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« <牛丼と貧困>(上) いつの時代も牛丼は貧しさの影を背負っていた
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中東和平問題 「パレスチナ人は災いだ、子どもを殺すことも許される」とラビは説教する »

イスラエル入植者がパレスチナの村を襲い、オリーブ園を焼き、発砲

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2月に訪問した民家。入植者によって度々攻撃され、家の壁には銃弾の跡があり、ダビデの星が描かれていた(ブリン村周辺)

 国際協力NGO、JVC(日本国際ボランティアセンター)のパレスチナ現地事務所から、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸のブリン村がイスラエル入植者に襲撃された、という知らせが入った。今年2月に訪ねた村である。オリーブ園が村を囲む、一見穏やかな農村風景が広がる村だが、そこはイスラエルの占領と対峙する最前線の村であった。むらを囲む小高い丘の上には、外から入りこんだイスラエル人の入植地が何か所もあり、そこから徒党を組んでやってくる入植者に日常的に襲われているということだった。入植者は銃で武装、家に火をつけ、オリーブ園を焼き払う。殺された村人もいる。耐えかねた村人が出ていくと、そこに入植者が入り込み、「領土」を拡大する。そんな村の最近の動きを現地NGOの報告から紹介する。7月26日、70人を超える武装したイスラエル入植者が村を襲い、オリーブ園を焼いた。発砲した入植者の弾に当たり、子どもが1人、重傷を負って病院に運び込まれたという情報もある。

 以下、現地発のふたつの情報を紹介する。(まとめ:大野和興、翻訳:近藤康男、写真:天明伸浩 2010年2月撮影)

<イスラエル入植者パレスチナ西岸ブリン村で大暴れ:銃撃そしてオリ−ブの樹木に火を放つ−オリ−ブ畑の放火に消防車も苦闘>

 昨日(2010年5月26日)11時半、Berakha Shomronim(ベラカ・ショムロニム)入植地の入植者たちが突然Burin(ブリン)村の村人に銃を発射し畑の作物に火を放ち始めた。

 入植地凍結命令に基づきイスラエルの占領当局が、当該入植地の違法な前線拠点の取り壊しを命令したことにより騒擾が広がったものである。イスラエルの警察は入植者の封じ込めに失敗しその結果騒擾が更に拡大し、そしてそれに対応してNablus(ナブルス)に近いHuwara(フゥワラ)の検問所が封鎖されることとなった。

 ブリン村の面積は1,500ドゥナム(約750ヘクタ−ル)、3,000本程のオリ−ブの木が植えられている。この大半が昨日の120名ほどの入植者の襲撃・放火により破壊され、更に火は隣のKafr Qalil(カフル・クァリル)村にまで広がった。パレスチナの消防当局が現場に急行し、村人の消火活動に合流した。

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入植者によって伐られたオリーブの木(ブリン村周辺)

 国際連帯NGOであるISMの活動家たちはこの事件を公にすべくブリン村に駆け付けたが、"大したことはなにもない"と言われ、直ちに国境警察により力づくで追い払われてしまった。その後彼らは、入植者が武装しており危険なのだ、とも教えられた。しかし現場を目撃したIraq Burin(イラク・ブリン)の地元住民Ahmed(アフメッド)氏によれば、国境警察は入植者を守るために現場に行っており、負傷者救援に駆け付けた救急車が現場に入ることを妨げていたとのことである。

 救急車は2人のパレスチナ人が負傷したために呼ばれたものであった。我々ISMに届いた報告は、負傷は入植者による銃撃によるものと断言している。しかし現時点ではこの負傷者を特定出来ておらず、また銃撃による負傷のため一人が病院今朝死亡したという報告があったものの未だ確かめることは出来ていない。

 International Solidarity Movement (仮訳:国際連帯運動)とEcumenical Accompaniment Programme in Palestine and Israel(仮訳:全キリスト者によるパレスチナ/イスラエル問題への関与計画)のメンバ−は今現場での聞き取りと現場の撮影に取り組んでいる。

 この他にも、ラマラ地区のAn Nabi Saleh(アン・ナビ・サレー)村で入植者が家屋や車両を打ち壊しているという報告も入っている。(出典:International Solidarity Movement (ISM:国際連帯運動)"Settlers riot in Burin, shooting and setting fire to olive trees" 10.07.27日掲載)

※EAPPI:国連決議や国際法に基づきイスラエルによる占領を終わらせ、正義ある平和によりパレスチナ/イスラエル問題を解決しようとする当事者や国際社会の取り組みを支援する活動をしている団体。
※International Solidarity Movement:パレスチナ人を中心とする団体で、非暴力行動によりパレスチナを支援し、パレスチナ/イスラエル問題を平和的に解決するために活動する団体。

<2,000ドゥナムの農地に放火:放置されるイスラエル入植者の傍若無人>

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丘の上の建物群が入植者の住宅地。下のオリーブ畑や住宅を攻撃する(ブリン村周辺)

 占領下のパレスチナにおける人権保護に深く関与しているパレスチナの市民組織として、Al-Haq(アル・ハク)は、イスラエル入植者による7月26日のフゥワラ及びブリンへの襲撃を深く憂慮するものである。

 7月26日早朝、70人以上の入植者が、挑発するかのように振舞いつつナブルスのヨゼフの墓に向かった。そして地元住民との間で衝突が勃発した。市街地を出ながら入植者たちはフゥワラ村の近くのオリ−ブ畑に火を放った。8時頃暴徒となった入植者たちはブリン村に侵入し、果樹園やオリ−ブ畑に火炎瓶で火を放った。そしてその後村人たちとの間で衝突が始まり、多くの負傷者が出、中でも1人のパレスチナの子供は後に病院に運び込まれる事態となった。1人の入植者が発砲をしたとの報告がされている。

 ブリン村当局の数度に渡る要請にも拘わらず、イスラエル軍は11時頃まで現場に来ることはなかった。それまでに既に入植者たちは村の中心から離れ、Yitzhar(イツハル)とBracha(ベラカ)の入植地に戻る途中で周辺の7ヶ所の村に火を放っている。そしてパレスチナの消防隊は、道路や11の交差点を封鎖する多数の入植者たちにより現場への道を阻まれてしまった。負傷者と農地への放火という結末を残してこの騒擾が最終的に沈静化したのは午後10時頃である。パレスチナ人の生活の重要な糧である農地約2,000ドゥナム(1,000ヘクタ−ル)が焼き払われた。

 昨日の出来ごとは、イスラエルによる占領開始以来、占領地全土に渡って長い間パレスチナ人やその財産に対して入植者たちが行ってきた典型的な犯罪行為の一部でしかない。毎年オリ−ブの収穫時にピ−クとなるこのような暴力行為は、暴力行為を止めさせることも加害者を罰することもしようとしないイスラエル軍と司法当局の一貫した対応の結果である。

 国際法の慣習として、占領者であるイスラエルは公共の秩序と安寧を確保し、また占領地の住民の基本的人権を擁護する義務があるはずである。それにも拘わらず、占領地に駐屯するイスラエル軍はパレスチナ住民を保護することなく、彼らを襲撃する入植者たちを守ることに専念している。更に暴力行為を犯した入植者たちは通常のイスラエル国内法による法的利益を享受する一方、パレスチナ人は占領地に適用されるより厳しいイスラエルの軍事法規に従わされているのである。

 占領地における法的義務を放棄することで、イスラエルは入植者による暴力行為を助長し、止むことのない不法な入植地拡大と相まって、パレスチナ住民への重大な人権侵害を行っている。

 入植者の犯罪行為が放置されたままであれば、その行為は更にエスカレ−トし、この先パレスチナ人の生命は更に危険に晒されることになるだろう。我々は国際社会に求めたい。犯罪行為を放置するという風潮を終わらせパレスチナ人の合法的な権利を回復させるべきとの見地に立ち、即時そして確実で具体的な行動により占領地住民に対する法的義務を守るようイスラエルに圧力を掛けて欲しい。(出典:AL-HAQ 7月27日掲載)

※AL-HAQはラマラに拠点を置くパレスチナのNGOで、占領地における人権を守るための活動を中心に取り組んでいる。UNESCOへの助言団体でもある。

【関連記事】
■《映像記事》イスラエル人入植者に土地も水も奪われて
http://www.the-journal.jp/contents/ono/2010/04/post_8.html

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ご理解・ご協力のほどよろしくお願いいたします。

イスラエルとパレスチナの長い長い対立の歴史、救いようのない悲しみの歴史ですが、米軍基地と沖縄も同じように問題を多く抱えています。
パレスチナ人の苦しみを、沖縄の人たちの苦しみとして,自分のこととして、捕らえていきたいです。残念ながら、パレスチナのことを主張するには、私は勉強不足です。
沖縄の人たちの提起する問題点を真摯にとらえ、政府も、国民も、マスコミも、その解決に尽力すべきです。話し合いによって、妥協すべきは妥協し、最低限の要求は認めさせなければならない。もし、最低限の要求さえ認められなければ、国内の他の地域でも不可能なので、海外に拠点を移してもらうしかないと思います。先ず言うべきことを言わず、アメリカの言うなりに基地を持つことはやめてほしいのです。代表選のテーマにしてほしい。

私はパレスチナ問題では単なる情報世界の単なる通行人に過ぎませんが・・、このご寄稿を「一面的で情緒的」な紀行文の一つとして読みました。
「一面的で情緒的」な情報は、思考を深める材料にはならないと思っています。

喧嘩は、両成敗が基本でしょう。
此処での喧嘩の当事者は、一方はイスラエル国家や先進各国に根付いている富豪ユダヤ人を含めた広くユダヤ、
他方は近代以降はイギリス、アメリカ、今は消滅したソ連など深く中東の歴史に干渉した大国。実質的な意味はないが、敢えて挙げれば近代以前のローマ・・・。
此処での喧嘩は、相争うばかりではなく連携し協力し合うことを含めた複雑怪奇なもの。
両成敗するにも絶望的困難を伴う。

パレスチナは、歴史と紛争の被害者ではあるが喧嘩の当事者ではない。此処が筆舌を絶するパレスチナの不幸。
目にしただけのなまじな感傷は大怪我の元だと。

国際法違反の占領が行われている現実。

国際社会による、イスラエルの入植停止すべきの非難の声が小さすぎる。
入植はやめるべきとの声は国際社会の共通のものですが、イスラエルに対する強いプレッシャーとなるまでには到っていない。
親イスラエルであるアメリカが本気の姿勢をみせていないことは大きい。

イスラエル、パレスチナとの和平交渉実現への働きかけがあっても、パレスチナ側が入植停止がない限り交渉には応じないというのは当然のこと。

イスラエルのこのような蛮行は一刻もはやくやめるべきであるのは当然。国際社会の非難する声が大きくなることがより必要になっているでしょう。そして、アメリカはどうするのか。

われわれ日本人はこの入植の現実を知るべきでしょう。これに無関心であるのは内向きすぎる。

(日本人を止めた)無国籍者さん。
貴兄の、このようなコメントが出て来ると言う事が、日本の教育がいかに<世界の実情>を教えていないか、日本のマスコミが如何に世界の情報を伝えていないか、の明らかなる傍証であり、悲しみすら覚えます。
このような、特殊な「井戸の底」で、狭い価値観に捕われ続けているから、リベラルもウヨも、既得権益受益者グループも、B層も、トンチンカンなのですね。
イスラエルの無茶苦茶な自分勝手さ、は「旧石器時代」の言い伝え『旧約聖書』による権利主張と、『アウシュヴィッツ』の悲劇の受難者という<免罪符>とを振りかざして、(イギリスが)無法に建国した国家を、そこを暴力で追い出したパレスティナの人達の抵抗を、数十階、数百倍の実力行使で叩き伏せながら、『巨大な北風』政策を完璧に押し通しているのです。
もし貴兄のお宅に、有る日突然(背後の強大な外国人につれられた)見知らぬ人達が侵入して来て、リビングルームを占拠されたとしてみてください。
当然、抗議しますよね。
そうしたら、その<見知らぬ>ひとびとは、貴兄の家族を殴りつけて、その他の部屋と、台所やバスルームまで奪い取るのですよ。
更に実力行使で抗議しようとすると、あらゆる武器弾薬を雨霰と使って、泣き寝入りしか生き延びるチャンスが無い事を、理解させようとするのです。
家の片隅の、物置だけ「恩着せがましく」与えてもらって、そこで60年暮らさざるを得なくて、貴兄のご子息は、その物置で生まれて育ち、<自宅>とは「その物置きだ」としか知らないのです。
断続的に抗議をしてみると、その度に百倍以上の腕力でぶん殴られて、黙らされるのです。
ご自宅を取り返したいと、思いませんか?
「物置で生まれ育った」世代は、親の自宅を取り返せるのなら、と帰り打ちを承知で、殴り掛かっては、「先に暴力を震った」と言われては半殺しの目に遭わされています。
パチンコによる投石に重機関銃で反撃され、ライフルにバズーカ砲で叩き伏せられ、ちゃちなロケットランチャーでたまイスラエル領土に数発着弾すると、最新鋭攻撃ジェットヘリを動員して殲滅されて来ました。
貴君の様に、平和に暮らして来た方々には、想像出来ない事でしょうが、現実なのです。
この大野和興様のエントリーは、まさに現地で『日常』に起こっている事を、そのまま伝えています。
『喧嘩虜成敗』と言う方法は、双方にそれなりに落ち度を認めうる、通常の喧嘩にこそ、効果があります。
片方は、理不尽に土地を奪い、国際的に認めさせた範囲の国境内で満足せず、暴力的にドンドン植民を続けては、勝手に住み着くやり方を止めません。
もう片方の人々は、石油がでない為、国際的関心を持ってもらえまず、国際的支援が期待出来ないのです。
(あらゆる援助は、最後は利権が絡むからなされるのが現実です)
アメリカは、国体の基本である<産軍共同体>とその背景の<資本>とがユダヤ人によって成り立っているので、議員達はユダヤ人団体に反発されると落選する為、反対出来ない。
その議員達から構成される<政府>も反対しない。
それどころか、イスラエルを恨みに恨んでいる(当然です)アラブ諸国に囲まれていて、危険だと言う理屈で『核兵器』を所持させています。
兵器で強硬政策を取るイスラエルに『核兵器』をもたれていては、逆に自分達が不安であるが故に、イランなどは核開発を急ぐのです。
それを理由に制裁しようとするアメリカは、本来自分達が原因をツkって居る事を、無視しています。
こんな状況下で60年位生きて来た人達に、喧嘩両成敗などと『脳天気』な事を言い出す日本人を生み出した、日本の社会の盲目さが、今の日本の於かれている国際的地位の軽さを表しているのです。
世界中の殆どの人達は、(私はブラックアフリカやアラブ社会、その他色々なところに行き来会が多いのですが)寺子屋の様な学校に通っている、アフリカ人の子供達でも、イスラエルの<理不尽>さは、解っています。
世界中で、支配階級をのぞいたアメリカでさえ、ユダヤ人が嫌われ続けているのには、ちゃんと理由があるのです。
『無国籍人』さまが、実情をご存じない為のこのようなコメントだと思いますが、これを機会に、イスラエルとパレスティナ情勢に関して、興味を持って下されれば良いのですが。。。

時々パリさん | 2010年8月14日 17:43

ご反応、多謝申し上げます。
但し、戴いたご反応に対して、以下に私の状況説明はしますが、重ねての反応は厳にご遠慮ください。

「私はパレスチナ問題では単なる情報世界の単なる通行人に過ぎませんが・・」、過去数十年来重い関心を持って折に触れて情報は収集しており、ご指摘の現象や事情は殆ど全てを確信的想定を含めて承知した上で、前稿を書いています。

そのような想定を一抹でさえ得る複雑さもなく、私の文章から藪から棒に「悲しみ」を覚えたり、一方的に私を脳天気と呼ばわる方とは会話の基本が共有できていないと判断せざるを得ませんので。

この手の話題に、情緒的に反応しすぎるのも難しいですし、評論家のように対岸の火事として傍観しすぎるのも難しいですね。

答えは人それぞれにあるのでしょう。

ただ私個人の考えとしましては、鳩山の言葉と重なってしまうのですが、命を守りたい、という人間としての基本的な情緒的感覚は、好き・嫌いの感情ばかりが過剰に強調されてきた現在の日本人には必要なのかもしれないと思っています。

論理よりも好き嫌いの感情だけで判断してしまうことは問題と考えていますが、こと命に関しては、論理だけではなく感情も同じように大事に出来たら、と思います。

もうすぐ日本では終戦の日を迎えます。
原子爆弾で簡単に大量の命を奪われた歴史をもつ、また憲法に平和主義を掲げている日本人にとっては、簡単に奪われる命に関してだけは少々感情的になっても良いのではないかと思います。

過去におきた悲劇の全てを、論理の囲いで覆い尽くし、リアルさを失った時にまた悲劇は再来するのかもしれません。

>喧嘩両成敗

武装したヤクザが非力な老人子供を殴りつけるような状況を喧嘩両成敗と呼べるのでしょうか・・・。

<時々パリ様>
激しく賛同いたします。実は私も時々パリ様とほぼ同様のコメントをしたのですが、アメリカについて過激な表現を使って攻撃した為か?削除されました。
シオニズム運動はユダヤ資本という巨大なモンスターを作ってしまいました。特にアメリカにおいてはTVをユダヤ資本に抑えられたのはイラク戦争を正当化する上で、決定的でした。
安保理の常任理事国の拒否権を何とかしないと、イスラエルはパレスチナへの入植を繰り返し、自爆を含んだ抵抗運動(たとえ10人程度の死傷者でも)に対して、ミサイルで100人単位で人殺しを行うという傍若無人を繰り返すのです。
せめて私たち日本人もアルジャジーラジャパンの放送を観ることができれば、バランスもとれるのですが…。ケーブルTVでもCNN BBC FOXといった西側の放送しか観れません。

[ 菅原 2010年8月14日 23:40 ] さんのおっしゃるとおり, 日本人は太平洋戦争で何百万という人命を失ったにも拘わらず, 命を守りたい, 命を大切にしたい, という人間としての基本的な 「 感情 」 に欠けている, としか言いようがありません。 だから, 菅原さんは控え目なおっしゃり方ですが, 「 簡単に奪われる命に関してだけは, 少々感情的になっても良い 」 のではないでしょうか。  理屈ではなく, 感情的に言って, 戦争は絶対悪であり, 正義の戦争はありません。  残念ながら, パレスチナにとっても, そうなのです。 ユダヤ人だったフランツ・カフカの事を, すぐに考えてしまうのですが, イスラエルの知識人は, 西部邁氏のような <とんま> ばっかりではないはずです。 「 国連憲章 」 よりも 「 日本国憲法 」 を良しとする理由は, パレスチナ・イスラエル問題にも, 如実に現れている, と堅く信じます。

菅原さん | 2010年8月14日 23:40

結語【論理の囲いで覆い尽くし、リアルさを失った時にまた悲劇は再来するのかもしれません。】を含めて、ご趣旨に同感です。
皆さんの誤解を招いたようですが、私は、イスラエルの残虐行為を感情的情緒的にないし人道的に強く非難することは意味あることと考えています。但し、其れだけでは、ハマースなどの残虐行為を等閑視ないし是認することは片手落ちになる。また其れだけでは、過去の和平調停の歴史が示す通り、パレスチナ問題の解決にはならないと。

私は、過去このTheJournalでも書いて来ましたが、「問題の解決」という目的に集中して物事を判断するには、基本的に「行程の最初の7/10は論理(左脳)、最後の3/10は非論理(右脳)」を理想としています。非論理(右脳)は、例えば好き嫌いの感情や美醜を司る美意識や卑怯を忌み誇りを齎す高い精神性や豊かな文化伝統や抗い得ない運命などなど。
ゴルフをイメージすれば、最初の140ヤードは論理の精緻さでデッドにピンを狙い、最後の60ヤードは自分の好き嫌いや得手不得手に従ってピンの左か右か手前か奥かを決めて最終判断とする。この順序を逆にして打ち出し角度の誤差が微々たるものであっても、修正が利かずグリーン(正解の範囲)を外して仕舞うと。
大阪城攻めに例えれば、論理で先ず外堀を埋めてから、非論理で核心を落す。

私の最初の稿に照らせば、成敗されるべき一方の当事者は明らかに当面アメリカですが、衰えたりと雖も未だ世界に断突の超大国であり、不公正なものを含めて様々な勢力が混在している国家であり、また日本と違い「Debate技術」が世界最高水準にある国であり、「成敗する側(取り敢えず「アメリカを除く国際社会」になるのでしょう)に十分な準備と精算がなくては勝てない現実がある。それ故にこそ、現時点が最初の7工程にあるとすれば(此れも一つの重要な判断)論理の組み立てが重要だと。今の世界の現実は、未だその工程を完了出来ていないと。此の判断と朧気な現状認識が「傍観」という観方を呼ぶのは、止むを得ないと思っています。
オバマ大統領個人は非論理や人道主義から入る逆工程に理解を示すでしょうが、前述の側面を持つアメリカ合衆国の政治・経済・社会の各組織の賛同を得ることは不可能だと、過去の永い歴史と軌跡が示す通り。良し悪しも好き嫌いも別にして。

日本の核廃絶運動の顛末や嘗ての鳩山さんの日米外交の顛末を、この7:3ルールを当て嵌めると興味深いと思っています。
中途半端は否めませんが、既に十分永くなりましたので、まあこんな処で・・。

連投、御免なさい。

「非論理」の事例を追加します。
・弱い者の味方
・判官贔屓

< em5467-2こと恵美>さま。
各所で恵美さまのコメントを拝見して、私の言いたい事を常に的確に代弁して下さっていて、嬉しく思っておりました。
私は故有ってフランスに暮らす身ですが、当地では日本より遥かに頻繁にパレスティナの映像がTVに流れます。
記者が<命がけで>現地から持ち出した記録映像であるからこそ、事の真実を訴えて来ます。
ある日突然、静かな貧しい農村に、ショベルカーその他重機をもって来て、いきなり(前触れも無く本当にいきなり)農家を打ち壊し始めるのです。
驚いて飛び出して来て、泣き叫びながら抗議する、幼子をつれた母親を、20才くらいのイスラエル兵士が機関銃で殴りつけて邪魔だてをさせず、あっという間に家は崩壊してしまいます。
一週間後には、その村は奇麗な住居が立ち並んで、入植地のその又植民地に変身してしまっています。
追い出された、村の住人が何処を頼って行けば良いのか、などは完全に無視されています。
このような事実が日常に繰り広げられている状況を見せられていると、「感情」がどうの「理論」がどうの、という論法は驕りにしか受け取れません。
問題の解決が、思考回路の分析で行えるのであれば、世界に悲惨な現状は存在しなくなる事でしょう。
冷静に理論を組み立てて<衒学的>に語るのでは無く、<理論的>な怒りと抗議とを、休み無く繰り返す事が、かろうじて残るごく小さな、可能性であると信じます。
国際政治学者や、論理学者に、虐げられている最弱者の立場を代言する事は出来ません。
又、いずれかで、意見の交換をさせて頂ければ、幸いです。

勉強不足といって、何もコメントしなかったのですが、パレスティナから見たイスラエルの蛮行ばかりが伝えられると、イスラエルに味方したくなります。
もう30年前になりますか、イスラエルに行くのは大変でした。パスポートに出入国の記載があると、アラブ諸国には入国できませんでした。イスラエルは親日的であって、一人ひとりの人間は魅力的な人たちばかりでした。
今一番問題なのは、パレスティナの兵士が、民家に身を寄せ、ゲリラ的にイスラエルを攻撃することです。さりとて、軍地に兵士が集まれば、イスラエルの圧倒的な兵器で壊滅的な打撃を受けるでしょう。そこに両国のやりきれない悲劇が潜んでいるのであり,非難しても解決しない悲しみを共有しない限り、わからないのではないでしょうか?情緒的な問題を超えています。

 時々パリ様、貴方のお気持ちと視点に全く同感いたします。
 少なくともパレスチナの歴史を知るものとして、喧嘩両成敗だの、圧倒的な兵力の差を知りながら、パレスチナから見たイスラエルの蛮行ばかりが伝えられるとイスラエルに味方したくなるなどという人達の気持ちは理解できないですね、英米の庇護と許容の下に進む現代の侵略とホロコーストに対して情緒的などという感情は持ち合わせませんが。
 レイチェルの殺戮を見返せばイスラエルの狂気が解ると思いますがね。
http://www.onweb.to/palestine/siryo/rachelism.html

蝦夷っ子様

レイチェルさんの「人間の盾」など知らないわけではありません。
また。イスラエルを肯定するものでもありません。
戦争の非人間性、善悪を超えた殺戮の数々、普通の常識の通用しない世界を、情緒を超えていると表現したものです。
イスラエルの人もパレスチナの人も、一般人民がいつも犠牲者です。戦争によって得るものはありません。
私は、「死刑制度」も、人間の尊厳を冒す蛮行だと思っています。

蝦夷っ子さま。
ご賛同に感謝申し上げます。
昨日来、イスラエル女兵士が、パレスティナ捕虜の前で写真を撮り、「人生最良の軍隊時代」と浮かれているweb(恐らくブログ?)の事が話題になっています。
ご存知でしょうが、イスラエルでは、子供達の学校教育の現場で「イスラム教徒」は2級市民、『パレスティナ人』は3級市民と教えています。
そのように教育されて育った、若い兵士が、笑いながらパレスティナの村人達をコズき回している光景は、見るに耐えません。
自分達の宗教に一徹なのは勝手ですが。
しかし、石器時代の「世界には自分達しかすんでいない」と思っていた時代の神話を、現代まで金科玉条と掲げて、他の民族、他の宗教を100%否定する発想は、21世紀の地球上で、「世界一員」として生きて行く資格は無いと、思えます。
鎖国すれば良いのです。
私は、テロを憎みます。
無関係な人々が、いきなり一方的に被害に遭う事は、不条理であると断言します。
しかし、テロしか、しかも「自爆テロ」しか手段の無い人々の『絶望感』は、理解出来る気がします。
思いを分かち合える方がいらっしゃると、安心出来ます。

ごく最近、ユダヤ人とはユダヤ教の信者であり「ユダヤ5000年の知恵」である「タルムード」の教えに従って意思決定している。
ことを知りました。
タルムードは、長い離散の歴史をおくっているユダヤ民族をを結びつけるユダヤ人たる根源でもあり、生活規範であり、英知の源泉でもあるそうですね。

その「タルムード」からラビ・マービン・トケイヤー氏が引用したか抜き出したかの心鼓舞するあるいは他人と接せる自己の心構えなる処世訓、
の幾つかを目にしました。

又、「タルムード」を非難する解釈も目にしその非難を非難する解釈も目にしたが、世界の金融システムを破壊するのが目的であるかのような
昨今の金融資産運用。そして今までのイスラム圏に対するイスラエルの種々の行動と今回のこのような行為を思うと。

「異邦人の財産は砂漠の砂の様である。初めにそれを得る者(初めに関係した者)が誰でもそれを得る事が出来る」(Baba Bathra 54b)
「ユダヤ人を攻撃する異邦人は死に値する。ユダヤ人を攻撃する事は神の前で聖所を襲撃する事である」(Sanhedrin 58b)
「タルムードを信じない民は、人間以下の階級である。人間ではなく、獣だ。」(ケリースース,6b, p. 78)
「ユダヤ人は人間である。しかし、世の諸国民は獣に過ぎない。(ババ・メシア, 114-6)」
「もし異邦人がユダヤ人の物を略奪するなら、ユダヤ人はそれを取り返さなければならない。しかしもしユダヤ人が異邦人を殺したなら、ユダヤ人は罪を問わない」
とかの異邦人((ユダヤのひとはゴイとかゴイム(複数)表現するそうな))による「タルムード」非難も真実味を帯びてきます。

 yamadataro様、レイチェルさんの人間の盾は知っていても、(レイチェルさんが身を持って阻止しようとした行為)今だに続くパレスチナ人の追い出しと住居・農園の解体と入植地の拡大は知らないのですね。

 現代のゲットーである世界一の人口密集地ガザに「送り込まれる」パレスチナ人、適時人口調整が行われるガザ「掃討作戦」、それらを知る私には入植者を含むイスラエル人とパレスチナ人との「一般」人民の犠牲を同列に論じる貴方の多分自称するであろう”中立で公平な”感覚が理解できません、「非人間性」のこの「一方的に起きた」戦争?、善悪を超えることなどありえない圧倒的に「悪であり」「犠牲者が偏った」殺戮の数々、「普通の常識を拒否し」国連勧告を次々無視する一方の「国家」、「情緒心を持つ」人間なら許せない蛮行でしょう。

 一方にとって「得るものがある戦争」だから継続されているのです、そもそもこれは「戦争」なのだろうか?
 小泉政権時代、民主党の小沢一郎氏が国会で質問をしている「パレスチナ人の行為はテロなのか?民族解放闘争ではないのか?」と小泉はまともに答えなかった、私も一方的なイスラエルによる侵略と被侵略者たるパレスチナ人のレジスタンスだと思っているが、日本最高級の政治家小沢一郎氏「ですら」こういった感覚を持っていることを貴方に知らせたい。

 私も小沢氏も時々パリ様の仰る「しかも「自爆テロ」しか手段の無い人々の『絶望感』は、理解出来る気がします。」の感覚を理解するのです。

 貴方のような感覚で本来人道主義に起居する死刑制度廃止論を同列に論じることはグロテスクだと思う。

 善意の第三者を装い中立を装って傍観する人間こそ、もっとも悪質な犯罪行為支持者であり非人道的人間であると私は思っている。

蝦夷っ子様

何もあなたに弁明するものではありませんが、定期的に、下記団体に寄付しています。
1.日本ユニセフ協会
2.国連UNHCR協会
3.国境なき医師団日本
批判は甘んじて受けますが、生き方を変える気はありません。

此の板の参加者各位様

引き続く遣り取りの中で、私の復帰が期待されているのかな?と勝手に解釈して(笑)(ご期待がなければ、この稿は無視して下さい)・・、

固い信念と固い判断とが対立する場合、殆どのケースは合意には至らないと思っている。
無理やり遣り取りを進めると、繰り返しが行われるだけに止まらず言葉が強く激しくなるとも。
過去にも同様の対立があり合意に至らないままに、歴史が造られてきた。

・・なので、私は此の板から退場致します、悪しからずご了承ください。

 yamadataro様、私のは「独り言」ですので気にしないでください、人様の生き方を変えるほどの傲慢さは私も持ち合わせていません。
 因みに3.国境なき医師団日本
は私と同じですね、私も後数団体に寄付しています。

  (日本人を止めた)無国籍人様、私に関しては復帰期待はしてません、所詮独り言ですので気にしないでください。

 約40年前に大学生活を送っていました、ベトナム反戦から安保・沖縄へ、そしてテレアビブ空港事件からパレスチナ問題に眼を見開かせられました、私が唯一BUND関西派を評価する点です。

 後世の歴史家が「ナチスのユダヤ人弾圧など可愛いものだった」と歴史を評価し、ホロコーストと言う言葉の意味が「ユダヤによるパレスチナ人に対する民族浄化」を意味するように成り、共に人類歴史上最悪の犯罪行為であったと断罪されることを心から期待しています。

 

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Profile

大野和興(おおの・かずおき)

-----<経歴>-----

1940年愛媛県生まれ。
農業ジャーナリスト。
四国山地の真只中の村で育ち、農業記者として約40年を日本とアジアの村を歩く。
「日刊ベリタ」現編集長、「脱WTO草の根キャンペーン実行委員会」事務局長、「アジア農民交流センター」世話人、「国際有機農業映画祭」実行委員会代表。

BookMarks

-----<著書>-----


『食大乱の時代』
2008年7月、七つ森書館


『百姓が時代を創る』
2008年2月、七つ森書館(増補版)、共著

『日本の農業を考える』
2004年4月、岩波書店

『百姓は越境する』
1991年8月、社会評論社

→ブック・こもんず←



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