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福島原発事故で百万人が死ぬんだって──世界を駆け巡る報道を検証してみた »

「水産特区」反対の動きが広がる 「漁業権と浜の集落は一体」

 村井宮城県知事が提唱し、首相の私的諮問機関である東日本大震災復興構想会議が提言で明記、国の政策に盛り込まれることになった「水産特区」に対し、批判が高まっている。

 漁業協同組合の全国組織である全国漁業協同組合連合会(全漁連)は今月6日「水産特区反対の」の緊急集会を開き、水産得反対を決議した。集会には全国の漁業者ら約230人のほか、自民党の石破政調会長、共産党の志位委員長ら野党幹部も出席、反対に同調するあいさつを行っている。民主党からは農林水産部門会議の佐々木隆博座長も出席したが、「皆さんの思いを政権幹部に伝える」と述べるにとどめたと、新聞報道は伝えている。

 宮城でも県漁連はもちろん反対だが、民間団体も動き出している。7月3日、石巻市の石巻専修大学でみやぎの漁業の未来を考える県民のつどい「『水産特区・漁業権をめぐる問題』でのシンポジウム」が開かれ、「水産特区を撤回させよう」というアピールを出した。主催は東日本大震災復旧・復興支援みやぎ県民センターで、学者、弁護士、消費者、それに漁業関係者ら400人が参加した。

 シンポでは法律家の立場からセンター世話人の庄司捷彦弁護士が「漁協の意志、意向を無視した特区の提案に漁業者の怒りが強まっている。課題山積の中、水産県宮城を多面的に考え、水産復興の道筋を探りたい」と述べた。

 元山形大教授の綱島不二雄さんが、村井嘉浩知事の特区構想について問題提起し「民間企業への漁業権の開放、漁港の集約というが、民間企業が入らないと、水産復興が動かないというのはおかしい。小さい浜で漁が再開できる仕組みを早急につくるべきだ」と指摘、「漁村は家族が役割分担して成り立っている。漁村が崩壊し、漁業権が消滅する。海は国民のもの。漁民が生き生きと働くことで浜は守られる。漁業権を守ることの大切さを確認してほしい」と強調した。

 基調報告した県漁協の木村稔経営委員会会長は、「一部漁業者の同意があるからといって、漁場の調整・管理を企業に委ねた場合、漁場の一元管理は崩れ、安定した生産の維持は難しい。企業は魚価の低落で採算に合わないと撤退する。復興は企業のためではない。50年続いた漁業の復興策として、漁協が漁場の一元管理をし、流通、加工業者、漁業者が連携する枠組みをつくる必要がある。何とか特区を阻止したい」と力説。

 水産加工業、消費者などの代表4人も、それぞれの立場で特区をめぐる問題で意見を述べた。

 地域でも反対の動きだ出ている。その一つ、津波で壊滅的打撃を受けた女川町では、5月中下旬に復興をめぐる公聴会を開催している。漁港の集約化を提示する町長に対し、ほとんどの地域で、「漁港はこれまでの形で復興し、集落を再建したい。集落と漁業権は一体のものであり、それを企業に開放することは、地域に暮らし、働く住民の生存権を否定することになる」、という意見が出された。

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宮城の村井知事は誰に知恵をつけられたのか知らないが、水産特区などという愚策はやめるべきであり、やってはいけないと思う。アメリカの代理人評論家が唱える、大規模農業、漁業の大規模化、効率化など、天候に左右され、多品種生産の農漁業に効率本位の政策は無理であり、通用しないことがわからないお粗末さである。農漁業は工業生産とは違うことを認識すべきと思う。きめ細かい手作業が基本であるからである。目の前に迫っている食料危機にはいかに多くのプロの農漁民を育てるかにかかっているのである。

勉強不足で意見は言えないが、震災以前の漁場を有する町は、それで通常の生活を成しえたはず。だから住民は反対しているのではないか。管政権は小泉政権の二の舞をしようとしている。金のある企業は強い、その力で住民の利益を横取りする。魚民の生活は落とされる。国は企業にオンブにだっこの復興ができ、お金が助かる。こうして、震災の責任をないがしろにして、格差社会の拡大を図ってゆくのでしょう。何故、知事も国も県民の意思を優先できないのか。国民の生活が第一の民主党政権の原点に戻っ復興を支えるべきではないのでしょうか。今当方にも福島の被災者親子を滞在させています。元の生活を切に願って耐えています。彼らの生活を奪う管政権は許せない。

「水産特区」は、村井宮城県知事の強い要望によって、復興構想会議が打ち出したテーマなのでしょう。復興構想会議がこのようなことを提案することが、第一おかしなことで、「減災」の概念に基づいて構想をまとめるべきではないか。ここまで踏み込むのは異常である。

「水産特区」は、今後の水産業の方向を示唆する考え方としては理解できないことではない。しかし、現在重要なことは、被害に遭われた漁民をいかにして早く災害前の生活に戻してあげるかが、行政府の考えなければならないことであって、漁民を仲間割れさせることではないはずです。

復旧復興の入り口で、対立を深め漁民いじめをしていては、地域行政府の長として適格性があるのかどうか、疑いたくなってしまう。

「水産特区」は、こんごの水産業を維持発展させる一つの考え方ではあるが、復興対策としてではなく、国全体としての全国的政策として考えていくべきです。

復興会議というお墨付きをもらって漁民に迫るやり方は、フェアーなやり方ではありません。今回は、村井知事は撤回すべきでしょう。

第一にすべきは、漁民の生活を早く回復させることであって、利権を優先するようなことはやめるべきです。泥沼に入り込む愚かなことは避けてほしい。

 宮城県知事 村井氏のいう「漁業特区構想」結局 「小泉ー竹中」路線を踏襲するものに過ぎない。郵政民営化しかり、「カンポの宿」疑惑も、国民新党 長谷川さん、社民党 保坂氏が落選し、追及するものがいなくなり、またゾロ新自由主義の亡霊が生誕してきたのではないか。
 知事がああいうこと言っても地元市町村長が、反対すれば、つぶれる。
 市町村(首長、議会)に働きかける必要があるのではないか。分権改革が官僚(府県を含む)
の抵抗にあい尻すぼみになりつつあり、依然として府県(知事)は許認可権を盾にして市町村に君臨している。ここの所打ち破る戦略が求められる。
 復興財源の配分をめぐり、村井知事が特区反対の市町村に匙加減しないよう監視していくことが必要と思う。
 かのタレント知事 橋下氏も、最近何故か市町村優先の分権改革いわず、泣かず飛ばずの状況で、大阪市解体、関西広域連合にうつつをぬかしており、村井知事の挙動も「府県集権」にならぬよう厳しく監視していくべきと思う。

そもそも誰が漁業をしようとも売れなければ机上の論争です。今は親潮が放射性セシウムがブロックしている三陸も冬になれば黒潮の北上で養殖の牡蠣もホタテも海苔もワカメも買い手が付くのだろうか。江戸前アナゴなんて誰か検査しているの?太平洋側の沿岸漁業は当分の間成り立たなくなるのは必然です。お分かりとは思いますが水産特区構想は養殖漁業です。

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Profile

大野和興(おおの・かずおき)

-----<経歴>-----

1940年愛媛県生まれ。
農業ジャーナリスト。
四国山地の真只中の村で育ち、農業記者として約40年を日本とアジアの村を歩く。
「日刊ベリタ」現編集長、「脱WTO草の根キャンペーン実行委員会」事務局長、「アジア農民交流センター」世話人、「国際有機農業映画祭」実行委員会代表。

BookMarks

-----<著書>-----


『食大乱の時代』
2008年7月、七つ森書館


『百姓が時代を創る』
2008年2月、七つ森書館(増補版)、共著

『日本の農業を考える』
2004年4月、岩波書店

『百姓は越境する』
1991年8月、社会評論社

→ブック・こもんず←



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