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政府がダメでも

 最近、さまざまな地域で介護旅行に取り組もうとする人が増えてきた。

 これまでに多かったのは何かで気づきを得た個人だったが、近ごろは行政の人もいれば、介護事業者や旅行会社、地域交通などの組織、NPOや民間事業者も少なくない。

 東伊豆町では、観光商工課の遠藤一司さんが奮闘している。

 その遠藤さんが、先日行われたNPOフォーラムで、町の取り組みとして事業化しようとしたきっかけを語ってくれた。

「・・・介護の現場では介護保険の給付費の増大を押さえるため、サービスの制限による低下が起き、本当はもっとしてあげたいと思っていることが違法ということになっている。そんな現場に限界を感じ、本当にしてあげたいことをしたいという人が離職している状況であるという。また、日々同じことの繰り返しで感謝されることも無く自分の存在価値に疑問を持ち、生き甲斐を見いだせなくなっている方が多いことも知らされた。そんな人たちが感動を共有し、感謝され、本当のヘルパーのやり甲斐を再び取り戻すことができるかもしれないと共感しているという。・・・
これは形になるなと思ったので、自分としては役場の中で上司に話をして進めていく許しを得、地元の観光協会や旅館組合の役員達にことあるごとに話をし、理解をしてもらえるよう進めていった・・・」

 また、千葉県鴨川市でも「安房地域の高齢者・障がい者対象 制度外サービス」として、介護付外出支援サービス を事業化しようと動き出した介護関係者がいる。

 自治体で介護福祉を担当している人と地元の訪問介護を担ってきた事業者が「"楽しい福祉"で"地域資源循環"」、「生きがい・社会参加支援」、「域内インフォーマル社会資源創出」という3つのキーワードで事業化を検討しているのだ。

 この春から年内は試用期間としての介護旅行を試みるが、来年には本格的に事業化したい考えだ。温暖な気候を活かした花の観光資源が多いほか、市内には鴨川シーワールドや棚田100選でも有名になった大山千枚田などがある。もちろん沖に黒潮の流れる房総は、海の幸にも恵まれているのは言うまでもない。

 また、国内有数の先端医療が集積されている亀田メディカルセンターとの連携で医療観光も考えられるのではないかと模索しているという。お客様中心主義、働く人の信頼と絆、チャレンジ精神など、亀田グループが持つ理念に共感してのことである。

 一方、2016年に発祥400年を迎える焼物のまち有田では、窯元が中心となって伝統と技術を守るために産地再生を掲げた「NPO有田リノベーション会議」を準備している。アートや伝統芸能を超高齢者社会で活性させようとする動きである。

 陶芸はシニア世代の「リタイア後にやりたいこと」の3番目、300万人が陶芸を体験したいと考えていているそうで、中でも「磁器」への願望は強いというから市場となる可能性は大きい。

 京都の三上博司氏は、自身のホームページに、「リハビリの中の作業療法において、陶芸は手指をよく使うことによって病気などで損なわれた脳の神経細胞の機能回復促進の効果と生活意欲の活性化手指や上肢の協調、巧緻動作回復促進効果や障害や集団活動の開発効果など、幼児においては精神や運動の発達の促進に効果があります。それと何よりな 焼上がりの楽しみなど!つくる楽しみ!つかう楽しみを陶芸で!指先をつかって、楽しくリハビリ!土で遊ぶリラクゼ-ションのひとときを!」 と語っている。

・・・「モノを作って売る」時代から「モノ作り体験を売る」時代へとシフトし、二次と三次を組み合わせた「五次産業化」こそが、有田を再生させると信じています。とにかく、外からいつも人々がやってくる街に変えたいのです・・・と、若い作陶家らが集まった地元は、ずっとチャレンジの姿勢でいる。

 中央政府は、相変わらず混迷の様子と今日も伝えられる。

 今の政府がほんとにダメなのかどうかは歴史をみないとわからないが、政治がどんなに混乱しようと国民の暮らしは続いていく。東の空から陽がそそぐように、すべての地域では今日も休むことなく誰もが少しでも幸福になりたいと願ってその土地ごとの今日が過ぎていく。

 そういうニュースにならない普通の暮らしがそれぞれの地域ごとに続いていけば、それだけでいいのではないかと思うようになった。なぜなら、地方では地域を良くしようと汗を流す、行動が始まっているからだ。

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ご理解・ご協力のほどよろしくお願いいたします。

篠塚 様

介護制度についての拙い意見に対し、過大なお言葉を頂き、恐縮しています。

障害者施設、介護施設において、政府の考え方は、身体的補助の程度によって給付金額区分をしています。いろいろの問題点が指摘されていますが、篠塚様のお話のように閉鎖的な共同生活は、人の心をすさんだものに変えてしまいますが、精神的な介助に対しては考慮されていないように伺っています。

また、地域によって、たとえば東京と四国では、同じ程度に補助が必要でありながら、区分レベルに大きな差が出ているようです。財政的に裕福な東京では、レベル評価が甘く、財政的に苦しい四国では、評価が厳しいように伺っています。

今回ご指摘の、施設生活でどのようにしたら、豊かな日常生活が送れるかは、人間として不可欠な要素なのですが、そのような精神的な援助は全く考慮されず、まるで利用者がベルトコンベア上の商品のような扱いは、人権問題でもあると理解しています。

職員の方々は、利用者のためのサービスが出来ず、やめていくというお話をお聞きし、行政は、どのような人がおこなっているのだろうかと、考え込んでしまいます。

宿泊旅行といわず、日帰りのバス旅行など、年に何回かの行事は必要でしょう。経費削減のため、情け容赦なくカットしてしまう行政のあり方には、憤りを禁じえません。

やはり、福祉など地域に密着したものは、地域に全面委任する体制にして、各地域が自主的に福祉行政を出来る形にもっていかなければならないのでしょう。

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Profile

篠塚恭一(しのづか・きょういち )

-----<経歴>-----

1961年:千葉市生れ。
1991年:(株)SPI設立[代表取締役]観光を中心としたホスピタリティ人材の育成・派遣に携わる。
1995年:超高齢者時代のサービス人材としてトラベルヘルパーの育成をはじめ、介護旅行の「あ・える倶楽部」として全国普及に取り組む。
2006年:内閣府認証NPO法人日本トラベルヘルパー(外出支援専門員)協会設立[理事長]。行動に不自由のある人への外出支援ノウハウを公開し、都市高齢者と地方の健康資源を結ぶ、超高齢社会のサービス事業創造に奮闘の日々。
現在は、温泉・食など地域資源の活用による認知症予防から市民後見人養成支援など福祉人材の多能工化と社会的起業家支援をおこなう。

BookMarks

あ・える倶楽部
http://www.aelclub.com/

-----<著書>-----


介護旅行にでかけませんか──トラベルヘルパーがおしえる旅の夢のかなえかた(講談社)

問診による経営診断のすすめ方(共著)

大人の脳活性訓練ガイド(入門編)監修

トラベルヘルパー養成講座・教本
 
介護旅行でいきましょう(時事通信・連載)
 
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