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ピーク以後の生き方/what solution?

ビジネス書の配給会社の8CR(800-CEO-READ)は、毎年、アメリカの経営責任者のあいだで読まれるベストセラーのリストをまとめ発表している。アメリカの企業の社長がどんな本を読むかなんて、普段はあまり気にしないが、今年のリストは、ひっかかる。オイル・ピーク関係の本、「Twilight in the Desert: The Coming Saudi Oil Shock and the World Economy(砂漠のたそがれ:迫りくるサウジのオイルショックと世界経済)」が13位に入っているからだ。
http://home.businesswire.com/portal/site/google/index.jsp?ndmViewId=news_view&newsId=20051208005098&newsLang=en

この本の著者、 マシュー・シモンズは世界最大のエネルギー投資銀行であるSimmons & Co. Internationalを1974年に設立し、会長をつとめる投資銀行家で、ブッシュ(父)大統領のエネルギー政策顧問も務めた人間だ。

シモンズはこの本で、世界一の推定埋蔵量を持つと言われ、世界があてにするサウジ・アラビアの埋蔵量が言われているほどではないのではないか、と鋭いメスを入れる。彼は世界がオイル・ピークを迎えるのは2007~2009年だろうと予測している。
http://www.simmonsco-intl.com/

8CRのベストセラーリストは、少なくとも、アメリカのビジネスマンのあいだではオイル・ピークに関して、それなりの常識が形成されつつあるということだろう。

しかし、オイル・ピークを理解する人でも、はてさて、どんな具合に対処したらいいのか。その解決法となると千差万別で、その理解度のほどを暴露してしまうこともある。なにしろ、もともと、ピーク説を唱えたキング・ハバートにしても、石油が有限だから原子力を開発しろと言ったのだ。現在、オイル・ピークを意識する人のあいだにも、安い石油がふんだんに手に入らなくなるなら、原子力開発を急げという声がある。いや、水素燃料電池の開発を急げという人もいる。実際、燃料電池に使われるプラチナの価格は上昇中だし、原発燃料のウランもかなり高値をつけている。

原発の推進ロビーは地球温暖化でもオイルピークでも何でも、自分達の都合の良いように利用したがるものだが、忘れてはならないのは、ウランにしてもプラチナにしても、石油と同じように地球から掘り出す鉱産資源であり、掘っていけば、石油と同じようにやがてピークを迎え減耗するものだということだ。12月9日付けの鉱業界サイトには、パン・アメリカン・シルバー社の社長が「銅がどうやらピークに達したようだ」と発言した記事が載っている。
http://www.mineweb.net/sections/base_metals/675068.htm

NSW大学環境学部のマーク・デイィセンドルフ教授は、「オーストラリア・サイエンス」誌(2005年7月号)で、現在の数の原発を使っていっても、ウランは20年以内に枯渇すると述べている。それがどの程度、正確なのかはともかく、ウラン資源もやがてピークを迎え枯渇することは間違いない。オイル・ピーク後の時代、ほんの数瞬、原発は代替になるかもしれないが、応急処置に過ぎない。恒久的な代替ではなく、あとに残されるゴミは恒久的だ。

エネルギー消費を右肩上がりで上昇させながら、代替エネルギーでまかなうなんてことはできない。腹を括って、消費を減らすしかないのだ。オイル・ピーク以後の時代の対応について、国営イラン石油会社(NIOC)の幹部、アリ・サムサム・バクティアリが10月28日付けのホームページでピーク以後の社会の処方せんを書いているが、まずは、心の持ち方を変えるところから始めなければならない。
http://www.sfu.ca/~asamsamb/homedown.htm#

ピーク後の石油減耗時代に、ばら色のシナリオはありえない。「いつもどおり」や「これまでどおり」はあり得ないのだ。そう、考え方を改めるところから始めなければならないようだ。

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コメント (8)

catfish@国分寺です。
以前、お知らせしたJOGMECでの
オイルピーク関連講演の件、講演者は米国地質調査所のMcCabe博士という方で、10月24日(月)に開催予定だったのですが、同博士体調不良で急遽、中止になったそうです。

catfish@国分寺さん、情報、どうも、です。

McCabeさんという名前、聞いたことがなかったんで調べてみました。Global Petroleum Reserves - A View to the Futureという本の共著者ですね。

下記のサイトにコリン・キャンベルの書評がのってます。
http://www.hubbertpeak.com/news/article.asp?id=3659&ssectionid=0
原著を読んでおらず、キャンベルの書評からだけの判断になりますが、どうやら、「エネルギーは無限にある」派の人のようですね。

まあ、招請元が石油天然ガス・金属鉱物資源機構という政府関係の団体だけに、そういう人選になるのでしょうが。

こういう人に(エネルギー消費の大きな)飛行機にのってきてもらって、話をしてもらってもあまり意味がないんじゃないでしょうか。

そんな気がします。

僕の場合、石油問題はまったくの素人で、むかしむかしのそのむかし、ダニエルヤーギンの『石油の世紀』を読んだ程度なので、なんともいいようがないのですが、
JOGMEC(旧石油公団)のサイトは、日本の公的機関の中では資料的価値が豊富で昨今の
石油・エネルギー動向の把握には結構役立つと思います。
http://www.jogmec.go.jp/publish/publish_1.html
JOGMECは毎月、定例のレビュー会も開催していて、
直接担当者と質疑応答もできますよ。

どうも、です。

私も石油は素人です。ただ、地球という我々のすむ星が有限だってことは知ってます。そしたら、石油とかだって有限なはずで、掘れば掘るほど、使えば使うほどなくなっていくものだと思います。Jogmecのサイトもみましたが、こういう本源的な意味で石油を理解しているとは到底思えません。

アメリカの議会では公聴会が開かれ、オイルピークについて議論しています。サウジアラビアが自分達にあんまり頼らないでね、って発言をしています。南米がすでに生産ピークに達しています。世界ではピークが常識になりつつあるのに、そんな情報をのせないサイトは、私にとってはそれほど価値がありません。

すみませんが。

僕も組織としてのJOGMECを擁護しているわけではないのですが、サイト情報がそこに関わっている個人や組織の意見をすべて代表しているわけではないですし、まぁ人それぞれですよね。
実際、僕自身、オイルピークという議論があるのを知ったのは、JOGMECの定例レビュー会でですし、ベネズエラのチャぺス大統領の動きに関心を持ったのもそうです。
入り口はどこでもいいですよね。要はこちらの《読み方》の問題ですから。

おっしゃるとおりだと思います。

そんで、そこからの問題はピークを意識したあと、どうするのか。ということになります。右肩上がりの時代には「産業文化」「消費文化」が必要とされました。
右肩下がりの石油減耗時代にはそれなりの生活様式、文化が必要になります。これまでの時代とは当然、違うものになるはずです。
はたしてそれはどんな形をとるのか。そんなことに興味をもってます。
これからもよろしく。

 はじめまして、
温暖化いろいろ、というブログで米国下院でピークオイル仮説の公聴会
http://www.janjanblog.jp/user/stopglobalwarming/stopglobalwarming/1955.html
という文章を書いています。
TBを送ってみたのですが反映されないみたいですのでご紹介まで。

sgwさま、はじめまして。

TBができない、というのは初めてではなく、技術担当のものがいろいろ、あたっておりますがいまだになぞな部分です。
「こもんずのシステム自体は、全てのトラックバックピングを受け付けていますので、入らない事はないと思うのですが...」と技術担当者はいっておりますが、なにぶん、まだシステム立ち上げ中ということで、これから整備するとのことです。
まことにすみません。

Profile

リック・タナカ(Rick Tanaka)

-----<経歴>-----

信州松本出身。
1980年、シドニーに漂着。
大学中退後、ラジオやテレビ、ウエッブ、雑誌、ニューズレターなどで執筆、制作、コンテンツ制作、翻訳/通訳、音楽マネージメントなどで活動。
1997年、それまで15年暮らしたシドニーから標高千メートルの高原の町カトゥーンバに引っ越し、執筆・メディア活動と並行しながら、消費を抑え生産する楽農生活に突入する。
2007年、大陸の東南に浮かぶ島にある人口300人の村に移住、オイル・ピークと環境ゲテモノ化時代に備える暮らし、近隣社会の構築を模索中。

BookMarks

-----<訳書>-----


『未来のシナリオ』
2010年12月、農文協

-----<著書>-----


『人工社会』
2006年3月、幻冬舎


『楽農パラダイス』
2003年、東京書籍


『おもしろ大陸オーストラリア』
2000年、光文社知恵の森文庫

-----<共著>-----


『Okinawa Dreams Ok』
1997年、Die Gestalten Verlag


『Higher than Heaven:Japan, war and everything』
1995年、Private Guy International

-----<訳書>-----


『沖縄ポップカルチャー』
2000年7月、東京書籍

『首相暗殺』
ロバート・カッツ著、集英社

→ブック・こもんず←

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