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2008年6月30日

昨日のサンプロでの高村外相の微妙な発言

昨日のサンプロで、高村正彦外相は拉致問題での北の「再調査」について、かなり微妙な、しかしホンネに近い言い方をした。「再調査は、生存者を見つけるために調査をするということだ。そして生存者がいれば全員帰国させる」。当たり前のように思うかもしれないが、以前の日本は「生存者を隠しているだろう、嘘ついているだろう」という不信感に満ち満ちたスタンスだったから、交渉の再開がむずかしかった。「しかし、亡くなった方がいるとして、それについて日本政府・国民が納得できる材料を示してこない以上、我々としては全員生存しているという前提で交渉に当たらざるを得ない」とも。これも当たり前のようだが、「嘘ついているだろう」というのとはだいぶ言い方が違う。

もう1つ、昨日のサンプロの特集「緑資源機構は廃止されていなかった!」の須田慎一郎レポートが面白かった。松岡利勝農相の自殺の原因ともなった独立行政法人=緑資源機構は今年4月から廃止されたと思っていたが、なんと大半の職員はそのまま働いていて、農水省の08年度予算にも07年度577億円よりも微増の590億円がちゃんと計上されているのだと!

渡辺喜美=行革大臣がさんざん苦労して、101もある独立行政法人のうちやっとのことで6つだけ廃止に持ち込んだのだが、その亡霊は生きている。霞ヶ関は化け物屋敷だ。▲

2008年6月13日

鞄の中身(2) 水ボトル

鞄の中身(2) 水ボトル SIGG Classic

 日本には555万台のペットボトル飲料自動販売機があって、国民1人当たり年間168本を消費するという。1人1日2本ということで、これはもう「リサイクルすればいいじゃないか」という次元を遙かに超越している。そこで「マイボトルを持とう」ということで、私も以前から、そのへんのホームセンターで買った安物の魔法瓶や水筒を持って歩いたり忘れて出てしまったりしていたが、最近知人から「マイボトルならこれしかないですよ!」と勧められて欠かさず持ち歩いているのが、スイスのSIGG社のアルミ製ボトル。軽くて堅牢、安全、そして何よりフォームとデザインが美しい。

IMG_0381.JPG

 SIGG社は社員わずか60人ほどの小企業で、1908年に創業してレジャー用品、台所道具などを地味に作ってきたが、その製品の1つであったレジャー用の水筒が、環境保護意識の高まりに乗って90年代から世界的に大ブレーク。そのため98年からは同社はこのボトルの生産・販売だけに事業を集中して製品の質の改良とラインナップの拡張を図り、今では欧州市場を完全に席巻したばかりか、数年前から米国でも大流行を引き起こし、いま日本でも愛好者が急増中という、まさに水筒の世界No.1企業に躍り出た。

SIGG:http://www.sigg.ch/default.htm

 最大の特徴は、純度99.5%の純度の高い1枚のアルミ板を600トンのプレス機械を使って深絞り加工して、継ぎ目がなく(従ってハンダ付けもない)ボトルの形を仕上げていく技術にある。さらにその内面は、キッチン用具やストーブの表面加工に使われるホウロウ吹きつけ技術によってコーティングし、果実の酸や糖分配合飲料などに侵されない完璧な安全性を実現している。そのため、形はシンプルな円筒型で、そのシンプルさがかえって表面の自由な彩色とデザインを許していて、カタログを見ているだけで楽しくなる。この製品の一部はニューヨーク近代美術館にも現代を代表する工業デザインとして収蔵された。大きさは300ミリリットルから1リットルまで、種類は子供用、レジャー・旅行用、スポーツ用、シティ・一般用と分かれているが、それは主として栓の形状が違うだけなので、別売の栓だけ買って付け替えればどの目的にも使える。

 シンプルだとはいえ、飲み口の口径や厚みや微妙なくびれがまことに口当たりがよくなるように絶妙に作られていて、さらにネジも内側の少し奥まったところに切ってあるのでギザギザが唇に触れたりすることがない。そしてそのくびれは、これも別売のおしゃれなストラップを引っかけるのにも役立っていて、肩に掛けて歩くことも出来る。スイスらしい繊細なモノづくり精神が隅々まで行き届いた逸品である。これを手にして初めて、私はそのへんで中国製の安物の水筒を買って事足れりとしていた自分の不明を恥じたのである。

 これを勧めた知人がその場でこの白いボトルを私にプレゼントしてくれたので、私以外の家族や孫のマイボトルをまとめて注文し、家族全員でSIGGを持ち歩くことにした。

 さてペットボトルとは、プラスチックの一種であるポリエチレンテレフタラート(PET)を材料として作られるのでそう呼ばれる(ちなみに英語ではplastic bottleで、PET bottleと言っても通じない)。日本の飲料業界ではかつて「1リットル未満のペットボトルは製造・使用しない」という自主規制があったが、「リサイクル可能ならいいんじゃないか」ということになって、95年の「容器包装リサイクル法」で消費者・行政・事業者それぞれの責任分担でリサイクルを推進していくことを前提に解禁、ガラス瓶や缶に代わってペットボトルが一挙に飲料容器の主流となって普及した。自治体レベルと事業者レベルでの分別収集を徹底し、自治体が交付金を出して各地に指定工場を建設して再商品化を進めるという図式が、バラ色の循環型社会を切り開くかの幻想が振りまかれた。それで確かに回収率は上がって、ペットボトルリサイクル推進協議会によると06年で66.3%で世界でもトップ級(例えば米国は20%程度!)をキープしているものの、再商品化率となると(公表されていないが…何故しないの?)20%程度で、全国に約70ある自治体肝煎りの再商品化工場の4分の3は休眠状態に陥っていると言われる。残りはどうなっているかと言えば、他ゴミと一緒に焼却したり、指定外の業者に入札などで払い下げられて粗悪なペットクズとして中国などに大量に輸出されている。

ペットボトルリサイクル推進協議会:http://www.petbottle-rec.gr.jp/

 再商品化の1つはペットボトルをペットボトルとして再生する永久循環型(?)で、03年に帝人グループが徳山で量産工場を鳴り物入りで立ち上げたが、原料高騰でたちまち行き詰まって2年後に操業停止した。元々新品を作るより製造コストが高く品質も不安定なペットボトル再生を敢えて事業化したのは、そのコスト高を自治体の交付金で埋めることになっていたからで、原料価格も新たに投入する石油価格も高騰したのでは自治体も負担増に耐えきれない。もう1つは、回収したボトルを粉砕してペレット状にして繊維などにするもので、各地の工場のほとんどはこれに取り組んできた。が、これも原料高騰で割に合わなくなった。再商品化は事業モデルとしては破綻しているといって過言でなく、採算に合わなくても環境保護のために続けるのかどうか、続けるとすれば誰の負担によってかという政治的判断の問題に直面している。自治体の負担は総額で約3000億円に達していてこれ以上は無理であり、政府も金を出す気はない。勢い業者の負担ということになるが、業者もまた悲鳴を上げている。

 他方、中国などへの輸出も問題で、廃棄物の輸出を禁じたバーゼル条約に違反するとの指摘もある(が、日本はこの条約を批准していない)。日本の業界は、処理されたペットックズは廃棄物ではないという見解で、輸出分も事実上のリサイクルに当たるから、実際の日本のリサイクル率はもっと高いと主張している。

 なおここでコストという場合に、自治体やコンビニなどが回収する場合に、内部が汚れていたり異物が入っているものを除去し、他の素材のボトルが混じっていないか分別を確認し、キャップを外し簡単に洗浄するなど1次処理するための手間、トラックの燃料代、中国にクズを輸出しそれがカーテンや床マットなどに加工されてまた日本に輸入される輸送費等々は含まれていないから、全体ではリサイクルのためにまた大量の石油を含むコストを投入するというジレンマからは到底逃れることは出来ない。それが全部でどのくらいのコストになり、それがコストに見合うだけの環境保護に役立っているのかどうかについては、武田邦彦と山本弘の間の有名な論争があるが、そういう基本的なデータの公開もないまま「リサイクルはいいことだ」という程度でこの政策を押し通してしまう政府と国会の責任は大きい。

 消費者レベルでは、まずペットボトルを買わない、捨てないのが一番で、これこそが究極の解決策である。しかし、どうしても買ってしまう場合もあって、その時に、捨てないで水筒として再利用すれば無駄にならないじゃないかと思う人もあるかもしれないが、それは素人考えで、全国清涼飲料工業会がHPで「やめてくれ」と言っている。衛生上、安全上よろしくない上に、ペットボトルには、標準温度用(白キャップ)、熱いお茶などの高温度用(オレンジ色キャップ)、冷凍可能用(水色キャップ)などの性能の違いがあって、例えば高温度用に水を入れて冷凍したり、標準温度用に熱いものを入れたりすると破裂するなどして危険である。飲み残しを冷蔵庫に入れて保管するのも、飲みかけをバッグに入れて持ち歩くのも「出来るだけやめて、一度栓を開けたら早めに飲んでくれ」と。ひえーっ、そうだったのか。空気中や口中の雑菌などが中に入って繁殖したり、バッグの中で結露して携帯電話やパソコンなどの精密機器に影響したりするのだそうだ。

全国清涼飲料工業会:http://www.j-sda.or.jp

 そうでなくとも、そもそもペットボトルの材質には酸素を透過する性質があって、時間が経てば内容物を酸化させる(つまり腐らせる)可能性があり、それを防ぐために多くの飲料には酸化防止剤としてビタミンCが添加されている。ペットボトルで飲むと余計な添加剤まで飲まなければならない。店頭で長い時間置かれていた場合には酸化が始まっている場合もありうるから、賞味期限のチェックも欠かせない。それに近頃は異物混入事件も頻発していて、上記HPでも「栓の未開栓・開栓済みの見分け方」を告知しているほどだから、栓もよく確かめないといけない。さらに、「ペットボトル症候群」というのもあって、それは多くの飲料に6〜10グラム程度の糖質が加えられていて、若者の中には水代わりにスポーツドリンクのようなものを1日に2リットルも飲んでいる者がいるが、そうすると角砂糖を毎日30〜50個食べている計算になり、それが原因で糖尿病になるという。こんな思いをして何でペットボトルで水分を摂らなければならないのか。

 水道の水が不味いということはまた別の問題だが、ともかく昔は水を湧かしてお茶を入れ、茶碗で飲んでいたし、遠出をするときはそのお茶を水筒に入れて肩から斜めに掛けて出歩いた。みんながそうすれば、このペットボトルを巡る膨大な問題群がすべて一瞬にして消滅する。それだけの話なのだ。だから、みなさん、SIGGでなくとも結構、自分で納得の行く、ということは愛着の持てるお気に入りの水筒を探して持ち歩こうではありませんか。▲

2008年6月11日

「大阪高野塾」ホームページ開設!

 今年初めから、大阪の《ざ・こもんず》代理店の中心を担って頂いている(株)シーエフエスの藤岡俊雄さんらのコーディネートで月1回「大阪高野塾」が開かれており、このほどその専用ホームページが開設された。高野が毎週火曜日、大阪読売TVの午後ワイド「情報ライブ・ミヤネ屋」にコメンテーターとして出演しているので、原則第3火曜日の夜に中小企業・ベンチャー企業経営者を中心に勉強会を開き、その中で《ざ・こもんず》に関心を持って頂いた方にはサポーターになって頂こうという狙い。塾そのものは個人でも参加できるので、HPから申し込みを。次回は来週、6月17日です。

http://www.osaka-takano.com/

鞄の中身(1) ウィスキーボトル

鞄の中身(1) ウィスキーボトル GOLD PFEIL/WEST GERMANY

 私はけっこう道具マニアなので、いろいろなものを鞄に入れて持ち歩いていて、よく人から「えっ、これって何なんですか?」と珍しがられたり興味を持たれたりする。有田芳生などその典型で、たまたま私が新しい鞄を持っていたりすると、「これ、どこで買ったんですか?」と訊くから「鎌倉西口の小さなブティック」と教えると、翌週にはそこへ行って同じ物を買ったりして、体のいい追っかけである。そういうわけなので、たいした物を持っている訳ではないのだが、面白がってくれる人もいるので、これから折に触れ、鞄とその中身をなす身の回りの小道具類を紹介し、それにまつわるエピソードや蘊蓄を語ることにしたい。

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 第1回は旅行用のウィスキーボトル。仕事や宴会を終えて夜の 10時か11時に家に帰っても、旅先でホテルに戻っても、「よーし、もう一頑張りするか」と気を取り直して、寝るまでの間に、溜まっているメールを処理したり、書きかけの原稿を仕上げたりするのが常で、そういう時にはまずウィスキーのロックを一杯用意する。それが「気を取り直す」ための儀式なのだ。だから旅行鞄にはいつもウィスキーボトルがいつも入っている。

 これは、ドイツの世界トップ級の革製装身具ブランドであるゴールド・ファイルの革張りウィスキーボトル。 裏側にGOLD PFEIL/WEST GERMANYと印刷してあるから、89年のベルリンの壁崩壊前後に東西ドイツを飛び回っている頃に買い求めたのだろう。それから20年近く、いつも私の旅行鞄にはNIKKAかバーボンを満たしたこれが放り込んであるので、裏側の出っ張りの部分は少し皮がすり切れて風合いがよくなっている。

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 底には「TIN-LINED 8 OZ.」と刻印があり、内側が錫張りで容量が8オンスであることを表示している。オンスというのは英国と米国で使われているヤード・ポンド法の単位で、重量と液量と乾量に使われ、しかも重量の場合は一般的な重さと金の重さでズレがあり、さらに液量の場合は英米で微妙にズレがあり、それらと乾量の場合もまた違うので、まことに面倒だ。一般的な重さでは、1オンス=28.3495グラムで、16オンスで1ポンド=0.4536キログラムだが、金の重さを量るときには正しくはトロイオンスと言うが、1オンス=31.1035グラムで、12オンスで1ポンド=0.37324キログラムとなる。これは英米共通。液量の場合は、英国では1オンス=28.412ミリリットル、20オンスで1パイント=0.57リットル、米国では1オンス=29.573ミリリットル、16オンスで1パイント=0.47リットルである。

 英国のパブで“Give me a pint”と言えば570ミリリットルの細長いグラスで生ビールが出てくる。米国でそういう言い方が通じるのかどうか、グラスの大きさが英国よりも小さく16オンスなのかどうか確かめたことはないが、ニューヨークのバーでpintと注文するのは聞いたことがない。ちなみに、スターバックスのコーヒーの量は、ショート=8米オンス=約240ミリリットル、トール=12米オンス=約360ミリリットルで、以下、4米オンスずつ増えていくが、日本人の感覚ではショートでもけっこう大盛りである。

 そういう訳で、この旧西独製のボトルが容量8オンスと表示しているのは英米どちらのオンスなのか分からなかったが、量ってみると約240ミリリットルなので、米オンスを用いていることが知れる。してみると米式オンスのほうが世界標準なのかなあとも思うが、よく分からない。いずれにせよ、寝る前にもう一度頑張ってキーボードを叩く時に横に置いておくには、ロック2杯もあれば十分で、それにはこの容量でちょうどいい。これより大きいと持ち歩きに不便である。

 全体がバナナ状に緩やかにカーブしているのは、もちろん、尻のポケットに入れて野外に持ち運ぶためで、寒い季節のラグビー観戦や森林作業などには必携である。こういう小道具は一生モノで、1つ気に入ったものを持って大事にしていれば、「さあもう一仕事するぞ」とか「今日はラグビーを観に行くぞ」とか、生活の中で場面を切り替えて次の行動のリズムを作り出すのに役立つ。ま、お酒を飲まない人は別のものでそうして頂くほかないのだが。▲

2008年6月 7日

「モンゴルの子供たち&オオカミに出会う旅2008」へのお誘い

 日本・モンゴルの音楽交流の第一人者である創樹社の山川泉氏をコーディネーターとする私たちのユニークなモンゴル旅行は、10年前に三枝成彰(作曲家)、林真理子(作家)、矢内廣(ぴあ社長)、それに私の4人でモンゴルのオペラを観に行ったことに端を発して、その後私が団長を務める形で、オペラを観るだけでなく夜のウランバートルでディスコやジャズライブをハシゴしたり、モンゴル政財界要人やジャーナリストに面談したり、郊外のゲル村に泊まって馬に乗ったりする、「音楽&乗馬ツァー」として回を重ねてきましたが、今年はやや趣を変えて、表題のような趣旨で8月18〜25日に実施します。これまでの参加経験者の皆さんだけでなく、モンゴルに一度は行ってみたいと思っていた方々、同国のの子供たちやとりわけ一時期「マンホール・チルドレン」問題として盛んに報道された孤児たちに関心のある方々、そして姜戎の話題の小説『神なるオオカミ』(講談社)を読んでオオカミを頂点とする過酷な自然生態系の下にある遊牧民の暮らしぶりに関心を抱いた方々、等々にも広く参加を呼びかけます。

 夏のハイ・シーズンであるため、宿泊や国内交通手段の手配の関係で最大25名で締め切らせて頂きますので、お早めにお申し込み下さい。

 今回、なぜ子供たちとオオカミなのか。きっかけは、私が上記『神なるオオカミ』を読んで感激してしてしまって(添付の参考資料=インサイダー誌上での書評)、山川氏に「モンゴルでオオカミに会いたい。すべての動物の中で、オオカミほど人による飼育を絶対的に拒否する誇り高い生き物はなく、にもかかわらずウランバートルのサーカス団(かつて国立で今は朝青龍財閥に買収された)には檻に飼われた狼がいて、それは前にも見せて貰った。それが芸をするのをもう一度見たいが、それ以外にはオオカミを見ることは出来ないのか」と無理な注文をしたことにあります。それで彼が調べたところ、ウランバートルから400キロ離れた同国第2の都市=エルデネットにある「エネレル孤児院」で子供らの教育の一環としてオオカミを飼育していることが分かり、「それならば、孤児院の子供たちへの激励をしつつそこで飼われているオオカミにお目にかかろうではないか」ということになり、さらには(これはオオカミとは関係なく、子供つながりということで)ウランバートルから1時間のナイランダルにある「国立子供センター」を訪れて、そこで子供らと交流しつつ乗馬や野外コンサートを一緒に楽しもうじゃないかということになったのです。

●期間:08年8月18日(月)〜25日(月)

●日程 

8月18日(月)
夕方成田発(モンゴル航空)→ウランバートル深夜着 
市内ミシェルホテル泊

8月19日(火)
午前中ウランバートル発→約1時間でナイランダル国立子供センター着
世界各国の子供たちの交流を見学、乗馬、野外コンサート
ナイランダル・キャンプ泊
 
8月20日(水)
朝ナイランダル発→約2時間でドガンハト・キャンプ着
終日乗馬等 
ドガンハト・キャンプ泊

8月21日(木)
朝ドガンハト発→約3時間でアマルバイスガラント・キャンプ着
エネレル孤児院サマーキャンプ訪問、狼の飼育見学
アマルバイスガラント・キャンプ泊

8月22日(金)
エネレル孤児院訪問、子供たちと交流、乗馬な
同上泊

8月23日(土)
朝アマルバイスガラント発→約5時間でウランバートル着
午後 サーカスのオオカミ見学、調教師、猟師との懇談会
市内ミシェルホテル泊

8月24日(日)
終日自由時間 市内観光、買い物等
モンゴル著名人との懇談
同上泊

8月25日(月)
早朝ウランバートル発(モンゴル航空)→成田昼過ぎ着

●参加費用:27万5000円

    ■費用に含まれるもの
    ・成田~ウランバートル航空運賃
    ・モンゴル国内バス代
    ・宿泊代(ホテル1室2名、ゲル1室3~4名)
        (ホテル3日間個室希望の方はプラス1万円=先着8名)
    ・食事代(全行程3食)
    ・サーカス観劇代、コンサート実施代
    ・懇談・講演謝礼
    ・子供たちへの土産品代

    ■費用に含まれないもの
    ・海外傷害保険代
    ・レストラン等の飲み物代
    ・乗馬代(1時間5ドル程度)


●申込期限:6月10日(火)

●旅費振込み期限:6月30日(月)
●振込先:三菱東京UFJ銀行 青山支店
    口座番号 4805731
    口座名  株式会社創樹社(そうじゅしゃ)
    TEL    03-3499-0217

●企画・コーディネート&問い合わせ先

    ㈱創樹社 山川泉
         携帯 090-7832-3812
         〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-47-10
TEL 03-3499-0217 FAX 03-3498-7458

●参考資料「君はオオカミになれるか?」(INSIDER No.425より)

 姜戎『神なるオオカミ』(講談社)が凄い。小説というものを余り読まない(というより読む暇がない)私だが、タイトルに強烈に惹かれたのと、中国全土で昨秋までに240万部、海賊版を含めると3000万部近くが売られ、25の言語に翻訳されて世界中でも読まれているというその評判が気になって、邦訳で上下巻計1000ページ超える大著を2日ほどで一
気に読み、幕切れのクライマックスでは最後まで王者の誇りを失わないオオカミの生き方に感動して不覚にも身を震わせて泣いた。

 文化大革命の時期には、都市部の頭でっかちの青年・学生を叩き直すために地方の農村に送り込んで過酷な労働に従事させる所謂「下放」が盛んに行われ、1600万人もの若者が辛酸を嘗めたが、著者の分身である主人公の漢族青年=陳陣は、内モンゴル辺境の高原で昔ながらの遊牧生活を営むモンゴル族の中に飛び込んでいく。そこでの11年間の生活を通
じて彼が思い知るのは、オオカミを頂点として、一方では野ネズミ、野ウサギ、タルバガン、黄羊などの野生動物、他方では主要な生産手段であり価値の源泉である羊と牛、それらを防護・管理するための馬と犬などの家畜が、大草原を舞台に織りなす「生態系」と言ってしまっては余りに奇麗事すぎる食うか食われるかの壮絶な闘争であり、遊牧民たる人間もまたその狭間で食ったり食われたりしながら生きるしかないという赤裸々な現実である。

 遊牧民は知恵の限りを尽くして大事な家畜を守ろうとするけれども、地勢、天候、風向き、植生ばかりか家畜や人間の心理まで読み込んで戦略と戦術を駆使して最終的な目的を達成するオオカミの軍略にはかなわない。それでいてオオカミはただ単に凶暴一本槍なのではなくて、野生動物や家畜や人間と共存しなければならないギリギリの限度も心得てい
て、それによって酷薄な環境の下で草原の自然は辛うじて守られている。故にオオカミは、草原の循環的なロジックの核であり、だからこそ神なのである。しかし、その辺境にもやがて支配的な農耕民のロジックが押し寄せてきて、オオカミは無惨に殺され、草原動物は片端から食われ、そのために草原は荒れ果て、従って家畜は遊牧されずに囲い込ま
れ、遊牧民の数千年の生活文化は破壊されていく。

 昼夜を分かたぬ羊飼いの仕事に携わりながら、しかし羊油ランプの下で読書と思索を怠らない主人公がやがて行き着いていくのは、中国は穏和な農耕民族の国であってそれを時折外部から侵略して破壊したのがモンゴルはじめ遊牧民族であるという中国史の通念の虚偽性である。中華民族の始祖とされる伝説的な炎帝と黄帝がそもそも西北の遊牧民族の勇
将であり、中原に出て半農半牧生活を営んだ。漢族が遊牧民を軽蔑しているのは祖先を忘れ本分を見失っているためであり、漢族もまた一面では遊牧民の出身なのだ。以後、今日に至る中国の歴史は、遊牧民族と農耕民族の対立と統一の歴史であり、中国人が肥沃な農耕環境の中で羊性を強めて軟弱になってくると、天が遊牧民族の狼性を解き放ってその荒々しい血液を輸血するということが繰り返されてきた。近代中国の立ち遅れも羊性に傾きすぎたためであり、今こそ勇猛進取の狼性を取り戻さなければならない。

 このような中国史に対する転倒的な捉え方は、岡田英弘『世界史の誕生』が提起してすでに我々にはお馴染みのものだが、それと近似する史観がこの小説を通じて何百万、一千万の中国人の間に広まっているというのは驚きである。さて、あなたはオオカミ的に生きるのか羊的に生きるのか。1905年にニホンオオカミを絶滅させてしまった日本人に狼性は残っているのだろうか。

Profile

高野 孟(たかの・はじめ)

-----<経歴>-----

1944年東京生まれ。
1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。
通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。
同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。
80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任し現在に至る。
94年に故・島桂次=元NHK会長と共に(株)ウェブキャスターを設立、日本初のインターネットによる日英両文のオンライン週刊誌『東京万華鏡』を創刊したほか、PC-VAN・NIFTY-Serve・MSN、富士通ブロードキャストその他電子メディアのコンテンツ創造、講談社・小学館・集英社その他出版社のウェブサイト開設、『インサイダー』のメルマガ化、などを次々に手掛け、インターネット・ジャーナリズムの先駆的開拓者と呼ばれた。
現在、それらの経験を活かして、独立系メディアの総合サイト《THE JOURNAL》に取り組んでいる。
2002年に早稲田大学客員教授に就任、「大隈塾」の授業「21世紀日本の構想」、ゼミ「インテリジェンスの技法」、社会人ゼミ「ネクスト・リーダーズ・プログラム」を担当している。

-----<出演>-----

『サンデープロジェクト』
(TV朝日系、日曜10:00~)

『朝まで生テレビ!』
(TV朝日系、最終金曜25時頃~)

『たけしのTVタックル』
(TV朝日系、月曜日21:00~)

『情報ライブ ミヤネ屋』
(読売TV系、月~金曜21時~)

BookMarks

東京万華鏡:TOKYO KALEIDO SCOOP
http://www.smn.co.jp/

INSIDER:インサイダー
http://www.smn.co.jp/insider/

大阪高野塾
http://www.osaka-takano.com/

-----<著書>-----


『滅びゆくアメリカ帝国』
2006年9月、にんげん出版


『ニュースがすぐにわかる世界地図(2006年版)』
2005年、ポスト・サピオムック


『最新・世界地図の読み方』
1999年、講談社現代新書

『情報世界地図 98』
1997年、国際地学協会

『地球市民革命』
1993年、学研

『21世紀への世界時計』
1991年、集英社

『入門世界地図の読み方』
1982年、日本実業出版社

→ブック・こもんず←



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