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高野孟の遊戯自在録009

9月24日(金)

 台風の影響で風と雨が続く。
 
9月25日(土)

 今日は、名古屋の栄中日文化センターの月に一度の講義の日。民主党代表選、大阪地検特捜の大犯罪について話すつもりで、昨日のうちにレジュメも送っておいた。台風の影響がまだ残って風が強いので、一応出発前に確かめると、東京湾アクアラインは通行止めになっていない。万全を期して9時前に自車で家を出て30分余りでアクアラインの手前の袖ヶ浦ICまで行くと「強風 通行止め ここで下りろ」の表示が......。係員に「出る前に確かめたら大丈夫だったのに。いつから通行止めになったの」「今しがたです」「俺、10時半までに品川で新幹線に乗らなきゃいけないだけど」「私に言われても困るんです。すいません」「......」。

 今から千葉回り湾岸線で東京駅に向かっても、どうせこの状況で湾岸線各所も渋滞しているから到底間に合わない。電話して相談の上、今日は断念して、別途、補講を設けることにして、何かションボリした気分で家に引き返した。

 ただ、不幸中の幸いと言おうか、昨日来の風雨で栗が大量に落ちているのは間違いなく、それを放置して出掛けるのが気になっていた。ウチは庭(というより原野)の奥に天然の栗の大木が4本あって、放っておいてもよく実る。栗はイガが開いて地に落ちると、すぐに虫が穴を開けて入り込んだり、猿が来て綺麗に中身を食べてしまう。我が家には来たことがない(と思う)が、猪も両前足でイガを押さえつけて器用に栗を食べるという。アクアラインが止まったお陰で早めに栗拾いが出来てよかった。

 
kuri2.jpg
 今日が2回目の収穫で、バケツに3分の2、5キロほどだろうか。水に浸すと虫に食われたのは浮くからそれを取り除き、さらに浮かない奴でも虫食いのがあるので、よく見なければならない。残ったのは二百数十粒。水洗いして新聞の上に広げてよく乾かして、空気穴をたくさん開けたビニール袋に分けて詰めて冷蔵庫に入れると、1カ月から最長2カ月は風味を失わないと、村の婆様に教えられたので、その通りにする。

 実は今朝早く、出掛ける前に、車で7〜8分の主基(すき)地区で土木業を営むMさんから電話があり、「今日どうしてんの。鰻を獲ったから食べにお出でよ」「いやあ、残念。俺、今から名古屋なの。明日は?」「明日は俺がダメだ」という会話があった。それでMさんに電話をして、「アクアラインが閉まって名古屋に行かれなくて帰って来たから」と言うと、「じゃあ来なよ」。で、栗の処理が終わった後、16時半過ぎに貰い物の大吟醸を持って出掛けた。

unagi.jpg
 Mさんは山遊び・川遊びの達人で、このあたりの川で天然の鰻や藻屑蟹を獲っては人を集めてバーベキュー・パーティで振る舞うのが趣味という、食べる側にとってはまことに有り難い存在なのだ。今日のメインは体重1.5キロ、牛乳瓶よりもやや太いほどの大鰻。これを炭火で焼くと、養殖物のフニャッとした感じとは異質の、肉も皮もしっかりとしたゴリッという歯ごたえがあり、しかも脂臭さが全くなくて美味しい。「皮が硬いって言う人もいるんだけどさ」「いやあ、このくらい歯ごたえがあるほうがいいよ」「養殖物に馴らされちゃっているのかな、俺たち」と、皆さん大騒ぎしながら味わった。したたか酔って、代行運転を頼んで帰る。

9月26日(日)

 終日かけて、明日から始まる早稲田の後期授業の計画を立案し、素材を製作する。

9月27日(月)

 8時25分発の高速バスで上京。10時40分からの高野ゼミでは、民主党代表選結果どう見るかをブチまくる。13時からの大隈塾授業は田原総一朗の講義、「何で君らは尖閣問題で中国はけしからんとデモをしないのか」と、例によって若者たちを挑発する。16時30分からジャーナリズム大学院の「新聞の読み方」演習。

 19時から六本木のカフェを会場に、十勝"どろぶた"試食会。どろぶたとは、帯広の著名レストラン「ランチョ・エルパソ」のオーナーである平林英明さんが自宅兼牧場で放し飼いで育てている自然そのままの豚で、こんな飼育方法を採っている養豚家は全国で何人もいないらしい。元はと言えば、今から15年ほど前に故・藤本敏夫に「帯広に面白い奴がいるから」と連れて行かれて牧場を訪れたのが最初の出合い。その頃は自宅兼牧場には豚はいなくて馬で、私はそこで北海道の原野を馬で走り回る楽しみを覚えた。が、そのうち馬牧場が豚牧場になって、平林さんの豚肉づくりの仕事がどんどん深化していくことになった。今日の試食会は、その1つの到達点を表すもので、これを機に我が「ザ・ジャーナル」でも新たに「ごはんず」というコーナーを設けて食の本物を追求して行こうと思っているのだが、その第1弾としてこの十勝どろぶたの「子豚オーナー制」募集を始めることにしたい。

 最終新幹線で京都へ。

9月28日(火)

 7時半東海ラジオ電話出演。10時40分、京都造形芸術大学のゼミ第1回。14時、大阪讀賣TV「ミヤネ屋」は、アントニオ猪木さんをゲストに迎えて、北朝鮮の最新訪問ビデオの大公開。番組後、京都に戻って、夕方に花見小路の「橙」で一杯。カウンターの隣が延暦寺のお坊様3人連れで、話が盛り上がった。京都泊。
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9月29日(水)

 朝に帰京し、『民主党政権への伏流』を書いた前田和男さん(9月18日参照)との対談を録画、ザ・ジャーナルに即掲載。

9月30日(木)

 終日鴨川。下の街道から我が家までの200メートルほどの砂利道の要所要所を整備。車が砂利や土を押しのけて轍の痕が出来て、そこに雨水が流れて段々凹みが深くなっていくので、年に2回はツルハシやレーキを用いて凸凹をならして、ついでに回りの土手の草も刈っておくのである。

10月1日(金)

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 終日鴨川。栗拾い。薪割り。裏山で採った彼岸花を追加的に植え付け。彼岸花というのは不思議なほど律儀にお彼岸の直前に一斉に吹き出るように花を咲かせるものだが、今年はさすがに猛暑で季節を見失ったらしく、1週間以上遅れて今頃が盛りである。

10月2日(土)

 終日鴨川で雑用に明け暮れる。栗がだいぶいい感じになってきて、大粒のが増えてきた。見上げると、まだまだ実が付いているので、あと3〜4回は収穫が楽しめそうだ。

10月3日(日)

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 今日は、我々が会員として参加している釜沼の棚田保存会の「収穫祭」。朝9時には娘夫婦&孫もやってきた。ちょっとだけ孫に栗拾いを体験させてから、一緒にお祭会場へ。公民館の座敷と庭を使ってのバーベキュー大宴会で、余興も盛りだくさん。地元婆様の日本舞踊、在日ブラジル人の半農半フォトジャーナリストである岡田ヘジナウドの稲刈り風景写真のスライドショー、半草木染め作家半ミュージシャンのギター&オリジナルフォークソング、その彼のギターと在日アメリカ人の半農半翻訳家のクリスによるインド風の横笛による即興セッション、そのクリスの伴奏による彼の奥さんエリのベリーダンスと、これが房総山奥の過疎村の収穫祭の出し物かよ〜というグローバルな文化レベルでの展開が続く。

★ヘジナウド岡田&下郷さとみの「百一姓blog」:http://hyakuishou.exblog.jp/ 
★エリの「Life in Awa」:http://elli.harrington.jp/ →ベリーダンスの写真も!
 
 13時半に解散。ビールと日本酒でいい加減酔っぱらってしまったが、なにしろ3歳の孫が昨夜の電話の段階から「ジージの家で、バーベキューでサンマを食べて、暗くなったら花火をやりたい」とのたってのご所望なので、スーパーに寄って新鮮なサンマと牡蛎、それに野菜少々を買って帰り、急いで炭火を熾した。婿と2人でハイボールを飲んで角瓶1本空けてしまった頃にようやく暗くなってきたので、孫がお気に入りの本物の江戸前花火(8月28日参照)の残りを楽しんだ。

10月4日(月)

 車で早稲田へ。午前、高野ゼミ。「地域主権国家論」と「東アジア共同体論」という2大戦略課題について2班に分かれて研究しろと指示。午後、大隈塾は私のスピーチの番で「農と食の21世紀」という問題提起をして討論した。夕方のジャーナリズム大学院ゼミは「小沢と検察」など。19時品川発で京都へ。

10月5日(火)

 ホテルで7時半に東海ラジオ出演、小沢、そして尖閣。京都造形芸術大は、午前はレギュラーの芸術表現ゼミ。午後は「キャリアデザイン講座」の臨時講師で「日本文化を見る目」の講義。帰京。

10月6日(水)

 栗拾いがいよいよ最後の山場。2日間空いたこともあり大粒のが8キロほども獲れた。到底食べきれないので、ご近所に配る。クリスのところにも「クリスにクリですよ」と持って行ってやった。朝と夕の2回に分けて、東隣の荒れ地の草刈り。野バラに茅や葛の蔓が絡んで分け入ることも出来なくなり、やがて葛が道路にまで蔓を伸ばしてきてどうにもならない。不在地主は何もしないから、自分でやらなければ仕方がないのだ。

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相変わらずお孫さんにはやさしい爺さんの様子、いいですね。
 9/27高野ゼミ「民主党代表選結果をどうみるか」。10/4早稲田ジャーナリズム大学院ゼミ「小沢と検察」聴講したかったです。
 「ごはんず」コーナーは是非早く立ち上げて下さい。食いしん坊の期待とは裏腹な「食の本物の追求」になっちゃうのかな。
 9/30、10/6 の砂利道整備、荒地の草刈り、額に汗して実践するのだから尊敬しちゃう。口先だけの評論家ではない。この人。

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Profile

高野 孟(たかの・はじめ)

-----<経歴>-----

1944年東京生まれ。
1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。
通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。
同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。
80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任し現在に至る。
94年に故・島桂次=元NHK会長と共に(株)ウェブキャスターを設立、日本初のインターネットによる日英両文のオンライン週刊誌『東京万華鏡』を創刊したほか、PC-VAN・NIFTY-Serve・MSN、富士通ブロードキャストその他電子メディアのコンテンツ創造、講談社・小学館・集英社その他出版社のウェブサイト開設、『インサイダー』のメルマガ化、などを次々に手掛け、インターネット・ジャーナリズムの先駆的開拓者と呼ばれた。
現在、それらの経験を活かして、独立系メディアの総合サイト《THE JOURNAL》に取り組んでいる。
2002年に早稲田大学客員教授に就任、「大隈塾」の授業「21世紀日本の構想」、ゼミ「インテリジェンスの技法」、社会人ゼミ「ネクスト・リーダーズ・プログラム」を担当している。

-----<出演>-----

『サンデープロジェクト』
(TV朝日系、日曜10:00~)

『朝まで生テレビ!』
(TV朝日系、最終金曜25時頃~)

『たけしのTVタックル』
(TV朝日系、月曜日21:00~)

『情報ライブ ミヤネ屋』
(読売TV系、月~金曜21時~)

BookMarks

東京万華鏡:TOKYO KALEIDO SCOOP
http://www.smn.co.jp/

INSIDER:インサイダー
http://www.smn.co.jp/insider/

大阪高野塾
http://www.osaka-takano.com/

-----<著書>-----


『滅びゆくアメリカ帝国』
2006年9月、にんげん出版


『ニュースがすぐにわかる世界地図(2006年版)』
2005年、ポスト・サピオムック


『最新・世界地図の読み方』
1999年、講談社現代新書

『情報世界地図 98』
1997年、国際地学協会

『地球市民革命』
1993年、学研

『21世紀への世界時計』
1991年、集英社

『入門世界地図の読み方』
1982年、日本実業出版社

→ブック・こもんず←



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