日 19:29」様

最近忙しくてすっかり返事が遅くなってしまいました。

コメントを拝見しました。以下は重大な指摘だと思いますが、この根拠が分かりませんでした。

>まず、浅学さんのソースである、lenr-canr.orgですが
>ここは
>「常温核融合」主張者による、ちょと恥ずかしい宣伝サイトです

http://www.lenr-canr.org/ を管理されているJed Rothwell氏は常温核融合のエバンジェリストと言っても良いでしょうが、このサイトが「恥ずかしい宣伝サイト」だと思った事は一度もありません。このサイトの最大の価値は論文等の文献を収集したライブラリにあると思います。常温核融合の発見以来、21年間に発行された重要な論文はほとんど網羅されているようです。

Jed氏は、常温核融合の価値を熱心に語っておられますが、一方では複数の追試による検証を重要とする科学的な態度を堅持されています。論文の収集についても、たとえネガティブな結論であっても収蔵対象とする事を明言されており、「恥ずかしい宣伝サイト」からはほど遠いものです。

とりあえず様のコメントを何度拝見しても、なぜ「恥ずかしい宣伝サイト」と揶揄されるのか全く理由が分かりませんでした。


>本気で常温核融合の夢をもっているなら
>どうか大学に入り直して、自ら研究実績を出してください

「科学のことは科学者に任せておけば良い」というご意見のように思いますが、私は反対です。
科学技術が社会経済や環境にとって重大な影響を及ぼす現代では、素人が科学技術に興味を持って、認識を高めていくのは大切なことだと思います。科学技術の価値やリスクを勘案して、投資や抑止を判断するのは最終的には素人だからです。素人が素人なりに考え、議論して認識を深めるのは大事だと信じています。

「とりあえず | 2010年4月 5日 19:29」様

返事を続けます。

>常温核融合には、査読をパスした論文もあると宣伝しても
>だから何?と言われるだけです
>学部生のやっつけ仕事ですら、査読をパスできます

私は査読済みだから信用できると主張したい訳ではありません。査読済であることで、論文がそれなりの質を備えていると想定できますが、それが内容の正しさの保証ではない事は承知しています。
私が「例えば過剰熱の検出を報告した査読済論文は200本以上出ています」と述べたのは、この件数が重要と考えているからです。

常温核融合分野では、まだ確立した理論がありません。従来の物理学や化学では説明のつかない現象の実験結果が報告されており、それを説明できる様々な仮説を研究者が提案して議論している段階です。

この段階で重要なのは、実験の再現性、つまり、追試の回数だと思います。誰でもが同じ結論に到達できる客観的な実験方法の確立が、その現象の存在を確信できるという事だと考えています。また、「確立」と言うためには、一つのグループが1~2回の追試に成功しただけでは不十分で、全く独立の研究グループが数回以上の追試結果を出すくらいの再現性が必要だと思います。

常温核融合の過剰熱検出の方式は一つではないので、全ての論文が同じ方法を検証した訳ではありませんが、それでも「過剰熱検出」という同じテーマについて肯定的な論文が200件以上出ている事実は、追試が充分に実施されている証拠だと捉えています。これが、常温核融合現象の存在は確実と考える大きな理由です。

「とりあえず | 2010年4月 5日 19:29」様

返事を続けます。

>ちなみにlenr-canr.orgのlenr、つまり、「低エネルギーによる核反応」(Low Energy Nuclear Reactions)の略称は、
>従来の「常温核融合(Cold Fusion)」にまつわるバッタもん、というイメージを改善するために
>支持者の人たちが積極的に使い出した言葉です
>しかし学説は、常に有効性だけが問われ、名前の呼び方など、どうでもいいのです・・・

これは認識が違います。
「常温核融合(Cold Fusion)」という呼び方が、すぐにでも熱核融合に取って代わる科学技術との誤解を与え、一見簡単そうに見える実験方法とあいまって、世間の過剰な期待を煽ってしまった反省が研究者にはあるのだと思います。

Low Energy Nuclear Reactions(低エネルギー核反応)やCondensed Matter Nuclear Science(凝集体核科学)という名前を使うようになってきたのは、その方が的確に内容を現していると同時に、過剰な期待を煽りたくないという願いがあっての事だと理解しています。

重要なのは、常温核融合に対して、納税者や政治家が、すぐにでも実用化できるという過剰な幻想を抱かない事です。
数千万円の研究投資でクリーンで安価な発電がすぐにでも実現できるかのような言説は間違っています。21年前に起こったのと同じような狂騒と幻滅を繰り返さないためにも、大きな希望を抱きつつも冷静に長期的に投資戦略を考えていくべきだと思います。

浅学俊郎さんが、

1:常温核融合がもたらすメリットには無関心なのに、常温核融合に期待しないよう再三、力説され

2:枝葉末節に分け入った文章が長く、一般人を煙に巻く方向性を一貫して保ち

3:常温核融合を全然推進しておられないその態度は

「浅学俊郎さんがロックフェラーを筆頭とする悪徳オイル資本家の走狗」と指摘されてもその通りかなあ、と残念な気持ちです。

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