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亜太パートナーシップは「時間の浪費」/Real waste of time, mate.

オーストラリアは156 カ国と欧州共同体(2005年11月の時点)が批准する京都議定書を先進国の中ではアメリカとともに批准していない。「経済成長を阻害する数値目標や期限設定は有効ではない」というのがハワード政権が批准を拒否する理由だ。キャンベル連邦環境大臣は、制限や目標数値、罰則に基づく「京都」は意味がない、2013年以降の温室効果ガス削減目標を協議することも「時間の浪費」と批判を繰り返してきた。

「京都」を批判し、批准は拒否するが、温暖化に対してなにもやっていないと見られるのはまずい、というわけか、これまた「京都」拒否派のブッシュ政権と組み、去年7月末に打ち上げられたのが「クリーン開発と気候に関するアジア太平洋パートナーシップ」(Asia-Pacific Partnership for Clean Development and Climate)。それが11日からシドニーで開かれる初の閣僚会議で正式に発足する。(この会議に参加の予定だったライス国務長官はシャロン・イスラエル首相が危篤状態のため、7日から予定されていたインドネシア/オーストラリア訪問をキャンセルした。)

もともと、モントリオールで「京都」締約国会議が開かれるのを睨んだのか、発足は11月に予定されていたが、米国がカトリーナなど自然災害で手一杯だったので、1月にずれ込んだもの。まあ、ハリケーンや台風の異常発生も「温暖化」の影響だろうから、皮肉。参加国はエネルギー消費大国で「京都」拒否組みの米豪のほか、中国、インド、韓国、日本。
(なお、背景については、下記のサイトが詳しい)
京都議定
書の次のステップ

温暖化いろいろ

業情報研究所

モントリオールの
COP11の報告書
によれば(41ページ)、「亜太パートナーシップ(APP)」参加6カ国の政府および産業界の代表が、それぞれの取り組みを報告するワークショップが会場内で開かれたれたそうで、しかも、その主宰が日本原子力産業会議。うーん、APPの輪郭がくっきりと見えてくる。パートナーシップは「クリーンで効率的な技術」の開発、普及、途上国(=中国とインド)への移転を通して温暖化に取り組むということをうたっているが、「クリーンで効率的な技術」ってのは原発のことで、原発先進国のアメリカ、日本や韓国、それにウラン資源を売りたいオーストラリアが中国やインドへ原発の開発を迫る、どうやら、それがAPPの構造のようだ。

オーストラリアは未曾有の旱魃に首根っこをつかまれたままで、水不足が深刻化している。こんな形で温暖化が目に見える形で噴出しているのに、見てみぬふりをされちゃ困るけど、その解決策が、たかだか数十年、電力を生むだけで、あとに途方も無い期間環境を汚染し続ける廃棄物を残す原発ってのもねえ。こんなことのために税金が使われ、閣僚が集まって会議をする。これこそ「時間の浪費」ではないだろうか。

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Profile

リック・タナカ(Rick Tanaka)

-----<経歴>-----

信州松本出身。
1980年、シドニーに漂着。
大学中退後、ラジオやテレビ、ウエッブ、雑誌、ニューズレターなどで執筆、制作、コンテンツ制作、翻訳/通訳、音楽マネージメントなどで活動。
1997年、それまで15年暮らしたシドニーから標高千メートルの高原の町カトゥーンバに引っ越し、執筆・メディア活動と並行しながら、消費を抑え生産する楽農生活に突入する。
2007年、大陸の東南に浮かぶ島にある人口300人の村に移住、オイル・ピークと環境ゲテモノ化時代に備える暮らし、近隣社会の構築を模索中。

BookMarks

-----<訳書>-----


『未来のシナリオ』
2010年12月、農文協

-----<著書>-----


『人工社会』
2006年3月、幻冬舎


『楽農パラダイス』
2003年、東京書籍


『おもしろ大陸オーストラリア』
2000年、光文社知恵の森文庫

-----<共著>-----


『Okinawa Dreams Ok』
1997年、Die Gestalten Verlag


『Higher than Heaven:Japan, war and everything』
1995年、Private Guy International

-----<訳書>-----


『沖縄ポップカルチャー』
2000年7月、東京書籍

『首相暗殺』
ロバート・カッツ著、集英社

→ブック・こもんず←

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