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誰もやりたくないポスト小泉とポスト清宮

 昨日は新年初の「サンデー・プロジェクト」で、メインの田原コーナーは、安倍晋三=官房長官、谷垣禎一=財務大臣、竹中平蔵=総務大臣の“ポスト小泉”有力候補3人衆の揃い踏み。他に麻生太郎、山崎拓が意欲を示し、福田康夫もダークホース視される中で、今日出演の3人が何を言うかが注目されたが、竹中はもちろん自分でやるつもりは全くなくて、番組でそうは口にしなかったが、安倍=総理・総裁、中川秀直=官房長官or幹事長の下で財務大臣くらいのポストを得て“小泉改革”を継続する役回りを果たせれば十分というスタンスが滲み出ていた。谷垣は、総裁選出馬がどうの言う前に、来年度予算の審議や、6月までとなっている「歳入歳出一体改革」案の策定など「やらなければならないことがあって、それらが次期政権の課題にも繋がる」という言い方でそれなりの意欲を表した。安倍も同様で、「しっかりと(官房長官として)実績を積んで、それを評価して貰いたい」と述べた。

 番組終了後、田原さんと話をしたが、彼も私も判断は一致していて、次は安倍だろう。小泉の意中もそうで、“小泉劇場”モードを引き継げるのは安倍以外になく、それで政策的に危うい部分は竹中が担保し、党内的軋轢は中川がカバーするという形を考えているのだろう。「竹中首相」説については、今日の日経朝刊で同社コラムニスト=田勢康弘が「まさか」とは思うが「このところ何代か、3カ月前に有力視された人物が首相になった例はない」のだから「寸前暗黒なのだ」と書いているが、竹中本人は安倍政権の事実上のNo.2として小泉改革の継承・発展を図る役目に徹しようとしていると考えてよい。

 が、“安倍政権”は短命に終わるだろうということでも、私と田原さんの意見は一致している。最大の理由は、安倍では中国・韓国との関係がますます悪化して日本外交が行き詰まってしまうに違いないからである。来年の参院選は、(1)元々6年前の参院選が小泉・田中真紀子コンビで勝ち過ぎだったことに加えて、(2)昨年総選挙で与党を勝たせ過ぎてしまったという有権者の“反省”ムードがあり、(3)消費税アップが事実上決まっている中での選挙となることから、放っておいても与党が後退する可能性が大きく、しかもアジア近隣外交の行き詰まりへの懸念が経済界を中心に国民に広がれば、安倍政権は発足10カ月にして早くも立ち往生することになりかねない。

 森喜郎=前首相の「安倍温存」論は、昨日のサンプロにスペシャル・コメンテーターで出ていた塩川正十郎=元財務相の解説では「人事はあんまり早く(やる、やると)言うと潰されるから駄目」という意味だというが、それだけでなく、ポスト小泉ではまず福田康夫をマウンドに送って中国・韓国との関係修復に全力を挙げ、それでも参院選で敗北して短命に終わる可能性があるので、その次に安倍を持ってくるという形で森派の天下を続けようという狙いがあるのだろう。森は、福田政権実現の鍵は中川秀直だと考えて福田支持を呼びかけたが、中川はきっぱりと「申し訳ないが私は安倍で行く」と断ったと言われる。

 誰がやっても小泉より巧くやれるはずがなく、しかも短命の予想。誰もやりたくなくて「次の次」を狙いたいのがポスト小泉候補たちの本音だが、次の総選挙では政権が民主党に移るかもしれず、そうなると次の次などないかもしれない。やはりチャンスは掴める時に掴まなければならない。

 サンプロが終わると六本木ヒルズ内のイタリア料理店で昼食。ゲストの政治家などが来ることもあるが、昨日は田原さん、私のほかは番組スタッフだけ。田原さんと私で、5日に亡くなった日下雄一=テレビ朝日報道局統括プロデューサーを偲んで献杯した。日下さんは、18年前に田原さんと共に「朝まで生テレビ」を作って終生、そのプロデューサーを務めた人。田原さんにとっては、昨年奥さんを亡くしたのに続く衝撃だったようだ。10年前に食道癌を手術して、昨年再発、再手術をしようと調べたら胸膜に転移していて手遅れだった。59歳。テレビ朝日定年退職まで25日間を残しての死だった。

 昼食の席を途中で抜けて、国立競技場でラグビー大學選手権決勝、早稲田vs関東学院戦を観戦。結果は早稲田が41対5で圧勝、ラグビー仲間と共に近くの寿司屋で祝勝会を開いて盛り上がった。5年前に監督を引き受けてから5年連続で決勝進出、31年ぶりの大学選手権2連覇に導いた偉大なる指導者=清宮克幸監督も、今年で任期満了。継投を望む声があるのは当然だが、サントリーから給料を貰いながら監督業に専念してきた恵まれた環境をいつまでも楽しむわけにはいかないのだろう。しかしこれもポスト小泉と同じで、誰がやっても清宮ほど巧くやれそうにない。清宮自身はサントリーの営業の仕事に戻りつつサントリー・ラグビー部の監督としてチーム立て直しに当たるのかもしれないが、他方ラグビーは来年が4年に1度のワールドカップの年。「ジャパンの監督に!」と期待するのは私だけではない。▲

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» 3人組 送信元 ブロぐんぐん
昨日の「サンデー・プロジェクト」は安倍官房長官、谷垣財務大臣、竹中総務大臣という顔ぶれだったので、眠い目をこすりながらがんばって見ていたが「ポスト小泉」3... [詳しくはこちら]

コメント (2)

高野様

まずは 早稲田大学ラグビー優勝
おめでとうございます。

また この ブログも待ってました
感じです。

こんな 私的な 情報を見たかったのです!!!!!!!!!


有難うございます。


今後も 国内国際情勢を
その 優れた目でみて われわれに
すばやく教えてください。

増税問題があるから、次の総裁は普通はやりたくないでしょう。小泉さんには、なにも任期でやめずに、増税への道筋などと遠慮せず、ご自分の手でしっかりと増税案提出まで職務を遂行し次の選挙で花と散っていただきたい。

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Profile

高野 孟(たかの・はじめ)

-----<経歴>-----

1944年東京生まれ。
1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。
通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。
同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。
80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任し現在に至る。
94年に故・島桂次=元NHK会長と共に(株)ウェブキャスターを設立、日本初のインターネットによる日英両文のオンライン週刊誌『東京万華鏡』を創刊したほか、PC-VAN・NIFTY-Serve・MSN、富士通ブロードキャストその他電子メディアのコンテンツ創造、講談社・小学館・集英社その他出版社のウェブサイト開設、『インサイダー』のメルマガ化、などを次々に手掛け、インターネット・ジャーナリズムの先駆的開拓者と呼ばれた。
現在、それらの経験を活かして、独立系メディアの総合サイト《THE JOURNAL》に取り組んでいる。
2002年に早稲田大学客員教授に就任、「大隈塾」の授業「21世紀日本の構想」、ゼミ「インテリジェンスの技法」、社会人ゼミ「ネクスト・リーダーズ・プログラム」を担当している。

-----<出演>-----

『サンデープロジェクト』
(TV朝日系、日曜10:00~)

『朝まで生テレビ!』
(TV朝日系、最終金曜25時頃~)

『たけしのTVタックル』
(TV朝日系、月曜日21:00~)

『情報ライブ ミヤネ屋』
(読売TV系、月~金曜21時~)

BookMarks

東京万華鏡:TOKYO KALEIDO SCOOP
http://www.smn.co.jp/

INSIDER:インサイダー
http://www.smn.co.jp/insider/

大阪高野塾
http://www.osaka-takano.com/

-----<著書>-----


『滅びゆくアメリカ帝国』
2006年9月、にんげん出版


『ニュースがすぐにわかる世界地図(2006年版)』
2005年、ポスト・サピオムック


『最新・世界地図の読み方』
1999年、講談社現代新書

『情報世界地図 98』
1997年、国際地学協会

『地球市民革命』
1993年、学研

『21世紀への世界時計』
1991年、集英社

『入門世界地図の読み方』
1982年、日本実業出版社

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