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2006年10月29日

今日のサンプロでの“農業論議”について一言!

今日のサンプロの菅直人出演のコーナーの終わり近くで、農業補助金のことがちょっとだけ話題になって、民主党の「全農家に所得保障を」という政策について田原さんが「それじゃあ、補助金バラ撒きと同じじゃないか」と言ったので、私が口を出して「補助金と所得保障は考え方が全然違うので、もっと時間のある時にそこをきちんと区別した上で議論しないと意味がないですよ」という趣旨のことを発言した。これは確かになかなか難しい問題で、整理した議論が必要なところである。今ここで簡単にメモして、私が何を言おうとしたかの理解の一助にしたい。

99年に38年ぶりに農業基本法が改定され「食料・農業・農村基本法」が成立したのを機会に、日本の伝統的な農業保護政策である、品目ごとに高い輸入関税をかけそれと国内価格との差額を補助金によって補填する「価格支持政策」は、原則として廃止に向かい、それに代わって、一定の条件を満たす個々の農家に対して財政から直接、所得の不足分を支払う「所得保障政策」を適用するという、農政史上の大転換が進んでいる。

これは、国際的には「デカップリング」と呼ばれる欧米が先行しWTOでも基準化されている政策転換で、辞書的には「農業保護費削減のため価格支持をやめ直接所得補償を行う方式」と定義されている。デカップリングとは、文字通りでは「分離」「関係を薄める」という意味で、従来は各国とも、国内農業の基本を高関税と国内価格支持によって間接的に農家の生産意欲を維持させ、結果的にすべての農家にバラ撒くという方策を採っていたのに対し、政府による価格維持補助金から農業保護政策を「切り離し(デカップル)」て、やる気のある農家や特別の事情によって所得を減らさざるを得なかった農家に対して個々に直接に支払って所得を保障するものである。

これによって、あくまで原理的には、ということではあるが、
(1)高関税と価格補助がなくなることで、輸入自由化が促され、農業がより市場原理的になり、WTOが促進される。
(2)政府は、バラ撒き型の補助金を減らし、財政資金を重点的・効果的に使うことが出来る。
(3)従来は、補助金分が消費者負担に転嫁され、結果的に消費者が高い農産物を買わされていたが、これからは安くなる。そのかわり、所得保障分は納税者負担となる。
(4)やる気のある農家が一層頑張るようになり、構造改善が促される。
——ということが期待されており、つまりは、「主として保護、従として市場」という考え方から、「主として市場、従として保護」への転換が狙いである。

ヨーロッパでは、EUの共通農業政策としてこのデカップリング政策が導入され、例えば、

(1)生産調整(日本で言う減反のこと)をした地域、
(2)農業する条件の不利な地域(日本では中山間地など)、
(3)景観を保護しなければならない地域、
(4)過疎地域、山岳農家、
(5)水質汚濁防止のために窒素・リン系農薬をあまり使わない地域、

等々、一定の基準を設けてそれに該当する農家に対して、EU予算、各国政府予算、また場合によっては民間の寄付(環境NPOが特定の森林を守るためにお金を集めるとか)や投資(企業がこのやり方の有機栽培なら儲かると判断して出資するとか)を募るなど直接お金を支払うことで農業の活性化を図っている。具体的には、毎年の穀物・畜産物の生産高に関係なく、この地域では牛や豚一頭あたりいくらとか、農薬を使わなかった牧草地1ヘクタールあたりいくらとか、休耕地1ヘクタールあたりいくらとかというように、細かく基準を決めている。

イギリスでは、狂牛病で100万頭もの牛が廃棄されたが、所得保障政策によって牧畜農家の破綻は回避された。このように、臨時の危機的な状況に対してもこの政策は効果を発揮する。

スイスでは、国内全農地の10%近くで有機農業が行われ、特に山間部では畜産や酪農を中心に最大30%に及んでいるが、これは政府が山岳地などの条件不利地域で有機農業・牧畜に積極的に挑戦する農家に有利な所得保障政策を導入しているからで、このように、恒久的に不利な条件にある農家を保護・奨励したり、消費者の利益(有機への関心の高まり)を満たすために政策的な誘導を行うためにも、この政策が活用されている。

日本の場合は、所得保証の対象となる農家の規模を、都府県の個別経営で4ヘクタール以上、北海道は10ヘクタールとし、また、個別ではその規模に達しない場合に村単位で共同で20ヘクタール以上の「集落営農」を行えば対象とするという具合に、かなり機械的に営農面積だけで線を引いたので、全国平均で農家数の半分を占める小規模農家やじいちゃん・ばあちゃん農家が切り捨てられる形になっていて、民主党はそれを批判して、小規模も含めた全農家に一律、所得保障を出すべきだと主張しているが、これは農水省側にも民主党側にも議論の余地があって、けっこうな論争になるべき事柄である。

簡単に言うと、農水省側は、旧農基法の大規模化・効率化・高収益化一本槍という路線の間違いを十分に反省しないまま、新農基法になってもそれを追求しようとばかりしている。それに対し民主党側は、それによって切り捨てられる小規模農家の救済を強調していて、それだと全農家保護の昔と同じことになってしまいかねない。さて、その中間で、「経済=産業政策」として強い農家を育てつつ、「環境=社会政策」「格差是正政策」として弱い農家を維持し、さらに田舎暮らし志向の移住者も増やしていくというような巧妙な政策ミックスが可能なのかという、これはかなり高級な議論である。しかし、両者とも価格支持政策から所得保障政策への原理的大転換は踏まえた上での論争なので、そこはきちんと踏まえておかないといけない。

が、そこが突破できれば、21世紀の日本は「農の世紀」となり、その面からアジアと世界をリードすることが出来るかもしれない大きなテーマである。サンプロでも、農業政策について真正面から議論することをやって貰いたいものである。▲

2006年10月27日

北朝鮮の偽ドル闇商売停止が取引条件になるか?

米財務省・連邦準備制度が10月25日、「偽ドル白書」2006年版を発表し、その中で“スーパーノート”とニックネームが付けられた精巧な偽ドル札について「北朝鮮政府の全面的な同意と管理の下で製造され流通している」と断定したことは、米国主導の金融制裁の解除を切望する北朝鮮にとって1つのサインとなるかもしれない。

スーパーノートは、最初に発見された89年以来、これまでに5000万ドル相当を押収、2200万ドル相当は一般に流出したと見られるが、最近は特に印刷の精度が著しく向上し、専門家でも簡単に見分けがつかないほどの、他に例を見ない精巧なものになっているため、米司法当局は摘発に躍起となってきた。この白書は3年に1度発表されるが、北朝鮮の国家的関わりを指摘したのは初めてのこと。これをわざわざこの時期に公表した裏には、北が暗黙の内にこの偽ドル商売を止めれば米国はマカオを中心とする対北金融封鎖を解除することを検討しないでもないという意味に受け取れる。実際、ライス国務長官は先の日韓中歴訪中に「北が偽ドルを止めれば金融制裁を続ける理由はない」と漏らしており、この点を巡って米朝が中国を仲介に裏交渉を進め、金融制裁を部分的にでも解除して北の6者協議復帰を実現する可能性がある。

もちろん、北が偽ドル製造を公に認めることはあるはずがなく、すべては陰に籠もった交渉とならざるを得ないが、北が何らかの形で非を認めて製造停止を約束し、またその国外持ち出しを防ぐための陸海空の貨物検査の方式に同意すれば、金融制裁は「核物質・技術の闇取引に関連する疑い」のある場合に限定するという恰好で部分的に解除することが出来るかもしれない。現実には、北の“約束”など当てにならず、保証措置を巡って交渉は難航するに違いないが、米中露は(表向き「無条件」と言いながら実際には「条件付き」の)北の6者復帰以外に落とし所はなく、それに北が応じずに2回目の核実験強行に踏み出そうとする場合は中国が糸を引いたピョンヤン宮廷でのクーデターによる金正日抹消を図る覚悟を暗に北に伝えているので、北は折れてこないとは言えない。

北とはこのように裏交渉が成り立つ可能性が残っているが、イランはもっと厄介である。米国に本拠を置く「中東報道研究機関(The Middle East Media Research Institute)」は、中東のメディアを翻訳・分析する 非営利独立の調査機関だが、その最新のレポートNo.1328で、アフマディネジャド・イラン大統領がますます神懸かり的になって「私は唯一神と交わりがある」、「我々は、あと一歩で核技術の頂点に達する」、「西側には我々を攻撃する勇気がない」と意気盛んな演説をし、2度とウラン濃縮停止要求を受け入れるつもりがないことを公言している様を紹介している。こういう相手と交渉するよりも、北朝鮮と妥協の余地を探る方がまだマシかもしれない。

※MEMRIジャパン http://www.memri.jp

要旨以下の通り。

▼イランのマハムード・アフマディネジャド大統領は10月14日、支持者の聴衆を前にしたイフタール(断食明け)の演説で、自分は唯一神と交わりがあると述べた。また、イランは核エネルギーの開発を継続し、ウラン濃縮の停止を求める西側の要求に「一日たりとも」屈しないと約束した。

▼イランの最高指導者アリ・ハメネイも、イランの支配的な諸権威機関の長たちとの会合で、「我々が2年前に採用した道を、もし採らなかったとしたら(つまり)ウラン濃縮の停止に同意しなかったならば、今日たぶん我々は、『なぜその道を試みなかったのか』と言って、我々自身をこきおろしていたろう。しかし、今日、我々は完全な自信を持ち、完璧に(事態を)コントロールしながら(我々の目標に向け)前進している。また、もはや誰も、我々が核問題で(今日)採っている道(つまり現在我々が濃縮停止を拒否していること)が間違っているとは主張できない。というのも、我々はもう一つの道(つまり、濃縮停止への同意)をすでに試みたからだ」と述べた。

▼10月11日アフマディネジャドはシャフリヤル市で行った演説で、核問題に関し、次のような類似の声明を行った。「敵は完全に麻痺しており、なんであれイラン国民と対決することはできない。もし、我が国民が統一と連帯を維持するならば、彼ら(つまり敵)は(イランの)大きな勝利を予期しなければならない。というのも、我々が核技術の頂点に達するまで、残されているステップは一つ(に過ぎない)からだ」。その演説で、アフマディネジャドは、西側が身動きの取れないことをこう強調した。「敵は決して我々と対決しないだろう。イランに対する攻撃なんて(話は)ナンセンスだ」とも述べた。

▼以下は、アフマディネジャドのイフタール演説に関するイラン・ニューズの報道の要点である。

「(1979年のイスラム)革命の第2派は(2005年の自分の大統領選出で)既に始まっており、また最初の(革命)よりも大きく、ものすごい」

「私は核問題に関し、多くの機会に私の友人たちにこう言ってきた。『心配しなくてよい。彼ら(つまり、西側の人々)は騒いでいるだけだ』。しかし、私の友人たちは(私を)信じない。また、『貴方は、あるところと交わりがあるんだ!』と言う。私は常にこう言う。『現在西側は(核問題で)イランに対し敵意を抱いていない。また(我々との)この問題を決着させる術を知らない』。しかし、私の友人たちは言う。『貴方は神のような言葉を発している! そんなことを言えば、彼らは我々を笑うだろう!』」

「(私を)信じなさい。法的に、また、民意の見るところ、我々は決定的に成功した。私はこのことを知識から述べている。ある人が私にこう尋ねた。『誰それが、貴方は交わりを持っていると言っている』。私は答えた。『そうだ、私は持っている』。彼は私に尋ねた。『本当に、貴方は交わりを持っているのか。誰との交わりなのか』。私は答えた。『私は唯一神と交わりを持っている』。唯一神が、異教徒には(イスラム)信徒を害するいかなる手段もないと言われて以来のことだ。そうだ。(しかし、それは)我々がひたすら(イスラム)信徒であるということが条件だ。なぜなら、唯一神はあなた方(イスラム信徒)が勝利者(になる)と語られたからだ。だが、(前述の)同じ友人たちは言う。アフマディネジャドは奇妙なことを言っている、と」

「もし、我々が(本当に)信徒ならば、唯一神は我々に勝利を、そして奇蹟を示すだろう。今日、私の友人たちが奇蹟を受け入れるためには、雌の駱駝が山の中心から出現する[コーランに出てくる予言者の奇跡]必要があるのか。イマーム(アヤトラ・ホメイニ)は奇蹟ではなかったのか」

「彼ら(西側の人々)は、醜悪なことを2つ行った。第1に、我々(つまりイラン)から譲歩を引き出すためにレバノンを攻撃した。第2に、(核)問題を(国連)安保理に持ち込んだ。もちろん、彼らは現在泥沼状態に沈み込んでいる。我々とどう交渉すべきか分かっていない。我々は、我々の側では1ミリも退いてはいない。なぜなら、第1に、もし我々がわずかでも退くならば、もし我々が1日でも(ウラン濃縮)停止に同意するならば、イラン人は圧力を受けて退いたと彼らは言うだろう。第2に、もし我々がこれを行うなら(濃縮停止に応じるなら)、彼らは全世界に向かって、イランは最終的に(ウラン)濃縮を停止したと言うだろう。我々は先の(交渉)ラウンドで濃縮を停止したのではなかったか。我々はそれによって何を得たというのか」

「私は言う。現在、唯一神の慈悲により、我々は道程のほとんどを踏破した。自信を持ちなさい。彼らには我々を攻撃する勇気がない」

「アメリカの大統領は我々に似ている。つまり、彼もまた霊感を受けているからだ・・・しかし、(彼の)霊感は、悪魔の種類の霊感だ。サタンが、アメリカの大統領に霊感を与えているのだ」・・・▲

2006年10月23日

北朝鮮情報を探るためのWebガイド!

北朝鮮情報は、日本のマスメディアだけ見ているとどうしても偏るので、ウェブで少し視野を広げた方がいいだろう。かつてINSIDERのウェブリサーチ案内シリーズで書いた「北朝鮮篇」を大幅リニューアルしてお届けする。

《北朝鮮を知るためのWebガイド》

●公式サイト

 北朝鮮は、インターネットが届いていないわけではないが、政府公式サイトを持たない世界でも数少ない国の1つであり,多くの国が開いている国連常駐代表部のホームページも持っていない。辛うじて準政府機関のサイトと言えるのは、次の3つ。

■NAENARA(朝鮮コンピュータセンターの「我が国」)
www.kcckp.net/ja/
日本語を含む各国語で、ニュース、政治、観光、貿易、芸術、IT産業、歴史風俗などを発信している。

■国営朝鮮中央通信(コリア・ニュース・サービス in Tokyo)
www.kcna.co.jp/
朝鮮中央通信の英語ニュースを日本の総連系通信社がWeb提供している。

■朝鮮新報/People's Korea
www.korea-np.co.jp/sinboj/
総連の機関紙『朝鮮新報』(日本語)で、ピョンヤンからのニュース記事だけでなく独自の解説などもある。『People's Korea』(英語版)はwww.korea-np.co.jp/pk/

●韓国発信の日本語による「北朝鮮」ニュース

■北朝鮮問題研究所
www.nkfocus.jp/warp/webapp/home/jp_home
在ソウルの北朝鮮問題専門のシンクタンクによる日本語サービスで、最新のニュース要約のほか、「北朝鮮の現状」(政治、経済、社会、軍事外交、その他)、「南北交流」、「北朝鮮の改革開放」など資料もある。

■朝鮮日報
japanese.chosun.com/ →「北朝鮮」
ニュースは6年前まで遡って検索可能。

■中央日報
japanese.joins.com/ →「北朝鮮」
23日のトップは「北朝鮮で“親中宮廷クーデター”の可能性」というNewsweek記事の紹介。

■聯合ニュース
japanese.yna.co.kr/ →「北朝鮮」

●その他基礎情報や研究サイト

■国立国会図書館(関西館アジア情報室のアジア関連リンク集)/北朝鮮
www.ndl.go.jp/jp/service/kansai/asia/ →「AsiaLinks」→「朝鮮」
日本語以外も含む60件余りのリンク。

■米議会図書館「各国研究」/北朝鮮
lcweb2.loc.gov/frd/cs/kptoc.html(英語)
もっとも包括的な基礎データ。

■Yahoo/Countries/Kores, North
dir.yahoo.com/Regional/Countries/Korea__North/(英語)
約200のテーマ別リンクが有用。

■辺真一のコリアレポート
www.krp1982.com/
テレビでお馴染み、《ざ・こもんず》でも執筆中の在日ジャーナリストのサイト。

■日本と朝鮮半島資料集
www.ioc.u-tokyo.ac.jp/~worldjpn/
東大東洋文化研究所・田中明彦研究室の外交資料集の中にあり、1950年以来の基本文書がまとまっている。

■私設・朝鮮民主主義人民共和国研究室
www.piks.or.tv/link/official.htm
在野の研究者が、資料集、金日成・金正日労作集、人名録、地理、経済統計、リンクなどを作り込んでいる。

■朝鮮半島問題ブログ
www.asianlaw.jp/
北朝鮮研究者が解説しているブログ。法律関係が詳しく、丁寧なリンク集がある。

■朝鮮民主主義研究センター
www.asiavoice.net/nkorea/index.html
北の人権問題に関心を向けた個人のサイト。ニュース、基礎知識、リンク集など。

■金正日秘宝館
jongil.info/
金正日をパロディ的に扱ったなかなかの労作。金一族の写真を100枚以上収集。前はもっと過激だったが、一度サイトが潰れて再興してからおとなしくなった。

■Korea Web Weekly/DPRK
www.kimsoft.com/dprk.htm(英語)
朝鮮半島関連の週刊ニュースだが、最近は更新されていない。が、北朝鮮関連のニュース源、金父子、朝鮮戦争資料などのリンク集はまだある程度役に立つ。在米(?)の北朝鮮シンパ(?)らしく、「共産主義は死なず!」などと書いてある。▲

2006年10月21日

それでも米が悪くないと書く桜井よし子の“アカッ恥”!

桜井よし子が『週刊文春』10月26日号で「それでも米が悪いと書く朝日新聞の“アカッ恥”」という一文を書いている。同紙が11日付社説で「打開の鍵は米朝協議だったのに、この事態を招いたブッシュ政権の責任は重い」と書き、12日付では「(ブッシュの)かたくななまでに譲歩しない姿勢」を非難がましく指摘したことを取り上げて、次のように言う。

「朝日社説子は忘れたのか。クリントン政権時代、米国が北朝鮮への妥協を重ねたことを。2国間の話し合いはオルブライト国務長官の訪朝につながったが、それが何を生んだかのかを。この間、米国をはじめ、日韓両国を巻き込んで、コメ、資金、重油、肥料、あらゆる物資が供給されたが、北朝鮮は約束を守らなかった。2国間協議のすべてが失敗したからこそ、ブッシュ政権は応じないのだ。こうしたことを踏まえないで、米朝交渉をせよと迫る朝日新聞の主張は、まるで北朝鮮の代弁者である」

さらに桜井は、12日の「天声人語」が、暴走する北朝鮮の核をどうしたら不発に終わらせられるかについて「国益を超えた人類益の立場で事に当たれ」と述べていることについて、金正日の無理難題に対し「どんな『人類益』を実践していけばよいのか、つまびらかに出来るものであればしてみせよ」と、その一文を結んでいる。確かに人類益とか言われても私も戸惑うが、それにしても「出来るものであればしてみせよ」というこの居丈高はいかがなものなのか。

朝日新聞=アカ=北の代弁者というような古ぼけた図式にしがみついて、こんな高飛車なもの言いをする前に、もうちょっと世界の論調がどう動いているか目配りしないと自分が“アカッ恥”をかくことになる。次の記事を読んで欲しい。

「北朝鮮の核実験は、核兵器の拡散を招いた欧米の政策的失敗を改めて明らかにしたにすぎず、これで多国間軍縮へと方向転換をする必要性がはっきりした。北朝鮮の核兵器保有政策は、狂気の沙汰どころか、きわめて合理的な判断だ。……北朝鮮が核実験を行った背景には、冷戦終結以来、核兵器保有国が、自分たちは核兵器を保有しながら非保有国にはそれを許さないというダブルスタンダードを強いてきたという矛盾した状況がある。核兵器保有国は、まるで未成年の飲酒を咎めるアルコール中毒患者のように、核の拡散こそ現代の脅威だと言い、自己矛盾は不問に付してきた。そうした態度がかえって他の国々の核兵器保有への意欲を促したが、この事実を欧米の指導者たちは認めなかった」

「冷戦末期、中距離核戦力全廃条約が調印され、96年には……米露が核実験停止に合意した。……ソ連の崩壊とともに多国間軍縮は加速するだろう、と誰もが思った。だが人々の意に反し、米国、ロシア、そしてフランスが軍縮への動きを停止し、……そして現在、既存の核保有国は例外なく新たな核兵器開発に取り組んでいる」

「ブッシュ政権はさらに事態を悪化させた。第1に、軍縮条約によって軍事力を制御するという方針を拒否した。……第2に、核拡散防止のためには先制攻撃、ときには核による先制攻撃も辞さない方針を打ち出した。これがイラク攻撃の根拠となり、今やイランと北朝鮮に対しても持ち出されかねない状況だ。だが一方で、インドやイスラエルやパキスタンについては、何の手も打っていない」

もう1つ、別の記事も読んで貰いたい。

「北朝鮮による地下核実験の発表は、ブッシュ政権を含む米国の歴代政権による政策の失敗、無為無策、そして機会の逸失を示す一例である」

「94年、米朝両国は“枠組み合意”を締結し、北朝鮮は、核開発計画を国連監視下で凍結し、その見返りに重油の供給と軍事目的に転用しにくい軽水炉発電所の供与を受けることになった。両国関係は多少とも友好的となり、00年、オルブライト国務長官はピョンヤンに飛んで金正日と会談、関係正常化は目前かと思われた。それが一転したのはブッシュが大統領になってからだ。ブッシュは就任早々、金正日とその体制への嫌悪を公言した。共和党は、北朝鮮にエネルギー支援をするという枠組み合意に批判的で、これを白紙にしようとした。02年10月にブッシュの特使がピョンヤンを訪れた時、北の政府高官がウラン濃縮技術の研究を進めていると告げ、……ブッシュ政権は渡りに船とばかりに、重油の供給を中止して制裁を加えた。北朝鮮はそれから数週間のうちに、核施設の封印を破った」

「ブッシュ父政権時代の在韓米国大使で、現在はニューヨークにある韓国協会の代表を務めるドナルド・グレッグは『現政権が北朝鮮政府と直接向き合っていたら、今回の危機は回避できただろう』と語る。02年、彼はピョンヤンを訪問し、米朝単独交渉申し入れの書面を持ち帰っている。しかし、ホワイトハウスの反応は、北朝鮮の申し入れは受けない、『悪い行いに報いる』ことになるからだ、というものだった、とグレッグは回想する。『根本的な問題は、外交とは良い行いをした国に褒美を与えてつかわすものだ、と“ブッシュ株式会社”が考えている点にある。敵対者側から少しでもいい行動を引き出す道具とは考えていない』」

こんな例を挙げろと言われれば何十でも並べることが出来るが、今日はわざと、講談社発行の週刊誌『クーリエ・ジャポン』に訳載された2つの記事だけを引用するにとどめよう。

最初の記事は、英国の老舗新聞で保守的な論調で知られる『ガーディアン』に載った国際関係学者=ダン・プレッシュの論説である。そして2番目は、米西海岸でもそれほどリベラルとは言えない『ロサンゼルス・タイムズ』の前ソウル支局長の分析である。

北朝鮮の核実験を防止できなかった責任の少なくとも一端は、歴代米政権の対北政策、とりわけブッシュ政権の子供じみた敵視姿勢にあるというのは、米国及び欧州はじめ世界中で支配的な、とはまでは言わないが、相当有力な論調であって、朝日新聞に特有のものでも何でもない。桜井は、英語の新聞やウェブをひとわたりチェックするか、その暇がなければせめて『クーリエ・ジャポン』くらいは目を通して、あんまり前のめりにならないで発言した方がよかったのではないか。

ブッシュ政権が、気に入らない奴とは対話しないという「白か黒か、敵か味方か」のような単純思考の外交態度を採って、イラク、タリバン、イラン、シリア、パレスチナ、ヒズボラ、北朝鮮等々と最低限の対話さえ拒んで力で叩き潰すかの構えを続けてきたことについては、ワシントンの外交政策マフィアの間ではずいぶん前から批判が出ており、このようなことになってからはなおさらそうで、例えば20日付『毎日新聞』ワシントン電「米政権、共和党からも批判続々/イラク“内戦化”、北朝鮮も…」という記事は、こう述べている。

「北朝鮮核問題では、6カ国協議とは別に米朝2国間協議を求める声が共和党内部からも出ている。(超党派のイラク政策再評価委員会で共和党側議長を務める)ベーカー元国務長官は『敵と対話することは融和政策を意味しない』と指摘。アーミテージ元国務副長官も毎日新聞に『いずれ2カ国で話し合うべきだ』と米朝協議を促した。ヘーゲル上院議員も15日、「我々が北朝鮮に関与すべきだ」と直接対話の必要性を強調した。……ブッシュ政権で北朝鮮政策に関わったストラウブ元国務省朝鮮部長は毎日新聞に『ブッシュ政権は米朝協議に応じ、核放棄によって北朝鮮が得る利益について次期や方法を明確にすべきだ』と提言している」

もう1つ例を出しちゃいましょうか。私が最も信頼する米国人ジャーナリストの1人である前『サンノゼ・マーキュリー』紙の外交コラムニストで現スタンフォード大学アジア太平洋研究センター客員研究員のダン・スナイダーは最新のコラム「4つの失敗、2つの危険、1つの好機」で、北朝鮮に核実験を許した“4つの失敗”として、核不拡散外交の失敗、米外交の失敗、中国の失敗、韓国の太陽政策の失敗を挙げ、そのうち核不拡散外交と米外交について次のように言っている。

「米国は20年間にわたって北朝鮮が核保有に進むことを阻止しようとしてきた。少なくとも3代の政権がこの問題に立ち向かい、そのどれもが非難を免れることは出来ない」

「北朝鮮は85年にNPTに調印することに同意したが、IAEAの査察の受け入れは92年まで引き延ばし、その間に使用済み燃料を再処理して核弾頭1〜2個分のプルトニウムを抽出した。北が全面的な査察に抵抗しながら使用済み燃料棒を取り出す作業を続けたことから、94年の核危機が引き起こされ、クリントン政権は北の核施設に対する軍事攻撃を準備した。ぎりぎりの交渉の結果、北は原子炉と再処理施設を凍結し、IAEAの監視の下でプルトニウム生産を停止した。その見返りに、米・日・韓などは北に軽水炉2基を建設し、それが稼働するまでの間、原油を供給することに同意した」

「この取引は最初から実行方法をめぐるトラブルに見舞われた。90年代末までに北はパキスタンからウラン濃縮技術を密かに入手しようとし始め、98年には長距離ミサイルの実験を行った。にもかかわらず、プルトニウム凍結はまだ続いた。しかしブッシュ政権になるとそれも続かなくなった。ブッシュ政権は就任するやこの合意を見直し北との契約を凍結した。北が濃縮施設を建設する動きを示しているとの情報を得たため、02年10月のピョンヤンでの会合で同政権は北朝鮮高官と激しく対立した。米国はその1カ月後に石油供給を停止し、そして03年初め、北朝鮮はIAEA査察官を追い出し、NPTから脱退した。彼らは、10年に渡って溜め込んだ燃料棒を再処理して4〜6個の核弾頭を作るに足るプルトニウムを生産した。05年2月、北は核兵器を製造すると表明した。先週、彼らはその宣言を実行した」

「北朝鮮が世界で9番目の核保有国となったことは、不拡散の歴史上最も深刻な失敗である。インドやパキスタンが初めから国際条約の外にいたのとはと違って、北朝鮮は国際条約の管理に公然と反逆した。次は誰になるのだろうか」

「イラクの場合と違って、北の核計画を阻止しようとする試みは、経済的インセンティブや強制的制裁と絡めた外交的手段に頼ってきた。しかし誠実さと外交的努力の方法に関しては、特に米国と北朝鮮の双方に最初から問題があった。ブッシュ政権は、北朝鮮との直接対話は役に立たないと主張してきたし、大統領は今もそう言い続けている。ピョンヤンはすべてをワシントンとの間の問題にしようとし、韓国はじめ他の国々を含む対話を軽視してきた」

「ブッシュの立場は、同政権が金正日に正統性を与えるような妥協を嫌って、“体制転換”を追求しているのだという非難に根拠を与えることになった。北は今や、協議を爆弾製造のための時間稼ぎに利用しているように見える」

「米側の強い主張によって、外交交渉は6者協議で進められた。実際のところ、05年9月の前回の会合までは、この場で実のある交渉はほとんど行われなかった。94年合意に達するまでに米朝間で数千時間もの交渉が重ねられたのとは対照的に、今回はわずか数十時間のやりとりがあっただけだった。しかも9月合意は、その意味について米朝が言い争ったことでたちまち霧消した。その後、北の偽ドルに対して米側が金融制裁を課したため、雰囲気はさらに悪化し、直接交渉の道は断たれた」

こんな記事を出しているガーディアンもLAタイムズも毎日新聞もアカッ恥で、そこで引用されているベーカーもアーミテージもヘーゲルもストラウブも、そしてスナイダーも、みーんな北朝鮮の代弁者なんですかね、桜井さん。自分が「不勉強」なテーマで、旧式なイデオロギー的図式に頼って勇ましげなことを公に発言するのは自損行為だと思いますけどね。▲

2006年10月17日

北朝鮮対応で政府・自民党は「はしゃぎすぎ」?

自民党の山崎拓=安全保障調査会長は16日の講演で、「周辺事態が想定する極東有事は台湾海峡有事と朝鮮半島有事だが、朝鮮半島で有事は発生していない」「米軍が行動していないうちから進んで出ていくと議論していること自体がはしゃぎすぎだ」と述べた。加藤紘一も大阪での講演で「核実験だけで有事だと言うと、中国が実験した時だって有事と数えなければならない」と語った。

中川昭一=政調会長が15日のサンプロで、日本の核武装の可能性について口にしたことも含め、安倍政権がはしゃぎすぎなのは確かで、まるで北朝鮮と戦争を始めるかの勢いである。いまどういう風に順序立ててこの状況に対処すべきかについて、インサイダーのほうで少し長い分析をしたので、そちらを参照して頂きたい。

中川発言について、今日の『日本経済新聞』の社説「不見識な中川氏の核発言」は、「世界中が日本の核武装を歓迎するような事態があれば別だが、それがありえないとすれば、日本の核武装は北朝鮮がいま直面しているような国際的孤立を招く。中川発言にあるような『周りの状況を考えたとき、当然持つべしという意見が出てきている』は、まさに現在の北朝鮮の論理である」と指摘している。その通りで、中川は日本を北朝鮮と同じレベルの、それこそ“ならず者”の地位にまで自ら貶めようとしているに等しい。

「世界中が日本の核武装を歓迎するような事態が……ありえないとすれば」と日経は言うが、それどころではない、もし日本がその挙に出れば米国はじめ全世界から袋だたきに遭って生存の道を断たれるほどのことになるに決まっていて、政治的選択としてあり得ないし、軍事的にも「日本の核武装は合理的ではないとほぼ結論が出ている」(日経)ことである。話は逆さまで、インサイダーでも書いたように、包括的核実験禁止条約でさえ米国も中国も批准していない状況を克服して同条約を1日も早く発効に導きつつ、その米中を含めて朝鮮半島と北東アジアの非核化を推進していくことこそ、日本外交の本道であるべきである。▲

2006年10月16日

TFMラジオ版「高野孟の極私的情報万華鏡」がスタート!

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東京FM発の全国ネットで日曜日の(何と!)朝5時から45分間、「PEOPLE」という枠があって、その毎月第4日曜日が高野の担当で「高野孟のラジオ万華鏡」と題して、言いたい放題の《ざ・こもんず》連動の番組が始まる。司会役は《ざ・こもんず》でお馴染みの暁玲華さんで、第1回のメインゲストは田原総一朗さん。私と田原さんの30年を超えるお付き合いの“秘話”から、安倍政権、北朝鮮核実験など近頃の出来事まで語り合う。

朝5時なんて聴いている奴がいるのかと思えば、実はこの時間がFMではけっこうホットなんだそうだ。この番組、第1日曜日は阿川佐和子、大竹まこと、第2は早見優、第3は池上彰、中田美香、第4は高野孟という陣容で当分は進むらしい。

●「PEOPLE〜高野孟のラジオ万華鏡〜」詳細
第1回放送日:2006年10月22日(日)AM5:00〜6:00/東京はAM5:00〜5:45
放送地域:東京、青森、岩手、秋田、山形、ふくしま、ぐんま、栃木、新潟、長野、富山、石川、福井、岐阜、三重、滋賀、Kiss-FM KOBE、山陰(鳥取、島根)、岡山、山口、香川、徳島、高知、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄...以上30局、各地の名称はFM局表記で記述しています。

ちなみに、東京FMでは毎週火曜日の朝7時、「WONDAモーニングショット WAKE UP NEWS」のコメンテイターは高野が担当。また、これは東海地方だけだが、同じく毎週火曜日の朝7時半過ぎ「日産ラジオナビ」のコメンテイターも高野が担当。いずれも5分かそこらの電話出演だが、直近の話題を取り上げてしゃべっている。

また、関西だけだが、8月から大阪の読売TVの月〜金、宮根誠司アナ司会による16時前から2時間の夕方ワイド「情報ライブ ミヤネ屋」の火曜日の担当コメンテイターで毎週ナマ出演している。これは7月までは週イチ番組で、縁あって月1〜2回出ていたのだが、8月から毎日の番組に格上げになって、火曜日を担当することになった。こういう柔らかい番組はあんまり向かないのだが、終わって大阪で一杯飲めるのを楽しみに毎週通っている。▲

2006年10月12日

安倍にとってラッキーだった北の核実験!

安倍首相が中国・韓国訪問中に北朝鮮の核実験という大騒動が起きたのは、彼にとってラッキーだった。両国訪問の目的は言うまでもなく、小泉時代に完全に冷え切った関係の修復にあったが、その原因となった靖国参拝問題と歴史認識問題についての安倍のホンネは小泉よりむしろ後ろ向きで、それを隠したままタテマエの上でだけ和解した振りをするという曲芸が成り立つのかどうか、大いに危惧されていた。ところが北の核実験で話題が一挙にそちらに集中したため、それらの問題は脇に押しやられた形になり、安倍は救われた。

北の核実験については「インサイダー」で短い分析を出しておいたので、そちらをご参照下さい。▲

Profile

高野 孟(たかの・はじめ)

-----<経歴>-----

1944年東京生まれ。
1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。
通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。
同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。
80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任し現在に至る。
94年に故・島桂次=元NHK会長と共に(株)ウェブキャスターを設立、日本初のインターネットによる日英両文のオンライン週刊誌『東京万華鏡』を創刊したほか、PC-VAN・NIFTY-Serve・MSN、富士通ブロードキャストその他電子メディアのコンテンツ創造、講談社・小学館・集英社その他出版社のウェブサイト開設、『インサイダー』のメルマガ化、などを次々に手掛け、インターネット・ジャーナリズムの先駆的開拓者と呼ばれた。
現在、それらの経験を活かして、独立系メディアの総合サイト《THE JOURNAL》に取り組んでいる。
2002年に早稲田大学客員教授に就任、「大隈塾」の授業「21世紀日本の構想」、ゼミ「インテリジェンスの技法」、社会人ゼミ「ネクスト・リーダーズ・プログラム」を担当している。

-----<出演>-----

『サンデープロジェクト』
(TV朝日系、日曜10:00~)

『朝まで生テレビ!』
(TV朝日系、最終金曜25時頃~)

『たけしのTVタックル』
(TV朝日系、月曜日21:00~)

『情報ライブ ミヤネ屋』
(読売TV系、月~金曜21時~)

BookMarks

東京万華鏡:TOKYO KALEIDO SCOOP
http://www.smn.co.jp/

INSIDER:インサイダー
http://www.smn.co.jp/insider/

大阪高野塾
http://www.osaka-takano.com/

-----<著書>-----


『滅びゆくアメリカ帝国』
2006年9月、にんげん出版


『ニュースがすぐにわかる世界地図(2006年版)』
2005年、ポスト・サピオムック


『最新・世界地図の読み方』
1999年、講談社現代新書

『情報世界地図 98』
1997年、国際地学協会

『地球市民革命』
1993年、学研

『21世紀への世界時計』
1991年、集英社

『入門世界地図の読み方』
1982年、日本実業出版社

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