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中川財務省辞任騒動の裏で記者クラブは何をしていたのか

 緊迫する経済危機のさなか、ローマで開催されたG7において、中川昭一財務大臣が行ったもうろう記者会見により辞任に追い込まれた。世界中に醜態をさらし、失笑を買い、日本という国家のブランドイメージを著しく傷つけた中川前財務大臣が厳しい非難にさらされるのは当然のことだが、一連の報道はきわめて横並びかつ情報不足で、腑に落ちないことが多すぎる。

大臣秘書官はなぜ記者会見をさせたのか
 最大の疑問はなぜ財務省は酩酊状態といっても良い状態にあった大臣に記者会見をさせたのか、だ。幸いにしてG7には日銀の白川総裁が同席しており、記者意会見にも2人そろって臨んでいたのだから、中川前大臣をホテルの部屋で休ませ、白川総裁一人で記者会見をするという判断がなぜできなかったのか。私がもし大臣秘書官なら酩酊状態の大臣が世界のメディアの前に身をさらすことなど、断固阻止する。そんなことは秘書官としてのイロハのイではないのか。

 もしかしたら、財務大臣秘書官は意図的にあの醜態を世界にさらさせたのでないか、とさえ勘繰りたくなってしまう。財政再建を放り出した財務大臣のクビをすげかえる絶好の機会として、酩酊大臣の記者会見出席をあえて止めなかったのではないか。中川氏の後任を財政規律派の与謝野馨経済担当相が兼任すると聞けば、ますますそう思いたくなってしまう。

 疑問の二つ目は、中川前大臣はG7の討議をどのようにこなしたのかだ。これに関する報道はいまのところまったくない。記者会見直前に、突如としてもうろう状態になっただけで、G7の討議では財務金融行政の最高責任者に求められる役割を果たせていたのだろうか。はなはだ疑問が残る。

日経BPnetにも原稿アップしました。どうぞご覧ください。
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20090218/132838/?P=2

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» 中川氏はなぜ酔ったのか… 送信元 スロー人ロハスだもす
 ぼくは、昨日辞任した中川財務・金融担当相の肩をもつつもりは毛頭ないが、マスコミが彼を叩くようなカタチでの「不祥事」であったのか、ちょっと気になるところで... [詳しくはこちら]

コメント (3)

「結果オーライですよ」
財部さんの疑問も分かりますが、基本的に結果オーライだと思います。
もともと、“アル中”と言われていた中川氏の“化けの皮”が早く剥がれて良かったという発想が必要ではないでしょうか?
世界に醜態を晒したことは残念で国辱ものの出来事でしたが、たとえばロシアとの交渉においても、もし、もっと重要な交渉で言質を捉えられていたら大変なこととなっていました。
麻生氏についても同様です。
もし、麻生が就任直後に解散していたら、外見のイメージだけでそれなりの議席を獲得し、自民政権が続いていたかもしれません。
if の話ですが..新麻生政権で麻生の無能ぶりが初めて暴露されたと考えるとぞっとします。
総理の座にしがみついたからこそ、化けの皮が剥がれた・・ですから、我々国民にとっては極めてラッキーだったと考えております。
結果オーライだと思いますが、如何でしょうか?

「なぜこれほど危機感が無いのだろうか?」
 アメリカ国内でもそうですが、それを日本で言ってもしょうがないので、まずは日本国内。100年に1回と口では言っているが、本当にそう思うのならもう少し良い意味で焦りが見れる筈だけど…。中川さんもIMFへの融資に正式に調印したから太っ腹になったのかは判らないけれど…。
 自民党の議員の発言は、自分の事だけだから聞いていて恥ずかしいけれど、世界中が二段下げに入っているのだから、もう少し危機感があってしかるべきなのだが…?
 Naraさんの言う事とてもよく判ります。ただ、残念ながら世界には時間が無い筈だったけれど…。最近の状況を見ていれば、何を言っても無駄でしょうね。
 しかし、三歩遅れて一般の人に危機感が出てくれば、その事がひいては合成の誤謬となり、更に重い物となってしまう。

<記者クラブについて>
ここ15年位のマスコミの(特に新聞社)堕落ぶりは目に余るものがあります。
私は中学生位から、朝日新聞を読み続けましたが、ついに我慢できずに今は毎日新聞を読んでいます。
一概に記者クラブの弊害か否かは、分かりませんが、幼い時から、ジャーナリズムは権力に批判的であるべきと、両親から教わってきた私は、権力の番人として朝日新聞に期待してきましたが、裏切られ続けました。
一方的に政府の見解を流し続ける新聞は即時性ではウェブに負け、リアリズムではTVに負け、情報の深度では雑誌に負け、優位性がとこにもありません。
記者クラブという仲良しクラブは、そろそろ解散し、田中前長野県知事の発案を民主党が取り入れて現在行っているフリーを含めた全てのジャーナリストに会見を開放する方向に向かって欲しいと思っています。
毎日新聞にも不満はありますが、ジャーナリストのコラムが政治の裏に潜む点を指摘しているので、読み応えは多少あります。
記者クラブなど100害あって一利なし、こんなクラブがあるから、どこかの大臣の国際会議で、お気に入りの女性記者との飲酒があったり、麻生総理の所信表明演説を代筆する記者が現れたりするのです。

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Profile

財部誠一(たからべ・せいいち)

-----<経歴>-----

1956年、東京生まれ。
1980年、慶應義塾大学法学部卒業。同年、野村證券入社。
1983年、野村證券退社。
1986年、出版社勤務を経てフリーランスジャーナリストに。
1995年、経済政策シンクタンク「ハーベイロード・ジャパン」設立。「財政均衡法」など各種の政策提言を行っている。

-----<出演>-----

『財部ビジネス研究所』 (BS日テレ、土曜23時〜 再放送:日曜9時〜)

『報道ステーション』
(テレビ朝日系/平日21:54〜)

BookMarks

オフィシャルホームページ
http://www.takarabe-hrj.co.jp/

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