Calendar

2010年12月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

« トンデモな時代の幕開け/Welcome to the brave new world.
メイン
TPPについて私が知っている二、三の事項/Deux ou trois choses que je sais d'elle. »

狂牛の次は狂大豆?/It's a very, very, mad world.

狂っていくのは牛だけではなく、大豆もおかしくなっているようです。

年間約6千万トン、世界全体の大豆の1/4を生産するブラジルで大豆が狂牛病ならぬ狂大豆病にかかっていることを農業情報研究所が伝えています。


写真はWake-up Callより転載

この病気にかかった大豆は生育が止まってしまい、上の方の葉っぱが少なくなり、茎は太く変形してしまう。葉の色は濃く、枯れず青いままで、実が入らないまま、枯れてしまうそうだ。原因は狂牛病同様、今のところ不明で、対策もない。幸いなことに、大豆さび病に比べれば感染性は弱く、病気にかかった大豆が直接触れない限り、他の株への感染の恐れはないそうです。

今年、8月頃からの報道を総合すると、狂大豆病は同国の大豆の3割を生産する内陸中西部のマット・グロッソ州で発見された。この病気はこれまでにも熱帯の産地で時々見られることはあったが、現在は温帯の畑にも広がっているそうで、4割から6割の収量減になるかもしれないと見られている。

原因については真菌や細菌ではなく寄生生物によるものだという報道もあるが、グリフォセート除草剤が関係しているのではないかという関係者が多い。グリフォセート除草剤はラウンドアップなど遺伝子組み換え作物の除草に使われる。アメリカ農務省の世界農業情報ネットワークによれば、ブラジルにおける大豆の作付け面積は2400万ヘクタール。植えられる大豆の8割近くが遺伝子組み換え種である。また、遺伝子組み変え大豆は不耕起栽培され、雑草は除草剤まかせになる。大豆に障害を起こすペストや病原菌もそのまま土のなかに残り、繁殖する可能性がある。グリフォセート除草剤や遺伝子組み換え植物を何年も研究した学者によれば、狂大豆病は驚くことではなく、これまでにグリフォセート除草剤使用が原因と見られる新種の病気の数はすでに40を越すそうで、その数は増加中だ。

(グリフォセート除草剤の原料であるリン酸がピークを迎えたことについては「リン酸ピーク」を参照)

牛や大豆が狂ってしまうのは症状に過ぎない。本当にいかれているのは人間社会のようだ。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.the-journal.jp/mt/mt-tb.cgi/7708

コメント (4)

■コメント投稿について編集部からのお願い

《THE JOURNAL》では、今後もこのコミュニティーを維持・発展させていくため、コメント投稿にルールを設けています。投稿される方は、投稿前に下記のリンクの内容をご確認ください。

http://www.the-journal.jp/contents/info/2009/07/post_31.html

ご理解・ご協力のほどよろしくお願いいたします。

リック タナカ 様

2006年から2007年に北マッドグロッソのSchalatterグループの農場の農業技師が狂大豆病を発見したと言われています。
狂大豆病には1と2があり1はカメムシによるものでありコントロールが可能であるが、2がタナカさんのおっしゃるものです。
EMBRAPA(ブラジル農牧研究公社)によれば黒ダニ説や除草剤、殺菌剤の影響もあるかもしれないし、白バエによる説も考えられると言う事も言われています。
また他の病気同様に肥沃な窒素分の多いところに発生が多いとされている。さらに通常大豆は無耕起栽培であるが、耕起栽培にすると発生が抑制されたと言われています。
まだ原因は解明されていません。
2010年8月にこの事案に関する会議がEMBRAPAによる第31会ブラジル中部大豆研究会議において議論されています。報告書等はまだ確認しておりませんが、未だ原因は特定されていないようです。
 悩ましい問題は、モンサント等からかなりの資金が研究機関等に出されている事もあるのでしょう、そちら方面の検証は少なく、情報も出てこない可能性があるという事にあります。
 ブラジル次期政権は教育研究予算の削減をとなえていますので、巨大資本に研究機関が牛耳られる可能性が高まるのでは危惧しています。

peacebuilderさん、コメントありがとうございます。現地からの報告、とても参考になります。ところで、大豆の減収はどのように予想されていますか?4割から6割減という報道も目にしますが、
これは全収量予想に対するものなのでしょうか。それとも病気にやられた畑の収量なのでしょうか。
もし前者だとすれば、大変な量になり、大豆の国際価格が跳ね上がるかもしれませんね。

peacebuilderさんからブラジルの大豆生産について下記のコメントがありました。別な記事へだったので、関連するこちらに転載しておきます。
ーーーーー

今年収穫した2010年大豆の生産量及び来年収穫される2011年大豆の予想生産量に特段の変化はありません。リックさん指摘の狂大豆病等の影響は今のところ無かったと言えます。
2010年の大豆は過去最高の生産高になっています。
専門家からはブラジル農業に様々な面で注意喚起されていますが、大豆栽培面積は拡大しております。

2010年の大豆生産量
68,467,108トン
2011年大豆予想生産量
68,362,122トン
栽培面積2360万haと1.1%増加するが生産量は約0.2%減少すると予想されています。
(出典:IBEGE ブラジル地理統計院)
ーーーー
peacebuilderさんありがとうございます。

Profile

リック・タナカ(Rick Tanaka)

-----<経歴>-----

信州松本出身。
1980年、シドニーに漂着。
大学中退後、ラジオやテレビ、ウエッブ、雑誌、ニューズレターなどで執筆、制作、コンテンツ制作、翻訳/通訳、音楽マネージメントなどで活動。
1997年、それまで15年暮らしたシドニーから標高千メートルの高原の町カトゥーンバに引っ越し、執筆・メディア活動と並行しながら、消費を抑え生産する楽農生活に突入する。
2007年、大陸の東南に浮かぶ島にある人口300人の村に移住、オイル・ピークと環境ゲテモノ化時代に備える暮らし、近隣社会の構築を模索中。

BookMarks

-----<訳書>-----


『未来のシナリオ』
2010年12月、農文協

-----<著書>-----


『人工社会』
2006年3月、幻冬舎


『楽農パラダイス』
2003年、東京書籍


『おもしろ大陸オーストラリア』
2000年、光文社知恵の森文庫

-----<共著>-----


『Okinawa Dreams Ok』
1997年、Die Gestalten Verlag


『Higher than Heaven:Japan, war and everything』
1995年、Private Guy International

-----<訳書>-----


『沖縄ポップカルチャー』
2000年7月、東京書籍

『首相暗殺』
ロバート・カッツ著、集英社

→ブック・こもんず←

当サイトに掲載されている写真・文章・画像の無断使用及び転載を禁じます。
Copyright (C) 2008 THE JOURNAL All Rights Reserved.