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2006年9月29日

総理の所信表明演説

 今日の午後、衆参の本会議で安倍総理が所信表明演説を行いました。
 
 驚いたのは、その言葉。

 「『美しい国』とは自由な社会を基本とし、規律を知る『凛とした国』」


 凛とした国って何でしょう。

 「団塊世代の再雇用、ニートフリーターの積極的雇用、再チャレンジする起業家の資金調達の支援など、様々な再チャレンジを支援する民間や自治体の取り組みを応援するため『内閣総理大臣による表彰制度』を設けます」


 表彰が欲しいから多様な雇用を実践する企業って増えるのでしょうか。本当に欲しているのは税金の減免措置や、補助金などの経済支援ではないでしょうか。

 「地方を支える農林水産業は、『人生二毛作』の実現に向け、就業を促進する仕組みをつくる」


 若者の担い手が減少する農林漁業の現場で、働き手を増やす決めてが『人生二毛作』。でも『人生二毛作』って何?

 「抜本的な行政改革を強力に推進し、簡素で効率的な『筋肉質の政府』を実現します」


 はい?『筋肉質な政府』って…。他にコメントが思いつかなかったんでしょうか。

 「消費税については『逃げず、逃げ込まず』という姿勢で対応してまいります」


 増税する方針なのか、それとも据え置きで臨んでいくのかという姿勢から逃げてます。

 他にめだった発言としては。

 「私は、国民との対話を何より重視します。自らの考えを直接語りかける『ライブトーク官邸』を始めます。」

 「未来に向けた新しい日本の『カントリーアイデンティティ』を世界に発信」

 安倍総理が目指す国家像。積極的に推進していく政策。国民に訴えかける理念。
 
 そのどれもが一段とかわらなくなった所信表明演説でした。

2006年9月25日

復党

 昨年の衆議院総選挙。
 
 注目されたのは、自民と民主、与野党の対決ではなく、小泉総理の方針に反対をしたがために選挙区に自民党公認の「刺客候補」を立てられ離党させられた元自民党現職議員と小泉チルドレンの闘い。
 
 あの選挙から1年。
 
 今朝の報道によれば、新しく誕生した安倍自民党総裁は、小選挙区で刺客候補に勝った造反組13人を、年内に復党させる方向を検討しているという。

 は?(?_?)エ?

 政策は言うまでもなく政治家の「志」。
 
 「志」を曲げられないがために、自民党を離党させられた造反組が、総理総裁が変われば簡単に復党させる政党、って何だろう。
 
 政策よりも、志よりも「数」が大事ってことを表明しているに等しい。

 ところで、ご存知なように、その造反組の各選挙区にはすでに自民党公認で比例復活で、あるいは選挙区で勝って衆議院議員になっているセンセイがいる。
 
 造反組を復党させるということは、1つの選挙区に自民党所属の代議士が2人存在することになる。

 さらに言えば、94年に中選挙区制度が小選挙区比例代表並立制度に改正された時、候補者が重複する小選挙区をたくさん抱えた自民党は、コスタリカ方式を採用し、1人は小選挙区の候補として、残る1人を比例代意表名簿での単独候補者として立候補をさせることで、重複する候補者の小選挙区での支持基盤を温存させている。

 つまり、すでに小選挙区で活動する代議士、それに同じ選挙区を基盤としながらも比例で勝っている代議士がいるところに、今回、造反組が復党することで、新たに小選挙区で活動する代議士が増えることになる。
 
 報道によれば、そうした選挙区調整は造反組の復党後に行われる予定、というが、調整する方法は2つしかない。

 ①衆議院議員の定数を増やす
 
 ②中選挙区制度を復活させる

 ①は、この時代あり得ない選択肢とすると、有力なのは②?
 
 数の上では衆議院で3分の2を占める大与党。中選挙区復活には連立を組む公明党も反対はしない。充分あり得る話かもしれない。

 でも、それってあり??
 
 造反組の「再チャレンジ」を検討する安倍総裁。
 
 それっておかしい。

2006年9月21日

新総理誕生とタイのクーデター

 タイでクーデターが発生したのが19日夜。
 
 陸海空の司令官らが先頭に立つ軍主導の権力奪取と伝えられました。

 20日には、クーデターを起こした「民主改革評議会」が、国王から陸軍司令官が政府をになうことを認められ、今後は停止している憲法に代わる暫定憲法を2週間以内に作成、また、新たな文民政権下で1年以内に総選挙を実施するとの声明、方針を表明しました。
 
 この約束が予定通りに着実に実行され、暴力によらない政治改革が進むことを願うばかりですが、日本の政界の反応は鈍いのでは。

 タイ王室と日本の皇室の交流には歴史があります。
 
 微笑みの国、と言われるタイは日本から多くの観光客が訪れる国でもあります。
 
 現地で暮らす在留邦人は3万人を上回っています。
 
 その地で発生したクーデター。邦人の安全はどうやって守られるのか、と外務省のホームページを見てびっくり。

 1.2006年9月19日夜に発生したタイの政変では、陸軍司令部、アナンタサマーコム宮殿、チットラダー宮殿等に戦車等が配置されていますが、20日0:00現在、一般道路では民間車両も通行しており、全般的に大きな混乱は起きていません。しかし、今後の状況については、現段階では予測が困難であり、現地の状況を注視していく必要があります。
 
2.つきましては、タイに滞在されている方は、情報収集に努め、念のため、自宅・ホテル等安全な場所に待機してください。また、宮殿、首相府、官公庁等周辺、大規模な集会や兵士などが集まっている場所には近づかないよう注意してください。他方、タイへの渡航を予定されている方は、状況が明らかになるまで不要不急の渡航を差し控えるようお勧めします。

3.なお、タイへの離発着便については、20日0:00現在、特段の混乱はありませんが、今後空港までの交通路の渋滞やフライト便の欠航等も考えられますので、事前に状況を確認することをお勧めします。

 クーデターによる暫定政権下では、いつどこで大規模集会が行われるかわからない。さらに、ホテルが安全だという保障はない。また、政権の座を追われたタクシン首相の帰国時にはどんな事態が発生するかも全く不明だし、タクシン首相を支持している貧困層がどのような行動に出るかもわからない、という状況にもかかわらず、外務省は「現地の状況を注視」、「不要不急の渡航を差し控えるよう勧める」、「フライト欠航等は確認を勧める」と。渡航禁止にしない理由さえも掲げず、タイは状況を注視していれば大丈夫、という主張はどこからくるのだろうと思う。

 また、経済における日本とのつながりも深い。
 
 日本からタイへの投資額は、タイへの国外からの直接投資額約1兆円のうち半分強を占める5154億円。
 
 中国における反日感情が経済活動に支障を及ばしていることから、この数年は中国からタイへ投資先を移す企業も多く、ジェトロのアンケートでは、東南アジアとインドに進出している日系企業のうち4社に1社が、タイを「中長期的に最適な生産拠点」として挙げています。
 
 また、昨年9月に大筋で合意が取り付けられた日本とタイとの「経済連携協定」は、今年にも署名が行われる予定だったものが、この協定を主導して進めてきたタクシン首相がクーデターによりその職務を追われることから、協定の内容事態も見直されるのではとの見方も出ています。

 日本にとっては、タイは経済のつながりが深く、人の交流も盛んな国家です。その国でクーデターが発生し、暫定政権が軍主導によって成立。1年かけて総選挙を行っていくという方針を表明しているものの、本当にその約束が守られるのか。政情不安が東南アジアに広がらないようにするにはどういった外交努力がいるのか。現地邦人の安全をどうやって守るのか。

 日本の政治には迅速な対応が求められていますが、昨日誕生した安倍新総裁の口から「タイへの対応」は一言も聞けませんでした。
 
 いいの?(-。-;)

2006年9月20日

やるべきこと

 酒気帯び運転の報道が止まらない。にもかかわらず、飲酒運転も止まらない。-_-#

 全国の警察本部が、先週の2日間で行った飲酒運転の一斉取り締まりでは、酒酔いと酒気帯びで検挙された件数は、なんと1126件。
 
 お酒を呑んで運転をして事故を起こす、という事件が繰り返し報道されているにもかかわらず、「自分だけは大丈夫」ということなのでしょうか。

 今日、民主党のネクスト内閣の会議が行われ、民主党の議員立法としての「飲酒ひき逃げ厳罰化法案」が議論されました。

 酒を呑んで運転をし、ひき逃げをした場合。現行法規では、刑法の『危険運転致死傷罪』、道交法の『救護義務違反』で取り締まられます。ところが、危険運転致死傷罪の懲役が最大20年と定められている一方で、救護義務違反で課せられる罰則は最大で懲役7年6ヶ月。
 
 泥酔状態で人をひき殺した場合、最大で20年の懲役が課せられますが、同じ泥酔状態でもひいた人を助けずに逃げてしまった場合、アルコールが抜けた翌日に警察に出頭すれば、飲酒運転には当たらずに、その罪は軽くなるという法の矛盾があるのです。しかも、事故を起こした本人が事故時に泥酔していたかどうかは、国が立証しないと罪が問えないため、同じ飲酒で事故を起こしたものでも、その量刑に大きな差があるのです。

 民主党の議員立法では、その格差を是正するために刑法、道交法を改正し、罰則を引き上げる。悪質な飲酒•ひき逃げによる交通事犯を抑止するために、ドライブレコーダーの普及促進、アルコール•イグニッション•システムの導入促進、免許再交付欠格期間の見直しなどの総合的な政策の検討を進めることになります。

 今年、5月、衆議院議員会館で「命のメッセージ展」が開かれました。殺人事件、医療過誤、交通事故、いじめなどで亡くなった被害者のパネルと本人が履いていた靴、そして死に至った経緯が本人の身長の人型パネルに書かれていて、その死の原因を社会問題として考えていこうという運動です。
 
 1メートルにもならない小さなパネルに小さな運動靴。交通事故で亡くなった子どものいくつものパネルを見ました。子どもを亡くされた保護者の悲痛な声を耳にしました。

 交通事故をなくすためにするべきこと。政治に課せられた課題は重いのです。

 今日、安倍自民党総裁が誕生しました。

 安倍総裁の「美しい国」という著書を読みましたが、「命」を守る政策記述が本当に少ないのです。

 1つだけ、明確にしている「再チャレンジ」。チャレンジさえできずに飲酒運転の車にひき殺されてしまう「命」を守るために、新総理はどんな政策を掲げるのでしょうか。

2006年9月19日

竹中総務大臣の議員辞職

竹中平蔵参議院議員が、小泉内閣総辞職で大臣の職を辞すると同時に議員辞職をすると会見で発表。
 
この週末に広島で講演を行った時、「竹中議員の判断を支持しない人」が出席者40人中35人。「支持する人」が5人。理由を聞くと「潔い」、と。

ワンイシュー選挙。「郵政民営化是か否か」というたった1つの論点で衆議院解散が行われたのが1年前。与党の大勝利の結果、郵政民営化担当大臣として辣腕をふるい、法案成立に力を尽くしたのが竹中郵政民営化担当大臣でした。

議院辞職を表明した会見で竹中大臣は言いました。

「小泉内閣が終わるのに伴い、政治の世界での私の役割は終わる」、と。

本当に終わるのでしょうか。

法案は成立したとはいえ、郵政民営化が実際に動き出すのは2007年の4月からで、長い移行期を経て最終的に民営化が実現するのは、なんと2017年の4月。(しかも法案概要にはこの実現時期について『遅くとも』と括弧付けで明記されていて、最終時期はまだ未確定なのです)しかも、昨年の総選挙時を通じて竹中大臣が言ってきたことは、「民営化されても郵便局はつぶれないし、人員削減はしない、また、業務内容の変更もない」ということでしたが、すでに佐渡島では、集配業務を廃止した郵便局が出てきていることや、人員削減についての話が問題になってきています。今後、郵政民営化が実現するまで、どんな問題が発生するかもまだまだ見えていません。

郵政民営化が完全に実現するまでの間、昨年の選挙時の党の公約について、また担当大臣として自身の発言についての『責任』はどうなるのでしょうか。

また、竹中大臣は会見を行う前日、小泉総理に電話で辞職の意向を相談し、会見の日時について「明日にでも」と アドバイスを受けています。

04年の選挙で竹中氏が獲得した票は72万2505票。小泉総理への忠誠心は大切かもしれませんが、議員がその職務を全うするには、自身に投票してくれた国民の期待に応えることが何より大事です。郵政民営化も含め、竹中氏に期待をして票を投じた国民に対しての『責任』はどうなるのでしょうか。

簡単に議員になって、大臣を努め、そして、議員を辞める。

私の周りには、議員になって国を変えるために、惜敗しても挑戦し続ける仲間が大勢います。1人でも多くの方に支持をいただくために、この夏も真っ黒になりながら戸別訪問、街頭活動を続けています。
 
彼、彼女たちの努力を見ていると、竹中大臣の今回の決断を「潔い」と私は言えません。

先週金曜日の昼。議員食堂にあるテレビのニュースで、竹中大臣議員辞職がニュース速報で流れました。

「なんで?!」。

隣の席で食事をしていた与党議員に聞くと、この議員は言いました。
 
「大臣を辞めて、ただの議員になるのが我慢できないんじゃないの」

ただの議員、でもやるべきことは多くあります。

Profile

蓮舫(れんほう)

-----<経歴>-----

1967年11月28日、東京都生まれ。
青山学院法学部卒。
台湾人の貿易商の父、謝哲信と日本人の母との間に生まれる。
85年に台湾籍から帰化するまで謝蓮舫という名前で、今でも謝姓に愛着と誇りを感じている。
88年、第14代クラリオンガールに選ばれ芸能界デビュー。主に司会やレポーターの分野で活躍し、92年「スーパーワイド」(TBS)などで歯に衣着せぬキャスターぶりで注目を集めた。
そして93年には「ステーションEYE」(テレビ朝日)で報道キャスターに転身。
95年から97年まで北京大学に留学。
帰国後、男女の双子を出産。育児と同時にテレビ、ラジオへの出演と講演、執筆活動を再開する。
2004年7月11日の参議院選挙で当選し、現在、民主党の参議院議員。

<参議院>
・厚生労働委員会委員
・予算委員会委員

<民主党>
・ネクスト年金担当副大臣
・政策調査会副会長

-----<出演>-----

『ステーションEYE』
ANB、報道キャスター
(1993?1995)
『アクセス』
TBS-R、ナビゲーター
(2003.1?2004.3)
『みのもんたのサタデーすばッと!』
TBS、ゲストコメンテーター
(2003.10?2004.3)
『サンデープロジェクト』
ANB、台湾総統選挙取材・リポート
(2000.3・2004.3)

BookMarks

オフィシャル・ウェブサイト
http://www.renho.jp/
携帯サイト
http://www.renho.jp/i/
注目!!プロップマガジン
SUNTORY SUNGOLIATH

-----<推薦>-----


『ひまわり弁護士』
村田信之著、講談社文庫


『日本の生き方』
田原総一朗著、PHP

→ブック・こもんず←



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