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2013年2月21日

小林薫、金川真大死刑囚への刑執行の衝撃

 朝から新聞社やテレビ局からの取材が殺到し、幾つかのメディアにはコメントしたが、親しくつきあってきた小林薫死刑囚への刑執行は衝撃だった。しかも同時に金川死刑囚も執行というのにも驚いた。この2つの事件は、死刑制度とは何なのかについて大きな問題提起をしたケースだし、金川死刑囚の場合は死刑になるために殺人を犯したということだから、死刑が凶悪犯罪の抑止どころか逆に犯罪の背中を押した事例だ。本人はただ死にたくてやったというだけだが、そういう人間を死刑にすることが「裁いた」ことになるのかどうか、真剣に考えるべき事件だと思う。

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2013年2月12日

佐野眞一さんがノンフィクション賞選考委員を辞任

 詳しくは別の機会に譲るが簡単な報告だけはしておこう。

 2月1日(金)夜、都内で「週刊朝日」連載中止事件についてのシンポジウムが開催され、佐野眞一さんが、2つのノンフィクション賞の選考委員を辞任した。100人くらいの規模のシンポだったが、まだ公に募集をする前から口コミで参加希望者が殺到し、結局あまり募集告知もしないまま定員に達してしまったため、開催を知らなかった人も多いと思う。当日参加した共同通信その他の記者により、選考委員辞任の一報だけは多くの新聞に掲載された。私はこのシンポのコーディネイターを務めたのだが、この問題はなるべくオープンな場で、佐野さん自身も含めて議論すべきと思っていた。

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2013年1月23日

『ヤングマガジン』回収騒動と児童ポルノ禁止法

 1月12日発売予定の週刊『ヤングマガジン』が発売中止になった事件が波紋を広げている。当初は発売延期と言われたが、実際は発売前日に販売中止が決まったため、発送まで行われていたものを回収したわけで、出版社にとっては大打撃だったといえよう。コンビニなどで販売されてしまったものもあり、ネットでは数倍の値段で売買されている。

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2013年1月 8日

ペニオク詐欺騒動が浮き彫りにしたネット社会のステマビジネス

 12月に連日、芸能マスコミを騒がせたペニーオークション詐欺だが、まだ一件落着とはいかないようだ。『週刊ポスト』1月18日号「ほしのあき『ペニオク詐欺』加担でレギュラー消滅の絶体絶命」によると、騒動で名前のあがったほしのあきは、テレビ局の自主規制で、出演を見送られる事態になっているらしい。

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2012年12月31日

『週刊朝日』連載中止事件は「言論の敗北」ではなかったか

 『週刊朝日』新年号(1月4・11日合併号)の巻頭ページに朝日新聞出版の新社長の挨拶が載っている。佐野眞一さんの連載中止事件について改めて謝罪し、新たなスタートを切ったというメッセージだ。この問題については、部落解放同盟の抗議に対する話し合いが続いているのだが、朝日新聞出版としては、新年を機に騒動は決着という形にしたいという意向なのだろう。
 この事件については、調べれば調べるほど、深刻な問題が浮き彫りになってくる。私もいろいろな媒体でコメントしたが、ここで論点を整理しておきたい。そういえば、前回このブログに書いたおりに、それを転載したいという申し出があったのに、何の意思表示もせず、礼を失してしまった。お詫びすると同時に、引用は自由にされて構いません、と申し上げておきたい。

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2012年11月 5日

『週刊朝日』連載中止事件

『週刊朝日』の橋下徹大阪市長に関する佐野眞一さんの連載が中止になった事件は、いろいろなことを考えさせられた。いまだにこれでよいのかと思わざるをえないのだが、それについて書いておこう。まず、以下は東京新聞に連載しているコラム「週刊誌を読む」に二度にわたって書いた記事だ。

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2012年10月 6日

作家・柳美里さんが韓国での国際ペン大会を痛烈批判

 10月6日発売の月刊『創』11月号で、作家の柳美里さんが14ページにわたって、この9月に韓国で開催された国際ペン大会の内情を痛烈に告発しています。柳さんはそもそもこの大会にメインスピーカーとして招待され、「表現の自由」と題するスピーチを行ったのですが、主催者側との間に「不愉快な出来事が立て続けに起きました」。

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2012年8月18日

消費増税を新聞はどう報じたか。全国紙と地方紙で鮮明な違い

 醜悪な政治的駆け引きの末に消費増税関連法が10日に成立した。この問題については全国紙が全て政府支持に回り、翼賛体制が確立したといえるエポックメイクな出来事かもしれない。一時はリベラルな紙面で知られた毎日新聞も11日の社説は「増税法成立 『決める政治』を続けよう」という見出し。いったいどうしちゃったの?という感じだ。在京紙では東京新聞だけが消費増税反対なのだが、全国紙のこの状態には失望を禁じ得ない人も多いと思う。

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2012年8月13日

3・11後、「福島刑務所」はどんな状況だったのか 元受刑者が告白

 7日に発売された月刊『創』で、この4月に福島刑務所を出所した人が「3・11後の福島刑務所」について詳しく語っています。放射能汚染について詳しい情報が伝えられなかったのは日本中同じでしたが、刑務所はもともとそういう説明がきちんとなされるところではないので、受刑者たちは非常に不安だったようです。震災直後、受刑者たちも身内がどうなったか安否を気にしたのですが、刑務所も被災したためか、テレビが見られたのは2日後。その後もほとんどきちんとした説明はなされず、ニュースで原発の爆発を知った受刑者たちは、不安におののいたようです。

 原発事故対応としては、福島刑務所では、昨年5月頃より、関東からの受刑者は関東の各刑務所に移送されていたようです。今年に入って刑務所敷地内で除染も行われたようですが、受刑者たちは放射能についての説明もほとんど受けず、不安を何度も訴えると警備隊員に連行されるという状況だったようです。むしろ中国人など外国人受刑者の方が、領事館からいろいろな文書が届くなど、丁寧な扱いを受けたとのことです。

 その他、福島刑務所のこの1年余の内部状況については、その記事をご覧いただきたいのですが、この福島刑務所の受刑者たちが問題になったのは、7月4日に産経新聞が一面トップで「東電、受刑者も原発賠償」という記事を報じたからでした。福島刑務所受刑者も申請すれば一般の被災者と同じく8万円が東電から支払われており、約1700人の全受刑者が請求すると1億3600万円になるという報道でした。

 これについて、そんなふうに一律支給でよいのか、という危惧の声が上がったのでした。

 ただ、その元受刑者の話によると、受刑者の間で東電からの賠償金については多くの人が知っていたけれど、実際には申請手続きをしようとしても、刑務所側が協力的ではなく、なかなか賠償金を受け取るのは簡単でないようになっていたようです。このへんは建前と現実が乖離しているという刑務所らしい話なのですが、いずれにせよ、3・11以後、福島刑務所はどうなっていたのか、という話題がネットなどで流れていながら、元受刑者が詳細を語った例はなかったようなので、今回の告白はなかなか興味深いといえます。

2012年8月 6日

読売vs清武問題は、巨人軍の枠を超えてジャーナリズムの問題になった

 昨年、「清武の乱」勃発当時は、巨人軍の内部告発と捉えられていた清武問題だが、その後大きな広がりを見せ、ジャーナリズム全体の問題になりつつある。

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Profile

篠田博之(しのだ・ひろゆき)

-----<経歴>-----

1951年茨城県生まれ。
一橋大卒。
1979年より月刊『創』編集者。
81年より編集長。 82年同誌休刊に伴い、創出版を設立して雑誌発行を続ける。
現在は編集長兼経営者。
日本ペンクラブ言論表現委員会副委員長、東京経済大学大学院講師など兼務。
東京新聞、北海道新聞などにコラム「週刊誌を読む」連載。
メディア批評のほかに、犯罪、死刑問題などについても新聞・テレビでしばしば発言。
著書『生涯編集者』(創出版)、『ドキュメント死刑囚』(ちくま新書)。共著は多数

BookMarks

創出版
http://www.tsukuru.co.jp/

最新号
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-----<著書>-----


『生涯編集者──月刊「創」奮戦記』
2012年6月、創出版



『ドキュメント死刑囚』
2008年8月、筑摩書房

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