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「第二の平島筆子事件」の余波 »

IAEA査察への日米のギャップ

 国際原子力機構(IAEA)の代表団が今日、北朝鮮入りします。30日まで滞在し、凍結・封印対象の方法、手順について話し合います。合意すれば、査察団が訪朝します。ジュネーブ合意(1994年)に基づき北朝鮮に常駐していた査察官が追放(2002年12月)されて以来4年半ぶりの査察となります。査察は2週間で終わるようですから、7月中旬までには核施設は閉鎖されます。

 米国は核施設の閉鎖を待たずに6か国協議を再開し、また8月初旬にマニラで開かれる東南アジア諸国連合地域フォーラムで6か国外相会談の開催を検討しています。ヒル次官補の訪朝で米朝はこのタイムスケジュールでほぼ合意をみたようです。第二段階(無能化と核計画の全面申告)についても北朝鮮は「準備ができている」と語ったようです。ライス長官は、こうしたことから「北朝鮮には6カ国協議合意の義務を履行しようとする意志がある」北朝鮮の姿勢を評価する発言をしております。

 ところが、日本では安倍総理や麻生外相の発言からも「北朝鮮が初期段階を速やかに履行するかどうかわからない」と懐疑的な見方が支配的です。仮に初期段階が履行されたとしても次の第二段階では「もめてうまくいかない」と冷ややかです。北朝鮮に対する根強い不信感の表れとも言えます。

 メディアの論調も「米国は北朝鮮に乗せられている」という声が圧倒的です。一部には「交渉が決裂し、米国に再び強硬な姿勢に転じてもらいたい」とのある種の「願望」さえ感じられます。これも拉致問題を抱えているせいかもしれません。対話から圧力にシフトした日本にとって、圧力から対話に急旋回した米国の対応ははた迷惑なのかもしれません。

 日本政府はヒル次官補を通じて北朝鮮に対して拉致問題で誠意を示しよう要請したようです。ヒル次官補も「日本は世界第2位の経済大国であり、関係改善が重要だ」と、北朝鮮に前向きな取り組みを促したようですが、「北朝鮮側からはいつもと違った答えはなかった」と述べておりました。北朝鮮から「色よい返事」がなかったということは、6か国協議が開かれても、日朝作業部会が開かれても進展が望めないということなのでしょう。6か国外相会談の際に日朝外相会談だけが開かれないケースも考えられます。

 朝鮮総連の本部差し押さえが北朝鮮に対する「強力なカード」になるのではとみておりましたが、RCCは差し押さえの手続きに入ることを決定しました。安部政権も妥協する考えはないようです。安倍政権の交代を願う金正日政権もおそらく参議院選挙までは動きそうにもありません。日朝の我慢比べはまだまだ続きそうです。

※査察対象核施設についてはコリア・レポートのfocusに掲載しております。
http://www.krp1982.com/

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Profile

辺 真一(ぴょん・じんいる)

-----<経歴>-----

1947年東京生まれ。
明治学院大学(英文科)卒業後、新聞記者(10年)を経て、フリージャーナリストへ。
1980年 北朝鮮取材訪問。
1982年 朝鮮半島問題専門誌「コリア・レポート」創刊。現編集長。
1985年 「神戸ユニバシアード」で南北共同応援団結成。統一応援旗を製作。
1986年 テレビ、ラジオで評論活動を開始。
1991年 南北国連同時加盟記念祝賀宴を東京で開催。北朝鮮への名古屋からの民間直行便開設に助力。
1992年 韓国取材開始。(以後今日まで二十数回に及ぶ)
1998年 ラジオ短波「アジアニュース」パーソナリティー。
1999年 参議院朝鮮問題調査会の参考人。
2003年 海上保安庁政策アドバイザー。
2003年 沖縄大学客員教授。
現在、コリア・レポート編集長、日本ペンクラブ会員。

BookMarks

オフィシャル・ウェブサイト
「辺真一のコリア・レポート」

-----<著作>-----


『「金正日」の真実』
小学館、2003年1月


『金正日「延命工作」全情報』
小学館、2002年11月


『強者としての在日』
ザ・マサダ、2000年11月


『「北朝鮮」知識人からの内部告発』
三笠書房、2000年1月


『北朝鮮亡命730日ドキュメント』
小学館、1999年6月


『北朝鮮100の新常識』
ザ・マサダ、1999年5月

『ビジネスマンのための韓国人と上手につきあう法』
ジャパン・ミックス、1997年12月

『朝鮮半島Xデー』
DHC、1994年8月

『表裏の朝鮮半島』
天山出版、1992年4月

-----<共著>-----


『読売 VS 朝日 社説対決 北朝鮮問題』
中央公論新社、2002年12月

『韓国経済ハンドブック』
全日出版、2002年3月

『一触即発の38度線』
飛鳥新社、1988年7月

-----<訳書>-----


『北朝鮮が核を発射する日』
PHP研究所、2004年12月

『凍れる河を超えて(上)』
講談社、2000年6月

『凍れる河を超えて(下)』
講談社、2000年6月

『私が韓国をキライになった48の理由』
ザ・マサダ、1998年9月

『潜航指令』
ザ・マサダ、1998年7月

『生きたい!』
ザ・マサダ、1997年7月


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