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歩きやすく楽しい町を ── 高齢者に出掛けてもらうために

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 1日8千歩歩いている人は介護いらずと言われ、歩数計が売り上げを伸ばしているそうだ。歩きやすい町は、高齢者の健康な生活を支えている。

 都市部には便利な交通網があるが、ちょっと郊外に移れば車が無ければ身動きが取れない。ただ、車に乗るから歩かなくなるというのは誤解で、運転してあちこち出掛けている年寄りの方が断然歩いている。しゃべったり食べたり、口を使って頭を使い、ついでにちょっとお金も使ってくれる。

 つえをついているお年寄りが休むことなく歩けるのはせいぜい50メートル。

 カートを使っていれば段差も苦手だ。できるだけ路面はフラットな方がいい。さらに言えば、暑さ寒さに弱いし、雨に当たれば具合が悪いから屋根がある方がいい。

 こうした条件を満たす場所は大きなショッピングセンターだ。空調は快適、食事場所も事欠かず、車いす対応のトイレも駐車場も心配ない。車いすの貸し出しまである。家の近くまで送迎バスを出し、足湯の設備を付けるところまで現れた。もっと驚くのはゲームセンターで、年々お年寄りの数が増えている。やたらと係員をつかまえては話し相手にしている。

 こうした場所に人が集まるのは自然なことかもしれない。でも、お年寄りたちの様子はどこか寂しげだ。

 本当はそういう場所は日本じゅうの商店街や観光地にこそ必要なのだと思う。

 それには地域ぐるみの協力が欠かせない。

 「おばあちゃんの原宿」と呼ばれて有名な東京・巣鴨の地蔵通り商店街や、観光ホスピタリティーまで考えてバリアフリーのまちづくりを推進する岐阜県の高山市など、地域が協力し合って高齢者も歩きやすい町、歩いて楽しい町にしたところはいつもにぎわっている。そこではさまざまな工夫があり、音にせよ匂いにせよ、五感に訴え掛ける刺激を感じさせてくれる。大規模な設備は無理でも、ちょっとしたベンチや休み所さえあればいい。至る所で地元の人との対話ができて楽しい。

 出掛けることがおっくうになった人でも、楽しいことがあれば疲れも忘れる。

 後で多少はくたびれても、心地よい眠りも取れるというものだ。

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Profile

篠塚恭一(しのづか・きょういち )

-----<経歴>-----

1961年:千葉市生れ。
1991年:(株)SPI設立[代表取締役]観光を中心としたホスピタリティ人材の育成・派遣に携わる。
1995年:超高齢者時代のサービス人材としてトラベルヘルパーの育成をはじめ、介護旅行の「あ・える倶楽部」として全国普及に取り組む。
2006年:内閣府認証NPO法人日本トラベルヘルパー(外出支援専門員)協会設立[理事長]。行動に不自由のある人への外出支援ノウハウを公開し、都市高齢者と地方の健康資源を結ぶ、超高齢社会のサービス事業創造に奮闘の日々。
現在は、温泉・食など地域資源の活用による認知症予防から市民後見人養成支援など福祉人材の多能工化と社会的起業家支援をおこなう。

BookMarks

あ・える倶楽部
http://www.aelclub.com/

-----<著書>-----


介護旅行にでかけませんか──トラベルヘルパーがおしえる旅の夢のかなえかた(講談社)

問診による経営診断のすすめ方(共著)

大人の脳活性訓練ガイド(入門編)監修

トラベルヘルパー養成講座・教本
 
介護旅行でいきましょう(時事通信・連載)
 
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