高野尖報:北朝鮮にも波及?中東ネット革命
26日付日経の小さな記事で、北朝鮮北東部の両江道・恵山で24日朝、エジプト民主化デモの事実を伝え「独裁政権を追い出す運動が国際的に展開されている。目を見開き、世の中を見ろ」という内容のビラが大量にまかれたと報じている。韓国の北朝鮮向け民間ラジオが伝えたところを引用したもの。中国国内で印刷して持ち込まれ、住宅地や路上にバラ撒かれたもので、誰が撒いたかは不明。また中朝国境に近い平安北道・新義州では、住民が警察との小競り合いから抗議デモが発生、軍部隊が鎮圧に当たったという。
近着の『AERA』3月7日号に「北朝鮮でも暴動が始まった」によると、新義州の件は、市場で警官に殴られた商人が意識不明になり、家族や仲間数百人が抗議に立ち上がり、軍が主導して45人が死亡したとも言われる。『AERA』によると、
▼2月14日ごろ、平安北道・竜川など数カ所で「もう生きていけない、電気と米をよこせ」という抗議も起きた。
▼咸鏡北道・清津では、14年間にわたって些細な罪で住民を刑務所に送って住民の恨みを買っていた元警察署長が数人の住民から石を投げられて死亡した。
北では、フェイスブックはもちろんインターネットそのものが使えず、携帯電話がようやく始まったばかり。08年末に、皮肉なことに、エジプトの通信企業オラスコム・テレコムと提携して携帯事業を始めたばかり。とはいえ人口2400万人のうち携帯を使えるのは、金を持っている60万人程度でしかない。が、アラブの独裁国も中国も北朝鮮でさえも、経済を発展させようとすれば世界との情報接続を増進せざるを得ず、となるとその電子手段が反独裁の民主化運動の武器となることを阻むことが出来ない。▲
コメント (2)
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投稿者: 《THE JOURNAL》編集部 | 2011年2月28日 09:37
高野 様
情報から隔絶遮断した社会が存在できない現代社会では、「みざる、いわざる、きかざる」は、不可能です。独裁者にとっては、極めて都合が悪くなってきました。
国民から隠しておこうとする秘密外交文書も秘密性を確保することが困難になってきました。
記者クラブなどの既得権益なども
形骸化し、ネット伝達で同じ情報を最小費用で、必要な人に伝えられるようになっています。企業の広告も安く効果的に成果が上がります。今尚、記者クラブなどが、今までの権益が独占的に得られると考えているとしたら、時代遅れもはなはだしいことです。
すべてが変わっており、年金生活者である我々も、ネット情報に身近に接せられるかどうかで、情報の過疎が極端に差が出てきます。新聞、テレビなどはなくともネット情報なしでは生活がしにくくなっています。
本格的な情報社会に対応する心構えができているかどうかが、生活の豊かさに差をつけることは確かです。
北朝鮮も、情報は徐々に社会の中に蓄電し、大きなパワーが爆発するときは、それほど先のことではないような気がします。
当たり前のことが当たり前に行われる社会が一番強いのではないでしょうか。
投稿者: yamadataro | 2011年2月28日 16:10