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初の黒人大統領か、初の女性副大統領か

民主党は大会を開き、オバマを正式に大統領選候補者に指名し、主要政党として初めてのアフリカ系アメリカ人の大統領選候補者を誕生させました。そして翌日の29日、マケインは大方の予想を裏切って、共和党の副大統領候補として初めての女性になる44歳、アラスカの州知事、サラ・ペイリンを指名しました。

その狙いは明らかです。若いペイリンで自分の高年齢のイメージを打ち消すと共に、民主党支持層のミドルクラスにアピールし、堕胎、銃保有なの問題で保守層を惹きつけ、予備選挙で負けたヒラリーへの支持票、女性票を取り込みたいということです。

それが選挙だといえばそれまでですが、マケインはオバマを若くて特に外交経験がないと批判したのに対して、ペイリンはもっと若い44歳、政治経験は知事が2年弱、その前は人口8千人の市長しかありません。ましてやマケインが重視する外交や安全保障の経験はゼロに等しいのです。もしヒラリーが副大統領候補になっていれば、ペイリンの副大統領候補もなかった可能性が高く、副大統領候補選びの基準は、国を統治するためではなく、選挙に勝つための副大統領選びだと言われても仕方ありません。意表をついた話題性でペイリンが一瞬大きく騒がれても、それだけで支持が長く続くものではありません。今後の討論会等で本当に候補者としての資質があるのか問われることになりましょう。

またこれでヒラリーがどう動くのか、興味深くなりました。民主党団結のために一点の曇りもなく心底オバマを支持できるのか、それとも初の女性副大統領誕生に向け、表面的にはオバマを支持しながら、心情的にペイリンを応援するような仕草を見せるのか、それによっても女性票は大きく動きそうです。

マーティン・ルーサー・キング牧師が人種差別を訴えたあの「ワシントン大行進」から丁度45年、女性参政権が憲法で認められたのが1920年8月26日、あれから88年、いずれにせよ初の黒人大統領か、初の女性副大統領が誕生することになりました。さらには争点として経済か、イラクか、今秋の大統領選挙は益々目が離せなくなりました。今度は1日から共和党大会がミネソタ州で開催されます。

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コメント (2)

ペイリン起用にはビックリ。バイデン副大統領候補者も、外交経験を買っての起用ですから、これも選挙に勝つためであり、共和党と変わらないか。オバマが勝っても、アフガンやテロとの戦いは続きます。

オバマが大統領になればテロ首脳の手を包みながら次の世界を創ろうと解き開くことでしょう こういう神通力が大統領職のパワースーツとオバマの才能で可能な世界だ な

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Profile

若林秀樹(わかばやし・ひでき)

-----<経歴>-----

1954年東京生れ。
1976年早稲田大学商学部卒業。
1979年ミシガン州立大学院農学部修士課程終了。
現在、08年3月からワシントンにある政策シンクタンク、CSIS(戦略国際問題研究所)の客員研究員。
80年からヤマハ(株)勤務、労組役員を経て93年からワシントンの日本大使館1等書記官として政府開発援助(ODA)と日米協力を担当し米国際開発庁(USAID)から表彰を受ける。帰国後は電機総研副所長を務め、01年に民主党比例区で参議院議員に初当選。在職中は「次の内閣」経済産業大臣・財務副大臣、国際局副局長を歴任。さらにイラク、シリア、イラン等を訪問し安全保障、復興支援、核問題等幅広く国際問題に取り組む。08年はCSIS(戦略国際問題研究所)客員研究員として活動し、09年1月より非常勤客員研究員。現在、(財)日本国際フォーラム常勤参与・主任研究員。

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