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オバマ大統領当選から1年後の現実を直視する(2)── 戦争国家 »

オバマ大統領当選から1年後の現実を直視する(1)

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NYタイムズの一面を飾った松井選手(筆者撮影)

 あの1年前の大統領選挙投票日の熱狂からちょうど1年目にあたる今年の11月4日に、州知事選や市長選挙などを含むミニ・チューズデーを迎えた。結果は、オバマの与党の民主党にとってはかなり厳しいものとなった。これまで民主党の牙城だったニュージャージー州の知事選で(この12年間は民主党知事が続いていた)、民主党現職のコーザイン知事が敗退して、共和党の新人クリスティーが知事の座を獲得した。またバージニア州でも共和党のマクダネル候補が知事の座を射止めた。両方の州とも、オバマ大統領が民主党候補の応援に訪れていた。これに対して共和党の両候補は経済の停滞に的を絞った形で選挙戦を戦った。ニュージャージーでは、検事出身のクリスティーが、州政府の汚職・腐敗をついたことも奏功した。失業率が増え続け、経済の急速な回復が望めない中で、1年前になだれを打ってオバマ民主党支持に動いた無党派層が、今度は共和党にかなり戻ったという見方が一般的だ。

 またNY市長選挙は、三選をめざした現職のブルームバーグ市長が、民主党のトンプソン候補を退けたが、事前の予測がはずれ、ブルームバーグの圧勝とはならず、トンプソンが善戦したことがむしろニュースになっている。何しろ、ブルームバーグが選挙戦に投じた資金は9千万ドル(=81億4千万円)という超金権選挙だったわりには、得票数の比率は51%対46%というのだから。

 これで来年の中間選挙に向けて、共和党は勢いづき、民主党は戦術の修正を迫られるという社説がアメリカの新聞には載っているが、本当にそうだろうか。

 オバマの政権運営は確かに困難な道のりを歩んでいる。国内政策で最大の力点を置いている医療保険制度改革は、何とか「国民皆保険」に近づく形での上院修正案の提出にまでこぎつけた。もちろん当初の国家運営の保険制度導入と比べるとかなり後退しているが、それでも現状に比べると、改善の方向に踏み出したことは間違いないだろう。外交政策の焦点は、アフガニスタン戦略だ。マクリスタル現地司令官の要請通り、大幅な増派がなされるのかどうか。そもそもアフガン戦争とは何なのか。世論はアフガン戦争への増派に懐疑的だ。

 と、ここまで書いている時に、ヤンキースの優勝と松井のMVP獲得のニュースが入ってきた! やったね! 松井はすごい。

 オバマ1年目の現実は、今週、来週、そしてオバマのノーベル平和賞受賞までの期間にわたって、集中的に記していくことにしよう。

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ご理解・ご協力のほどよろしくお願いいたします。

金平様
 何時も、アメリカの現実見えてくるレポート有難う御座います。

 オバマ大統領は、チェンジと言い、やり直そうと言いました。
 確かに、大統領はその方向へと突き進んでいるように見えますが、アメリカの人々は如何なのでしょうか、この選挙の結果を見ると、おっしゃるとおり、後戻りしつつあるような印象も受けます。

 その根底には何があるのか、経済停滞はあるのでしょうが、それにアメリカは如何対応しようとしているのか、続きが楽しみです。

蝦夷リスです!

何事も結果が出るまで時間がかかるものです。 だから物理、科学者の研究者を思うと長生きさせてあげたいといつも思います。 ちょっと道をはずしました。
オバマと鳩山政権、似ていますね
とにかく一歩一歩足元固めて欲しいです。
イチロウも凄いけどゴジラもやってくれるね 嬉しい^^

Wシリーズを TV で見る限り、NY もかなり寒くなっているみたいですが、金平さんもヤンキーズ優勝の興奮で、ひとときの熱気を共有しているのでしょうか!それにしても松井、お見事でした!!
日本では、日本シリーズ終盤戦で誰が何を勘違いしたのか、ブッシュを始球式に招いていました。我が家では TV 画面のブッシュに向けて、本当は靴を投げたかったのですが、液晶画面をダメにしちゃうので、遠慮がちにルームシューズを投げてみたりしました。

さて、ものすごく末端レベルでのアメリカ・ナウ報告です。

私の娘の大学のキャンパスは、オバマが勝利演説をしたシカゴの公園敷地内に位置しているので、あの日、園内フリーパスを持っていた娘は、あの演説の観衆の中に居り、私も娘の携帯電話から聞こえるオバマの声と歓声を受話器越しにライブで聴いていました。娘の友達が次々電話口に出て「一緒に今日のアメリカを祝ってくれ!」と大興奮で叫んでいたあの日が昨日の様です。

確かにアメリカの不況は、今現在かなり厳しいと聞いています。
娘情報では、今まで問題なく組めた学費ローンが次々とストップされたり、ファイナンシャル・エイドも難関、比例して親が職を失ったり、その所為で親が離婚するケースもどっと増え、今期休学・中退を余儀なくさせられた生徒が半端ない数で増えたとの事。バイトをするにもコンビニはおろか皿洗いすら職は無く、中には仕方なくシカゴからウィスコンシンまで足を伸ばし、店の万引き防止係(命がけらしい)をしている友達もいて、「この不況は半端じゃないよ」と、経済のケの字も知らない娘ですら身近に焦燥の恐怖を感じると言います。つい今までオバマに伴走するが如く反戦運動をしていた学生達も、卒業後の就職を考えるとそれどころじゃないという人が目立ちだし、“いちご白書”さながらの虚無感が蔓延しているとも。

「チェンジ」への意気込みと今現在の生活苦が交錯したカオスの中で、精神的にも不安定となり、アメリカお得意のカウンセリングばかりが賑わっており、オートマティカリーに鬱病と診断される生徒続出との情報に、これが「チェンジ」の前の一過性の暗雲であってほしいと祈るばかりです。

オバマ大統領の行く道は、鳩山政権を暗示する想像材料にもなっているので、私もハラハラしながら見守っています。

「沖縄基地問題とオバマ政権」

国際政治評論家の田中宇氏が自身のブログで「沖縄から覚醒する日本」という記事を掲載している。ここにはオバマ大統領の外交顧問である国際戦略家のブレジンスキーの驚くべきオバマ外交戦略が述べられている。

特に沖縄基地問題に関しては、マスコミで報じられていることとは全く逆のことが述べられている。
例えば、先日「普天間の代替先が決まらない限り、海兵隊のグアム移転もやらない」と日本政府を威嚇したゲーツ(オバマ政権)の真意は、日本を恫喝することで沖縄基地反対や反米運動を起させ、日本政府や国民の自立性を覚醒させることが目的だと言う。

そして実は鳩山も小沢もそれを承知で「普天間基地の国外か県外への移設」にこだわっているという説である。この説の背景には、数年後には中国と軍事同盟を結ぼうとしているオバマ大統領ら多極主義者や東アジア共同体構想を進めようとする鳩山・小沢政権の戦略があるとしている。

ところで米国はブッシュ政権後期から中国との戦略対話や軍首脳との交流を促進してきた。その背景にはユダヤ金融資本が宿主を米国から中国に移す準備だとも言われている。しかし最大の問題は中国が民主国家でない点である。そこで米国はあらゆる手段を講じて中国の民主化を進めようとしているようだ。


最近ネットで中国共産党の最高幹部OBが中国を民主化すべきと発言したことが報じられていた。中国が今回の日本の政権交代にショックを受けた(長期政権の限界)ことはよく知られている。どうやら中国も近い将来、中国共産党を2つに分けて、次の主席候補と言われる習近平、李克強による2大政党制になるのかもしれない。

とにかく沖縄問題は近視眼的な見方では本質を見失う恐れがある。マスコミももっと大局的観点から報道してもらいたいものだ。

7年ぶりの日米野球の優勝の意味

私の属する産業界では、1985年以来、約10年毎にイノベーションが引き起こされ、「IT戦略会議」においても政治ファクターも含めて2005年が次なる大変革の年として想定していた。
ヤンキースの優勝も巨人の優勝も丁度7年ぶり、ということを想起してみると、どうやら9.11のテロ以来、大きく傷ついた日米の産業が今ようやく、勢いを取り戻したことと、無縁ではないと、ほぼ確信しつつある。勿論9.11テロが産業界へのいかなるダメッジをもたらしたかのリアリティを知る由もない部外者にはそんなことは到底感知せざることであろうが。

少なくとも本来のスケジュールがひとつは9.11でもうひとつは、その後の対応策における自公政権とブッシュ政権の度重なる失政によって、5年は遅れた、といずれ歴史が証明するであろう。そして、産業が勢いを本格的に取り戻し始めるのは、来年の2010年であろう。少なくとも、この意味で、来年は少しは明るい兆しが見えるはずである。

「政権交代」の意味を実感できるのは、この意味でも来年になる。

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Profile

金平茂紀(かねひら・しげのり)

-----<経歴>-----

1953年北海道旭川市生まれ。1977年に在京の民間放送局に入社、以降、一貫して報道局で、報道記者、ディレクター、プロデューサーをつとめる。「ニュースコープ」副編集長歴任後、1991年から1994年まで在モスクワ特派員。ソ連の崩壊を取材。帰国後、同局で筑紫哲也氏がアンカーマンをつとめるニュース番組のデスクを8年間つとめる。2002年5月より在ワシントン特派員となり2005年6月帰国。報道局長を歴任後、2008年7月よりニューヨークへ。

BookMarks

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2009年6月、青林工藝舎


『米原万里を語る』
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慶應義塾大学出版会、部分執筆


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2004年7月、青弓社、部分執筆


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2002年11月、スイッチパブリッシング

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