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潮力発電/tidal au go go.
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潮力発電/tidal au go go.

現代社会の便利さの中で暮らしていると忘れがちですが,地球上で人間が手にできるエネルギー源は三つしかありません。太陽エネルギー、それに,地球自身のもつ熱(地熱や火山)、そして、月の引力エネルギー(潮力)です。

化石燃料も過去の太陽エネルギーが凝縮されたものですし、風力も、太陽の力で温度差が生まれ,空気が移動することから生まれるものです。

地球上で手に入るエネルギー源は三つしかない。地球環境がゲテモノ化し,安くて豊富なオイルがピークを越した時代,エネルギーをどうしたらいいのか。いろいろ議論が進んでいますが、このことはもっとも基本的なこととして理解しておかなければなりません。

地球環境のゲテモノ化を理解し,迫り来るオイルピークに対処するため,グリーンでクリーンな解決策に人間は知恵をめぐらせています。ソーラーに風力,「げ」の字は出てくるは,バイオだ,エタノールだとかまびすしいのですが、その時に肝に銘じておかなければならない原則があります。

それは、それぞれの場所で可能な解決方法は異なるということです。

近代化以降の時代,つまり,いま,我々の生きている現代社会ですが、ここでは、どこかでひとつの方法を編み出し,それが世界津々浦々で通用する、そういうことがあり得ました。しかし、それは安くてふんだんなアブラに頼っていたからこそできたことであり,その大前提が崩壊しつつあるこれからの時代にはもう通用しません。まさに,「崩壊する新建築」、そのもの,ですなあ。

んで,近代以降の新建築がぼろぼろと音を立てて崩壊するこれからの時代,それぞれの地域の事情,特性にあわせ,それぞれの場所にふさわしい解決策を探さなければなりません。他の場所でうまくいった方法が参考にはなるものの,ある場所で使える方法が別の場所でも適用されるとは限らないことも、しっかりと覚えておく必要があります。

これからの時代,他人がどこかで作ってくれた解決方法、処方箋に頼ることはできません。グローバル化に慣れた現代人にとっては、ええっと耳を疑うようなことかもしれませんが,西日本で使える方法が東日本では使えるとは限りません。それぞれの地域にあった解決策を探らなければなりません。世界標準な解決方法はもはや存在しないのです。

たとえば、日本やアオテロアなどのように、火山/温泉のある場所では地熱の利用が考慮されますが,火山のないオーストラリアでは、そんな処方箋は使い物になりません。また、日本の田舎のように水田用の用水路が発達し,水が豊富な場所では小型水力の可能性が大いにあります。しかし,未曾有の干ばつがつづく褐色の大陸には水もなく,用水路も発達しておらず,現実的ではありません。

さて、四方を海に囲まれたアオテロアでは潮力を利用する発電所の建設計画が進んでいるそうです。オークランド近くのカイパラ湾に 1 MWの発電容量を持つ22メートルの高さのタービン、200機が設置し、200 MWを発電する計画が進んでいます。計画通りに来年から着工すれば、2011年には発電所が完成し,全国の4%の電力が潮力で賄われる予定です。潮力は文字通り,潮の満ち引きを利用するもので,潮の干満が大きなところが好適地になります。日本でも瀬戸内海辺り,どうなんでしょうね。

kaipara_harbor_map_1.jpg
Crest Energyより)

これからの石油減耗の時代には,再生可能エネルギー源をひとつひとつ吟味していかなければなりません。風の強い場所では風力を利用し,潮の流れのある場所では潮力,火山のある場所では地熱。ってなように、それぞれの地域の特性にあうエネルギー源を選択しなければなりません。これからは知恵を絞らないと。

どこでもお手軽に「げ」の字ってのは安直でださいし、実際のところ,現実的じゃありません。

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» マグロ型プロペラで潮力発電 送信元 ローカルニュースの旅
潮の流れを利用して発電する潮力発電装置の組み立て作業が16日、兵庫県淡路市の育波漁港で始まった。同県三木市のベンチャー企業「ノヴァエネルギー」の事業だ。 [詳しくはこちら]

コメント (4)

潮力発電で有名なフランスのランス?という発電所のものは海中ダムを建設して締め切って、水力発電を起こすといったものだったのでイメージが悪いかと思いますが、アオテロア(Nz)のはどうなんでしょう。
イメージ的には海中に風車を建てるようなものなんでしょうか。
日本の場合だと黒潮の流れのエネルギーを使うとかの方が効率的なような気もします。

 と書いてみてからCrest Energyアクセスしましたが、確かに飛行機のジェットエンジンのような形の機械をすえつけるということで、深く流れる水路があるためおそらく一方方向で流れているこういう機械は設置しやすいと思います。
課題は、塩分を含むところで回転機械を回してという機械系の寿命がどうかというところでしょう。

日本では,波の力を利用した発電実験が確か,三重かどこかで行われていましたが,潮力の方はどうなのでしょうね。
アオテロアのやつは、満潮のときには水深30メートル,干潮の時でも水深15メートルってことですから,そうですね,常に沈んでいる感じ,だと思います。
潮力は他の再生可能エネルギー源と違い,コンスタントな発電が可能で、いわゆる「ベースロード」をまかなえるという特徴があります。
海水による機械の摩耗については、油田の圧力を保つために注入されたり,原発における冷却に使われており,そのあたりの経験が参考になるかもしれませんね。

潮力は聞いたことがないです。

 新エネ利用特別措置法の審議の中でも、波力と潮力は2014年当たりに発電予想量がゼロだったようです。

三重のマイティ・ホエールという波力発電の機械は、海面の上側の空気の移動からエネルギーを取り出すというものですから、本当の風車ですよね。

おっと、すいません、見てきたようなウソでした。
 新エネ利用特別措置法の審議の中では、波力と潮力については、関連事業者から発電予想量をヒアリングする予定がないようです。
そもそも量を予想するつもりもないということでしょう。

2014年度の新エネ電気導入目標枠の数値は、2010年の全電力の内の1.53%から、大幅に増やして1.54%にまでするという方向性だとささやかれています。

Profile

リック・タナカ(Rick Tanaka)

-----<経歴>-----

信州松本出身。
1980年、シドニーに漂着。
大学中退後、ラジオやテレビ、ウエッブ、雑誌、ニューズレターなどで執筆、制作、コンテンツ制作、翻訳/通訳、音楽マネージメントなどで活動。
1997年、それまで15年暮らしたシドニーから標高千メートルの高原の町カトゥーンバに引っ越し、執筆・メディア活動と並行しながら、消費を抑え生産する楽農生活に突入する。
2007年、大陸の東南に浮かぶ島にある人口300人の村に移住、オイル・ピークと環境ゲテモノ化時代に備える暮らし、近隣社会の構築を模索中。

BookMarks

-----<訳書>-----


『未来のシナリオ』
2010年12月、農文協

-----<著書>-----


『人工社会』
2006年3月、幻冬舎


『楽農パラダイス』
2003年、東京書籍


『おもしろ大陸オーストラリア』
2000年、光文社知恵の森文庫

-----<共著>-----


『Okinawa Dreams Ok』
1997年、Die Gestalten Verlag


『Higher than Heaven:Japan, war and everything』
1995年、Private Guy International

-----<訳書>-----


『沖縄ポップカルチャー』
2000年7月、東京書籍

『首相暗殺』
ロバート・カッツ著、集英社

→ブック・こもんず←

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