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顕在化する高齢者マーケット

 高齢者マーケットが顕在化しようとしている。

 内需拡大へ向けた動きと連動して、いよいよ市場開拓が加速しはじめたようだ。

 今や定年帰農の選択肢は当たり前となり、「エンディングノート」づくりや「遺言の書き方教室」にも連日多くのシニアが集まるようになった。

 最近のシニアの間は、学生たちの「就活」ならぬ「終活」ばやりだ。死ぬまでにやっておきたいことを数え上げ、ひとつひとつ潰していこうというものだ。

 葬儀社も忙しいという。以前は、年間100万件くらいだったが、今や130万件、これから20~30年は、さらに毎年5万件の勢いで増えており、ピーク時には170万件になるという。

 アメリカのようにネット葬儀も珍しくなくなりつつある。貧困の差が激しくなるような社会がこれからさらに進めば、こうしたお手軽葬儀なるモノも無視できない存在になるだろう。

 都市には大量の情報があふれ、地方との情報格差を心配する向きもあったが、今やネットの世界からあらゆる情報に容易にアクセスできるようになった。

 こうしたデジタル社会が進めば進む程、人にはもう一方の世界とバランスをとろうという本能が働き始める。

 過疎化した田舎や農村に人を呼び込もうと、空き家や古民家を好条件で貸し出そうという流れが自治体にあるが、今やこれも貸し手の市場となってきた地域さえ現れた。

 特に高速ネット環境インフラを施した農村には都市の生活にくたびれた若者たちが、パソコンやモバイル端末を片手に会社ごと移り始めている。

 もともと通販に向いているホテルや航空券といった旅行素材の販売は、すっかりネット販売が当たり前になった。

 しかし、一方で人と会うことや本物に触れること、そこに行かなければできないことがあるのが旅に行く醍醐味だ。

 衰退産業扱いされる旅館や旅行会社も販売だけでなく旅行中に自らが何を提供するのかをもっと熱心に考え商品化するとシニア市場にも入り込めると思う。

 今年の桜は、今年見ておかなければならないのが超高齢者と呼ばれる人の心情だからだ。

 いずれにしても政治のリーダーシップを求める前に、感性のいい人たちはとっくに地域と結んで将来の不安に備え、安全な食のルートを確保するなど、自衛策を講じて動き始めているのが人間やっぱり逞しいと思う。

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Profile

篠塚恭一(しのづか・きょういち )

-----<経歴>-----

1961年:千葉市生れ。
1991年:(株)SPI設立[代表取締役]観光を中心としたホスピタリティ人材の育成・派遣に携わる。
1995年:超高齢者時代のサービス人材としてトラベルヘルパーの育成をはじめ、介護旅行の「あ・える倶楽部」として全国普及に取り組む。
2006年:内閣府認証NPO法人日本トラベルヘルパー(外出支援専門員)協会設立[理事長]。行動に不自由のある人への外出支援ノウハウを公開し、都市高齢者と地方の健康資源を結ぶ、超高齢社会のサービス事業創造に奮闘の日々。
現在は、温泉・食など地域資源の活用による認知症予防から市民後見人養成支援など福祉人材の多能工化と社会的起業家支援をおこなう。

BookMarks

あ・える倶楽部
http://www.aelclub.com/

-----<著書>-----


介護旅行にでかけませんか──トラベルヘルパーがおしえる旅の夢のかなえかた(講談社)

問診による経営診断のすすめ方(共著)

大人の脳活性訓練ガイド(入門編)監修

トラベルヘルパー養成講座・教本
 
介護旅行でいきましょう(時事通信・連載)
 
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