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改善進む鉄道バリアフリー ── 設備だけでなく人も

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 新幹線が滑るようにプラットホームに入ってきた。ホーム柵にやや遅れて車両扉が開くと、慣れた手つきで駅員がスロープ板を渡した。

 車内の多目的室まで笑顔で案内してくれる。車いす利用者に限らず、具合の悪い人や授乳、おむつ交換など、さまざまな用途で使えるスペースだ。すぐ側には、広くなったバリアフリートイレもある。座席には車いす向けのスペースも確保されている。鉄道も設備改良でこうしたユニバーサルデザインへの配慮が見られるようになった。

 利用者が多い駅舎ではバリアフリー化の工事がほぼ整備され、お年寄や障がいを持つ人だけでなく、ベビーカーを使う人や大きな荷物を抱えた人も利用しやすくなった。複雑な構造の駅舎では、分かりやすい表示も重要だ。駐車場や停車場からのアプローチも大切な動線の確保で、こうしたポイントにも配慮した整備が待たれる。

 鉄道の旅には交通エコロジー・モビリティ財団が提供しているホームページ「らくらくおでかけネット」が便利で、全国のバリアフリー情報を調べることができる。

 この10年で鉄道サービスのバリアフリー化は大幅に改善され、特筆できるのは駅員らの対応が向上したことだ。ただ、車いす利用者などにとっては大変な手間となる乗車券予約購入時の障害者手帳の提示義務など、ソフト面で改善してほしいと思う点もまだある。

 さらにホーム柵の設置なども求められているが、こうした整備は時間も費用も掛かる。使う側も十分注意が必要だし、周囲にいる人の配慮や助けが大切だ。

 車いす利用者の中には多くの鉄道ファンがいる。かつて「夢の超特急」と呼ばれた車両は代替わりの時を迎え、技術の進歩はさらに夢を膨らませる。見るもよし、撮るもよし、さらに聞くもよしというのが鉄道ファンだ。

 国のバリアフリー新法は、高齢者や障害者が自立した生活を営むことができる社会を構築することが重要とし、鉄道もバリアフリー化の重点項目の一つだ。体が不自由になっても、大好きな鉄道旅行はいつまでも自由にできる社会でありたい。

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Profile

篠塚恭一(しのづか・きょういち )

-----<経歴>-----

1961年:千葉市生れ。
1991年:(株)SPI設立[代表取締役]観光を中心としたホスピタリティ人材の育成・派遣に携わる。
1995年:超高齢者時代のサービス人材としてトラベルヘルパーの育成をはじめ、介護旅行の「あ・える倶楽部」として全国普及に取り組む。
2006年:内閣府認証NPO法人日本トラベルヘルパー(外出支援専門員)協会設立[理事長]。行動に不自由のある人への外出支援ノウハウを公開し、都市高齢者と地方の健康資源を結ぶ、超高齢社会のサービス事業創造に奮闘の日々。
現在は、温泉・食など地域資源の活用による認知症予防から市民後見人養成支援など福祉人材の多能工化と社会的起業家支援をおこなう。

BookMarks

あ・える倶楽部
http://www.aelclub.com/

-----<著書>-----


介護旅行にでかけませんか──トラベルヘルパーがおしえる旅の夢のかなえかた(講談社)

問診による経営診断のすすめ方(共著)

大人の脳活性訓練ガイド(入門編)監修

トラベルヘルパー養成講座・教本
 
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