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2008年9月25日

野村證券がリーマンを買った理由

リーマンの社員には、野村證券の5~6倍の給料を貰っている人間がたくさんいる。
だか、アメリカの金融業界では失業者があふれていて、辞めろと言われてもリーマンの社員には行く所がない。

ここを野村はチャンスとみた。野村はリーマンの社員の給料を大幅に下げて雇うだろう。これができるから野村はリーマンを買収した。

このように、今回の金融危機を通じて世界は一つのマーケットになりつつある。

モルガンスタンレーとゴールドマンサックスは銀行化され、証券と銀行の垣根もなくなった。銀行になるとFRBが金を貸してくれるからだ。これで証券と銀行の垣根も、そして国の垣根も全部吹っ飛んでしまった。

裏を返せば、そこまでしないといけないほどアメリカは行き詰まっているということだ。

(文責:THE JOURNAL運営事務局)

2008年9月16日

リーマンショックとアメリカの戦略

アメリカの財務長官であるポールソン氏くは、ファニーメイとフレディマックは約22兆円の公的資金で救済したが、次に破産した金融機関は救済しないと言っていた。その結果、リーマンブラザーズは本当に救済されなかった。

だが、リーマンが救済されなかったら、その損害額は約200兆円とも言われている。なので、現段階ではリーマンを5~6つに解体し、公的資金の注入やアメリカ金融機関による買収ではなく、世界の金融機関が買収するのではないかと言われている。買収者の候補には、野村證券の名前も挙がっている。

野村證券が本当に買うかどうかはまだまだわからない。だが、買収した場合「積極的な判断」との評価もできるが、裏を返せばこれはアメリカの押し付けでもある。

これが日本の苦しいところで、リーマンが倒産して200兆円以上の損害を出したら、世界経済は無茶苦茶になる。だから、結局は日本やフランスなどの他国がある程度リーマンの負債を負担せざるをえない。負担せざるを得ないという苦しいところに、アメリカは逆にそれを押し付ける。

これから先の対処方法が世界の同時経済危機を防ぐことになるのか、それとも世界がアメリカの戦略にそのまま乗ってしまうのか、ここを注意して見なければならない。

(文責:THE JOURNAL運営事務局)

2008年9月10日

立候補者は本気で首相になる気があるのか?

戦後、東京出身で首相になったのは鳩山一郎だけだが、今回の自民党総裁選は与謝野馨氏、小池百合子氏、石原伸晃氏と3人が東京出身だ。

その理由は、東京では地方に比べて自民党に対する危機感が強いことにあるだろう。だが、もう一つ大きな理由があって、自民も民主もすでに総選挙に活動の照準を合わせていることにある。

もう、この時期は政治家は地元に張り付いて必死に活動をしている。だから、地方選出の議員は総裁選に出る余裕などない。一方、東京が選挙区であれば、東京で総裁選の運動をしていれば、それが同時に総選挙の運動にもなる。こういうことも今回の総裁選が安っぽく見えてしまう理由だ。

今回の総裁選は「自民党大売出し総裁選」。国民は、2年続けて政権を放り投げた自民党に対して「なんでこんな人を総理大臣にしたのか」と思っているのに、次がこんな自民党大売出しでいいのか。出たい人が出るのは悪いことではないが、全員が本気で総裁になる気があるとは思えない。実際、すでに2人(山本一太氏、棚橋泰文氏)が脱落してしまった。

今の時代の流れはすでに「政権交代」である。官僚べったりで問題が噴出する自民党に国民はあきれ果てていて、ここまでくると民主党に任せたほうがいいと思っている。

それが、自民党大売出しの総裁選で流れを逆転できるのか。立候補を表明した7人は、自民党を「こう変えるんだ!」と説得する力量、もっと言えば“真剣さ”があるのか。祭の人出のように気軽に出てきているようでは、国民はさらにシラけるばかりだ。

(文責:THE JOURNAL運営事務局)

2008年9月 3日

総裁選はワンサイドゲームにならない

総裁選は麻生さんのワンサイドゲームと報道されているけれども、僕は違うと思う。

もし麻生さんのワンサイドゲームになったら、総選挙は民主党が勝つ。安倍前首相に続いて福田首相も政権を投げたしたことで、国民は自民党政権に完全にシラケているからだ。

自民党は、そのシラケを熱狂に変えなければならない。だから、今度の総裁選は実力伯仲、スリル満点の“お祭り”にして国民を熱狂させる。そこに自民党は賭けるだろう。

では、いったい誰が総裁選に出るのか。麻生さんが一人だけ出るのでは何も面白くない。私の予測では、小池百合子さんが出る。それから、石原伸晃さんも出る。

となると、石原、小池、麻生で相当いい勝負になるのではないか。ワンサイドゲームで麻生さんが勝つのではなく、もしかすると逆転の可能性もある。

もちろん、総裁選という大祭りがうまくいっても選挙で勝てるとは限らない。だが、この総裁選は、自民党が国民に訴える“最大にして最後のチャンス”となるはずだ。

そして、22日の総裁選以降に国会が再開したら、早めに解散するのではないか。祭りの熱が冷めたら、自民党には何も残らない。熱狂をそのままで、下手をすると9月中の解散もあるだろう。

(文責:THE JOURNAL運営事務局)

Profile

田原総一朗(たはら・そういちろう)

-----<経歴>-----

1934年、滋賀県彦根市生まれ。
早稲田大学文学部卒。
岩波映画製作所、テレビ東京を経て、77年フリーに。
テレビ東京時代の連続番組「ドキュメンタリー青春」で、取材対象者に肉薄する独特のインタビュー手法で注目を浴びる。
現在は政治・経済・メディア・IT等、時代の最先端の問題をとらえ、活字と放送の両メディアにわたり精力的な評論活動を続けている。
テレビジャーナリズムの新しい地平を拓いたとして、98年ギャラクシー35周年記念賞(城戸又一賞)を受賞した。
2002年より母校・早稲田大学で「大隈塾」を開講。塾頭として未来のリーダーを育てるべく、学生や社会人の指導にあたっている。

-----<出演>-----

『朝まで生テレビ!』
(TV朝日、毎月最終金曜25時?)

『サンデープロジェクト』
(TV朝日、毎週日曜10時?)

BookMarks

田原総一朗 公式サイト
http://www.taharasoichiro.com/

田原総一朗のタブーに挑戦!(JFNラジオ番組)
http://www.jfn.co.jp/tahara/

株式会社アスコム
http://www.ascom-inc.jp/

朝まで生テレビ!
http://www.tv-asahi.co.jp/asanama/

サンデープロジェクト
http://www.tv-asahi.co.jp/sunpro/

早稲田大学 大隈塾
http://www.waseda.jp/open/attention/ookuma/ookuma_curriculum_2005.html

早稲田大学 大隈塾ネクスト・リーダー・プログラム
http://www.waseda.jp/extension/okumajuku/index.html

-----<著書>-----


『市場浄化』
2006年10月、講談社


『テレビと権力』
2006年4月、講談社


『オフレコ!Vol.2』
2006年3月、アスコム


『国家と外交』
2005年11月、講談社、田中均共著


『日本の外交と経済』
2005年9月、ダイヤモンド社


『日本の戦後(上)』
2003年9月、講談社


『日本の戦後(下)』
2005年7月、講談社


『田原総一朗自選集 1?5巻』
2005年7?10月、アスコム

『オフレコ!Vol.1』
2005年7月、アスコム、季刊

『日本の戦争』
2004年12月、小学館文庫

『日本の政治?田中角栄・角栄以後』
2002年10月、講談社

『日本の生き方』
2004年11月、PHP研究所

『日本政治の表と裏がわかる本』
2003年5月、幻冬舎文庫

『連合赤軍とオウム?わが心のアルカイダ』
2004年9月、集英社

『「小泉の日本」を読む』
2005年2月、朝日新聞社

『面白い奴ほど仕事人間』
2000月12月、青春出版社

『日本のからくり21』
朝日新聞社

『愛国心』
2003年6月、講談社、共著

『わたしたちの愛』
2003年1月、講談社

『日本よ! 日本人よ!』
2002年11月、小学館

『田原総一朗の早大講義録(1)』
2003年9月、アスコム

『田原総一朗の早大講義録(2)』
2004年3月、アスコム

『田原総一朗の早大「大隈塾」講義録 2005(上)』
2005年5月、ダイヤモンド社

『田原総一朗の早大「大隈塾」講義録 2005(下)』
2005年5月、ダイヤモンド社

『頭のない鯨?平成政治劇の真実』
2000年2月、朝日新聞社

『田原総一朗の闘うテレビ論』
1997年3月、文芸春秋

『メディア・ウォーズ』
1993年3月、講談社

『平成・日本の官僚』
1990年3月、文藝春秋

『警察官僚の時代』
1986年5月、講談社

『マイコン・ウォーズ』
1984年12月、文芸春秋

『原子力戦争』
1981年11月、講談社

-----<連載>-----

週刊朝日「田原総一朗のギロン堂」

SAPIO「大日本帝国下の民主主義」

プレジデント「権力の正体」

-----<映画>-----

『あらかじめ失われた恋人たちよ』
1971年、監督

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