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« 3週間が経過した被災地支援のこれから
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未だ危機的状況下にあり »

被災地の心 ── 決め手は人のつながり

 アクセシブル盛岡の代表だった石川先生(淑徳大学コミュニティ政策学部)が、千葉から岩手県を周っている。

 被災地によっては、陸前高田町や陸中山田、大槌などのように町そのものが無くなってしまった地域もある。

 頼れるはずの行政が無くなってしまったところや同じ被災地でも支援や復興ボランティアが機能しているところもあれば、そうでないところもある。

 その決め手は「人と人との繋がり」があるかどうか、人のつながりのあるところにはどんどん人が入って必要な手助けや支援が届いているという。

 実際、宮城県では南三陸町のように町の機能が回復するまで一時的に集団避難という方式を受け入れ、すでに今月3日から移動が始まったところもある。

 ところが、岩手の人は動こうとしない人が多いと石川さんが言った。もともと地元のつながり意識が強く、他所へ行くことや今回も災害ボランティアでさえ受け入れるのを苦手とする人たちだ。両者の行動の違いを県民性の違いとして昨日新聞が取り上げていたそうだ。

「まだ、家族が見つからないのにここを離れていいのか」「自分たちだけが、避難所から出てしまっていいのか」

 被災地を回った石川さんが岩手で目や耳にした様子だ。

 一方で、被災地にとどまる医療ボランティアの疲労も極限に達しているところがある。

 せっかく地震や津波から命を守られたにもかかわらず、毛布にくるまり冷たい床に寝て、風呂もなく一日2食の配給を待つ避難所。釜石や大船渡など、町が半分残ったところに住む人たちは、ライフラインが閉ざされたままの自宅にとどまっている被災者も多い。

 国交省(観光庁)は被災者支援の為にすでに先月25日には、「宿泊施設における県域を越えた被災者の受け入れ態勢について」という表題で十数万人を受け入れられるだけの宿泊施設を確保し、移動費用も国が負担するとしている。
http://www.mlit.go.jp/kankocho/news06_000092.html

 ところが、地元自治体が申請しない限り、この利用が進められないルールになっている。まず被災者が地元自治体に名乗り出て、自治体が取りまとめて県に申請して利用できるルールになっている。

 このように遠巻きに構えていているだけでいていいのか、観光産業はこの一大事に大きな不信を招くことになると私は思う。

 もちろん先の被災者の心情を無視して移動させることなどできるはずはない。しかし、子供や小さな子を抱えた家族がもう一月もプライバシーも何もない状態に置かれたままでいるのは耐え難い話ではないのか。まして、医師も心配する被災地の環境の中にいつまでもとどめておいてよいのだろうか。町ごと津波に流され、自治体が機能していない場所では、こうした情報がきちんと住民まで伝わっているとはとても思えない。本人が名乗りをあげない限り、被災地が動かない限り、自ら動こうとしないこのルールはおかしい。

「どうしていいのか自分にもわからない。それぞれの被災地ですべて違うように思うから」と石川さんは言う。

 大きなお世話と思われようと、いろいろな人が地域に入って自分の目で見て足らないところを埋め、被災地の人とともに困っているところを助けるという行動がとにかく必要だろとうという石川さんの意見に私も賛同する。

 瓦礫の撤去などの自ら志願したという災害ボランティアが全国から続々と集まっている。すでに復興に向け歩みだしたところもある一方で、じっと辛抱したままでいる人たちもいる。

 私たちもいち早く復興につながるような支援がいかにできるか考え行動するが、まずは一人でも多くの人にこの制度が使えることを伝え、地元の医師らとも相談の上、自治体へ手を挙げてもらいたい。なぜなら、被災からひと月になろうとしているが、これから先の方がはるかに多くの時間が残っているからだ。

※私がお世話になった福島県相馬市の災害ボランティアセンターのブログでは、日々の様子がわかります。
http://d.hatena.ne.jp/somasaigai

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ご理解・ご協力のほどよろしくお願いいたします。

篠塚 様

今回の災害援助申請にしろ、年金の諸申請にしろ、生活保護申請にしろ、もろもろの行政支援は、あくまでも自己申請方式を採用している。

お役所仕事だと批判することは簡単であるが、役所があちこち隅々まで回り、御用聞きをすることは現実的には不可能である。

本来的には、各個人が自主的に申請するものであるが、諸事情で申請できない方もいるので、自治会組織、民生委員など地域に密着した方たちが面倒を見なければならないであろうし、役所もそのような組織を積極的に利用していかなければならないのではないか。

NPO,NGOもどのように活動しているか分からないが、ガレキ撤去などのハードな支援だけでなく、このようなソフト面での支援も重要な支援であり、ボランティアを活用して側面支援できないものだろうか。

大震災からもう4週間になろうとしているが
 国の情報が県に、県の情報が各市町村の自治体にと被災者が必要としている肝心の情報等が届かず末端まで行きわたってないことは非常に問題である。
 
国は出先機関の活用と、人員の派遣を積極的に行い、県も自治体の不足人員を補うべく被災者の声をじかに聞いて、仮の宿泊施設への誘導を図るべきである。

国にも県にもさらなる行動を求めるものである。

県も早急に義援金配分に向けて委員会を立ち上げてすぐにでも被災者に支給すべきである。
国がどうのこうのと云っているが、国に任せておいては事は進まないのである。
新潟県をはじめこれらの事務を行った自治体が多くあるので、ノウハウと人員の派遣までお願いすればいい。

国には期待しないで県と市町村同士で何とか苦難を乗り切るべく、もう一段の奮闘を祈るものであります。

多くの子供たちや年寄りが待っています。

私が被災地にいったわずかな期間、狭い地域でさえ、被災者の実情が天と地の差があることを感じた。
まとまりのある地域、ばらばらな地域、被災内容が異なる人々が、肩を寄せ合い1つの避難所にいる。これ以外にも、その土地ならでの複雑な実情も長年その土地に住む人から聞く機会もあった。
そうした中、私は部外者であり、この土地に骨を埋める事はできない現実がある。
家の中で散乱しているもはや使えない冷蔵庫や洗濯機、海水を含んだ重い畳など外に廃棄し、汚泥と呼ぶべき異臭のする厚く堆積している泥をかき出す、そうしたわずかなことしか短い滞在期間ではできない。
更にお隣はそうしたことすらできずにいる。ごみはうず高く積まれ、隣人関係にも変化がある。
住民同士が、助け合う環境が重要であるとも感じる。
部外者にしてもらえるとこが、逆に住民の自治を奪う場合もある。
ボランティアとは何なのか、これ以外のことでも色々考えさせられる日々です。

みなさん、ありがとうございます

平生ならば必要でない力が、支援か自主かは別として、今必要なことは事実だと思いました。

医者も自衛隊も組合も社協も公務員も、みな無駄と非難されてきた人たちが、今もっとっも力を発揮しています。

行政でも住民でもない、よそ者の力、斜めの力が必要なのだと思いました。

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Profile

篠塚恭一(しのづか・きょういち )

-----<経歴>-----

1961年:千葉市生れ。
1991年:(株)SPI設立[代表取締役]観光を中心としたホスピタリティ人材の育成・派遣に携わる。
1995年:超高齢者時代のサービス人材としてトラベルヘルパーの育成をはじめ、介護旅行の「あ・える倶楽部」として全国普及に取り組む。
2006年:内閣府認証NPO法人日本トラベルヘルパー(外出支援専門員)協会設立[理事長]。行動に不自由のある人への外出支援ノウハウを公開し、都市高齢者と地方の健康資源を結ぶ、超高齢社会のサービス事業創造に奮闘の日々。
現在は、温泉・食など地域資源の活用による認知症予防から市民後見人養成支援など福祉人材の多能工化と社会的起業家支援をおこなう。

BookMarks

あ・える倶楽部
http://www.aelclub.com/

-----<著書>-----


介護旅行にでかけませんか──トラベルヘルパーがおしえる旅の夢のかなえかた(講談社)

問診による経営診断のすすめ方(共著)

大人の脳活性訓練ガイド(入門編)監修

トラベルヘルパー養成講座・教本
 
介護旅行でいきましょう(時事通信・連載)
 
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