Calendar

2006年1月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

« 旅から旅への暮らしだが、楽しみは温泉
メイン
《ざ・こもんず》のブログがだんだん面白くなってきた! »

今日のサンプロ「ホリエモン」総特集はなかなか面白かった」!

 今日のサンプロは全編、ホリエモン事件で2時間ブッ通し。考え得るベストの顔ぶれでなかなか面白かった。注目点を5つ、挙げておく。

(1)野口の死は自殺だったのか他殺だったのか?
 ライブドアが操縦した投資事業組合を仕切っていたエイチ・エス証券の野口英昭副社長が1月18日、沖縄のカプセルホテルで“怪死”したことについて、番組に出演した宮崎学は「自殺としか考えられない」と言い、それに対して電話でライブ出演した須田慎一郎は、前日の朝まで生テレビでの発言と同様、依然として他殺の疑いがあると主張した。宮崎は、番組前に少し話を聞いたところでは、彼が親しい沖縄の新聞の事件記者たちが、現場を踏んだ感触を含めあらゆる状況を総合して、自殺と断定できると一様に語っていることに自殺説の根拠を置いていて、『週刊文春』2月2日号がトップ記事「野口“怪死”と堀江の“闇”/本当に自殺なのか」で他殺説を強く臭わせていることについても「他殺説は東京発で出ているだけで、現地では誰も言っていない」と語っていた。

 須田は「那覇警察署長が再捜査の意思を表明しており、警察庁がそれを指示したという話もある」と指摘したが、宮崎は「署長がそう言ったとしても、現場の捜査官は一体何を再捜査するのかと言っている。また警察庁がそういう指示を出したことについて確認は取れていない」と述べた。これはこれから解明されるべき1つのポイントである。

 私自身は7割方自殺説だが、自殺にみせかけて殺すというのは闇世界の常套手段であるから、他殺説も残ると思うが、遺体も焼かれてしまった今では解明は難しいと思っている。メールの遺書でもどこかに残っていれば別だけれども。

(2)なぜ東京地検特捜部が乗り出して来たのか?
 田原が「なぜ東京地検特捜部がいきなり乗り出してきたのか」と与謝野馨=経済財政・金融担当大臣に問うた。これは当然の疑問で、特捜というのは基本的に権力犯罪を取り締まるのが仕事である。と言うと、「検察は正義の味方」と勘違いする人が多いが、飛んでもない、政治家の腐敗や官僚の汚職など権力内部の退廃を放置すると権力の維持そのものが危うくなるのでそれを切除する“権力の番人”が特捜である。ホリエモンはそれほど大物か、証券監視委員会が調べて検察に告発して初めて検察が動くのが筋ではないか、ということである。

 それに対する与謝野の答えは、「証券監視委員会は3年以上前からライブドアのやり方に問題ありと見て、膨大な材料を収集していたものの、どこで法律違反として問えるかは簡単なことではなく、ずっと監視していた。昨年秋に至って、証券監視委員会と検察が『ここで行ける』という判断で一致して事件化に踏み切ったのであって、いきなり検察が(監視委の頭越しに)出てきたのではない」という趣旨のことを述べた。これは、監視委の担当大臣の口を通じて初めて確認されたニュースである。

(3)証券監視委員会を“3条委員会”にして陣容を徹底強化すべきではないのか?
 それにしても、証券監視委員会は余りに無力ではないのか。与謝野が言ったように、平成9年以来、金融ビッグバン、事前規制から事後チェックへの原則転換を通じて世界標準への適合を進めてきた訳だが、そうであればなおさら、市場に対する監視体制を強化しなければ自由は放埒に堕落する。米国のSEC(証券取引委員会)は3000人からのスタッフを抱えて市場に目を光らせるが、日本のそれは550人。人数を増強することもさることながら、金融庁の下にある証券監視委員会を“3条委員会”として独立させて機能を発揮させるべきだという意見が、田原や永沢徹弁護士から出た。与謝野は、担当大臣らしく反応して、同委員会は今でも独立性が高いのでことさら組織いじりをする必要はなく、人員を増やし法改正をして権限を強めれば十分との考えを表明したが、公明党の高木洋介広報局長は番組後のトイレで「3条委員会にするのがいいと思う」と言っていた。これについては「インサイダー」でもう少し詳しく論じよう。

(4)ホリエモンはなぜ日本経団連に入れたのか?
 田原が諸井虔に「日本経団連はなぜ堀江の入会を認めたのか。審査はないのか。その時は気が付かなかったのか」と問い詰めたのに対し、諸井は「怪しいとは思っても、あんまりやかましいことを言ったら会員がどんどん減っていっちゃうから」と答えた。これには場内爆笑で、経団連だからといってマトモな企業ばかりではないと財界リーダーが認めたようなものだ。

(5)自民党はホリエモンをなぜあれほど持ち上げたのか?
 田原が与謝野に「なぜ自民党はホリエモンをあれほど持ち上げたのか」と尋ねたのに対し、与謝野は「いや、安倍さんや当時政調会長で党3役の一人だった私は反対だと言った。だから公認にならなかった。(小泉・武部・竹中は)ああいう選挙だったから熱狂の中で間違えたのだと思う」と言った。他方、諸井は「(武部や竹中は)堀江の生き方を認めたんだ。若い人はもっと思い切ってやりなさいよというメッセージだった」と救いの手を差し伸べた。確かに、あの時は誰もがホリエモンに「胡散臭さ」は感じていたかもしれないが「怪しい」とは思っておらず、「どうして気が付かなかったんだ」と責めるだけでは酷だろう。それでは逆に、ホリエモンが挑戦しようとした旧体制の既得権益擁護の老人たちが「それ見たことか」と大復活するのを助けることになる。

 だから私は番組末尾で逢沢一郎自民党幹事長代理に「ホリエモン事件と小泉改革を切り離したいという気持ちは分かるが、私は逆だと思っていて、これは小泉改革の深刻な危機だと捉えるべきだと思う。小泉改革を支持してきた若い世代がこれで萎縮して、旧体制の爺さんたちが蘇ってくることになったのでは何にもならないじゃないか」という趣旨のことを述べたが、時間切れで逢沢の答えは聞けなかった。▲

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.the-journal.jp/mt/mt-tb.cgi/3538

コメント (1)

毎回 サンプロは 楽しみにしてます

どんどん 暴いてもらいたいです

高野さんのコメントも いつも

期待して聞いています


がんばってください。

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

※[投稿]ボタンをクリックしてから投稿が完了するまで数十秒かかる場合がございますので、2度押しせずに画面が切り替わるまでお待ちください。

Profile

高野 孟(たかの・はじめ)

-----<経歴>-----

1944年東京生まれ。
1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。
通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。
同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。
80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任し現在に至る。
94年に故・島桂次=元NHK会長と共に(株)ウェブキャスターを設立、日本初のインターネットによる日英両文のオンライン週刊誌『東京万華鏡』を創刊したほか、PC-VAN・NIFTY-Serve・MSN、富士通ブロードキャストその他電子メディアのコンテンツ創造、講談社・小学館・集英社その他出版社のウェブサイト開設、『インサイダー』のメルマガ化、などを次々に手掛け、インターネット・ジャーナリズムの先駆的開拓者と呼ばれた。
現在、それらの経験を活かして、独立系メディアの総合サイト《THE JOURNAL》に取り組んでいる。
2002年に早稲田大学客員教授に就任、「大隈塾」の授業「21世紀日本の構想」、ゼミ「インテリジェンスの技法」、社会人ゼミ「ネクスト・リーダーズ・プログラム」を担当している。

-----<出演>-----

『サンデープロジェクト』
(TV朝日系、日曜10:00~)

『朝まで生テレビ!』
(TV朝日系、最終金曜25時頃~)

『たけしのTVタックル』
(TV朝日系、月曜日21:00~)

『情報ライブ ミヤネ屋』
(読売TV系、月~金曜21時~)

BookMarks

東京万華鏡:TOKYO KALEIDO SCOOP
http://www.smn.co.jp/

INSIDER:インサイダー
http://www.smn.co.jp/insider/

大阪高野塾
http://www.osaka-takano.com/

-----<著書>-----


『滅びゆくアメリカ帝国』
2006年9月、にんげん出版


『ニュースがすぐにわかる世界地図(2006年版)』
2005年、ポスト・サピオムック


『最新・世界地図の読み方』
1999年、講談社現代新書

『情報世界地図 98』
1997年、国際地学協会

『地球市民革命』
1993年、学研

『21世紀への世界時計』
1991年、集英社

『入門世界地図の読み方』
1982年、日本実業出版社

→ブック・こもんず←



当サイトに掲載されている写真・文章・画像の無断使用及び転載を禁じます。
Copyright (C) 2008 THE JOURNAL All Rights Reserved.