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民主党政権で北朝鮮外交は変わるか
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民主党政権で北朝鮮外交は変わるか

 北京で楊潔簾外相及び6か国協議の議長である武大偉外務次官と会談した米国のスチーブン・ボズワース北朝鮮担当特別代表は4日にソウルに立ち寄り、韓国側と意見調整を行なったうえで、民主党政権発足前の6日に来日し、鳩山由紀夫代表ら民主党執行部と意見交換する。

 ボズワース特別代表の日韓中歴訪についてキャンベル国務次官補は「現在、米国は韓国と日本、中国など当事国との間で北朝鮮の核問題の進展のための案を提示する初期の段階にあり、特に日本の場合、新政府が北朝鮮の核問題と6者会談に関する立場を整理できるよう時間を与えるべきである」と語っていた。この時期のボズワース特別代表の訪日は、オバマ政権が検討している6か国協議前の米朝対話及び核放棄見返りへの包括的提案への民主党の考えを見極め、意見調整することにある。

 ボズワース氏に入れ替わって7日からは武大偉外務次官が4日間の日程で来日する。狙いはボズワース氏と同じだ。先月(8月)中旬に訪朝し、6か国協議の北朝鮮側の首席代表、金桂寛(キム・ゲグァン)外務次官と会談した武外務次官の鳩山次期政権への提言が注目されるが、中国はすでに、崔天凱駐日大使が鳩山由紀夫代表と党本部で6月3日に会談した際「対話を通じて交渉していかなくてはならない。強硬に出ればいいという問題ではない」と述べ、自民党政権がこれまでとってきた圧力・制裁路線から対話路線にシフトするよう要請していた。

 米中両国が足並みを揃えて新政権の北朝鮮問題への対応に着目していることは、裏を返せば、自民党政権の従来の北朝鮮政策とは異なった新たな政策、アプローチを秘かに期待しているほかならない。このことを暗示したのが、「DMZ(非武装地帯)平和フォーラム」国際シンポジウム出席のため訪韓した米下院アジア太平洋外交委員会環境小委員会のファレルオマベ委員長の9月2日の記者会見での発言だ。

 同委員長は「朝鮮半島問題のため国際社会は6者会談をしているが、南北朝鮮と米中の4か国に狭めて交渉を導く必要がある。米中は交渉の中心となる韓国と北朝鮮に最も影響を持つ国だからである。日本は拉致問題など朝鮮半島問題と直接関連のないイシュを主張しているので、むしろ交渉テーブルがより複雑になる傾向がある」と、日本がこれ以上拉致問題に拘るならば6か国協議から4か国協議への転換の必要性を説いていた。

 仮に米中両国が政権交代を機に日本に核問題の解決を最優先するよう求めてきた場合、あるいは、核問題解決のために日本を除外した4か国協議を求めてきた場合、民主党は新たな選択を強いられることになる。これまでのように「拉致最優先政策」を固持するのか、それとも、拉致問題を切り離し、日朝直接協議の場で解決を目指すのか、重大な岐路に立たされることになる。

 拉致問題を含む日朝懸案を解決するには民主党が新たに単独で北朝鮮との間に太いパイプを構築しなければならない。朝鮮半島問題研究会議員連盟の川上義博事務局長の個人的なルートを通じて北朝鮮との間には接点はあるが、拉致問題解決のための信頼関係を構築するまでにはいたっていない。

 次期幹事長の小沢一郎代表代行は日中関係がぎくしゃくしていた06年、民放の番組で、「信頼関係があれば話し合いができる。話し合いが続けられれば、相互理解が深まり、妥協点が見つかる。妥協点が見つかれば、両国どちらにも受け入れられるウィウィンの結果が得られる」と、信頼関係構築の必要性を説いたことがあった。信頼関係を深めるためには必然的に9年間閉ざされていた交流を再開させなければならない。

 民主党と北朝鮮の関係を辿ると、結党から2年後の1998年2月に初めて海江田万里党国際交流委員長を団長に小規模の代表団を派遣している。受け入れ先は、朝日親善協会だったが、対日担当の金容淳(キム・ヨンスン)書記との会談は実現せず、宋浩景(ソン・ギョンホ)党国際部長が応対した。

 翌年の2000年12月には伊藤英成衆議院議員を団長に6人から成る代表団が訪朝したが、カウンターパートナーはまたもや宋部長で、アジア太平洋平和委員会委員長を兼ねていた金容淳書記とは会えずじまいだった。北朝鮮が政権与党である自民党との差別化をはかったことで、野党外交の限界を露呈させることとなった。

 この時の会談で、民主党からは市民グループが計画しているスポーツ、文化事業を通じた相互交流などの提案が、また朝鮮労働党からは民主党との交流を深める提案があったが、2002年9月の小泉・金正日会談で北朝鮮が日本人拉致を認めたことで、反北世論が一気に高まり、その結果、一度も交流が行なわれないまま、労働党との関係は断絶してしまった。1999年に党内に設置された北朝鮮との交流、国交正常化を目指した「朝鮮問題小委員会」も自然消滅してしまった。代わって、拉致問題の調査会が設置され、委員長には伊藤英成議員が就任するなど北朝鮮政策は180度転換した。

 民主党結党後、歴代執行部(代表・幹事長)は今日まで誰一人訪朝していない。北朝鮮との交流には関心はなく、党の活動方針に韓国と中国との交流は盛り込まれても、北朝鮮に関する言及はない。「拉致問題の解決なくして、国交正常化はない」との歴代の自民党政権の方針を基本的に支持しているためだ。

 民主党は国会の場で拉致やミサイル問題、朝銀問題等を激しく追及するなど、北朝鮮に対するスタンスは自民党よりもむしろ強硬だ。脱北者らを日本に招き、国会で証言をさせたのも民主党である。また「北朝鮮人権侵害救済法案」の成立を選挙公約に盛り込み、北朝鮮へのカネとモノの流出を防ぐため「改正外為法」や「特定船舶入港禁止特別措置法」の成立、発動をどの党よりも率先して提唱し、実現させてきた。今回の衆議院選挙のマニフェストでも核問題では「国連安保理決議に基づき貨物検査を実施し、北朝鮮に対する追加制裁を含む断固たる措置を取る」と、自民党の従来の政策を踏襲している。

 民主党は、政権党となった今、当然のこと、拉致や核問題などで政府を追及する側から解決する側に身を置くことになる。

 衆議院選の大敗後、河村建夫官房長官は拉致被害者家族会に対して「結果として(麻生政権下で)解決ができなかったことは申し訳ない」と謝罪していたが、拉致問題の解決は今後、鳩山政権の手に委ねられ、民主党が全面的に責任を負うことになる。

 民主党は選挙のマニフェストで拉致問題について「我が国への主権侵害でもあり重大な人権侵害であるので、国家の責任のもと解決に向けて全力を尽くす」と決意表明はしている。が、肝心の解決のための方策は示されていない。

 北朝鮮問題をめぐっては民主党内には中井洽党拉致問題対策本部長ら拉致議連グループと石井一顧問らの「朝鮮半島問題研究会議連」が混在している。前者は全面制裁など圧力の重視を、後者は対話の重要性を強調している。双方は同床異夢というか、水と油の関係にある。

 社民党との安全保障政策の違いよりもより深刻な対立を内部に抱える民主党政権が自民党政権下で解決できなかった拉致問題を進展させることができるかは、鳩山次期総理の政治手腕にかかっていると言っても過言ではない。

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ご理解・ご協力のほどよろしくお願いいたします。

辺さま
こんにちは。既に他国は核問題で着々と動いているという事ですね。民主党は、まず外務大臣、外務省の人選で、各国から党としてのスタンスと意思を試されるという事では無いでしょうか。私がおもいますに、拉致問題のみならず、韓国、中国との外交事案は、何か妙な発言が有ると、ナショナリズムを煽動するような、情緒論に発展して、非常に嫌な感じをもってきました。
日本のおばかなマスコミが、その一役を買うので、仕方が有りませんが、せっかく新政権になったのですから、少しはまともな外交になってくれないかと、切に祈っております。外交手法としては、北朝鮮もアメリカも、日本にとって理不尽で不可解な発言も、今後飛び出すでしょうけれど、乗らず、あせらず、堅実に解決してほしいものです。

損手酌さん、良いこと言ってるんだけど、言い方考えてください。「草加」なんて、2ちゃんねるみたいな安っぽい書き方もやめてください。サイトそのものが言いっぱなしの無責任なものになりそうです。本当に辺さんに語ってほしいのか、「法制化すべき」という持論を述べたいだけなのか。

議論に十分値する良いこといってても単なる「ネットウヨ」みたいに見られますよ。

辺さん、ファレルオマベ委員長の記者会見の内容は的を得ていると思います。
日本の拉致問題と核開発の問題は切り話して行うべき問題なのでしょう。北朝鮮はここにきて「ウラン濃縮の最終段階に入った」と発表、それ以前に米国に対して2名の記者を開放し、対話の準備、韓国に対してはケソンを初めとする、一見融和的に見える措置を行い、協議的対話の準備。やはり6ヶ国の会談は核廃絶に基づく協議であり、日本人だけではない拉致問題については個別に交渉すべき問題なのでしょう。

噂のごとく日本の選挙期間中は静かに、そして31日になると、「日本は戦後補償をしていない」「従軍慰安婦に対し補償すべきである」と日本向け発表する、お決まりではありませんか。金総書記が存命している北朝鮮に対する民主党の選択は核問題は米中韓に一任あるいは優先順位を間違えず協調しながら、また、拉致問題は貿易再開などを含めた国交回復を前提にした個別交渉が必要なのだと思います。
北朝鮮はこれら「補償」「慰安婦」の問題を拉致問題と引き替えにするとも思われます。鳩山民主党はこの問題について党内で難航するかもしれませんね、一方で日韓基本条約が存在している為に、となると韓国とのバランスも取らねばならないでしょう、難解です。メディアの変な煽りが心配ですが。

目的を明確にする必要があるでしょう。

拉致被害者を助けたいのか。
拉致したことを非難したいのか。
核兵器開発を止めさせたいのか。
北朝鮮の国民を独裁から解放したいのか。
国交を正常化したいのか。

あるものは手段であり、あるものは目的であるはずですが、どうもゴチャゴチャになっているように感じます。
拉致被害者を助けたいのが一番の目的であれば、それなりのやり方があるのです。日本は、あれもこれもと欲張り過ぎたために、結果として拉致被害者問題を解決できていないのです。

日本のやり方は、相手を徹底的に非難し、相手を兵糧攻めにするという、相手側からしてみれば恨みや憎しみしか感じないようなことをやっておきながら、一方で、拉致被害者の解放を迫っています。
この方法では、相手を死ぬ寸前まで追い込めないと、人質(切り札)を手放させるのは無理でしょう。
普通、こういう兵糧攻めのようなやり方をとる場合は、ずるずる時間をかけてしまった方の負けです。時間をかけてしまうと、その間に相手は物資補給の裏ルートを作ってしまうからです。

アメリカのやり方は違いました。裏取引を含めた何らかの方法によって相手の不信感を和らげることで、拉致された記者の解放を勝ち取ったのです。北朝鮮への非難は置いておいて、拉致被害者開放を最優先し、短時間で解決させたのです。

いつも拝見しています。大変勉強になります。

日本は、核問題解決を最優先すべきであると私は思っています。
拉致問題を切り離し、日朝直接協議の場で解決を目指すのがやはり、よいのではないでしょうか。

>拉致問題を含む日朝懸案を解決するには民主党が新たに単独で北朝鮮との間に太いパイプを構築しなければならない。

きっと、おっしゃるとおりなのでしょう。

>民主党は国会の場で拉致やミサイル問題、朝銀問題等を激しく追及するなど、北朝鮮に対するスタンスは自民党よりもむしろ強硬だ。

このことは、大変気がかりです。
民主党は政権党になり、北朝鮮問題を解決する側に身を置くことになっても、その強硬派は自民党のそれまでの強硬路線を踏襲しつづけていくつもりなのでしょうか。それで、どうやって解決できるのでしょうか。

北朝鮮の新聞は、最近、産経新聞を北朝鮮脅威論を持ち出し、軍国主義を世間に煽っていると厳しく非難しているようです。
民主党内のタカ派勢力は、それまでの姿勢を変えることはしないのでしょうか。そのままでは、鳩山さんの友愛の理念に基づいた外交に逆らってしまっていることになりはしないのでしょうか。

現実を認識すべきとタカ派はいいますが、その解決のためには、話し合いが不可欠であることの認識はしないでいてよいのでしょうか。制裁、制裁の一辺倒では、あまりにも無策です。

鳩山さんには、勇気ある決断をもって、北朝鮮問題の解決へと進んでもらいたいです。

木村様
今晩は。私は新政権は「慰安婦」問題には、あえて言及しない方が良いと思います。この問題はどうしても、戦争史観がからみ、やった、やら無いの水掛け論になり、低俗なナショナリズムの温床になっています。ひとたび世論に火がつけば、たとえ交渉がうまく行き始めても、ぶちこわしになる可能性は大です。国内の火種は少ない方が良いと思います。
確か中国とは戦争保障の不問という事になっていると思いましたが、北朝鮮との間には、そのような話し合いは無い訳ですよね。彼らの最終的な目的は、日本からの資金引き出しにある訳ですし、9条の絡みで戦争は出来ませんから、実際使える、経済カードで交渉するしか無いでしょう。各国と歩調を合わせ、核問題をリードするくらいが本当は良かったのですが。
元来、北朝鮮を恫喝したところで何も効果がないのに、馬鹿げた手法で、外交パイプを切り刻んだ自民党です。新政権はどうせ0からやるなら、考えようによっては、独創的な手法も取れるので、かえってやりやすいかもしれません。
しかし、実際、六カ国の中では、一番難しいゲームを強いられているのは日本だと思うのですが、いつもお粗末な手法で、なんとも情けない限りです。
逆に知力、外交力に長けた人間なら、この交渉は、歴史に名を残す大仕事になるでしょうね。そういう気概のある、冷徹な分析能力を持つ、政治家か、外務官僚が出る事を期待していますが。

堀口雪文様

私も堀口様同様、敢えて「慰安婦」を持ち出す必要はないと考えていますが、北朝鮮の場合、日本の情報を例えば新聞やTV・娯楽や流行・文化・人間性などを把握した上で、なお日本の政治動向を伺いながら、時を見て定期的に必ずこの問題を提起しますので、政権与党は避けて通れない道になっていると思っています。日本側が敢えて持ち出さずとも間違いなく北朝鮮が持ち出す懸念があると言えます。北朝鮮が韓国と向き合う時、そこに他国が介在しない問題の場合(休戦ラインに進入したり、領海侵犯したり)、強い姿勢を一旦みせますが後に問題棚上げしたり、不問にしたりして解決してきました、しかし日本と向き合う場合、韓国との利を協調させる事が多々あります、竹島・従軍慰安婦などの問題です。韓国は従軍慰安婦の問題について、私の知るところでは海外で賠償運動(欧州・豪・加・米)を行っています。北朝鮮はうまくこれに便乗しているわけでしょうね、日本に対する時は、韓半島の韓民族としてのナショナリズムを喚起して、これらの問題を韓国と一致させて発言する事も多いかと思います。また時には韓国も同様にそれを利用しているかのようにも思えたりもします。まさに日本は一番難しい立場で、そのような事でいかなる結果になるにしても党内議論は難航必死であると思います。党内に白眞勲議員がいらっしゃいますが彼がどのような立場でされるかとも思っていますが。北朝鮮の分析は米国のように韓国とセットで考察することも必要であるとも感じています。

おはようございます。

北朝鮮は徹底的なヒエラルキー国家であることで、ぎりぎりの外交を保っているんだと思います。そういう意味に於いては、金正日には一日でも長く生きていて欲しい。理解不能な国家であっても、その中で見え隠れしているものが、多少ではありますが今ならまだあります。でも、金正日死後を考えると、当然民主化なんて起こるはずがなく、もしかしたら逸脱した軍事クーデターが起こるのではないか?ヒエラルキーの生態系が変化し、既得権益のエゴが更に増幅し、今以上の餓死者が国中に蔓延するのではないか?そんな様々な未知をつい想像してしまうので、金日成が生きている内に6各国協議の正常化を速やかに実現すべきです。

今では“イムジン川”の歌詞ですら悠長に聞こえてしまうほど南北の差が開きすぎ、韓国を筆頭に北朝鮮との関わり方の未来ビジョンを決定できないのもジレンマですが、対韓国の場合、離散家族問題も少しずつ前進されている感があり、対話(交渉)によって溶けかかる雪もあるのが見て取れます。
日本の場合も、拉致問題に関しては、切り離して考えた方がいいと思っています。「核」か「拉致」かの優先順位は、両方あまりにも大きな問題故、軽々に位置づけることは私には出来ませんが、6カ国協議内でこの二兎を追うのは現実問題無理があると言わざるを得ませんので、一歩でも先に進むためには今後の民主党の手腕にかかっていますが、拉致問題は時間的余裕がない事を大前提に、日本が独自に交渉すべきです。
ただ、辺さんも言われているとおり、民主内で真反対の意見がある事に大きな懸念を持ちます。特に「中井洽党拉致問題対策本部長ら拉致議連グループ」のメンバーには、松原仁・渡辺周等、ともすればナショナリズムに走る傾向にある議員が多く、私感として民主から居なくなって貰いたい議員が主軸となっていますので、方向を間違えると危険極まりない事になるのでは・・・と心配で仕方ありません。「拉致問題」を利用しているのではないか?と疑う程です。政権交代を成し得たことは、本当に喜ばしく、心情としてはいつまでも美酒に浸っていたい気分ですが、国内外問題山積の現実には、迅速な整理と判断を鳩山内閣に期待します。

自民党の北朝鮮政策は完全に破綻してしまいました。救う会とかの主張を取り入れて輸出入の全面禁止、往来の禁止、郵便の禁止等あらゆる独自制裁を課してきましたが約束した拉致問題は何も解決せず、かえって北朝鮮との距離が離れてしまいました。仮に数千億規模の大規模経済援助をしていてそれを止めるとなると大変なことになるんですが、今まで北朝鮮に対して何にもしてこなかったのです。だからいくら独自制裁をしても北朝鮮は困らないのです。
残りの拉致被害者が生きているというのならその確固たる証拠を提示しないといけないのです。ピョンヤンの英国大使館とかに逃げ込んだとか、救出の手紙が届いたとかです。この問題はどこかで政治決着しない限り収まりません。

まず北朝鮮という国の実相をとらえなおす必要があるように思います。
現在の孤立した北朝鮮というアイロニカルな見方は現実を指していません。
北朝鮮が国際的に孤立しているというわが国マスコミの表現は破綻しており、たんに国交上からみても150カ国との国交があり、EU14カ国もフランスを除きイギリスとも国交があり、国連で部分的制裁を受けて後も人的交流の扉は閉ざしていません。
日本人が北朝鮮は信用ならない国家だと思うのは拉致や国家体制に対する偏見も手伝って、生理的な嫌悪にまで広がりかねないほど否定的にならざるをえないのは、こういう事実をマスコミが正しく伝えていないということもあるでしょう。
ネットでは北朝鮮の国勢事情などいくらでも目に入るというのに、現実のマスコミが国民に目や耳を塞がせ、政治が硬直化して柔軟な政策を打てないのでは、時代が違っていてもあの不幸な太平洋戦争の時代と変わらない。
皮肉なことにあの大本営を想起させるような金王朝の北朝鮮が実は驚くほどに現実的で功利的な外交戦略を持ち合わせ、大本営発表で国家を破滅寸前まで追い込んだわが国があいかわらずの情報弱者ぶりを曝け出しているとは・・・
政権交代と共に国民の意識も変わらねばなりません。

つい今しがたテレ朝のスーパーモーニングでまさにこの拉致問題を取り上げていた。
民主党からはおなじみの松原仁が出ていたが、話を聞いた限りでは今後の進展は全く望み薄であると言うことだ。
韓国のイ・ミョンバク政権と北朝鮮情報を補完しあうなかで北朝鮮の拉致問題の実態を明らかにしていくとは言ったが、北朝鮮との対話に関してははなから相手にしていない言いようであり、家族会でさえ圧力を緩めずに、とは言うが同時に対話も求めると珍しく現実路線に言及していると言うのに松原仁の旧態依然の対応ではこの先、日本と北朝鮮との対話がドラスティックに進むことはないだろう。
にしても、奥歯にモノが挟まっているかのようなテレ朝の報道姿勢だが、コメンテーター陣に鳥越がいながらこのぼかしようはないだろう。
せめて松原に北朝鮮との対話を働きかけるくらいの意見をすべきではないのか?
松原の方針が民主党の北朝鮮に対する対応の指針になるなら言い方はきついが、拉致問題も核問題も対話以前のレベルにずっと落ち着いたまま動くことはない。
家族会も含め、支援者に多くの反共、右派が巣窟のように寄り集まり聖域化してしまったこの問題だが、拉致家族の本当の心情はそんなところにありはしないはずだ。
政治家ならそれを慮って、救いとってあげるのが政治家の矜持じゃないのか?
鳩山代表、悪いが松原仁をこの問題から外したほうがいい。
呆れ果てて溜息しか出なかった。

 対北朝鮮政策は大局観に立って
 私は「核」と「拉致」は同意つレベルの問題だと思っていません。未来を志向する上で「核」が「拉致」問題よりも優先するのは当然の帰結です。国際政治、関係は情緒で済まされる問題ではありません。
 被害者御家族のお気持ちを思えばまた情緒的な国民世論の状況を考慮されれば政治家を始め識者とされる方はおそらくどなたも口外しないとおもわれます。しかし一介の私人で影響力のない人間だから大胆にいえることと思っています。
 政権交代の今、北の「核」等の廃棄を目標とし、北東アジアが安定した地域となるように外交でイニシアティヴをとるべきでしょう。
 北の硬軟交えた外交姿勢の究極の目的は、金王朝の体制護持で後継者三男への権力移譲を国際的に認知を得ることではないかと思っています。
 そこで当然北当局と交渉するわけですが、最初に後継者への権限委譲を含めた現体制の維持継続を認めることを約束します。
 次に日朝、米朝、韓朝が同時に国交を正常化する。
 日朝間は韓国と国交正常化に当たり交わしたものと同じ内容で。
 米朝、韓朝は「休戦協定」から「平和条約」国交正常化へ
 そして核廃棄と平行した経済援助を、また在韓米軍の撤退を行うべきです。
 中ソに担保させるべく、北東アジア経済協力地域を発足してはと思っています。
 政権交代したのだから受身の外交をやめ大風呂敷といわれようと大玉花火を打ち上げてみるのも日本外交の変化を感じさせる効果があるのではと思います。
 拉致はお互いに感情に流されないような冷静な情勢下のなかで信頼感の情勢を得て解決すべきです。

追申
私も松原発言を聞いていましたが全く解決には程遠いものだと思いました。伊藤さんのご意見に賛同します。
 民主党等議員のTV出演が局側から恣意的に選ばれているにしても政党も出演者の選定や発言に十分注意を払うべきです。
 党の方針にないことの発言や党でまだ政策として固まったものでない件で発言する場合は「党の意見ではなく議員の個人的な発言」と必ず前置きを付けさせることを徹底すべきです。

北朝鮮問題について、辺さんが言われるように、民主党内にも権力関係や綱引きがあることを、私たち国民は詳しくは知らないのかも知れません。しかし、それだけがこの問題を進展できない理由なのでしょうか、私は疑問に思います。
数年前の小泉氏訪朝の際に、北朝鮮の最高責任者が拉致を認めた上で交わした“一時帰国”を、想定外に湧き上がってしまった世論の後押しのためとはいえ、〔反故にした〕、今の混迷は、そのためなのではありませんか。
米国記者の開放や韓国との関係軟化などの最近の北の態度を見る限り、喉から手が出るほど欲しい経済援助への期待を持ちつつ、プライドを横に置いて小泉首相を信頼したその覚悟の面子を潰された日本への怨み以外に、今の北朝鮮がとる日本ナッシングの態度を理解することはできません。
この日本がとった行動の真実を国民に知らせないまま、外交当局もマスコミも、相手の不実のみを喧伝して、日本が取った卑劣な行為(拉致はそれを上回る卑劣な行為であることは言を待たない)を国民に隠して来たのではありませんか。
素人考えですが、人と生活を大切にすることを約束した民主党政権に交代するこのタイミングを最大限活かし、これまでの行き違いや誤解を国内のみならず国外に対しても解く努力をしてこそ、日本がアジアで生きていく足場を築き、地球の平和を希求する日本のスタンスを世界に理解してもらう絶好のチャンスだと思うのは、甘すぎますか?
従って、「鳩山次期総理の政治手腕にかかっていると言っても過言ではない」と言われる辺氏の言は、まさにその通りで、鳩山氏の理念を体することの出来る人物が訪朝することで活路を開いて欲しい、と願っています。

拉致問題は今までとは違うアプローチで行わないと前進しないと思います。日朝間には拉致問題よりももっと大きな課題があります。
日本の36年間に及ぶ北朝鮮の植民地支配です。1909年から1945年までの36年間植民地にしてものすごくたくさんの北朝鮮の人達を日本に強制連行して、一部は特攻隊として日本のために散っていったのです。また豊富な地下資源も日本の産業に使ったのです。この植民地支配に対する謝罪と補償が全くなされてないのです。この問題を解決することなく拉致問題の前進は無理だと思います。この大きな過去を清算しなければならないのです。

>伊藤ゆうき様・妹尾様

松原仁は私の住む選挙区議員なので、前回の衆議院選挙から彼の動向には注視しておりました。選挙事務所にも何度か彼の日頃の言動に対し、電話で直接問い合わせたことがあります。南京大虐殺の彼の論理も、靖国論も、イデオロギー方向として、私にはかなり乱暴に聞こえ、結果、彼にはどうしても一票を投じることが出来ませんでした。
このところ、ほぼ毎日のように彼の顔を TV で見ますが、私も彼の出演は危険だと思うひとりです。政権を取った高揚感のまま、彼が調子に乗った発言を興じ続けることは、民主党にとって決して好ましいことではないと私も感じます。

かつて金大中が訪朝した際に流れた映像で、金正日の笑顔がとても印象的でした。私は後にも先にも、あれほど無防備な笑顔を金正日に見たことがありません。あれはやはり根底に「同胞」意識が垣間見えた瞬間なのか、それとも金大中の手腕なのか、日本人としては学びたいところです。

北朝鮮に関して、伊藤さんが「現在の孤立した北朝鮮というアイロニカルな見方は現実を指していません。」と書かれていますが、これは北朝鮮に限らず、韓国・中国に対しても、また例えばアラブ圏に関しても、極部的に取り上げた「日本人が即飛びつきそうな」情報をピックアップし、デフォルメする事により起こる現状でしょう。
ただ、軍部が既得権益で贅沢な生活をする一方、北朝鮮の市民の悲惨な状況や、絶えず四方八方パノラマ的に銃口を向けていなければならない国家など、元来あってはいけないと、政治素人の私は人道的に単純にそう思ってしまいますが。

 LEEさんの言われるように軍部が既得権益で・・・国家など、元来あってはいけないと、
 この点については心情的には同意します。しかしながら人権の面で言えば程度の差こそあれ一党独裁的な政治体制の国は人権侵害が極めて強く出ています一方民主主義が定着していると思われている諸国でも完璧に人権が守られているわけではありません。
 国家にはそれぞれの事情があります。
 最終的に政治体制を享受し、決定するのはその国の人民です。考え方や制度の違いがあっても他国の内政に干渉しないほうが良いのではと思っています。
 特に北の指導者は現状をよく理解しているだけに些細なことでも体制崩壊を意図しているのではないかと疑心暗鬼に駆られ身構えるのではないでしょうか。

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Profile

辺 真一(ぴょん・じんいる)

-----<経歴>-----

1947年東京生まれ。
明治学院大学(英文科)卒業後、新聞記者(10年)を経て、フリージャーナリストへ。
1980年 北朝鮮取材訪問。
1982年 朝鮮半島問題専門誌「コリア・レポート」創刊。現編集長。
1985年 「神戸ユニバシアード」で南北共同応援団結成。統一応援旗を製作。
1986年 テレビ、ラジオで評論活動を開始。
1991年 南北国連同時加盟記念祝賀宴を東京で開催。北朝鮮への名古屋からの民間直行便開設に助力。
1992年 韓国取材開始。(以後今日まで二十数回に及ぶ)
1998年 ラジオ短波「アジアニュース」パーソナリティー。
1999年 参議院朝鮮問題調査会の参考人。
2003年 海上保安庁政策アドバイザー。
2003年 沖縄大学客員教授。
現在、コリア・レポート編集長、日本ペンクラブ会員。

BookMarks

オフィシャル・ウェブサイト
「辺真一のコリア・レポート」

-----<著作>-----


『「金正日」の真実』
小学館、2003年1月


『金正日「延命工作」全情報』
小学館、2002年11月


『強者としての在日』
ザ・マサダ、2000年11月


『「北朝鮮」知識人からの内部告発』
三笠書房、2000年1月


『北朝鮮亡命730日ドキュメント』
小学館、1999年6月


『北朝鮮100の新常識』
ザ・マサダ、1999年5月

『ビジネスマンのための韓国人と上手につきあう法』
ジャパン・ミックス、1997年12月

『朝鮮半島Xデー』
DHC、1994年8月

『表裏の朝鮮半島』
天山出版、1992年4月

-----<共著>-----


『読売 VS 朝日 社説対決 北朝鮮問題』
中央公論新社、2002年12月

『韓国経済ハンドブック』
全日出版、2002年3月

『一触即発の38度線』
飛鳥新社、1988年7月

-----<訳書>-----


『北朝鮮が核を発射する日』
PHP研究所、2004年12月

『凍れる河を超えて(上)』
講談社、2000年6月

『凍れる河を超えて(下)』
講談社、2000年6月

『私が韓国をキライになった48の理由』
ザ・マサダ、1998年9月

『潜航指令』
ザ・マサダ、1998年7月

『生きたい!』
ザ・マサダ、1997年7月


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