旅から旅への暮らしだが、楽しみは温泉
1月も後半になると新春講演会などの依頼が多く、旅から旅への日々となる。20日には、《ざ・こもんず》サポーター企業である山形市の(株)アルファ・コム主催による「地域活性化への道」セミナーと称した、実は《ざ・こもんず》サポーター企業拡大を目指したイベントが開かれ、私と、《ざ・こもんず》プロジェクトのコア・メンバーである岩崎学(株)オルタナレッジ社長とが1時間ずつスピーチした。福岡や熊本のサポーター企業のリーダーたちも応援に駆けつけた。会場は予定の150人を超える人々で満員で、「山形県で20社」限定というサポーター企業の獲得目標は遠からず達成されるだろう。当日の様子は、アルファ・コムのホームページに出ている。→http://www.alpha-com.cc/seminar/seminar_top.html
岩崎さんはつい数ヶ月前までライブドア副社長。私を含め皆さんの関心は「ホリエモンはどうなる?」に集中したが、彼はITマーケティングの専門家で、同社の金融やM&Aの部門とは全く無関係で、何も知らない。私が最初に会ったとき、「あの会社はホリエモンのおもちゃですから」と言っていたから、むしろそういうことに嫌気がさしてライブドアを辞めて自分の会社を興したというのが本当だろう。
せっかく大雪の中を山形まで行くので、前日午後に東京を出て赤湯で下車、長井市の菅野芳秀さんを訪ねた。
菅野さんは養鶏農家を営む一方、長井市の全世帯を巻き込んだ生ゴミ・リサイクルのシステム「レインボー・プラン」を実現して全国で名を知られた地域リーダー。明治大学農学部時代に学生運動で暴れて、三里塚闘争裁判の被告。レインボー・プランの経験を書いた『土はいのちのみなもと/生ゴミはよみがえる』(講談社、02年刊)という素晴らしい著書がある。昨年の早稲田大学「大隈塾」の講師にも来て貰ったところ大好評で、感動した学生が3組10数人も長井市まで彼に会いに行ったほどだ。
私は「ちょっと一杯飲もうよ」と連絡しただけだったのに、長井市の地域興しグループ「2050」のみなさんが町営温泉の広間に待ち構えていて、私が短いスピーチをしてそれから宴会・懇談という段取りがしっかり組まれていた。大いに歓談した後、夜中に入った天然温泉の露天風呂がよかった。山形も積雪2メートルという記録的な大雪で、その夜も横殴りのような吹雪が吹きつける中、雪景色を眺めながらゆっくり浸かる温泉は至上のものだった。菅野さんのプロフィルとレインボー・プランの概要は、農文協・ルーラルネット「食と農の応援団」名簿で見ることが出来る。→http://www.ruralnet.or.jp/ouen/meibo/247.html
24日は福島県いわき市の七十七銀行支店の講演会で日帰り。26日は岐阜県下呂市の萩原町商工会の新春の集まりで講演。終了後、地元の商工会、経営者協会、漁協、観光協会の幹部の皆さんと猪鍋で一杯飲んで、下呂温泉の宿に帰ってまた温泉。夜中と早朝と朝食後と3回も入ってふやけてしまった。翌27日は名古屋・京都経由で滋賀県の草津で滋賀県市議会議員の研修会で講演。19時前に東京駅に着いて、帝国ホテルで開かれた朝日賞・大佛次郎賞のパーティにちょっとだけ顔を出して指揮者の岩城宏之さんご夫妻に受賞のお祝いの気持ちを伝えて、すぐに飛び出して麻布十番での元インサイダー社員=三上君を偲ぶ会に駆けつけた。三上君は、インサイダーがテレビの番組やドキュメンタリー取材を盛んにやっていた頃に入ってきた映像ディレクターで、12月押し迫って急死した。1年間かけて取材した盲目のバイオリニストのドキュメンタリーを、BS朝日向けに1週間泊まり込みで編集して、明日が放映という日の朝、1人暮らしの自室で倒れているのが発見された。テレビ局が少ない予算で下請けをこき使って辛うじて成り立っているテレビ界の実態を絵に描いたような残酷死だった。《ざ・こもんず》の映像部門を手伝って貰う話をしていたところだったのに、残念だった。▲
コメント (1)
20日はお忙しい中、ありがとうございました。
貴重なお話を聞けて、とても勉強になりました。
今後も地域活性化のために、社員一同頑張っていきたいと思いますので、また機会がございましたらお越し下さい。
投稿者: yukiko | 2006年1月30日 09:55