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今日のサンプロは芸能番組っぽい乗りで、果たして?

今日の今年第1回の「サンデー・プロジェクト」は、新春スペシャル「2007年問題」で、(1)「団塊世代」の名付け親=堺屋太一さんの「これから黄金の10年が始まる」、それを受けて(2)もろ団塊の舛添要一、菅直人、穀田恵二、高橋三千綱、吉永みち子、山本コウタロー、沢田亜矢子という豪華顔ぶれによる討論、(3)老いてますます盛んな渡辺淳一さんと映画「愛の流刑地」に準主役で出演した女優の長谷川京子さん——という、ほとんど芸能番組じゃないかと思わせる珍しい構成で、さて果たして視聴率は吉と出るか凶と出るか。

堺屋さんの「黄金の10年」説には私も基本的に賛成で、団塊世代700万人が企業や組織の呪縛から自由になって「好きなこと」を始めれば、社会のあり方を変えるような大きなうねりが生まれるだろう。ただその場合に留意しなければならないのは、(a)大企業のサラリーマンで定年後も企業年金を合わせると月40万円くらいの収入があって、本当に好きなことが出来る人たち、(b)今日集まった政治家や作家やミュージシャンや女優のように元々フリーランスであったり、また自営業者であったり、収入は不安定でも最初から好きなことをやって生きて来て、これからもそうだろうという人たち(私もその部類)、(c)退職金もないか、あってもわずかで、年金も最低限だし、再就職の機会にもなかなか恵まれないで不安を抱える人たち——という具合に、3極分解が起きつつあることだろう。そうそう楽観論ばかりを言っているわけにはいかない。

60年代の学生運動時代の評価をめぐっては、堺屋さんが「戦後、経済大国・軍事小国という方向性を作ったのは自分や田原さんの世代で、団塊世代はそれに沿って爆発を起こすエンジンの役割を果たしたが、しかし新しい方向性を打ち出すには至らなかった」と言ったが、それはそのとおりだろう。とはいえ、その根底に、菅が言ったように「近代文明の行き詰まり」に対する異議申し立てがあり、そしてコウタローが言ったように、それに対して(感性レベルではあるけれども)ヒッピー的な「自然回帰」とか何か新しい文化をオルタナティブとして対置しようとし、しかも多くの人たちがその時代に自分で発見したことをやめずに今もこだわって引きずって生きているのは事実であり、そこに堺屋さんの言う「好きなこと」の花盛りが起きる可能性が秘められていると言うべきだろう。

渡辺淳一さんは味があってよかった。田原さんが盛んに「今も“現役”なのか」にこだわるのに対して、渡辺さんは「あの部分が立つか立たないかだけにこだわるのがおかしいんで、肌を寄せ合っているだけでも十分に性愛は成り立つ。エロスは文化なのだ」という趣旨のことを言っていた。そうだよね。田原さんが私に「どう?」と挑発するので、私は「渡辺さんがエロスは文化だというのは正しい。日本は、『源氏物語』以来、大昔からそういうことに誠におおらかだった訳で、その伝統が明治になって富国強兵のために完全な男性社会を作らなければならなくなって歪んでしまった。21世紀はそれを元に戻すことが課題だ」というようなことを言った。実際、広い意味のエロスは、文化の1ジャンルなのではなくて、文化の根源にあるもので、それなくしては文学はもちろん絵画も音楽もおよそ芸術とか文化というものは無味乾燥なものとなってしまう。だから、団塊が「好きなこと」をやって世の中を賑わすにはエロス的衝動の発露が必要なのである。

渡辺さんが口にした「鈍感力」というのも面白い。人の評判などでウロウロしない奴が伸びるということだ。番組後の昼食には渡辺さんも参加して、その席で今年の年末にはサンプロで「鈍感大賞」授与式をやろうということで盛り上がった。私の提案は、審査委員長は小泉純一郎にしようということだった。

そのあと、高校ラグビー決勝戦をテレビで観て、6時からはNHKホールで小椋佳の「未熟の晩鐘」コンサート。小椋さんは昭和19年生まれの「一休会」で一緒で、人生に晩鐘が鳴るこの年になってもまだ未熟というそのコンセプトが面白くて駆けつけた。「シクラメンのかほり」で始まったコンサートの第1部の終わりは「流されはしなかった」、第2部の終わりは「愛燦々」。彼のコンサートはいつも愛と生きる勇気に満ちていて心地よい。「流されはしなかった」を歌う前に彼は、2007年問題に触れ、団塊世代が時流に流されることなく自分の夢を追って欲しいという趣旨のことを語った。その歌詞はこんなふうだ。

「速い流れ 急な流れ 若さを抱え 僕らは ボートを降ろし 敢えて挑んだね 川下から 川上へと 流れに逆らい 決して 楽は望むまい それを誓ったね」
「流れに 乗って下った者たち 海に放り出されて 漂うと 聞いた」
「信じてみるんだ 自ら生み出す 夢を」

さて、今はもう夜中。私は明日は5時起きで帯広に飛んで、NHKの「飛び出せ!定年」シリーズの取材で中札内のチーズ工房を取材。そのまま帯広にいられればよかったのに、その日の内に札幌に出て9日早朝はホテルからは東京FMと東海ラジオのコメンテーターを果たしてから大阪に飛んで、読売テレビの「情報ライブ・ミヤネ屋」出演、そのあと宮根キャスターらと焼き肉屋で新年会。深夜に帰京して10日はまた早朝から帯広に飛んで、長野の大病院を早期退職して襟裳町に移り住んだお医者さんを取材。日帰りで戻って、11日は6時に家を出て成田から台湾へ。まあ凄い日程ですよね。「好きなこと」やるってのは楽じゃないんですよ。▲

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コメント (5)

{流れに 乗って下った者たち 海に放り出されて 漂うと 聞いた}が
波とであってサーファーになり 自然を説く。

高野さま the commons くせになって愛読させていただいております。 unti-aging の隠れ権威が 札幌にいらっしゃるのです。 access-true healing   なんだ特定の補助食品の情報か と思われるかもしれませんが そんなケチなかたではありません。the commons とあるいは出会いが などひとり思ってます。

 

海に放り出されてサーファーとなる、か。面白いね。鴨川の(私のところは深い山の中だが、シーワールドもある太平洋に面した海岸は湘南と並ぶサーフィンのメッカで、サーファーの若者が多く移り住んでいる。社会分類的にはフリーターだが、暮らしの中心にサーフィンを置いて、金はなくても結構楽しく生きている。最近の流行は漁協を通じての漁船員のアルバイトで、波が荒いときは漁は休みなのでサーフィンを、波が穏やかなときはサーフィンが休みなので漁船に乗る、という見事な振り分けが成り立って、人不足の漁協も大喜びだとか。他に、サーファー仲間が経営するシーフード・レストランを手伝ったりして、何とかやっていけるのだという。そういう彼らが、また環境NGOで活動していたりもする。こういう若者、世間が言うほど「漂って」はいない。

magiさん、よろしければ情報を下さい。コメント欄でなく私宛メールでどうぞ。▲

ィエーィ 高野さん
ボディにtatooいれてるサーファーは筋金いりのサーファーでドラゴン 虎鯉などの古典をいれているサーファーもかなりいます、あっちの筋と誤解しないよう感じてください、刺青入れてないとサーファーでないとおもえるぐらい馴染みです。

サーフポイントでサザンの桑田佳祐や
木村拓也、にあってもマズわからない
車にもどって、あーそうだったと思うサーファーがおおいことか、サーフィンで特殊感覚を呼び覚まし仕事につかっているのでいい感じだ、高野さんもロングボードで波乗りすれば今までの世界観が風化していくのを感じるでしょう、近くのサーフショップでボードレンタル1500円 ウエット1500円ぐらいでちょいためしにやってみてください、もてまくるよー ロングボードのシニア世代おおくなってます。

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Profile

高野 孟(たかの・はじめ)

-----<経歴>-----

1944年東京生まれ。
1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。
通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。
同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。
80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任し現在に至る。
94年に故・島桂次=元NHK会長と共に(株)ウェブキャスターを設立、日本初のインターネットによる日英両文のオンライン週刊誌『東京万華鏡』を創刊したほか、PC-VAN・NIFTY-Serve・MSN、富士通ブロードキャストその他電子メディアのコンテンツ創造、講談社・小学館・集英社その他出版社のウェブサイト開設、『インサイダー』のメルマガ化、などを次々に手掛け、インターネット・ジャーナリズムの先駆的開拓者と呼ばれた。
現在、それらの経験を活かして、独立系メディアの総合サイト《THE JOURNAL》に取り組んでいる。
2002年に早稲田大学客員教授に就任、「大隈塾」の授業「21世紀日本の構想」、ゼミ「インテリジェンスの技法」、社会人ゼミ「ネクスト・リーダーズ・プログラム」を担当している。

-----<出演>-----

『サンデープロジェクト』
(TV朝日系、日曜10:00~)

『朝まで生テレビ!』
(TV朝日系、最終金曜25時頃~)

『たけしのTVタックル』
(TV朝日系、月曜日21:00~)

『情報ライブ ミヤネ屋』
(読売TV系、月~金曜21時~)

BookMarks

東京万華鏡:TOKYO KALEIDO SCOOP
http://www.smn.co.jp/

INSIDER:インサイダー
http://www.smn.co.jp/insider/

大阪高野塾
http://www.osaka-takano.com/

-----<著書>-----


『滅びゆくアメリカ帝国』
2006年9月、にんげん出版


『ニュースがすぐにわかる世界地図(2006年版)』
2005年、ポスト・サピオムック


『最新・世界地図の読み方』
1999年、講談社現代新書

『情報世界地図 98』
1997年、国際地学協会

『地球市民革命』
1993年、学研

『21世紀への世界時計』
1991年、集英社

『入門世界地図の読み方』
1982年、日本実業出版社

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