Calendar

2011年4月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

Recent Comments

« 高野尖報:光も音も過剰な日本
メイン
高野孟の遊戯自在録020 »

高野孟の遊戯自在録019

4月1日(金)

hiyodori.JPG このところ暖かくて、大山桜に続いて陽光という種類の桜が急に咲いた。これが咲くと毎年やってくる1羽の桜フェチのヒヨドリがいて、「今年も彼奴は来るのかなあ」と思っていると、やっぱり来た。ほとんど1日中、陽光に取り憑いて、ほとんど狂ったように花弁に嘴を突っ込んでいる。たまに鶯のつがいが花に寄ってくると、追い払う仕草をする。

4月2日(土)

 静岡体文協の3カ月連続講座の今日が3回目で、昼に東京を出て浜松へ。14時からの講座では、予定では「米中関係と世界構造の変化」という話をすることになっていたが、東日本大震災の跡ではそれもいささか間抜けなので、「核も原発もない世界への日本の使命」という話に切り替えた。

 会場に静岡文化芸術大学の西洋音楽史の研究家=K先生が来ておられて、終了後、同じ建物の下にある「浜松市楽器博物館」を案内して貰った。ここは、日本唯一の楽器博物館で、1階は日本を含むアジアの楽器のコレクション、地下は西洋楽器で、その約半分の面積を、ここの一番の自慢であるクラシック・ピアノが占めている。このピアノを用いてコンサートを開き、その演奏ぶりをCDに収めて記録するという貴重な仕事をしているのがKさんである。

※浜松市楽器博物館 http://www.gakkihaku.jp/

 それから浜松駅前の天麩羅屋「天八」で一杯飲んで静岡へ。昨日から風邪気味で、講演中も咳をしたりしていたので、体文協事務局の佐野嬢が心配して「すごく効く風邪薬があるんですよ」と静岡駅から遠くない漢方薬局「医心堂」に連れて行ってくれて、そこの「風邪スペシャル」セットを購入した。これが抜群で、小児用風邪薬のニギンSと栄養剤ビルトンリコレという2つの液剤を100ccの白湯に注いで、それでビタミンCの粉末とイブプロフェンという消炎鎮痛剤を飲むと、30分ほどでもうスッキリしてくる。寝る前にもう一度飲んで、朝には鼻水も咳も止まっている。これまで、風邪の引きかけはカコナールと決めていたが、この方が効く。10セットをまとめ買いすると1本おまけが付くというので早速取り寄せることにしよう。

※医心堂薬局 http://www.ishindo.net

4月3日(日)

 午後、体文協の静岡教室。そのまま帰京、帰宅。

4月4日(月)

kiji.JPG 今日は、昼間は某ゴルフ会、夜は某編集者の退職祝いパーティの予定だったが、いずれも中止で、鴨川で過ごす。原発・エネルギー関連の本を5冊、まとめて読む。今日は庭に雉が遊びに来た。今年見かけたのは2回目だ。

4月5日(火)

 バイオ下水処理装置が不調で、トイレの流れが悪くなる。取り敢えず応急措置をして流れるようにはなったが、木材チップに棲み着いた微生物の働きですべてを浄化する最終槽の攪拌用のエア送出能力が下がっているようで、これは素人には手に負えないので、施工した札幌のUさん、地元の水道配管業のHさんと相談して来々週に大々的な総合点検を実施することになった。

 この装置の原理は、山頂の山小屋や建設現場など公共下水道に放出できない場所で使われているもので、微生物の力で有機物を分解する点では一般の合併浄化槽と同じだが、違うのは汚泥の沈殿がないこと、最後に塩素消毒する必要がないこと、出てくる水をトイレなどの二次用水として循環的に使用するので敷地外に排出しないで済むこと、などである。我が家は、浄水も湧き水を濾過してタンクに貯めて使っているので、上下水とも敷地内で自立的に完結している。それを維持するには手間もコストもかかるが、その分、安全と安心を得ることが出来る。

4月6日(水)

 今日から高田造園設計事務所の高田宏臣さんのチームが来る。我が家の門(というほどのもではなく門柱代わりにコンクリ打ちっ放しの板とニュージーランド製の鐘が立っている)ところから玄関までのアプローチの片側は、今まで枕木を積んで土留めにしていたが、どうも土の重みに耐えかねている様子なので、石組みにしたらどうかということになり、新進造園家として活躍中の高田さんに相談したところ、それなら全体的な景観を考えて植栽を含めてデザインしましょうと言って頂いて、そうは言っても高田さんはあちこち引っ張りだこで忙しく、半年以上も待ってようやく今日の着工となった。工事の様子は、高田造園ホームページの「作庭日記」で、現在進行形で写真入りで紹介されていくという。どんなふうに生まれ変わるのか楽しみなことだ。

※高田造園 http://www.takadazouen.com/index.html

4月7日(木)

tksanshouo.JPG 早朝から午前中一杯、書斎に引き籠もり。午後から、造園工事がやりやすいよう周辺部の草刈り。側溝に今年もトウキョウサンショウウオが卵を生んでいて、中で1センチほどの稚魚が動き出しているのが見える。

4月8日(金)

 来週のラジオ収録のゲストに原子力資料情報室の共同代表=西尾漠さんを迎えるので、彼の近著『原発は地球にやさしいか/温暖化防止に役立つというウソ』(緑風出版)を読む。まったくねえ、何が環境にやさしいだ。前に論説で書いたが、放射能を吸うくらいならCO2を吸う方がマシだ。同情報室は、反原発運動の理論的支柱だった故高木仁三郎さんが創立したもので、私がそこに出入りして西尾さんとも知り合ったのは30年以上も前のことだ。午後、200メートルほど下の砂利道の凸凹を修理。時々補修していないと、雨と車の轍で穴が大きくなってしまう。

4月9日(土)

lux.JPG 夕方から孫の幼稚園入園祝いということで久々に(今週初めてだ!)上京する。家内を用事先で下ろしてから、私は秋葉原電気街の見回りに行く(用がなくても時々、大型書店、古書店街、家電・パソコン店、ホームセンターなどを見て回るのは私の趣味なのだ)。電気部品・計測器の店頭に「ルックス計で節電を!」と書いてあったのに釣られて2950円で買った。1万5000ルックスまで測れるようになっていて、50〜300団欒、300〜550食事、550〜1000読書・勉強、1000〜1500ワープロ・精密作業と一応の目安が示してあって、あちこち計測すると面白い。薄曇りの野外は3000ルックス、ANAホテルの喫茶室は50ルックスだった。孫は、来週から幼稚園に行くのが、一段大人になったような気分で嬉しくて仕方なく、はしゃぎ回って生意気に磨きをかけていた。ビール1杯だけ婿さんに付き合って、冷ましてから運転して帰宅した。

4月10日(日)

kuro2.JPG kuro1.JPG今日は釜沼の棚田で、3月12日のクロ切りに続いてクロ塗りの作業だ。昨年のこの日は、指導者の平均81歳の爺さま4人に加えて私と、近くに住む米国人Cとその日本人の奥さんの3人だけだったが、今年は他に、最近移住してきたHさん、棚田会員の若いご夫婦やその子どもら、1人で来た女性など賑やかで、作業ははかどった。最初に鋤で田の土を掻き取って畦に盛り上げ、次にそれを鍬で形を整えて水漏れが起きないようにするのだが、田の水が多すぎたり、土の掻き方が浅かったり、盛り上げ方が不揃いだったりすると、巧くクロの形が整わず崩れやすくなる。何度か経験を積んだ私でもとうてい爺さまたちには敵わない。

 夕方、スタッフのMと腸内洗浄クリニックや水に関わるビジネスをしているF社長が来訪。Fさんは商売物の木曽の湧き水を1ケース持ってきてくれた。彼は浦安で液状化の被害に遭い、どうしたらいいか途方に暮れていると言う。聞けば、基礎にレールが敷いてあって地震の揺れにも液状化にも強いという謳い文句に惹かれて買ったマンションが、とんでもない、20何階の上から下まで壁に何本もの亀裂が入って、修復のしようもなく、余震があるたびに亀裂が拡大していないか物差しで測りながら暮らしているという。慰めの言葉も見付からない。

4月11日(月)

hurisode.JPG 淺草おかみさん会の創立18周年のお祝いがあるので、夕方淺草に行き、おかみさん会代表=冨永照子さんのお店「十和田」で春野菜の天麩羅と日本酒のぬる燗で勢いをつけてから近くの会場へ。この手の祝い事はほとんど中止・延期になっているが、もう1カ月経ったし、このままでは淺草も沈没してしまうという思いから敢えて予定通り開いたという。花やしきの社長に聞いたら、地震後、すぐに遊具を点検して数日後から営業再開したが、春休みシーズンだというのに当初は1日2〜3人しかお客が来ず、その後段々お客が戻っては来たけれどそれでも例年の半分。アルバイトさんに半分辞めてもらったけれど、いつまで持つか分からない状態という。どこも大変だ。

 夜は、早稲田のジャーナリズム大学院を出てNYタイムズ東京支局でアルバイトをしているSが通訳兼ガイドとして米人記者に付いて東北を回ってきたというので、ライブハウス「HUB淺草」で一杯奢って話を聞く。ここはほとんどデキシーランド・ジャズだが、今日の演奏はベテランのベース奏者=根市タカオのトリオにゲストのサックス奏者を加えたスウィング・ジャズ。根市さんから、私が昔、旗輝夫さんのスタジオに遊びに行った時にお会いしましたと言われてビックリした。淺草ビューホテル泊。

4月12日(火)

 sky.jpg午前中ホテルの部屋で仕事。窓の正面に、大震災にもめげずに3月18日に634メートルに達したトーキョー・スカイ・ツリーがそびえる。午後は喫茶店とサウナで過ごして、夜は今度は、冨永照子さんの息子=りゅうじさんの台東区議立候補決起集会で挨拶。高速バスで帰宅。

4月13日(水)

 古市一雄さんから近著『南房総からの日本再考』(まどか出版)が送られてきた。小市さんは鴨川市役所に長く務め主に企画部門や町おこしを担当し、退職後は、鴨川にも校舎のある城西国際大学に一次籍を置いたものの、一昨年総選挙で自然王国代表だった石田三示さんが衆議院議員となったのに伴い、請われて政策秘書になっている。市役所時代から長年、地元紙『房日新聞』の人気コラム「展望台」の執筆陣の1人で、前著『地方の品格』と同様、本書もそのコラムを編んだもの。帯に一言書けと頼まれたので「いま安房鴨川は中高年や30台の若者たちにとって、憧れの移住希望先No.1である。なぜそうなのかは本書を読めば分かる」という言葉を贈った。

4月14日(木)

Nishio.jpg 昼からJFNのラジオ番組収録。ゲストは原子力資料情報室の西尾漠さん。20年ぶりくらいだろうか、かつての反原発青年が白髪混じりの落ち着いた紳士になっていた。


トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.the-journal.jp/mt/mt-tb.cgi/7992

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

※[投稿]ボタンをクリックしてから投稿が完了するまで数十秒かかる場合がございますので、2度押しせずに画面が切り替わるまでお待ちください。

Profile

高野 孟(たかの・はじめ)

-----<経歴>-----

1944年東京生まれ。
1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。
通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。
同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。
80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任し現在に至る。
94年に故・島桂次=元NHK会長と共に(株)ウェブキャスターを設立、日本初のインターネットによる日英両文のオンライン週刊誌『東京万華鏡』を創刊したほか、PC-VAN・NIFTY-Serve・MSN、富士通ブロードキャストその他電子メディアのコンテンツ創造、講談社・小学館・集英社その他出版社のウェブサイト開設、『インサイダー』のメルマガ化、などを次々に手掛け、インターネット・ジャーナリズムの先駆的開拓者と呼ばれた。
現在、それらの経験を活かして、独立系メディアの総合サイト《THE JOURNAL》に取り組んでいる。
2002年に早稲田大学客員教授に就任、「大隈塾」の授業「21世紀日本の構想」、ゼミ「インテリジェンスの技法」、社会人ゼミ「ネクスト・リーダーズ・プログラム」を担当している。

-----<出演>-----

『サンデープロジェクト』
(TV朝日系、日曜10:00~)

『朝まで生テレビ!』
(TV朝日系、最終金曜25時頃~)

『たけしのTVタックル』
(TV朝日系、月曜日21:00~)

『情報ライブ ミヤネ屋』
(読売TV系、月~金曜21時~)

BookMarks

東京万華鏡:TOKYO KALEIDO SCOOP
http://www.smn.co.jp/

INSIDER:インサイダー
http://www.smn.co.jp/insider/

大阪高野塾
http://www.osaka-takano.com/

-----<著書>-----


『滅びゆくアメリカ帝国』
2006年9月、にんげん出版


『ニュースがすぐにわかる世界地図(2006年版)』
2005年、ポスト・サピオムック


『最新・世界地図の読み方』
1999年、講談社現代新書

『情報世界地図 98』
1997年、国際地学協会

『地球市民革命』
1993年、学研

『21世紀への世界時計』
1991年、集英社

『入門世界地図の読み方』
1982年、日本実業出版社

→ブック・こもんず←



当サイトに掲載されている写真・文章・画像の無断使用及び転載を禁じます。
Copyright (C) 2008 THE JOURNAL All Rights Reserved.