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トロント・ダイアリー(4) ── G20場所取り合戦と「記者会見クラブ開放以前の問題」 »

トロント・ダイアリー(3) ── G20の各国記者のわけのわからない迫力

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↑ Wカップ戦を観戦するサミット・メディア・センターの記者たち

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↑ G20晩さん会に出席するオバマ夫妻を見守る(26日)

 27日になって、急激にインターナショナル・メディア・センターの記者たちの数が増えた。きのうまで僕らが座っていた席は、朝10時過ぎに行ってみるとインドネシア人の記者団が「占拠」していた。僕らがささやかに机に貼り付けておいた自社の名刺はきれいに剝されて、インドネシア国旗が机の上にはためいていた。それに中国の記者たちの数がやたらと目立って増えていて、カフェテリアのコーナーの丸テーブルに集団で座り込んで何やら談笑している。わけがわからないけれど何だか迫力があるのだ。彼らの特徴は男性も女性もスーツを着ている割合が非常に高いことだ。黒・濃紺・グレーのスーツにネクタイ。ラフな格好でいかにもジャーナリストといった感じが多いヨーロッパの記者たちとは対照的に、彼らは「お役人」のように見える。後、彼らは集団で行動することが多い。よく言えばみんな仲良しで、悪く言えば、いつも誰かとつるんでいるような動き方だ。

 集団で場所取りをするG20の彼らをわき目に、多くのヨーロッパ人記者たちは平気で大型スクリーンの前でビールを飲みながらWカップのサッカー(イングランド対ドイツ)を観戦していた。多くはドイツ人の記者で、何人かは朝から無料で配られているビールをがぶがぶ飲んでいるのである。サミットどころではないという感じだった。これが紛れもないインターナショナル・プレス・センターの6月27日の現実なのだからそう書くしかないのだ。ドイツが4点目をゴールした時には、メディア・センターのあちこちで歓声と拍手が巻き起こった。

 きのうの暴発状況は、夜になってトロント大学周辺に集まっていたプロテスターたちが根こそぎ警察によって一斉逮捕され、逮捕者の数は550人を超えた(27日正午現在)。カナダの警察警備史上、1日の最多逮捕者数を記録してしまったそうだ。外は気持ちの良いお天気で、タクシーの運転手は「トロントニアン(=トロント市民)の多くは郊外に遊びに行っているよ」と言っていた。僕らは今は空調の効きすぎたセンターの一角にいる。カナダの地元紙The Globe and Mailの机の一番端の2席をやっと譲ってもらった。

 貧困問題に取り組むNGO団体Oxfamのアドボカシー・マネージャーの山田太雲さんによると、今回のG20は「貧困問題解決のための重要な機会を逃した」成果の乏しい会合で、さらに気候変動対策も石炭・石油といった化石燃料補助金に関する以前の合意を後退させるなど、不満だらけの結果に終わったとの総括だ。11月に次のG20の開催が予定されている韓国政府がこのトロントの方式を見習わなければいいのだが、と山田さんは話していた。

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いつも更新を心待ちにしている者です。とあるブログでこちらの記事がそのまま記事にされているのを見つけたのですが、金平さんはこちらのブログの編集者さんとお知り合いなのですか?こちらのブログも鋭い目線で素晴らしい記事を書かれているので時々見ているのですが。

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金平茂紀(かねひら・しげのり)

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1953年北海道旭川市生まれ。1977年に在京の民間放送局に入社、以降、一貫して報道局で、報道記者、ディレクター、プロデューサーをつとめる。「ニュースコープ」副編集長歴任後、1991年から1994年まで在モスクワ特派員。ソ連の崩壊を取材。帰国後、同局で筑紫哲也氏がアンカーマンをつとめるニュース番組のデスクを8年間つとめる。2002年5月より在ワシントン特派員となり2005年6月帰国。報道局長を歴任後、2008年7月よりニューヨークへ。

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