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高野孟の遊戯自在録002

4月19日(月)

 早稲田デー。今日から東京、大阪、高松とホテル泊まりが続くので、こういう時は、自家用車で羽田空港や品川駅に行くと駐車場代が嵩むので、地元徘徊用の軽自動車で17〜18分のバス停まで行って無料駐車場に停めて、高速バスで東京に出る。東京駅まで1時間半、7時25分に乗ると(今日は渋滞がまったくなかったので)8時50分に着く。地下鉄で15分ほどで「早稲田」。喫茶店で1時間余り新聞を読んだり資料を整理したり授業用のpdfファイルをつくったり。

 18時に授業を終えて電車で品川に行って高輪東武ホテルにチェックイン。品川駅前のお気に入りの中華屋で白湯ラーメンを食べて西麻布へ。今日は私も創始メンバーの「エンジン01文化戦略会議」のイベントで、元々は森本敏=拓殖大学教授が講演することになっていたのに、直近になって森本さんから「1人でやっても面白くないから、私と正反対の意見の貴君に来て貰って対論したい」と要請があったので参加した。話題の1つはもちろん普天間問題で、私が「抑止力とは何かという論争を米国に仕掛けていったら、結局、米海兵隊は全部グアムに引いて頂くのが一番いいのでは」という趣旨のことを述べたら、会場にいた日経新聞の田勢康弘さんが「高野さんがこれほど"左"だとは思わなかった」と。右か左かという問題ではなくて、沖縄の心をどこまで分かるかという深いか浅いかという問題なんですが、田勢さんは余りよく分かっておられないようでした。

4月20日(火)

 6時37分品川発の新幹線で京都へ。途中、7時半から携帯で東海ラジオに出演。京都駅から地下鉄とタクシーを乗り継いで京都造形芸術大学へ。まだ時間が早いので、向かいの「小川珈琲」で新聞・雑誌を読む。

 小川珈琲は、イノダコーヒーと並ぶ京都の珈琲店の老舗だが、ちょっと商売を広げすぎのようで、直営店以外に単に小川の珈琲豆を使用し販売しているというだけのフランチャイズ店が多く、ここ北白川店もそれ。珈琲を注文すると即座に出てくるということは、そのへんの喫茶店同様、作り置きして暖めてあるのをジャーッと注いで持ってくるわけで、珈琲専門店としてのプライドも心遣いも欠如している。やっぱり京都で朝に珈琲を飲むなら、堺町通三条下ルのイノダコーヒー本店がいいですね。
inoda.jpgのサムネール画像
モカをベースにしたヨーロッパタイプのホットコーヒー(500円)とトースト(350円)で十分幸せになるし、朝にはいささか重いので昼に行った時に注文することが多いが、名物のカツサンド(1730円)は至福です。

 京都造形芸術大学の講義が終わって飛び出して大阪で「ミヤネ屋」出演。夜は「大阪高野塾」。






4月21日(水)

 午後新大阪を出て岡山経由で高松へ。17時から時事通信=内外情勢調査会の講演。目の前のメインテーブルに、地検検事正、自衛隊司令官、陸運局長などが並んでいてしゃべりにくいことこの上なかったが、(1)検察=マスコミ一体の小沢潰しは常軌を逸している、(2)普天間問題は海兵隊のグアム全面撤退が望ましい、(3)国交省OBの天下りは目に余る----などとブチ上げてしまった。終了後、地元経済界の有力者が寄ってきて、「今日は私が思っていることをズバリ言って頂いてスッキリした。私は、大平正芳後援会から森田実後援会を経て、今は民主党を応援しているが、ここ高松では民主党支持を口にするのもはばかられるような有様で、今日は本当によかった」と。私は別に民主党支援を呼びかけているわけではないのだが、官僚体制と癒着したマスコミの報道ぶりが余りにも短視眼的で民主党政権が生まれた歴史的必然性についてまったく無理解だということを強調するので、結果的に民主党を応援していることになるのだろう。

 夜は街に出て手近な居酒屋で一杯。

4月22日(木)

 朝に高松を出て羽田経由で鴨川へ。

4月23日(金)

 終日、畑作業と薪割り。薪がだいぶ溜まってきた。薪の標準的長さは40センチ。薪小屋の奥行きは約100センチあって裏からも積めるので、上下2段を1列として4列×2で全部で8列。そうそう毎日、朝から晩まで焚くわけではない拙宅の焚き方だと一冬で1列の表裏を全部使い切るかどうかという程度。
makigoya.JPG
ということは、この薪小屋が全部埋まると来冬から数えて4年分ストックがあることになる。が、今はまだ埋まっていないので3年分弱というところか。写真で右端の列の上下と2番目の列の下は今積んでいるもので、切り口がまだ茶色。2番目の列の上は昨年秋に切った細目のもので、少し白茶色になっている。写真には写っていないが、左端の列は2年前の冬に積んでいるので、すっかり灰色がかって完全に乾燥しきったことを示している。来冬はこれを使う。


4月24日(土)

 品川駅を11時に乗って13時から名古屋の栄中日文化センターで月イチやっている「新・世界地図の読み方」講座。孫が来ているので急いで帰宅。

4月25日(日)

 田植え。この地での田植えは15〜16年前からで、最初は故藤本敏夫が主宰した農事組合法人「鴨川自然王国」でお遊び程度に。やがて同王国で棚田トラストを中心とする会員制度を整備して、田舎暮らしを体験したい都会人が年会費を払って会員となり、月1回=1泊2日の作業日を決めて集まって、その都度、田んぼの田植え、草取り、稲刈りのほか野菜の植え付けや収穫、大豆の栽培と味噌づくり、森林整備などを行うようになった。私はその事務局長役を担ったこともあり、約10年間にわたってそのほぼ全日程に参加してきた。それでこの鴨川の山奥がすっかり気に入ってしまって、還暦を機にその近くに引っ越すことになったのである。

 今ももちろん王国の会員で、その田植えには参加するが、それに加えて6〜7年前からは、早稲田大学で私が担当している高野ゼミの学生たちが田植え・稲刈りに来るようになったので、5月連休中の某日午後から翌日午前までは会員の田植え、入れ替わりでその午後から翌々日午前までは学生の田植え、という日程が定例化した。

 さらにこれらとは別に、今年からは、これも自宅から車で5分ほどの北釜沼地区の「奥谷津棚田」の会員に新規加入した。というのも、王国の会員や学生の田植えはそれぞれ40〜50人という規模になって作業も宴会も戦争状態で、私もその監督や指導で精一杯であるため、家内が東京に住む娘夫婦と孫を連れて参加しようとしても大騒ぎに巻き込まれてしまう。そこで家族で落ち着いて棚田遊びを楽しめる場所を別途確保することになったのだ。

 今日は私と家内、娘と孫、娘の友人家族2組が参加し、昨日までの冷たい雨が嘘のようなポカポカ天気の下、昼過ぎまでに予定の田植えを終えて公民館でカレーライスの昼食、解散。自宅へ戻って夕方早めからベランダでバーベキュー。野外で炭をおこして焼くと同じ牛肉でも味がまったく違うのが不思議だ。

4月26日(月)

 早稲田デー第3回。10時40分からのゼミでは、私が第1回で、「高野式心象曼荼羅図」
takano-mandala10.jpeg
(マインドマップの自己流版)の手法を用いて「高野孟とは誰か?」を自己紹介したのを受けて、学生各自がその手法を真似た図を作ってきて各自3分で自己紹介。なにせ受講生が30人いる上に、選に漏れた者やすでに一度は履修を終えたのに再度聴きたいというリピーターなど7人がモグリで入ってきているので、90分では回りきらず、残りは連休明けに持ち越しとなった。13時からの大隈塾授業は田原総一朗名誉塾頭の講義。夕方のJA−ナリズム大学院の授業を終えてそのまま京都へ。

4月27日(火)

 7時半からホテルの電話で東海ラジオに出演。タクシーで京都造形芸術大へ。終了後、京都国立博物館で開催中の「長谷川等伯展」に行ったが、なんと入り口で「150分待ち」と言われて断念。雨の中を京都駅まで歩く途中、「ラーメンを食べよう!」と思いついて京都で一番の誉れ高き塩小路下ルの「本家・第一旭たかばし本店」へ。軒先で10分間余り待たされて叉焼たっぷりのラーメンと餃子を堪能した。

4月28日(水)

 午後自宅を出て高速バスで東京に出て15時からJFNラジオの収録。ゲストは「日本創新党」の斎藤弘政調会長(元山形県知事)。30分対談したが、それでもこの党が何をしようとしているのかイマイチよく分からなかった。

 19時から新宿歌舞伎町で喜納昌吉のライブ。最初に3曲やってから、喜納さんが突然「さて、こういう時節なので、今日は特別にゲストを呼んでいます」と言い出して、上杉隆と私が舞台に上がって3人で30分間トークをするという趣向。私が「昨日、小沢さんに会ったんだって?」と聞くと、喜納さんが「うん、会いましたよ。元気そうでしたよ」と答え、上杉さんが検察のデタラメを糾弾するといった滑り出しで、やがて話題は当然、普天間問題に。私と上杉が「平野官房長官がヒドい」と言うと、喜納が「平野を官房長官にしたらと鳩山に言ったのはボクなんだよ」と。笑うよね。東京駅から高速バスで帰宅。

4月29日(木)

 終日自宅。

4月30日(金)

 イセ食品会長で世界的な美術コレクターとしても知られる伊勢彦信さんが主宰する美術鑑賞の会が時折開かれていて、今日は上野精養軒で昼食をとりながら細川護煕元首相の講演を聴いてから国立博物館で開催中の「細川家の至宝」展を観るという段取り。細川さんには政界を引退されてから初めて直にお目にかかったが、昔とまったく変わらない元気溌剌ぶりに驚いた。湯河原の山荘で陶芸、書画、最近は油絵まで始めて、好きなことばかりやっているのだから元気も当たり前か。至宝展は、第1部が細川家に代々伝わる家宝の数々、第2部が元首相の祖父に当たる護立氏が蒐集した内外美術品を展示している。どれも凄いが、私が一番心惹かれたのは第2部の片隅にあった中国・河南省で出土した春秋戦国時代(前5〜3世紀)の「銀人立像」だった。上野公園は八重桜が満開。
yaesakura.JPG














5月1日(土)

 鴨川自然王国で王国会員の田植え。夜は焚き火の周りで宴会。

5月2日(日)

 同じく自然王国で、早稲田大学の高野ゼミを中心とする学生たちの田植えと宴会。今年はOB・OGを含めて45人が参加し人数が多いので、3時間ほどで割り当ての田んぼ3枚を植え終えた。夜、ゼミ生の喜屋武が三線(さんしん=沖縄蛇皮線)を弾いて歌い出すと、加藤登紀子の次女で歌手のヤエちゃんも沖縄風メロディーの自分の持ち歌をアカペラで歌った。学生たちは徹夜で飲んで議論したりしているので、私は車が田んぼに落ちない程度で切り上げて自宅に帰った。
taue1.JPGのサムネール画像
taue2.JPGのサムネール画像
5月3日(月)

 9時から二日酔いの学生相手に野外講義。600万年前に裸足で土を踏みしめることから「ヒト」が生まれ、1万年前に土を耕して農を始めたことで「人間」が生まれたのだという話をした。

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ここ数日、田んぼに青空が映り込む日がないのですが、作業する者にとっては、逆に田植作業は捗ります。あと一週間ほどが山場となりました。

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Profile

高野 孟(たかの・はじめ)

-----<経歴>-----

1944年東京生まれ。
1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。
通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。
同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。
80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任し現在に至る。
94年に故・島桂次=元NHK会長と共に(株)ウェブキャスターを設立、日本初のインターネットによる日英両文のオンライン週刊誌『東京万華鏡』を創刊したほか、PC-VAN・NIFTY-Serve・MSN、富士通ブロードキャストその他電子メディアのコンテンツ創造、講談社・小学館・集英社その他出版社のウェブサイト開設、『インサイダー』のメルマガ化、などを次々に手掛け、インターネット・ジャーナリズムの先駆的開拓者と呼ばれた。
現在、それらの経験を活かして、独立系メディアの総合サイト《THE JOURNAL》に取り組んでいる。
2002年に早稲田大学客員教授に就任、「大隈塾」の授業「21世紀日本の構想」、ゼミ「インテリジェンスの技法」、社会人ゼミ「ネクスト・リーダーズ・プログラム」を担当している。

-----<出演>-----

『サンデープロジェクト』
(TV朝日系、日曜10:00~)

『朝まで生テレビ!』
(TV朝日系、最終金曜25時頃~)

『たけしのTVタックル』
(TV朝日系、月曜日21:00~)

『情報ライブ ミヤネ屋』
(読売TV系、月~金曜21時~)

BookMarks

東京万華鏡:TOKYO KALEIDO SCOOP
http://www.smn.co.jp/

INSIDER:インサイダー
http://www.smn.co.jp/insider/

大阪高野塾
http://www.osaka-takano.com/

-----<著書>-----


『滅びゆくアメリカ帝国』
2006年9月、にんげん出版


『ニュースがすぐにわかる世界地図(2006年版)』
2005年、ポスト・サピオムック


『最新・世界地図の読み方』
1999年、講談社現代新書

『情報世界地図 98』
1997年、国際地学協会

『地球市民革命』
1993年、学研

『21世紀への世界時計』
1991年、集英社

『入門世界地図の読み方』
1982年、日本実業出版社

→ブック・こもんず←



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