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2010年12月23日

安心・安全な終の棲家選びは可能か

 団塊世代の大量定年時代を迎えたせいか、最近は「間違いだらけの有料老人ホーム選び方」的な特集を雑誌で良く見かけるようになってきた。

■高炉メーカーが提供する老人ホーム

 私が初めて有料老人ホームを取材したのは、まったくの偶然からだった。阪神大震災からちょうど10年が経過した2005年に神戸製鋼所(コベルコ)を取材したことがきっかけだ。震災で高炉が停止し、一時は倒産まで取りざたされた神戸製鋼所が、その後の10年で新たな電力事業に乗り出すなど、高炉メーカーとは思えぬ思い切った多角化で見事、復活を遂げた姿をテレビカメラとともに追いかけた。

 その際、神戸市の遊休地を活用したコベルコグループの介護施設を、子細に見せてもらう機会があった。私にとって最も印象的だったことは、介護される側の体調に応じて三段階の受け入れシステムになっていることだった。

 体調も良く、単身でも夫婦でも、普通の生活がまだまだできるという人たちは、マンション形式のエリアに入居する。コベルコグループの病院が隣接し、医師や看護師も常駐しているから入居者は安心だ。体調が悪くなると、病院形式の棟に移動するが、軽度の介護を必要とするだけなら、プライバシー重視の個屋に入居する。もっと重度の介護を必要とするようになると、介護士や看護師がスピーディーに対応ができるようにと、同じ個室でもオープン型個室に移っていく。隣接地には幼稚園があり、お年寄りと小さな子どもたちとの交流が日常的に行われている。お年寄りにとって園児たちは最高の友人に見えた。

 しかしなんといってもこの介護施設の圧倒的な魅力はコベルコグループが経営主体になっていることだろう。有料老人ホーム問題の核心は経営母体のサスティナビリティだからだ。有料老人ホームはまず入居時に、1000万円単位の高額な入居金の支払いを求められる。そのうえで毎月、20万円とか30万円といった程度の経費を月々支払うことになる。

日経BPnetにも原稿アップしました。
続きは こちらからご覧下さい!

2010年12月20日

『Voice』での連載が始まりました

 12月10日発売の月刊『Voice』(PHP研究所)で「パナソニック新興国制覇の闘い」の連載を始めました。

 勢いづく韓国企業をまえにして日本企業が討ち死にであるかのような報道ばかりが繰り返される中、パナソニックの新興国戦略には目を見張りました。

 大坪文雄社長が今年6月の『文藝春秋』で打倒サムスンをぶちあげていらい、パナソニックの「本気」が取材をすればするほど伝わってきました。

 4回ほど連載をして単行本化の予定ですが、パナソニックVSサムスンの形式をかりながら、新しいアジアの現実を描き、また日本企業はいかに立ち向かうべきかを描いていきます。

 パナソニックの取材では、アジア各地で、久しぶりに素晴らしい日本人に出会った、という思いが残りました。

 連載、是非、ご覧ください。

2010年12月 9日

このご時世に国内新工場建設のなぜ?

 2010年の夏、円ドルレートが1ドル80円台に突入して以降、製造業の海外流出が騒がれた。一面的で、ヒステリックなその論調をあざ笑うかのように、ここにきて国内新工場建設のニュースが続いた。

■キヤノンは大分県に新工場を建設

 12月2日、キヤノンの内田恒二社長はレーザープリンターのトナーカートリッジの主要部品を生産する工場を大分県日田市に建設することを明らかにした。2012年5月の稼働を目指し、300億円を投資するという。

 キヤノンについて面白い話がある。秋葉原の家電量販店で聞いた話だ。中国人旅行客に人気の高いデジカメはどこの製品かと尋ねてみると、最高級のデジタル一眼レフなら「キヤノンだ」という。思わず「ニコンじゃないのか」と問い返すと、若い店員はクビを横に振りながら再び「キヤノンだ」という。なぜか? 理由は単純明快であった。

 「キヤノンの一眼レフは使われている部品がすべて日本製だからだ」

 他メーカーには違うのかという疑念も残るが、それはともかく、金持ち中国人旅行客には「日本製の部品」を使い「日本国内」で組み立てられることが至高の価値になっていることは間違いないなさそうだ。

 ただし、もとをたどればキヤノンの新工場建設もこのご時世にふっと湧いたわけではもちろんなく、リーマンショックで一時凍結されていた建設計画が再開されたにすぎない。しかし日本国内で新工場が動き出すことの経済効果は計り知れない。雇用創出が地元経済に与える影響がほんの一部でしかないほど、大きな経済効果が生まれる。住宅建設も刺激されるし、地元での消費も上がるし、ヒトの移動や部品、製品の流れもできる。

>>日経BPnetにも原稿アップしました。続きは こちらからご覧下さい!
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20101208/254085/?P=2

2010年12月 2日

国内生産堅持、マツダの大義に勝算はあるか

 この円高の時代に輸出比率をさらに高めていく日本メーカーがある。広島の自動車メーカー、マツダだ。

 日産自動車、ホンダ、トヨタ自動車などと違い、マツダは海外への事業展開が極めて遅れている。いや、正確にいえば「遅れている」のではなく、国内生産へのこだわりに尋常ならざる執念を持ち続けてきたからだ。

■輸出比率は80%に達する

 現在マツダの輸出比率は80%にも達している。1ドル80円の為替水準は輸出企業にとって致命的である。だからあらゆる業種で生産の海外移転が続出している。同じ自動車業界では日産が量産車種のマーチをすべてタイ工場で生産、逆輸入することを決めた。カルロス・ゴーンらしい合理主義だ。

 企業経営者たちは表向き「円高」だけを問題にしているかのごとき言動をしているが、為替レートだけが海外への生産移転を促進しているわけではない。法人税率やFTA交渉の進展の遅れなども含め、日本には海外メーカーとまともにやり合える競争環境がないからだ。

 それにしても、驚いたのは日産がマーチの生産をタイ工場に移したことに対して、異論や反発が少なかったことだ。多くの日本人が「仕方ない」と現実を受け入れているからだろう。

 そのなかでマツダの山内孝社長が下した決定は"異様"であった。為替レートが1ドル70円になっても、60円になっても、広島で自動車を生産し続けるというのだ。さらに周囲を驚かせたのは、現時点でもダントツに高い輸出比率を今後さらに引き上げるというのだ。

 「現在の輸出比率80%を85%まで伸ばす」

>>日経BPnetにも原稿アップしました。続きは こちらからご覧下さい!
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20101129/253042/?P=2

Profile

財部誠一(たからべ・せいいち)

-----<経歴>-----

1956年、東京生まれ。
1980年、慶應義塾大学法学部卒業。同年、野村證券入社。
1983年、野村證券退社。
1986年、出版社勤務を経てフリーランスジャーナリストに。
1995年、経済政策シンクタンク「ハーベイロード・ジャパン」設立。「財政均衡法」など各種の政策提言を行っている。

-----<出演>-----

『財部ビジネス研究所』 (BS日テレ、土曜23時〜 再放送:日曜9時〜)

『報道ステーション』
(テレビ朝日系/平日21:54〜)

BookMarks

オフィシャルホームページ
http://www.takarabe-hrj.co.jp/

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