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「田原総一朗の日本列島東へ西へ」2006年3月11日〜18日 »

「大隈塾で見えた!日本の教育、ここが危ない!」


『読売新聞『教育ルネッサンス』の取材1』(映像配信は終了しました)
320×240
3分11秒(36.6MB)


『読売新聞『教育ルネッサンス』の取材2』(映像配信は終了しました)
320×240
2分36秒(28.7MB)


『読売新聞『教育ルネッサンス』の取材3』(映像配信は終了しました)
320×240
2分57秒(34.6MB)


『読売新聞『教育ルネッサンス』の取材4』(映像配信は終了しました)
320×240
4分39秒(53MB)
全て2006年2月15日(水)収録

「日本の教育ここが間違っている!」読売新聞『教育ルネサンス』のインタビュー答えて。

 読売新聞の『教育ルネサンス』という特集で大隈塾が取り上げられた。そのときの読売新聞記者との取材のもようをお見せします。大隈塾から見えてきた日本の大学や学生たちの問題点、また、今、日本の社会が必要としている人材とはどんな人物なのか、そして、そのような人材を育成するために必要な大学教育とはどんなものなのか。田原総一朗の縦横無尽に教育論を語ります。

読売:なぜ大隈塾を開きたかったのですか?
田原:まず、哲学が必要だと思った。つまり僕の言う哲学は生きるとは何かということなんです。今の教育では小学校から大学まで『生きるとは何か』について、まったく教えない。知識や人に優しくということは教える。ところが、生きるということはどういうこと何だと教える必要はないという。

今の教育の一番の欠陥は、小学校あるいは幼稚園から最終目的が東大をはじめ一流大学に入ること。そのために私立の幼稚園に争って入る。しまいには殺人事件までおきている。大学が教育の最終目標だということは間違っていて、大学は人生の出発点でなければならない。ところが今の教育では大学が終着駅になっている。大学に入ってきた多くの学生が、何をするかを考えないでどんな会社に入るかを考える。これは完全にブランド志向です。学んだことと関係ないブランドだけの会社を希望している。つまり大学が終着駅となっていてこれからどう切り開いていくかということがなくなってしまった。だからニートやフリーターが出てくる。大学で自分はどう生きるんだ、何がしたいんだ、一体生きるって何なんだということを考える場を作りたい。それが大隈塾をつくった最大の理由です。

とにかく早稲田になぜ入りたいかというのは、いい会社に入れるということがある。しかしほとんどが定年を迎えたわたしの同期達は口々に「失敗した。もうちょっと欲張ればよかった」と嘆いている。今は豊かな時代であるから定年した彼らは本当に自分がやりたかったことをやり始めている。絵を描いたり、中国語を勉強して中国の歴史を調べたりといろいろある。とは言っても人生は好きなこと探しというのも間違い。

会社入って気に喰わないからすぐ辞める。しかしそれではいけない。例えば僕自身もそうだったが入った会社が気持ちよくない。これは誰しももっている感情である。ではそこでより楽しくするには自己実現するにはどうすればいいかということを考える。その職場が楽しくなればみんなハッピーになれるからね。そうなれば自分はその職場でさまざまなことができ、自分の注目や評価も上がる。続けていくうちにどこかに引き抜かれることだってあるかもしれない。つまりその場をいかに良くするかを懸命にやることによって会社の内外にアピールでき、自分がよりおもしろいところに行けるようになる。会社というのはここがイヤだと言って辞めたら成功しないと思う。他に引き抜かれるというキャリアアップという形で移るのはいい。前者のほうでフリーターやニートが生まれてくる要因の一つではないかと思う。

読売:リーダーとはどういうもだと、思いますか?
田原:伊藤忠会長の丹羽宇一郎さんと話をしていたとき、「伊藤忠は全部エリート社員にするんだ。」という話があった。僕は「全員、東大卒にでもするんですか?」と聞いたが、違うという。丹羽さんがいうエリートには3つの条件があるそうだ。

1つは自分で企画ができる。
2つ目はその企画を実現できる。
3つ目は失敗したら責任をとる。

僕はつまりこれがリーダーシップではないかと思う。リーダーシップとマネンジメントは違う。リーダーシップとは命を懸けるものであり、それにより人がついてくる。大隈塾ではそれを実現したい。

ただ、今でこそ違うが大隈塾が始まった頃は学生の雰囲気がひどかった。僕があいさつしても学生からは返事が返ってこない。僕がしゃべっているのに隣とおしゃべりしたり、パンを食べている学生もいたりした。(笑い)質問で手を挙げるのもまばら、こちらが質問してもはっきりと答えられないという状態だった。しかし、回を重ねるごとにそういったものはなくなり、質問時にはほとんどの学生が手を挙げ発言する。

学生に質問させることは話を聞いている理解している証拠となる、また質問のためにメモをとる。つまりメモをとる習慣がつく。そして毎回感想を書かせることをしている。感想を書くには頭で考え独自の意見を出すことになる。そのあとにいくつかのグループ分けディスカッションさせ発表会をする。また、大隈塾では政治家や著名人を講師に招くことがある。その話の中には学生が興味を持つことが必ずある。そのことによって世の中のことに対し見る目を持つことになる。

今の日本にはリーダーシップを持つ人間が少ないと思います。なぜなら、戦後リーダーシップは悪であったから。政治でも会社でも無難な人が必要とされた。明治初期にウイリアム・クラーク博士が札幌農学校滞在時(現北海道大学)に語った「青年よ、大志をいだけ」と言ったが、この「大志」が戦後は悪であった。というのも、戦争時の指導者が大東亜帝国なる大志を持ったために侵略戦争を起こしてしまった。そのため「大志」という言葉に悪いイメージがついてしまった。

つまり戦後の政治・社会を支えてきたリーダーシップ・大志を持たないというのが自民党の調和政治ということ。竹下以降ではその流れが強くなり、調和・マネンジメントの政治がずっと続いてきた。良いか悪いかは言えないが、それをこの間の選挙で小泉さんがリーダーシップを発揮したことにより終止符が打たれた。それが国民に受け入れられた。冷戦の間はリーダーシップ・大志を持つことは悪であったが、今世界の中で日本はどう生きるのかを本気で問わなけばならない。

またホリエモンの問題で多くがホリエモンは悪だというけれど、日本で談合をやっていない会社があるかと問いたい。ホリエモンより談合のほうが悪だ。かつて日本の商社は税金を払っていなかった。タックスヘブン(税金が無い、または税率が著しく低い国に投資すること)を使って税金を払ってこなかった。つまり国民としての最低の義務を果たしていなかった。大隈塾の学生にはそれを打ち破ってもらいたい。

早稲田の校歌にあるように現実だけではダメ、理想だけでもダメ。この両面を自分の中でうまくやっていくのか。これを主体性という。だから理想だけに生きているのがかつての日本の野党である。その反対が与党。現実だけであると腐敗と堕落。理想だけだと永遠の野党。現実をしりつつ理想を持つ者を育てるのが目標である。

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Profile

田原総一朗(たはら・そういちろう)

-----<経歴>-----

1934年、滋賀県彦根市生まれ。
早稲田大学文学部卒。
岩波映画製作所、テレビ東京を経て、77年フリーに。
テレビ東京時代の連続番組「ドキュメンタリー青春」で、取材対象者に肉薄する独特のインタビュー手法で注目を浴びる。
現在は政治・経済・メディア・IT等、時代の最先端の問題をとらえ、活字と放送の両メディアにわたり精力的な評論活動を続けている。
テレビジャーナリズムの新しい地平を拓いたとして、98年ギャラクシー35周年記念賞(城戸又一賞)を受賞した。
2002年より母校・早稲田大学で「大隈塾」を開講。塾頭として未来のリーダーを育てるべく、学生や社会人の指導にあたっている。

-----<出演>-----

『朝まで生テレビ!』
(TV朝日、毎月最終金曜25時?)

『サンデープロジェクト』
(TV朝日、毎週日曜10時?)

BookMarks

田原総一朗 公式サイト
http://www.taharasoichiro.com/

田原総一朗のタブーに挑戦!(JFNラジオ番組)
http://www.jfn.co.jp/tahara/

株式会社アスコム
http://www.ascom-inc.jp/

朝まで生テレビ!
http://www.tv-asahi.co.jp/asanama/

サンデープロジェクト
http://www.tv-asahi.co.jp/sunpro/

早稲田大学 大隈塾
http://www.waseda.jp/open/attention/ookuma/ookuma_curriculum_2005.html

早稲田大学 大隈塾ネクスト・リーダー・プログラム
http://www.waseda.jp/extension/okumajuku/index.html

-----<著書>-----


『市場浄化』
2006年10月、講談社


『テレビと権力』
2006年4月、講談社


『オフレコ!Vol.2』
2006年3月、アスコム


『国家と外交』
2005年11月、講談社、田中均共著


『日本の外交と経済』
2005年9月、ダイヤモンド社


『日本の戦後(上)』
2003年9月、講談社


『日本の戦後(下)』
2005年7月、講談社


『田原総一朗自選集 1?5巻』
2005年7?10月、アスコム

『オフレコ!Vol.1』
2005年7月、アスコム、季刊

『日本の戦争』
2004年12月、小学館文庫

『日本の政治?田中角栄・角栄以後』
2002年10月、講談社

『日本の生き方』
2004年11月、PHP研究所

『日本政治の表と裏がわかる本』
2003年5月、幻冬舎文庫

『連合赤軍とオウム?わが心のアルカイダ』
2004年9月、集英社

『「小泉の日本」を読む』
2005年2月、朝日新聞社

『面白い奴ほど仕事人間』
2000月12月、青春出版社

『日本のからくり21』
朝日新聞社

『愛国心』
2003年6月、講談社、共著

『わたしたちの愛』
2003年1月、講談社

『日本よ! 日本人よ!』
2002年11月、小学館

『田原総一朗の早大講義録(1)』
2003年9月、アスコム

『田原総一朗の早大講義録(2)』
2004年3月、アスコム

『田原総一朗の早大「大隈塾」講義録 2005(上)』
2005年5月、ダイヤモンド社

『田原総一朗の早大「大隈塾」講義録 2005(下)』
2005年5月、ダイヤモンド社

『頭のない鯨?平成政治劇の真実』
2000年2月、朝日新聞社

『田原総一朗の闘うテレビ論』
1997年3月、文芸春秋

『メディア・ウォーズ』
1993年3月、講談社

『平成・日本の官僚』
1990年3月、文藝春秋

『警察官僚の時代』
1986年5月、講談社

『マイコン・ウォーズ』
1984年12月、文芸春秋

『原子力戦争』
1981年11月、講談社

-----<連載>-----

週刊朝日「田原総一朗のギロン堂」

SAPIO「大日本帝国下の民主主義」

プレジデント「権力の正体」

-----<映画>-----

『あらかじめ失われた恋人たちよ』
1971年、監督

→ブック・こもんず←


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