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2010年10月15日

田代まさしさんに接見しました。

 前回、田代まさしさんの逮捕について書いた時、なぜ容疑者呼称にしないのかという意見がありましたが、もう10年も前からの知人なので突然「~容疑者」と呼ぶのも不自然だと思うからです。彼の薬物依存克服のサポートを続けてきたという意味では、私も「関係者」の一人です。その薬物依存克服がいかに難しいかを思い知らされたという意味では、今回の逮捕は深刻に受け止めてもいます。

 さて前置きはそのくらいにして、今回は、彼に接見した報告をしておきます。今のところ供述内容などのマスコミ報道は基本的に警察からの情報で、不正確な内容や一定の思惑が含まれるため、そうでない情報も可能な範囲で発信しておきたいと思うからです。

 田代さんは10月6日にコカイン所持容疑で起訴され、接見禁止が解けました。ただ14日、覚せい剤や大麻など他の薬物の所持容疑で再逮捕されており、そちらの取り調べがしばらく続くようです。手紙のやりとりや面会はできるようになりましたが、まだ取り調べが終了していないため、事件関係の新聞・雑誌記事などは弁護士以外からの差し入れでは本人に渡らないようになっています。

 既に妹さんら身内や関係者が連日接見に訪れていますが、13日に接見した時の本人の近況などを、公にできる範囲で報告しておきます。

 まずあの激やせ写真に象徴される彼の精神的・肉体的状況ですが、逮捕直後は、吐き気が止まらず、食事もとれない状況で、点滴も打ったそうですが、胃薬を処方してもらい、現在は普通に食事もとれているとのこと。またずっと夜も寝付けない状況が続いていたけれど、これも睡眠剤を処方してもらえたとかで、夜も眠れるようになったとのこと。ひとまず心身とも落ち着いた状態のようです。

 多くの人が疑問に感じているであろう、なぜ再び薬物に手を染めたかという動機ですが、弁護士には、音楽や芸能の仕事が増えていくにつれて新たなプレッシャーを感じるようになったためという説明をしているようです。ただそれについては「何を言っても弁解になってしまうから」今はあまり話したくないとのことでした。ただもちろん裁判では大きな争点になるのでいずれ表明することにはなると思いますが。

 逮捕直後からの報道については、新聞記事は入らないのですが、弁護士からネットニュースは見せてもらったようで、大体は知っているようです。ただ、報道で例えば「3カ月前に知り合ったDJから買った」と供述しているように書かれていますが、その時期も実際は違っているようで、細かい点についてはマスコミ報道が正確でない部分も多々あるようです。警察にとっては、この入手ルートの解明、特に押収された大量の薬物についての経緯を明らかにすることが最大の狙いと思われます。そのDJ云々の入手ルートは、芸能界の薬物汚染とつながっている可能性があるからです。

 田代さんの弁護人は、前回の逮捕の時に就いた弁護士が受任しており、割と頻繁に接見するなど、身内も含めて差し入れや弁護活動が動き出しています。

 なお発売中の月刊『創』11月号で、逮捕直後の警察のマーシーの自宅への家宅捜索や妹さんたちの状況など詳しく書いていますのでご覧下さい。

Profile

篠田博之(しのだ・ひろゆき)

-----<経歴>-----

1951年茨城県生まれ。
一橋大卒。
1979年より月刊『創』編集者。
81年より編集長。 82年同誌休刊に伴い、創出版を設立して雑誌発行を続ける。
現在は編集長兼経営者。
日本ペンクラブ言論表現委員会副委員長、東京経済大学大学院講師など兼務。
東京新聞、北海道新聞などにコラム「週刊誌を読む」連載。
メディア批評のほかに、犯罪、死刑問題などについても新聞・テレビでしばしば発言。
著書『生涯編集者』(創出版)、『ドキュメント死刑囚』(ちくま新書)。共著は多数

BookMarks

創出版
http://www.tsukuru.co.jp/

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-----<著書>-----


『生涯編集者──月刊「創」奮戦記』
2012年6月、創出版



『ドキュメント死刑囚』
2008年8月、筑摩書房

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