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山本モナを擁護する!

 週刊誌業界には「親しき仲にもスキャンダル」という言葉がある。どんなに親しい友人や知人でも、スキャンダルの主人公になったら、容赦なく書かなければならない宿命にあるという意味だ。まったく因果な商売で、これで何人もの友だちを失ってきた。

 先週の女性セブンがスクープした山本モナさんの「不倫騒動」も、私にとっては悩ましいネタだった。モナさんとは、文化放送「大竹まことのゴールデンラジオ」という番組で、毎週火曜日にご一緒させていただくようになってほぼ1年経っていた。そんな関係で週刊朝日の表紙に登場してもらったり、林真理子対談にも出てもらったりもした。

 今回のスキャンダル報道に、大竹さんはラジオで「バカな女だ」と叱っていたそうだが、個人的には、記事に書かれた内容はプライベートでの出来事なので、無期限自粛という「処分」は重すぎると思う。聡明で魅力的な女性だと思っていただけに、残念だ。

 実は、女性セブンが出るかなり前から「不審なワゴン車が張ってるんですよ」と悩んでいるのを聞いていた。新番組「サキヨミ」でのキャスター復帰が決まっていた時期だけに、「それはフライデーか女性セブンですよ、きっと。いずれにしても大事の前だから気をつけたほうがいい」と言っていた矢先の出来事だっただけに、心配していたことが本当のことになって驚いた。忠告を聞いていてくれれば、と言ってもすべては後の祭りである。

 しかし、そう考えるモナさんの知人としての私と週刊朝日編集長としての私は別なのだ。

 連日スポーツ紙の1面を飾った大ネタだけに、扱わないわけにはいかない。部下である記者が取材であげてきたネタを、編集長の知り合いだからと言って没にすることはできない。そんなことをしたら、週刊誌はおしまいだ。すべてが瓦解してしまう。

 世論は私の予想を超えて、モナさんに厳しかった。長文に及んだ異例の「弁明書」もかえって反感を買う結果となった。ただ、冷静に考えると、事実はあの弁明書にかなり近かったのではないかと思っている。これは「モナ寄り」の私だからの発想ではなく、週刊誌記者としての経験からそう思うのだ。

 まず、なぜあれほど細かく弁解したのか。これは冤罪事件によく見られる傾向なのだが、無実の容疑者は「説明すればわかってくれる」と思い込み、能弁、多弁になり、捜査にも積極的に協力する。モナさんの場合も二岡選手のせいにするというよりは、当日の状況を詳細に説明し、「何もなかったこと」をわかってもらえば、世間もスポンサーもフジテレビも納得してくれると思ったのだろう。それが「天に誓って」という言葉に表れている。

 モナさんは、ホテルに入ってお酒を飲んだのは事実だが、すぐに二岡を残して出てきたと話している。これも、そうだったのだと思う。なぜかというと、女性セブンの記事にはホテルから出てきたところの描写がないからだ。ふつう、週刊誌の記者だったら有名人がラブホテルに入る決定的な場面に出くわしたら、絶対に「出待ち」をするはずだ。セブンの記者も、おそらくツーショットで出てくるシーンを狙って待機していたに違いない。ところが、入った数分後にモナが一人で出てきてしまった。もちろん、ツーショットでの「出」が撮れればパーフェクトだが、これでも十分特ダネだ。出てきたモナのようすはあえて書かず、ホテルに入ったところまでで記事をつくったのではないかと推察できる。いずれにしても、見事なスクープだったことには変わりはない。脱帽だ。

 モナさんの事後対応で失敗だったのは、コトの詳細を文書にしてマスコミに配布してしまったことだった。前述のように気持ちはわかる。だが、文書は抽象的な内容で真摯に謝罪する姿勢だけを見せればよかった。二岡に強引に迫られた等のディテールについては、他人(友人など)の口からメディアにリークするようにすればよかった。実際、私もあの場面にいた複数の関係者から話を聞いたが、その限りではモナさんに同情的にならざるを得ない。

 モナさんに反省すべき点があるとすれば、新番組「サキヨミ」の1回目の放送後の反省会に出席せずに飲みに行ったという報道があることだ。これが事実だとすれば、社会人としての自覚に欠けた行動だったと思う。念願かなってのキャスター復帰、その最初のオンエア後に、反省会をすっぽかして新宿2丁目で飲んでいたということのほうが、ラブホテルへ入ったことより問題じゃないかと個人的には思うのだ。

 そんなわけで、今週号の週刊朝日では、もうひとつ気になる「二岡家の修羅(爆)」というか、本誌がつかんだ「二岡 妻への『言い訳』」を掲載しているので、興味のある人はぜひ、どうぞ。

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コメント (2)

スクープしたところに追随して、同様の、あるいはより辛辣な記事を書く傾向はいかがなものだろうか。どうせ事実よりも、読者視聴者を煽って金に換えたい、と考えるのがマスコミの本音なのではないだろうか。
事実に関係なく、同様の内容、尾びれ背びれをつけたおもしろ記事を書いている程度なら、いずれ読者視聴者には飽きられるし、呆れられるのではないだろうか。
ジャーナリズムの一角を担うのなら、いっそ取材を徹底して反論記事を書いてはどうだろう。しかし、できないでしょうね。だからマスゴミといわれる。

モナさん事にかぎらず我が日本もフランスのように変愛にはなかば不干渉で在って欲しいと思いますね.

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Profile

山口一臣(やまぐち・かずおみ)

-----<経歴>-----

1961年東京生まれ。早稲田大学第一文学部卒。ゴルフダイジェスト社勤務を経て、89年朝日新聞社入社。高校時代から愛読していた『朝日ジャーナル』編集部に配属され、あこがれの「ファディッシュ考現学」(田中康夫)を担当するも3年で休刊の憂き目に。『週刊朝日』へ異動し、事件&事件の日々を送る。その後、何を血迷ったのか広島の公教育問題で日教組を徹底批判し、「朝日なのに産経と論調が同じ」と物議をかもす。9.11テロ直後のニューヨーク、パキスタンを取材。米軍によるアフガニスタン市民への誤爆を伝えまくる。デスク時代に北朝鮮拉致被害者関連の記事で下手を打ち、『週刊文春』に叩かれ、副編集長を解任、更迭される(停職10日の処分付き)。その後、広報部へ配属されるが約半年でお払い箱。百科編集部で子ども向け週刊科学誌『かがくる』の創刊などに携わり、05年5月から再び副編集長、同年11月から、『週刊朝日』第41代編集長に。85年にわたる『週刊朝日』の歴史で中途採用者が編集長になるのは、これが初めて。

-----<出演>-----

『スーパーモーニング』
(テレビ朝日系、8:00~)

『愛川欽也 パックインジャーナル』
(朝日ニュースター、毎月第1土曜)

『大竹まこと ゴールデンラジオ』
(文化放送、毎週火曜・5月8日から)

『週刊朝日編集長登場』
(asahi.ポッドキャスト)

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