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赤虎頭巾:タイについて(2)── タイの人々と日本の人々 ありとキリギリス »

赤虎頭巾:タイについて(1)── 仏に愛された国

 このコーナーの、流れとは少しかけ離れるかもしれませんが、海外情報を少々時間つぶしに入れさせていただきます。

 タイと日本(或いは、ヨーロッパ、東アジア)とでは、生存に関する基礎条件が大きく違います。
 タイは国土面積約51万4000平方km(日本の約1.4倍)人口約6300万人(日本の約半分)、人口の割には、平坦な耕作可能な土地が多く、しかも農業に関する気象条件には実に恵まれています。

 雨季(6月から10月)には、殆ど毎日1回十分な量の雨が降り、しかも殆どが朝方もしくは夜で、日中は強烈な太陽が照り付けますから、全ての植物が良く成長します。
 乾季についても、700km~800kmの平坦な土地をゆっくり流れてきた、栄養分を十分に含んだ、水が豊富にあり、かんがい用の水路を整備できた土地では、年4回のお米の収穫が自然条件としては充分に可能です。 

 しかし半面過酷な熱さがあります。平均気温は恐らく30℃超、4月、5月の乾季には45℃に近づき、家の中にいても寝転がっている、ばかりで物を考えることも出来ません。
 小生も、一度4月のソンクラン(タイ正月ータイが一番熱いときです)の休暇中に、クーラーが故障し、日中はランニングシャツ一枚で無念無想、ひたすら横になっているばかりでした。
 ただ、そのときに吹いてきた風の爽やかさは格別で、恐らく仏陀はこのような状態で悟りを開いたのかなとも思いましたが。

 この熱さのため、人間及び動物(牛、馬)の移動距離はかなり制限されます。
 今でもタイの人々は殆ど歩きません、恐らく800m程度が、精一杯ではないでしょうかわれわれはワイシャツ・ネクタイ・背広で歩くと、400mがいいところです、それ以上歩くと全身汗みどろとなり仕事になりません。

 この移動距離の制限と思考時間の制限は、国内での経済交流の停滞、経済競争の不活発さを生み、発展の遅さと、人口増加率の低さを生んだのではないでしょうか。

 タイの国としての成立は、13世紀のスコータイ王朝とされていますが、その約900年の歴史には飢饉の記録はありません。(日本の歴史には、6世紀の奈良王朝以来530回ほどの飢饉の記録が残されており、10万人を超える餓死の記録も多々残っているようです。)

 タクシン前首相は、「タイには貧乏人はいない、怠け者がいるだけだ、タイの農民は一日2時間しか働かない」といったようですが、確かに、タイのお年寄りで、小生の子供のころの日本の農村のお年寄りのように腰が折れ曲がった方を見たことはありません。
 またバンコクを少し出れば、耕作されていない土地が多々広がっており、田舎に行けば、耕作意欲のある農民には、未だに、政府が土地を分け与えています。

 このような環境ですから、餓死の危険があるところまで困窮すれば、人々は新しい耕作地を拡大し、或いは少し勤勉に2期作を3期作、4期作に切り変えて食物が確保できるというわけです。

 97年の通貨危機の際には、多くのバンコク近郊の労働者が職を失いましたが、彼らは家財道具を借り上げのピックアップトラックに積み、田舎に帰り帰農しただけのことでした。

 今回の、景気悪化も同様で、多くの工場が閉鎖し労働争議も一部有りますが、悲惨な話は殆ど無く、ホームレス等の姿も殆ど見かけません。

 このような、生存条件及び生存競争の緩やかさが、一寸人見知りが強いのですが、「微笑みの国-Land of smile」といわれる、タイの暖かい、笑顔がきれいな人々を作り出したのでしょう。
 小生は、日本で、人事を長くやりましたので、人の笑顔には敏感なのですが、タイの人の笑顔のきれいさには良くだまされてしまいます。

 タイの人々は、そのようなタイを「仏に愛された国」と呼んでいます。

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土に親しむ、、、今、都市に住む多くの人々が、土日の近郊の菜園を楽しまれているようです。

北九州に住む友人が、10数年前、宮崎の日南海岸にセカンドハウスを建てました。先日、1泊してきました。周囲の三方は山に囲まれ、前方には太平洋が広がる別天地。

彼は、現役の頃、高校生の教育と教員・職員の待遇改善に全力をあげておりました。

今は、高速道路が整備されて便利になり(無料になれば更に良い、と彼)、月に1-2度、そのセカンドハウスを訪れ、300坪ほどの畑を耕しながら、釣りをも楽しむ日々を送っております。

朝はモズの甲高い鳴き声で目が覚めました。朝食には、畑から野菜を採取して、味噌スープをつくってくれました。

タイと日本とは大きく環境が異なります、が、同じ農耕民族として土に親しむことは、人として安らぎます。

近代化を良しとして技術革新にまい進し、便利さ・快適さを追求し、地球温暖化の対策が大きな課題になり、一方、ついには格差世界を生み出してきた帰結として、今日、我々人間とは、人間が生きることとはなどの根源的なことが問われる時代です。

さて、タイの人のほほ笑みの根源とは? そして、友愛という世界観・理念とのつながりは?

「仏に愛された国」の続編が待ち遠しいです。

<赤虎頭巾様>
タイにお住まいなのですね。
私の友人の女性(20代)が三年程、タイに留学していた為、私も何度か訪れた事があります。物価が安い。のら犬が多い(王様が殺すなと指令したらしい)。象が大都会バンコクを歩いている。ニューハーフやドラッグクイン(ゲイ)が実に多く、ごく当たり前の存在として社会に溶け込んでいるなど、驚きは沢山!一番の驚きは、遅刻という概念の薄さでした。
常に渋滞をしていて、朝夕で同じ道路でも両側通行になったり片側通行になったり目まぐるしく変わるバンコクの特殊な道路事情もあるのでしょうが、片側一方通行の道路で車を捌く警察官が、片側だけをずっ~と通したりしていて、日本人なら激怒する事態も穏やかにじっとやり過ごすタイの人々に驚かされました。「渋滞してたから遅刻した」と言えば、怒らないというタイの社会常識があるからなのでしょうけど。
赤虎頭巾様が書かれている様に、少し田舎に行けば、広大な田んぼが拡がっていました。ホームレスも見かけませんでした。
しかし、貧困がないかと言えば嘘なのでは?赤虎頭巾様にお聞きしたいのですが、どこの観光地でも必ずといっていい程、お腹の出た日本人男性がタイ人の若い女性を連れて歩いていました。
見るに堪えず、目を背けてしまいました。微笑みの国、タイのもう一つの側面ではないかと。
売春だけでなく、タイの女性は働き者だと感じました。
一流ホテルの支配人もフロントマネージャーもみんな女性でした。男の人は、力仕事しかしていませんでした。屋台に行けば、女性は働いているのに、男性は暇そうに長椅子に座っています。
暑いから労働意欲が湧かないのかもしれませんが、女性は懸命に働いていて、タイの一般の経済は女性が支えているのではありませんか?
私の友人は、タイの富裕層の友人が多く、いろいろ紹介して頂いたのですが、殆どが華僑で、支配層は華僑、支配されている側がタイ人なのではありませんか?タイの人々はそれに、不満はないのでしょうか?
また、タイの男性についてまわるのが、出家と徴兵です。私達は贅沢にも現地でコーディネーターを雇いましたが、彼いわく「俺みたいに働く男は珍しい。昼間は、コーディネーターとして日本人から稼ぎ、夜は女の子を紹介して稼いでいる。タイの男は出家して一年間兵隊をして後は浮気しながらちょこっと子供の面倒をみて女の稼ぎで一生を終える」と。働き者の日本男児としては、いかがお考えでしょう。

こと恵美様

 コメントありがとうございます。何時も、鋭いコメントで勉強させていただいています。

 いくつかご質問を頂きました、回答を書き始めましたが長くなりそうなので時間をいただき、タイについての番外編でお答えさせていただきます。
 2-3日中にアップできると思います。
 また厳しいコメントお願いいたします。  


 

馬車馬のごとく働き、新しい物を造り金を得る。
得た金と借金で、新たに物を買う。
人との繋がりも煩わしくなる程疲れ果て、生活の為だけに明日も働く。
経済とはなんだ。
幸せとはなんだ。
借金大国日本
自殺大国日本

タイ在4年 

英語もタイ語もできない日本人は、どこかチッベットの山猿が徘徊してるだけ。

ピンからきりまで、白人崇拝国家ですから、もうどこのアジア人かわからない、日本人はただ、背中にATM機械を背負ってるだけ。
ガイド本に微笑みの国なんて書いてあるから、両手を合わせて、おじぎされると、したたかなタイ人

の格好の餌食?

真面目一筋の日本人は、慣習に面食らい、日本人村に引きこもり。

4年、言葉も少々でき、なるべくタイ人社会に入ると、腹立たしいことも数多くあるが、日本や日本人に比べ格段に過ごし易い。

世界中、何処行っても、なぜ同胞の足を引っ張たり、陰鬱な村社会

を形成するのかな。

我々団塊の世代、を現地で観察すると、嗚呼~我々や政治屋、マスコミ・・全ての階層が、今の堕落した、国家にしたのだと。

今回の国民による政権交代、遅すぎるのでは。

でも、この国民信頼できないな。

羊社会だから、ひとたび小泉みたいな三文役者が出たら・・・・

小沢はこのところ一番理解してる。

毎日、朝、ジョギングしてると、

AM8時とPM6時にタイ国歌が流れ、歩いても、直立不動。

校庭の運動してる生徒も同様。

小学生の可愛い生徒が大きな口を開け斉唱するすがたに、感動~。

日本で教師が拒否とか、日本消滅

しても」おかしくない国になりさがってしまいましたね。

君が代はだめです、歌い難いし、

子供でも覚え易いのに代えるべきです。バカな日本人が騒ぐかな。

タイ人の、ものごとにこだわらない、いい加減な性格、見栄張っぱり、形式主義・・・・

しかしこんなタイが大好きです。

しかし、日本は国民も政治家もマスコミ人も偉そうなこと言ってますが、世界の井の中の蛙ですね。

世界中に飛び出て、英語や現地語

で泥まみれになり、そのエキスを日本に持ち帰ることです。

今日のパンも必要、しかし、国家100年の計でこれからの子孫の為種をまけ!

全ての物事は、勇敢な夢を持つことか始まるんです。そう思いません

ほんと、日本ほど陰鬱な国はない。と、海外に出て思いました。何のためにそこまで働く?奴隷のように…騙されてますよ、会社に、社会に。

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