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2008年10月16日

株価が乱高下する理由

株が乱高下するのは当然だ。

10月10日に金融恐慌を避けるためのG7が開かれた。その前に、アメリカは銀行が保有する不良債権を買い取るための処理機構をつくることにした。ところが、アメリカ国民は税金の投入に大反対しているため、肝心の処理資金の財源がいまだに決まってない。金融市場が安定しない理由はここにある。

税金を投入できないとなると、アメリカは国債を発行するしかない。だが、国内だけでの調達は難しいので、アメリカ以外の国がアメリカ国債を買うしかない。
実は、国債の買取先として、アメリカは日本に期待している。サブプライムローンの損失は200兆とも300兆とも言われていて、アメリカもヨーロッパも大きな損失を出しているが、日本の損失は約1兆円でほとんど無傷だからだ。

そのため、中川昭一財務・金融大臣がアメリカに行ったとき、世界は大歓迎した。アメリカもヨーロッパも日本に期待している。しかし、裏を返せばこれは「日本から金をむしりとってやろう」と考えているにすぎない。

中川大臣はワシントンで大歓迎されながらも、相手の魂胆が見えているから表情が暗かった。中川大臣は民族主義者だから、本心ではアメリカの損失をかぶるのは嫌に違いないが、今の世界の状況からすると日本は10兆円ぐらいは受けざるをえないかもしれない。25兆円を捻出する資金源が決まらない限り、株価の安定がないからだ。

(文責:THE JOURNAL運営事務局)

2008年10月10日

日本の国会は何をやっているのか!

日銀・財務省・金融局のメンバーは、世界の金融危機に新しい歯止めをどうつければよいかについて日夜対策を練っている。

今日からワシントンでG7が行われるが、日本からは中川昭一財務・金融大臣が出席する。この会議の行方によっては、日本が金融システム安定化のために一定の負担をしいられる可能性もある。

なぜなら、現在の世界で一番金融機関が健全なのは日本。アメリカもEUもサブプライムローンを担保にした証券をたくさん保有しており、それが負債となっている。日本は金融機関が腰抜けだから、リスクが高そうな商品は買わなかった。そのため、損害額は小さくすんだ。

損害が少かったことはよいことだが、おそらく、今回のG7会議でアメリカから協調介入の要請がある。「協調介入」といえば聞こえはいいが、これは日本に「金を出せ!」ということ。アメリカは、米・欧・英・日の4極による協調介入を目指し、できればここに中国やカナダも入れたいと考えている。

アメリカはこの協調介入を200兆円規模でやりたいと考えているだろう。もちろん、一挙に200兆は不可能なので、今年から来年の春にかけて100兆。つまり、これを4カ国で分担すると日本は10~20兆円の負担をする可能性がある。

ここで問題なのは、日本の国会である。世界が金融危機に陥っていて、莫大な資金を供出しないといけないにもかかわらず、国会ではこういった問題にまったくふれず、景気対策や年金問題など、世界の金融危機と関係のない議題ばかり論じている。コップの中の嵐ばかり。いったい何をやっているのか。

(文責:THE JOURNAL運営事務局)

Profile

田原総一朗(たはら・そういちろう)

-----<経歴>-----

1934年、滋賀県彦根市生まれ。
早稲田大学文学部卒。
岩波映画製作所、テレビ東京を経て、77年フリーに。
テレビ東京時代の連続番組「ドキュメンタリー青春」で、取材対象者に肉薄する独特のインタビュー手法で注目を浴びる。
現在は政治・経済・メディア・IT等、時代の最先端の問題をとらえ、活字と放送の両メディアにわたり精力的な評論活動を続けている。
テレビジャーナリズムの新しい地平を拓いたとして、98年ギャラクシー35周年記念賞(城戸又一賞)を受賞した。
2002年より母校・早稲田大学で「大隈塾」を開講。塾頭として未来のリーダーを育てるべく、学生や社会人の指導にあたっている。

-----<出演>-----

『朝まで生テレビ!』
(TV朝日、毎月最終金曜25時?)

『サンデープロジェクト』
(TV朝日、毎週日曜10時?)

BookMarks

田原総一朗 公式サイト
http://www.taharasoichiro.com/

田原総一朗のタブーに挑戦!(JFNラジオ番組)
http://www.jfn.co.jp/tahara/

株式会社アスコム
http://www.ascom-inc.jp/

朝まで生テレビ!
http://www.tv-asahi.co.jp/asanama/

サンデープロジェクト
http://www.tv-asahi.co.jp/sunpro/

早稲田大学 大隈塾
http://www.waseda.jp/open/attention/ookuma/ookuma_curriculum_2005.html

早稲田大学 大隈塾ネクスト・リーダー・プログラム
http://www.waseda.jp/extension/okumajuku/index.html

-----<著書>-----


『市場浄化』
2006年10月、講談社


『テレビと権力』
2006年4月、講談社


『オフレコ!Vol.2』
2006年3月、アスコム


『国家と外交』
2005年11月、講談社、田中均共著


『日本の外交と経済』
2005年9月、ダイヤモンド社


『日本の戦後(上)』
2003年9月、講談社


『日本の戦後(下)』
2005年7月、講談社


『田原総一朗自選集 1?5巻』
2005年7?10月、アスコム

『オフレコ!Vol.1』
2005年7月、アスコム、季刊

『日本の戦争』
2004年12月、小学館文庫

『日本の政治?田中角栄・角栄以後』
2002年10月、講談社

『日本の生き方』
2004年11月、PHP研究所

『日本政治の表と裏がわかる本』
2003年5月、幻冬舎文庫

『連合赤軍とオウム?わが心のアルカイダ』
2004年9月、集英社

『「小泉の日本」を読む』
2005年2月、朝日新聞社

『面白い奴ほど仕事人間』
2000月12月、青春出版社

『日本のからくり21』
朝日新聞社

『愛国心』
2003年6月、講談社、共著

『わたしたちの愛』
2003年1月、講談社

『日本よ! 日本人よ!』
2002年11月、小学館

『田原総一朗の早大講義録(1)』
2003年9月、アスコム

『田原総一朗の早大講義録(2)』
2004年3月、アスコム

『田原総一朗の早大「大隈塾」講義録 2005(上)』
2005年5月、ダイヤモンド社

『田原総一朗の早大「大隈塾」講義録 2005(下)』
2005年5月、ダイヤモンド社

『頭のない鯨?平成政治劇の真実』
2000年2月、朝日新聞社

『田原総一朗の闘うテレビ論』
1997年3月、文芸春秋

『メディア・ウォーズ』
1993年3月、講談社

『平成・日本の官僚』
1990年3月、文藝春秋

『警察官僚の時代』
1986年5月、講談社

『マイコン・ウォーズ』
1984年12月、文芸春秋

『原子力戦争』
1981年11月、講談社

-----<連載>-----

週刊朝日「田原総一朗のギロン堂」

SAPIO「大日本帝国下の民主主義」

プレジデント「権力の正体」

-----<映画>-----

『あらかじめ失われた恋人たちよ』
1971年、監督

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