天皇の「政治利用」は霞が関のトリックだ
西松建設事件で民主党の小沢一郎代表(現幹事長)の秘書が逮捕されたときも思ったが、わたしの頭がおかしいのか? 世間のほうがおかしいのか? とにかくどうかしていると思う。先週末からさかんに喧伝されている「天皇の政治利用」問題だ。あれのどこが政治利用なのかまったく理解に苦しむ。
西松建設事件で民主党の小沢一郎代表(現幹事長)の秘書が逮捕されたときも思ったが、わたしの頭がおかしいのか? 世間のほうがおかしいのか? とにかくどうかしていると思う。先週末からさかんに喧伝されている「天皇の政治利用」問題だ。あれのどこが政治利用なのかまったく理解に苦しむ。
民主党の鳩山新内閣がきょう正式に船出する。「官邸主導 一進一退」(朝日)、「準備不足の船出に」(毎日)、「鳩山人事は『安全運転』」(読売)、「無視できぬ『小沢』」(産経)と各紙の紙面は関連ニュースで埋まっている。だが実は、この新政権発足にあたって新聞がまったく触れていない重大なことがある。
それは、歴代民主党代表が約束してきた「政府会見を記者クラブ以外のメディアにも開放する」という方針が一部メディアの圧力と党内守旧派によって握りつぶされたという事実である。数時間後に行われるであろう新内閣発足の記者会見も閣僚の会見も、「民主党革命」といえる今回の政権交代を象徴するかのように、本来はすべてのメディアに対して開放されるはずだった。それが直前に撤回され、従来どおり官邸記者クラブである内閣記者会に対してのみ、行われることになりそうなのだ。
昨日の党首討論における麻生太郎首相の発言について、おなじみ郷原信郎教授が鋭く問題点を指摘しています。ひとりでも多くの人にぜひ、読んでいただきたいと思います。
http://www.comp-c.co.jp/pdf/20090528_issue.pdf
「首相が『罪を犯す意思がない行為でも逮捕される』と公言する国」
郷原さん、完全に呆れてます。簡単に言うと、まずは以下のやり取りを読んでください。
麻生:いろいろご意見があるようですけども、まず最初に、先ほどのお話をうかがって、一つだけどうしても気になったことがありますんで、ここだけ再確認させていただきたいのですが、正しいことをやったのに秘書が逮捕されたといわれたんですか。
やっぱり気になるのでちょっとだけ書かせてもらう。
メディアには「小沢院政」「小沢傀儡」という文字がたくさん躍っているが、ちょっと冷静に考えて欲しい。そんなことがありうるだろうか。「院政」って、具体的にどういうことなんだろう。ちょっとアバウト過ぎないか? それは、ぼく自身もこれまで相当アバウトに言葉を使ってきたと正直、思う。ただ、いったん気になり出すと、このメディアのいい加減な言葉使いが自分自身に対する反省も込めて気になってくる。
たとえば、鳩山さんが代表選に勝つとメディアはまた「小沢傀儡」とか「院政」とか書くのだろうか。具体的にどういうことなんだろう。もちろん比喩だってことは百も承知だけれど、言葉の印象から想起されるイメージは、鳩山さんが小沢さんの言いなりになったり、重要なことは小沢さんの意向で決まり、それを鳩山さんに命じてやらせるってことだろう。常識で考えて、そんなことがありうるのか?
実は5月7日に投稿した文章は、高野さんの論文を批判した会員制月刊誌『選択』5月号のコラムを読んで憤慨して、急に書きだしたものでした。書いているうちにだんだん、なんで民主党議員はこの状況を放置しているんだろうと思い始め、民主党の議員に対する檄文のようなものになってしまいました。しかし、なんで彼らは立ち上がらないんだろう(ていうか、本来、立ち向かう相手は自民党であり、官僚機構であるのに、なんで自分たちの代表に立ち向かって、気勢をあげているんだろう……。理解できない)
それはさておき。アップしてから高野さんの原稿を読んでハタと気づきました。そうだよなぁ、「小沢おろし」に奔走する民主党議員が民主主義を否定する勢力なら、新聞も反民主主義ってことになるよなぁ(当然、うちの親会社も含まれますな)。頭痛い!。
やっぱり少し(いや、かなり)おかしい。
新型インフルエンザが疑われた横浜の男子高校生の感染が否定されたとき、校長先生が思わず涙していた。それほどのことかいと思う一方、マスコミをはじめとする周りからのプレッシャーがよほどひどかったんだろうと想像した。その後、成田の女性、愛知のビジネスマン、横田基地の乳児……と簡易検査で陽性が出ただけで厚労相が真夜中の記者会見を開いたり。「疑い」だけで過剰に不安のタネをふりまいているとしか思えない。
米オバマ大統領は新型インフルエンザは深刻な事態であると前置きしつつ、しかし「(状況は)通常のインフルエンザのコースをたどっているようだ」と語り、メキシコ政府も早い段階で「このインフルエンザは治療できる」との見解を国民に示していた。
それが日本でテレビを見ていると、厚労相に限らず、主要閣僚が深刻な顔をして「なんとしても水際で抑えなければならない」などと言う姿が映し出される。5月2日には、厚労省が成田に到着したタイ・バンコク発の乗客・乗員が検疫を受けずに入国したと発表し、それが新聞で報道された(手元にある毎日新聞では3段見出し扱い)。
「新型インフル 160人が検疫漏れ タイから成田に到着便」
それは褒められた行為でなかったことは理解できます。
しかし、本当に身柄を拘束されて、自宅を捜索されなければならないような「事件」だったのでしょうか。
最近ぼくは、自分の感覚がおかしくなったのではないか、としばしば考えさせられることが多くなりました。
自分がヘンになっているのかもしれないと。
今回の草彅君の事件もそうです。みなさんは、どうですか?
最初、草彅君が公然わいせつで逮捕されたと聞いたときは、たとえば路上で女性を目の前に性器を露出させたとか、全裸で街中を走り回ったとか、そんなことをイメージしました。
まさかこういう展開になるとは誰も想像もしていなかっただろう。
「カネの切れ目が縁の切れ目」ということなのか……。
週刊新潮に朝日新聞阪神支局襲撃事件の実行犯だとして「手記」を載せられた、島村征憲氏(65)が、案の定、証言を翻し、週刊新潮編集部と「責任の押し付け合い」を始めている。
とりあえず、明日(9日)発売の週刊文春と毎日新聞、産経新聞に、「実名告白」の当事者である島村征憲氏のインタビューが掲載される。
詳細は文春を読んでもらいたいが、関係者の話によると島村氏は文春などの取材に対して、「自分は(朝日新聞阪神支局襲撃の)実行犯ではない。週刊新潮の記事を読んで驚いた」などと「証言」しているらしい。
週刊新潮の担当者によって、勝手に「実行犯」に仕立て上げられたのだそうだ。
新潮手記で犯行声明文を書いたとされる野村秋介氏についても、「面識はあったが、そんなこと頼めるような立場でなかった」と否定している。そのうえ、詳細を極めた襲撃場面の描写については、「新潮の担当者が何かをパクって書いた」(つまり捏造した?)などと言い出すしまつだそうだ。
田原総一朗さんのブログに書いてあったとおり、確かに民主党の石川知裕議員の事情聴取のときは新聞が大きく取り上げたにもかかわらず、自民党候補予定の高橋嘉信氏の聴取はほとんど気づかないような記事だった。これはやはり、他の人も指摘しているように、高橋氏が検察のネタ元の一人ということなのだろうか。なんてことを思わせるだけでも、今回の捜査がいかに異常かを気づかされる。
たとえば、3月30日の読売新聞が1面で「二階経産相側を立件へ」と書いた。西松建設が二階俊博経産相関連の政治団体の事務所経費(家賃)を肩代わりしていたという疑惑である。この記事は、東京近郊で配られる「14版」にしか載っていない特ダネだ。ぼくが住んでいるのは「13版地域」と呼ばれる埼玉県なので、記事はネットでしか読めなかった。配信は未明の3:00を過ぎたころだった。
特捜事件で朝刊に「立件へ」という文字が出ると、たいていその日のうちに何か(たとえば家宅捜索とか容疑者逮捕とか)が起きるというのがこれまでの常識だった。特捜部は「前打ち」(事前に記事になること)を極端に嫌う。だから、朝刊で前打ちするということは、新聞としてもギリギリの判断なのだ。前打ちをした社は、たいてい「出入り禁止」の制裁を受けるからだ。
検察VS.小沢の情報戦より、だいぶわかりやすかったのが、「藤原紀香・陣内智則」の離婚騒動だ。
19日、木曜日のスポーツ3紙(報知、日刊、スポニチ)が、同時に1面トップで、「紀香離婚」を報じたのだ。
この種のネタが3紙同着というのも珍しい。
ほぼ発表に近いかたちのリークなら各紙が報じるはずだし、純粋な特ダネなら、1紙が完全にリードするはず。
そこで、各紙の見出しを並べると、
報知:紀香スピード離婚 昨年秋ごろから関係悪化…修復不可能に 近日中に届け提出
日刊:紀香離婚へ 陣内の暴力との情報も
スポ:紀香離婚へ 陣内とわずか2年で… すでに別居
となる。唯一、報知だけが「へ」の文字がなく断定的だ。
しかも、「昨年秋ごろから…」と具体的な経過に触れている。
日刊はあくまで「情報も」だし、スポニチの「わずか2年」は、取材しないでも書ける見出しだ。
芸能記者に裏話を聞いてみると、「確かに報知が先行していたのですが、前日の夜中あたりから情報が漏れだした。
日刊とスポニチが追って、ギリギリで突っ込んだと聞いています」
2人は結婚当初から「格差婚」などといわれ、先行きが心配されていた。
この日の紙面は、3紙とも「格差」「すれ違い」などを引き合いに出し、ケンカしていたこと、すでに関係が冷え切っていたこと、などを指摘しているが、決定的な「原因」については、唯一、日刊が「陣内にはDVがあったとの情報もあり」と書いただけ。
となると、気になってくるのは、ホントの「原因」と、どうして情報が「漏れだした」のかだ。
桐蔭横浜大学法科大学院教授で、
コンプライアンス研究センター・センター長の郷原信郎さんが、
「日経ビジネスオンライン『ニュースを斬る』に寄稿しています。
大変参考になるので、
西松建設事件に関心のある人は読んでみてください。
題名は、
「『ガダルカナル』化する特捜捜査~『大本営発表』にまどわされてはならない~」
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20090315/189047/?P=1
知っている人には釈迦に説法ですが、
郷原さんは、東京地検特捜部に在籍していたこともあり、
長崎地検の次席時代に自民党長崎県連の政治資金規正法事件を手掛けた、
政治資金規正法のプロ中のプロです。
郷原さんの論考を読むと、世の中の見え方が変わってきます。
新聞の見方も変わってきます。
このコンプライアンス研究センターでは、企業不祥事などがあると、
マスコミの記者等を対象にしたレクチャーを開催しています。
告白すれば、ぼくも「小沢秘書逮捕」の一報を聞いたとき、
状況も内容もよくわからず、とにかく特捜部が逮捕したんだから、
何か極悪なことをしたんだろう、と思い、
小沢さんも辞めないとまずいだろうなぁ~、と思ったクチです。
それが、たまたま郷原さんの「記者レク」を聞いて、
見方がガラリと変わりました。
こんな程度のことなら、起訴されても辞めたらまずいだろうなぁ、と。
それは二階さんや尾見さんや森喜朗さんら自民党の人たちも同じです。
だいたい、自民党の方は立件されてもいないのですから。
なんて、ぼくが書くより、
郷原さんの論文を読んでみてください。
週明けの新聞各紙の世論調査で、民主党の小沢一郎代表は辞めるべきだ、という意見が半数を超えていた。
さらに、小沢氏の記者会見の説明が、「納得できない」という意見が8割前後にのぼっていた。
これを受けて、民主党の党内までが揺れ始めたという。
曰く「小沢氏の秘書が起訴されたら、辞任は避けられないだろう」などなど…。
小沢氏の肩を持つわけではないが、日本人はもっと冷静になったほうがいい。
一般ピープルならまだしも、いやしくも立法府の構成員である国会議員までが、「起訴されたら……」とは、この人たちは刑事罰の仕組みや刑事訴訟法の精神を理解していないのだろうか。
(この話題、しつこくてすみません。でも、他人事でないもんで…)
1987年5月に起きた朝日新聞「阪神支局」襲撃事件の「実行犯」による、「実名告白手記」と称する「週刊新潮」の4回に渡る連載が先週終了しました。
事件の被害当事者である朝日新聞社は連載終了まで静観していましたが、2月23日付の朝刊紙面で、「週刊新潮『本社襲撃犯』手記 『真実性なし』と判断」という検証記事を掲載しました。
今週発売の「週刊朝日」も、「検証 週刊新潮『朝日新聞襲撃犯』手記これだけの矛盾」という特集記事を載せています。
結論からいうと、「週刊新潮」の記事はガセでした。
4回の連載で実行犯を名乗る島村征憲(まさのり)氏(65歳)が、真犯人だと断定できる根拠は結局、最後まで示されませんでした。
犯行に至る経緯や当日の模様は、まるで物語のように詳しいのですが、肝心な部分が書かれていない。
真犯人のみが知り得る“秘密の暴露”も期待された物証も出ませんでした。
それどころか、手記はつじつまの合わないことや矛盾だらけでした。
同24日付の朝日新聞には、島村氏に「襲撃を指示」したとされるアメリカ大使館の元職員が、新潮社を訪れ抗議したという記事が出ています。
この記事によると、元職員は島村に3万円貸したことはあるが、「週刊新潮」の記事はデタラメだと言っているそうです。
ああ、ついにこんなことまで……。
さらに驚いたのが同日付の読売新聞です。
島村氏が詐欺で警察に逮捕されたとき、「俺があの事件の犯人だ」と言って、95年に東京・八王子のスーパー「ナンペイ」で起きた、女子高校生ら3人が射殺された事件の「真犯人」を名乗ったそうです。
要は、島村氏は虚言癖のある詐欺師なのです。
朝日新聞の116号事件取材班は、「週刊新潮」の記事を「虚報」だと断じ、「『いい加減にしてほしい』と怒りがこみ上げてきた」と憤りを隠しませんでした。
仲間を殺されているのですから、当然です。
ぼくは正直いって、悲しみで一杯になりました。
なぜならこれは、「週刊新潮」のみならず、週刊誌ジャーナリズム全体の死を意味することに等しいからです。
いやぁ、こういうのを「キターッ」っていうんですか。
先週発売の週刊新潮を読んだ瞬間の感想です。
他でもない、「朝日新聞『阪神支局』襲撃犯」の手記の件です。
襲撃を依頼した男は「在日アメリカ大使館の職員」だそうです。
ガックシ。
事前に業界に流れていた情報とピッタシカンカン(古い!)、どうやらトンデモ方面に流れていきそうな気配でした。
サンデー毎日も週刊文春もほとんど手記をガセと断定しています。
週刊文春には告白者の元妻が登場して、「また何を言い出したんだろう、という感じですよ」と言ってます。
阪神支局襲撃事件があった当時は、この元妻と北海道の登別で暮らしていたそうです。
週刊新潮jの超特大スクープが話題になっている。
先週1月29日発売の週刊新潮2月5日号で、「【実名告白手記】島村征憲 私は朝日新聞『阪神支局』を襲撃した」とぶち上げた記事だ。
この見出しは社内吊広告の半分を占めるほどの気合の入れようだ。
いうまでもなく、1987年5月に起きたこの事件は、言論・報道に携わる者にとっては決して忘れてはいけない出来事だ。
とくに事件の当事者であり被害者でもある朝日新聞に勤める人間にとって、真相究明への願いは絶対に消えない。
それだけに、もし、週刊新潮の記事が真実なら、世紀の大スクープだ。
しかし、連載の第1回目が掲載された後の業界内の関心事は、もっぱら記事の信ぴょう性、
つまり、この人物が本当に犯人か、という点に集まっている。
はたして、犯人は本物なのか?
今週号の週刊朝日(11月14日増大号)に上杉隆さんが、
「外務省が本誌に抗議」に反論する!
という記事を寄稿しています。これが、けっこう面白い。
本当は買って読んでもらいたいのですが、特別に無料で公表します。
(今週号はおかげさまで売れているので)
会社にはナイショ。編集長の勝手な権限です(笑い)。
以下にアクセスしてください。
これは「デジ×マガ」というサイトで、雑誌の立ち読みができる仕掛けになってます。
今週の週刊朝日は上杉さんの記事をアップしてあります。
さて、この記事に対して、さっそく外務省と産経新聞が「反応」してきました(爆)。
ダハハハ、またやってしまいました。
外務省から「抗議」が飛び込んで来たのです。
週刊誌の編集長を3年もやってると、クレームも慣れっこです。
最近、この種の話題がなくて寂しく思っていたところ、飛んで火にいる夏の虫とはこのことです。
抗議というか、まあハッキリ言って「いいがかり」なのですが、外務省が言って来たのは、先週発売した週刊朝日10月31日号に掲載した、ジャーナリストの上杉隆氏が書いた「麻生『外交』敗れたり」の記事でした。
要は、同盟国日本がいくら懇願しても、アメリカは北朝鮮のテロ支援国家指定を解除してきた。
しかも、韓国には1日前に知らせがあったのに、日本には30分前。
これでいつまで対米盲従外交を続けるのか、ってな話です。
まあ外務省にとっては、確かに面白くない話です。
しかし、外務省がクレームを付けてきたのは、そうした記事の本質的な部分ではありませんでした。
記事に出てくる、外務省局長と記者クラブ記者との「オフレコ懇談」の描写が「事実と異なる」と言って来たのです。
フライデーがまたもや見事な「不倫」スクープを放った!
みずほコーポレート銀行の頭取がテレビ東京の美人記者と密会していたというのだ。
写真には、2人が路上で唇を重ねるシーンまでバッチリ写っている。
頭取は60代、女性記者は30代、
頭取は密会用のマンションまで借りていたらしい。
いやはや……。すごい話だ。
頭取は、テレビ東京の社外監査役にもなっている。
コンプライアンス的に、どうなのか?
密会デートに社用車を使っている。運転手さんが見てるだろうに……。
まあ、なにはともあれ、人に知られるような立場になったら、
路上チューだけはやめておいたほうがいい。
自分がそうでなくても、相手が有名人なら同じこと。
過去に何カップルもが同じ目にあっているのに、脇の甘さは否めない。
個人的には、誰が誰とつき合おうと知ったことではないが、
看過できないのはフライデーの取材に対する、みずほとテレ東の回答だ。
週刊誌業界には「親しき仲にもスキャンダル」という言葉がある。どんなに親しい友人や知人でも、スキャンダルの主人公になったら、容赦なく書かなければならない宿命にあるという意味だ。まったく因果な商売で、これで何人もの友だちを失ってきた。
先週の女性セブンがスクープした山本モナさんの「不倫騒動」も、私にとっては悩ましいネタだった。モナさんとは、文化放送「大竹まことのゴールデンラジオ」という番組で、毎週火曜日にご一緒させていただくようになってほぼ1年経っていた。そんな関係で週刊朝日の表紙に登場してもらったり、林真理子対談にも出てもらったりもした。
今回のスキャンダル報道に、大竹さんはラジオで「バカな女だ」と叱っていたそうだが、個人的には、記事に書かれた内容はプライベートでの出来事なので、無期限自粛という「処分」は重すぎると思う。聡明で魅力的な女性だと思っていただけに、残念だ。
実は、女性セブンが出るかなり前から「不審なワゴン車が張ってるんですよ」と悩んでいるのを聞いていた。新番組「サキヨミ」でのキャスター復帰が決まっていた時期だけに、「それはフライデーか女性セブンですよ、きっと。いずれにしても大事の前だから気をつけたほうがいい」と言っていた矢先の出来事だっただけに、心配していたことが本当のことになって驚いた。忠告を聞いていてくれれば、と言ってもすべては後の祭りである。
しかし、そう考えるモナさんの知人としての私と週刊朝日編集長としての私は別なのだ。
毎日新聞が「幻のレンブラントが大阪で見つかる」と報じた「世界的スクープ」が実はでたらめだったという記事を週刊朝日に載せました。
すると、毎日新聞から激烈抗議文が届いた、という話の続きです。
そんなわけで、私たちの取材によれば、まず、毎日新聞が「所蔵者」としていた大阪の「会社社長」は、実は本当の絵の持ち主ではなく、実際の所有者である九州の会社経営者から、一時的に預かっただけのものだということがわかりました。
つまり、毎日新聞の記事にあった、
<父親のコレクションを整理していて偶然見つけ……>
という部分はまったくのウソだったわけです。
しかも「会社社長」は、あの悪名高き豊田商事の残党で、毎日新聞のデータベースを引くと、手形詐欺事件にかかわり逮捕・起訴された過去も出てくるしまつ。
そんな人の言い分をそのまま記事にしてしまったわけです。
しかも、この「会社社長」は問題の記事が掲載された毎日新聞を大量に購入し、「幻のレンブラント」販売の販促ツールに使っていました。
果たして、これはいかがなものか?
というのが週刊朝日7月20日号の記事の趣旨でした。
これに対して、毎日新聞大阪本社の社会部長さんから、「貴誌7月20日号における広告で、『毎日新聞 幻のレンブラントのでたらめ報道』との見出しにつき、強く抗議するとともに、訂正を求めます」との抗議文を受け取りました。
毎日新聞の主張は、「本件記事は、油彩画修復の第一人者である黒江光彦氏が鑑定した絵がレンブラントの『黄金の兜の男』の可能性が高い、ということが根幹で、主要部分であります」として、その「記事の根幹は何ら揺らいでいません」というもので、にもかかわらず、「でたらめ報道」としたのは、「毎日新聞の名誉を著しく傷つけ、決して容認できるものではありません」ということで、直ちに謝罪訂正しないと、法的措置を取ることを通告するというものでした。
抗議文は慣れっこ(爆)ですが、通常、この種の文書では、「法的措置も検討する」と書くのふつうです。
「法的措置を執ることを通告する」というのは、もはや話し合いの余地なし、謝らなければ訴えるぞ、という厳しいものです。
天下の毎日新聞がここまで言うのだから、こちらにも落ち度がなかったか検証したのですが、週刊朝日の取材には間違いがありませんでした。
またまた更新があいてしまいました。
ごめんなさい。
例によって、いろいろトラブル処理に追われてました(爆)。
もっとも新しいトラブルは、毎日新聞からの抗議文です。
抗議文を受け取るのはさすがに慣れっこになっていますが、今回の抗議は、かなり「激烈」でした。
ことの発端は、週刊朝日の先週号(7月20日号)に掲載した記事です。
内容は、毎日新聞が3月に「世界的スクープ」と報じた、「幻のレンブラントは発見された」という記事が、実はインチキだったという話です。
中吊り広告の見出しに、「毎日新聞『幻のレンブラント』でたらめ報道」とつけたところ、先方から激怒ファックスが送られてきたというわけです。
今週号の週刊新潮で、社民党の又市征治幹事長のスキャンダルが掲載されています。
内容は読んだ人は知っていると思いますが、
要は、議員宿舎に呼んでいた馴染みの女性マッサージ師と、
愛人関係になっていた、というものです。
記事は女性の告白というかたちで、ディテールもしっかりしているため、
読者の立場からすると、かんり信憑性が高いと思われました。
これに対して又市幹事長は、
週刊新潮の取材に応じず、出版差し止め請求を申し立てたそうです。
記事の内容はさておき、護憲派の社民党幹事長のこの対応には、
正直がっかりしてしまいます。
憲法は21条で「表現の自由」を明確に保護しています。
実は、来週発売の週刊朝日で又市幹事長の「反論」を掲載しているのですが、
政治家であれば他にも反論の機会はいくらでもあるはず。
民主主義における表現の自由の大切さを考えれば、
安易に法的手段を取るべきではなく、
言論に対しては言論で対抗するのが筋だと思います。
もっとも、最近は取材を申し込んだだけで、
「ヘンなことを書いたら訴えるぞ」
と脅しをかけてくる政治家も珍しくありません。
とくに自民党関係に多いです。
小泉チルドレンとして知られるSKさんなど、
ご丁寧に弁護士名で文書を送りつけてくるほど。
まあ、そのうちまとめて暴露してやろうと思っています。
さて、問題の又市スキャンダルですが、ご本人は、
「週刊新潮の記事は事実無根。選挙前の謀略だ!」
とのご主張です。
確かに取材してみると、女性側の言い分にもつじつまの合わない点があるようで……。
来週発売の「週刊ポスト」がすごいスクープを載せています。
安倍首相の政策秘書(当時)の自宅で、13歳の少女が監禁暴行(レイプ)されていた、という話です。
この秘書は、耐震偽装事件でヒューザーの小嶋進社長への口利き疑惑を国会で追及されたこともある人物で、3月末で安倍事務所を辞めていました。
詳しくはポストを読んでいただきたいのですが、もし事実としたら、とんでもない話です。
それにしても、ポストのスクープはお見事!ヾ(℃゜)々
被害少女本人と、その母親の直接取材にも成功し、生々しい証言を得ています。
先週、いろいろなところで報道されたので、ご存じの方も多いと思いますが、安倍首相の秘書が訴えてきたようです。
「ようです」というのは、まだ訴状が着いていないからです。
いろいろ準備があって、またブログ書けませんでした。
ごめんなさい。m(__)m
は~。
ということで、この件についても触れたいのですが、今日のところは、とりあえずは「訴状が到着してから……」という定番のコメントでご勘弁ください。
方針等が決まったたころで、ブログでもご報告したいと思います。
しかし、週刊誌というメディアは、どうしても「訴訟」と無縁ではあり得ません。
は~。また顰蹙を買ってしまいました。
(先週はその関係で慌ただしくブログ書けずにすみませんでした)
週刊誌は年に3回合併号があって、それぞれ乾坤一擲の誌面をつくろうと頑張るのですが、今回は(というかまた。)やってしまいました。
先週、4月24日のこと、安倍首相を囲む記者団の取材(通称ぶら下がり)で、産経新聞の記者が週刊朝日の記事について聞いたそうです。
以下、そのやりとり。
記者:週刊誌の記事についてですが、長崎市長の銃撃事件について、総理の元秘書と、容疑者が所属する暴力団組織のトラブルをきっかけに警察庁が組織の捜査を開始したけれども、警察庁が長崎県警に情報提供しなかったために事件を未然に防げなかったのではないか? という主旨の記事が、週刊朝日に載っています。
首相:私は、この週刊朝日の広告を見ましてですね、愕然と致しました。まるで私や私の秘書がですね、卑劣な凶行を行った犯人、あるいはその彼が所属している暴力団と関係があるかのごとくの記事です。一切関係がありませんし、これはまったくのでっちあげであってですね、捏造ですね。私は驚きと共に憤りを感じています。全くこれは、私や私の秘書に対する中傷でしかない記事です。私や私の秘書にも家族や親族もいますし、その中には子供もいる訳であります。この記事を書いた朝日の記者、あるいは朝日の皆さん、恥ずかしくないですかと申し上げたいと思います。いくら私が憎くて、あるいは私の内閣を倒そうと言うことであったとしてもですね、これはまったくの事実に基づいていないのであればですね、これはいわば、言論によるテロではないかと思います。これは報道ではなくて、むしろ政治運動ではないかとすら申し上げたくなります。私や私の秘書がですね、この犯人や暴力団の組織と関係があるのであれば、私は直ちに総理大臣も衆議院議員を辞める考えです。その事の関係を証明出来ないのであれば、潔く謝罪をして頂きたいと思います。
記者:法的措置を検討されるのですか?
首相:私自身は、基本的に週刊誌も読みませんし、相手にしないという姿勢でありました。しかしですね、いくらなんでもあのような凶行をした犯人、或いは凶行そのものと関係していると、こんな事を言われたら、私はいくらなんでも黙っている訳にはいかないと思います。
きのう書いた「関西方面での買い占め」と何か関係あるのかどうかわかりませんが、4月27日号(17日発売)で掲載した、
「『異様な性思想』奨励/有名学習塾社長の正体」
で取り上げた関西にある塾のサイトに、こんなことが書いてありました。
http://juku.rui.jp/ruijnet.html?i=200&c=400&m=39409
http://juku.rui.jp/ruijnet.html?i=200&c=400&m=39402
要は、週刊朝日の記事はデタラメなので、週刊朝日を営業妨害と名誉棄損で「告訴」するというのです。
この話題の記事を取り上げた4月27日号は、相変わらず関西地区では品薄のようで、ご迷惑をおかけしているようです。すみません。
ただ、社内にはまだ在庫があります。
もしよろしければ、お近くのASA(朝日新聞販売店)または書店を通じて、お取り寄せいただければと思います。
関西方面で今週号(4月27日号)の買い占めが発生しているようです。
複数の読者からメールや電話などで指摘されました。
大阪・茨木市の男性読者から、
「いつも駅で買っているのだけど、発売日から売り切れでした。
近くの本屋へ行ってもなく、店員に聞くと、
女性がまとめ買いしていった」とのこと。
また、別の読者からも「黒服の男たちが買っていった」
という報告メールが届いています。(ほかにも同様の連絡が多数……)
毎週、週刊誌が発売されると、
書店のネットシステムなどを使って売れ行きをチェックするのですが、
確かに、今週号は大阪地区で通常と違った動きをしています。
端的に言うと、売り切れ店が続出しているのです。
もちろん、これが特ダネが注目されるなどしての売れ行きならうれしいのですが、
誰かに買い占められているとなると、
読みたいと思っている読者に届かないわけで、困ったものです。
実際、苦情めいた電話も入っています。
4月20日号(4月10日発売)で、
「やっぱりあった!みのもんた『おもいッきり』不適切放送」
を掲載したところ、その週、発売の「FRIDAY」で、みのさんが反撃していました。
曰く、
「それにしても『週刊朝日』の表紙はヒドイ!
『やっぱりあった!みのもんた「おもいッきり」不適切放送』って」
(略)
「昨日も日本テレビに対して、『週刊朝日』の記事に関しては僕の名誉に関わることなので、
きちんと対処してください、って言ってあります」
「(記事は)全部ウソですよ。僕はスタッフを信じているし、『朝ズバッ!』も
『おもいッきり』も絶対に(捏造は)ないと思っている」
みのさんから言われたからなのか(?)、
「FRIDAY」発売日に日本テレビから内容証明が届きました(爆)。
タミフル疑惑の話がどんどん大きくなって、ついに「因果関係なし」の報告書をまとめた研究班の教授が今後の研究から除外されることになりました。
これでようやく利害関係のない人たちでの調査が始まることになるのだと思います。
取材の過程でいろいろ勉強すると、タミフルは確かに画期的な薬のようです。ただ、日本では安易に処方し過ぎというか、使い方に問題があるというのが率直な感想です。どんな薬にも副作用があり、その副作用のリスクがあっても服用するメリットがある場合に、その薬を使えばいいわけです。こんなことお医者さんにとっては釈迦に説法でしょうが、なぜかインフルエンザになるとなんでもかんでもタミフル、という風潮があったのは事実でしょう。
製薬会社にとっても、一時的に売り上げが伸びるでしょうが、今回のような事態になると薬そのものにケチがついてしまうような気がします。
ところで、週刊朝日がなんでタミフル研究班の教授に中外製薬からカネが渡ってる事実をつかんだのか。その裏話をしようと思います。
いやはや、予想されたことではありますが「あるある大事典」の捏造体質はとどまるところを知らないようです。
しかし、それを伝える新聞の報道姿勢も「ン?」と思うところがあって、きょうはそれを指摘したいと思います。
1月29日(月)朝、自宅に配達された朝日新聞を開くと1面トップにデカデカと「『あるある』また捏造疑惑」という見出しのもと、〈06年「みそ汁で減量」〉〈98年「レタスで快眠」〉とありました。実は、あした(1月30日)発売の週刊朝日でも、06年7月放送の「納豆で若返り」の捏造を暴いていたので、「うちの新聞もやるなぁ~、これでスクープ3連発だ」と思ったものです。
ところが、会社へ行く途中、駅売りの産経新聞、東京新聞を買うと、両紙とも「レタスでも捏造」の記事が出ているではありませんか。
なんじゃい、レタスは朝日のスクープじゃなかったのか…。
東京の書き出し部分は、こうです。〈…1998年にレタスの持つ催眠効果を取り上げた前身の番組でも、実験結果がねつ造されていた疑いのあることが、28日わかった〉。産経新聞は〈…レタスの催眠効果を取り上げた際、実験で効果が確認されなかったのに効果があったように捏造されて放送されていたことが28日、分かった〉。
やれやれ、また「わかった報道」かい。-_-#
ぼくは暗澹たる気持ちになりました。
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