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2009年3月23日

小沢一郎の代表辞任はあるのか

■窮地に追い込まれた検察

 いま、マスコミの最大の関心事は、24日に拘置期限を迎える小沢氏の公設第一秘書・大久保隆規氏を起訴、あるいは再逮捕するかどうかだ。

 その一方、ある新聞社は、すでに今回の事件についての報道を控えているという。これは、事件発覚後に検察からのリークに乗って書きすぎたため、検察からブレーキをかけてきたからだ。検察にしてみれば、リーク情報が報道されすぎると、起訴のときに政治資金規正法よりも重い罪にしなければならなくなる。そこで、検察からストップがかかった。

 こんなマスコミの報道もおかしいのだが、そもそも今回の事件は筋が悪い。仮に不起訴になれば検察の敗北である。たとえ起訴したとしても、政治資金規正法違反だけでの起訴であれば、これも検察の敗北だ。こうなれば、24日以降に世論が検察批判に向かうことは必至である。

 もちろん、こんなことは検察は百も承知している。となると、検察は無理をしてでも政治資金規正法以外の容疑で再逮捕する可能性がある。朝日新聞は再逮捕は難しいとみているようだが、NHKはあっせん利得処罰法による再逮捕があるとみているようだ。

■小沢代表の辞任はあるのか?

 政治資金規正法違反での起訴にになった場合、代表職を続ける選択肢もある。だが、仮にあっせん利得処罰法で再逮捕となれば、小沢さんはタイミングを見て代表を辞任するだろう。先日、小沢さんは鳩山由紀夫幹事長と話をしたとき、「断固戦う」と言った。「戦う」とは言ったものの、戦うときの自分の“ポジション”については何も言っていない。つまり、今後も検察との戦いを続けるとしても、代表職のまま戦うとは限らないということだ。

 仮に今後も代表を続けるのなら、そのとき何がおこるのかも小沢さんは考えている。おそらく、代表を続ければ、麻生首相は早ければ3月31日の解散を考える。自民党からすれば、これは天から降ってきた唯一のチャンスだからだ。

 だが、こういう展開があることについては小沢さんは百も承知だ。小沢さんの最大の目標は今度の選挙で勝ち、自民党から政権奪取することにある。政権奪取のために自分がどうすればいいか、そのことを小沢さんは考えている。

 そもそも、小沢さんは総理大臣への意欲があまりない。小沢さんはこれまでにも2度、首相になるチャンスがあった。一度は宮沢喜一氏が首相になる前、金丸信氏が小沢さんに首相をやるように言ったが、断った。このときのことについて小沢さんに直接聞いたことがあるが、「まだ若かったし、いつでもなれると思っていた」と語っていたほどだ。次の機会は細川政権ができたときだ。このときも裏側を仕切っていたのは小沢さんで、自分が首相になろうと思えばなれた。このときも首相にならなかった。また、小沢さんが首相になれば、自民党は国会で激しく追及するに違いない。こうなると、小沢さんにとっては首相の椅子に縛られるよりも、自由な立場で政治力をふるえる方がいい。なので、小沢さんはいま、代表職の辞任をすでに考えていると私は思う。もっと言えば、代表辞任のための最適な機会をうかがっているのではないか。

(構成:THE JOURNAL運営事務局)

2009年3月19日

田原総一朗さんが『笑っていいとも!』に出演 3/20(金)12:00〜

 あす3月20日(金)、田原総一朗さんが『森田一義アワー 笑っていいとも!』(フジテレビ系)にテレフォンショッキングのゲストとして出演します。

 きょう、楽天ゴールデンイーグルス監督の野村克也さん&沙知代夫人から電話で出演をお願いされた田原さんは、タモリの「来てくれるかな?」の問いかけに「いいとも!」と快く返答。

 明日はどのようなトークが展開されるるのでしょうか・・・ みなさんお楽しみに!

(THE JOURNAL編集部)

2009年3月14日

続・視界不良の西松献金事件

 小沢代表の秘書が突然逮捕されたときは誰もが驚いた。だが、その日の夕刊には小沢氏の献金の集め方が早々と詳細に解説されていた。その後も大久保氏が西松建設の常務と直接取引をやり、ダミー団体を通して献金と要求し、請求書までで出していたという報道が連日のように続いた。
 
 これらの情報の多くは検察によるリークである。その一方、今回の事件については通常の検察のやり方とは異なる情報の流し方が感じとれる。というのは、小沢氏を批判する情報の多くは、本来であれば大久保氏の逮捕前に出てくるべき性質の情報なのだ。それが遅れて出てきたということは、小沢秘書逮捕に突っ走ってしまった検察が、後から新聞に情報を流すことでつじつま合わせをしているのではないかとさえ思える。

 そもそも、小沢代表の事務所を家宅捜索したのなら、与野党のバランスをとるために自民党側も捜索することが当たり前である。迂回献金の元をたどれば自民党の方にこそ根深い問題があることは明らかで、いくら小沢さんが実力者とはいえ、野党である民主党にゼネコンが献金してもたいした意味はない。
 
 バランスを欠いているとの批判を受け、一週間近く遅れてようやく二階俊博氏側の捜査が開始された。しかし、その捜査も遅い。準備万端な捜査ではなく、勢いで大久保氏を逮捕してしまったことによる準備不足が影響している感は否めない。
 
自民も民主もマスコミも、検察の意図について見当もつかない
 ところで、漆間官房副長官の発言にもあったように、自民党の議員は当初は与党まで捜査が及ばないと考えていた。しかし、ここにきて二階氏や尾身氏の名前が取りざたされるようになり、一時は有頂天になっていた自民党議員が一転して青ざめている。

 自民党で献金もらっている人のなかには、職務権限のある議員も含まれている。職務権限のある人のところへ迂回献金が回っていることが発覚したら、これは完全な収賄である。また、現役大臣のなかには裏献金をもらってる人がいるという情報も流れている。もし裏献金が発覚すれば、麻生内閣は一気に破綻してしまうだろう。
 
 こういう状況では誰も検察の意図も読めないし、この捜査がどこまで続くのかも見当がつかない。マスコミも二階側の捜査がどこまでやるのか、あるいは疑惑を持たれている他の自民党議員に捜査が及ぶのかを必死に探っている。

 そうなると今後の注目は、大久保氏の拘置期限である24日だろう。このタイミングで大久保氏を起訴するのか、あるいは容疑を変えて再逮捕するのか。仮に再逮捕となった場合、小沢代表はどう対応するのか。そもそも再逮捕が可能になるほどの容疑はあるのか。いまや、自民党も民主党も両方が不安で、どこまで捜査が続くのかがわからないという状態だ。

(構成:THE JOURNAL運営事務局)

2009年3月13日

視界不良の西松献金事件

 小沢さんの公設第一秘書である大久保隆規氏が突然逮捕されたことに対し、事件発覚の翌日に小沢さんが怒りの記者会見を行った。

 私は、小沢さんが怒ることは当然だと思う。多くの国民は、次の選挙で民主党が勝つことはすでにわかっていただろう。それはつまり、次の首相は小沢さんになるということだ。ところが、その矢先に検察は小沢さんの秘書を逮捕し、小沢さんにも民主党にも大ダメージを与えた。

 そこで、今回の逮捕劇は“国策捜査”だと言われるようになってきた。実は、私も当初は国策捜査を疑っていた。ところが、事件の経過を眺めているうちに、今回の事件は検察のやり方がいつもと違って乱暴すぎると感じるようになってきている。
 
 そこで、作家の佐藤優さんに話を聞いてみた。すると彼は「国策捜査ではないのでは」という。実は、佐藤優さんが2002年に鈴木宗男さんと一緒に逮捕されたとき、検察は事前に「鈴木宗男は悪い人間だ」という情報をマスコミにさかんに流し、一定の世論をつくった後に逮捕した。
 
 これは検察の常套手段である。なので、仮に今回の事件が国策捜査であるならば、検察は同じことをしたはずである。つまり、小沢一郎の陸山会という団体はいかに怪しげな組織であるか、いかに悪いことやってるかという情報を検察が事前にどんどん流す。それで先に一定の世論をつくり、最後に検察が逮捕に踏み切る。ところが、今回はそれをやらなかった。
  
 佐藤優さんは続けて「現場で動く検察官僚がクーデターをやったのではないか」と分析する。ここのところ、検察の評判が悪い。昨年、防衛省の事務次官が民間企業から過剰な接待を受けていたことが発覚して逮捕され、マスコミもこの事件を延々と報道した。もちろん、その後には政治家の逮捕があるだろうと思われていて、実際に政治家の個人名も出ていた。しかし、ついに政治家の逮捕者は出なかった。これは、現場で動く検察官僚たちすると「いったい上司は何をやってるんだ!」となる。
 
 たしかにここ数年間、検察は大物政治家を逮捕するところまで行っていない。現場で動いている人間からみるとストレスもたまるだろう。だから現場が「俺たちがやるんだ」となった。小沢一郎にダメージを与えることが日本の民主主義を守ることであり、今回の事件も「検察が民主主義を守るんだ」という正義感で突っ走ったのではないか。これが佐藤さんの現段階の分析であり、私もそう思う。

(続く)

 
(構成:THE JOURNAL運営事務局)

Profile

田原総一朗(たはら・そういちろう)

-----<経歴>-----

1934年、滋賀県彦根市生まれ。
早稲田大学文学部卒。
岩波映画製作所、テレビ東京を経て、77年フリーに。
テレビ東京時代の連続番組「ドキュメンタリー青春」で、取材対象者に肉薄する独特のインタビュー手法で注目を浴びる。
現在は政治・経済・メディア・IT等、時代の最先端の問題をとらえ、活字と放送の両メディアにわたり精力的な評論活動を続けている。
テレビジャーナリズムの新しい地平を拓いたとして、98年ギャラクシー35周年記念賞(城戸又一賞)を受賞した。
2002年より母校・早稲田大学で「大隈塾」を開講。塾頭として未来のリーダーを育てるべく、学生や社会人の指導にあたっている。

-----<出演>-----

『朝まで生テレビ!』
(TV朝日、毎月最終金曜25時?)

『サンデープロジェクト』
(TV朝日、毎週日曜10時?)

BookMarks

田原総一朗 公式サイト
http://www.taharasoichiro.com/

田原総一朗のタブーに挑戦!(JFNラジオ番組)
http://www.jfn.co.jp/tahara/

株式会社アスコム
http://www.ascom-inc.jp/

朝まで生テレビ!
http://www.tv-asahi.co.jp/asanama/

サンデープロジェクト
http://www.tv-asahi.co.jp/sunpro/

早稲田大学 大隈塾
http://www.waseda.jp/open/attention/ookuma/ookuma_curriculum_2005.html

早稲田大学 大隈塾ネクスト・リーダー・プログラム
http://www.waseda.jp/extension/okumajuku/index.html

-----<著書>-----


『市場浄化』
2006年10月、講談社


『テレビと権力』
2006年4月、講談社


『オフレコ!Vol.2』
2006年3月、アスコム


『国家と外交』
2005年11月、講談社、田中均共著


『日本の外交と経済』
2005年9月、ダイヤモンド社


『日本の戦後(上)』
2003年9月、講談社


『日本の戦後(下)』
2005年7月、講談社


『田原総一朗自選集 1?5巻』
2005年7?10月、アスコム

『オフレコ!Vol.1』
2005年7月、アスコム、季刊

『日本の戦争』
2004年12月、小学館文庫

『日本の政治?田中角栄・角栄以後』
2002年10月、講談社

『日本の生き方』
2004年11月、PHP研究所

『日本政治の表と裏がわかる本』
2003年5月、幻冬舎文庫

『連合赤軍とオウム?わが心のアルカイダ』
2004年9月、集英社

『「小泉の日本」を読む』
2005年2月、朝日新聞社

『面白い奴ほど仕事人間』
2000月12月、青春出版社

『日本のからくり21』
朝日新聞社

『愛国心』
2003年6月、講談社、共著

『わたしたちの愛』
2003年1月、講談社

『日本よ! 日本人よ!』
2002年11月、小学館

『田原総一朗の早大講義録(1)』
2003年9月、アスコム

『田原総一朗の早大講義録(2)』
2004年3月、アスコム

『田原総一朗の早大「大隈塾」講義録 2005(上)』
2005年5月、ダイヤモンド社

『田原総一朗の早大「大隈塾」講義録 2005(下)』
2005年5月、ダイヤモンド社

『頭のない鯨?平成政治劇の真実』
2000年2月、朝日新聞社

『田原総一朗の闘うテレビ論』
1997年3月、文芸春秋

『メディア・ウォーズ』
1993年3月、講談社

『平成・日本の官僚』
1990年3月、文藝春秋

『警察官僚の時代』
1986年5月、講談社

『マイコン・ウォーズ』
1984年12月、文芸春秋

『原子力戦争』
1981年11月、講談社

-----<連載>-----

週刊朝日「田原総一朗のギロン堂」

SAPIO「大日本帝国下の民主主義」

プレジデント「権力の正体」

-----<映画>-----

『あらかじめ失われた恋人たちよ』
1971年、監督

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