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AIGボーナス問題で世論に怒りの火がついた »

あきれて、ものも言えない。破綻AIGが巨額ボーナス支給。

THE JOURNALは随分と留守にしていた。一か月以上何も書かなかった。この間、アメリカでも日本でも相当にひどいことが起きていたが、何も書く気がしなかった。正確に言えば、書くことが何だか空しくなってしまったのだ。ひとつは、このTHE JOURNALも含めてだが、日本のメディアやジャーナリズムの水準がひどく劣化しているのを目の当たりにして、辟易したということがある。中川「もうろう」会見をめぐる絶望的な経緯は、僕らの国の政治、そしてそれ以上にメディアのあられもない姿を世界に露呈した出来事だ。また、これが東京地検特捜部かと見紛うばかりの、検察の歴史に●●を残すような●●●●●の●●をみるにつけ、それに異議を唱えようともしない日本のメディアのありように絶望的な思いを抱きながらも、●●●●の遺志を継ぐ●●や●●のことを考えながら●●●●●●●●●●●。大昔、僕も地検まわりの記者をしていたことがあった。安原美穂、伊藤栄樹や吉永佑介、堀田力、北島敬介といった人々が検察庁にいた時代である。秋霜烈日という言葉がまだ生きていた時代だ。「検察なんてつねに体制、権力の犬だったじゃねえか」と凄むような人たちがいることも僕は知っている。だが、「権力の犬」の方が、「犬の権力」よりはまだマシかもしれない。日本全体が犬のような存在になって、その権力そのものと一体化した司直がお犬様のために動く。それが妄想であれば、どれだけいいことだろうか。

アメリカもひどいことになっている。きのう、きょうのニューヨークタイムズやワシントンポストをみて、あきれて、ものも言えないような気分になった。破綻した大手保険会社AIG(アメリカン・インターナショナル・グループ)の幹部・社員に13日、総額1億6500万ドルを超えるボーナスが支給された。さらには契約上、今年中に2億3000万ドルが追加で支払われるという。1700億ドルの公金が救済資金として注入され政府管理下で再建されるはずのAIGが、このざまなのだ。とりわけ、巨額のデリバティブ商品を扱い、金融破綻の端緒となったAIGのFINANCIAL PRODUCTSという部署の幹部らにも960万ドルのボーナスが支給される(半分はすでに支給済み)という。日本には「盗人に追い銭」という諺がある。これは著しく社会正義に反する行為ではないのか。

「経済ニュース」を24時間体制で報じていた(とされる)アメリカのニュース・チャンネルCNBCが攻撃の矢面に立たされている。NY証券取引所の「現場」から記者たちが株価の推移を秒刻みで刻々と報じていたあのCNBCが、無謀な投資の先導役・チアリーダー役を果たしていたとして、今頃になって批判されているのだ。先週は、コメディ・セントラルの「The Daily Show」のジョン・スチュアートが、CNBCの「Mad Money」のホスト役のジム・クレイマーを「直接対決」でやっつけて、やんやの喝采を受けていた。アメリカのメディアもここまで堕ちている。実体経済と乖離した経済ショーを演じ続けてきたとの言われ方をしているCNBCの行状を糾弾できる資格が一体どのアメリカの主要メディアにあるだろうか。

アメリカでも、日本でも、中国でも、ロシアでも、ヨーロッパ諸国でも、健全な批判精神の土壌がメディアからなくなれば、司直と同様にメディアも、「権力の犬」どころか「犬の権力」に堕す。(注:●●は表現の手法として用いた。)

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» すごいね、アメリカは。 送信元 過去と未来の間
 政府が経営支援を行ったAIGの幹部社員に多額のボーナスが支払われた。オバマ大統領も怒っているようだが、しかしアメリカや日本の経済学者が信奉している新自由... [詳しくはこちら]

コメント (7)

へえ、こういう伏字で何かいわくありげに匂わすといった「表現の手法」を、金平さんが肯定して、しかも自ら実践するとは意外でした。

さてこの表現手法、なんのために使ったのか。

「説得力ある証拠や事実を提示して、自分の意見を述べることはできないし、反論されそうだけど、なんとなく雰囲気で批判対象を悪く見せたい。そうだ、肝心なところを伏字にしていれば実際の批判材料はなくても、みんなが想像で補ってくれるだろうから、責任を負わずに雰囲気づくりして世論を誘導できるぜ!!」

てなことを考えて今回お使いになったんですかね。
かつて阪神大震災・オウムの報道で批判を浴びたXXXXXXが自身がXXXであるXXXX上で「XXバッシング」と称してXXXXXXというXXXXな文章を書いたときのように・・・
真似してみました。

おっと、これを最後に書いておけば一安心だ。

「それが妄想であれば、どれだけいいことだろうか。」

一笑一笑

金…某のコラム、永久保存版級のコラムですな。
現在のメディアの自意識がどのあたりにあるかがとてもよくわかる文章です。
これからジャーナリズムをめざそうという学生のみなさんには、田中良紹さんの文章と並べて読むことをお勧めしたい。

「このざまだ」「あきれてものもいえない」とは、「このざまだ」「あきれてものもいえない」という日本のメディアの現在を知るうえで一級の資料として貴重です。

プロとしての視点はどこにもないが、つまり、どこをえぐれば状況の本質が見えてくるかのヒントも皆無だが、自己保全的定型文の実例を学ぶ上では大いに参考になる。

いわゆる情報通のメディア犬のピンナップとして……誰も要らないか。

金平さんの思いに共感する部分は多いですね。
私は金平氏がモスクワ支局長(?)時代からのファンです。
権力におもねない一貫したスタンスには清々しささえ感じます。
同業者からの妬みや非難も多々あると思いますが、がんばってください!

AIGのボーナスのことに関してはさもありなんとニュースを聞いて思いました。
アメリカとはそういう国、金融バブルで商売していた企業の体質とはそんなものだろう、と思うんです。
自分たちの立場だとか倫理観とか、そういうことを常識的に考えられるような人たちならば、金融バブルなど起こさない。
15日のフォーラム神保町の討論会の内容はご覧になったのでしょうか、あれも失望させられるものですか?
私は良かったと思いましたが。

金平さんの事は全然知りませんが

>あきれて、ものも言えない
>何も書く気がしなかった。正確に言えば、書くことが何だか空しくなってしまったのだ。ひとつは、このTHE JOURNALも含めてだが、日本のメディアやジャーナリズムの水準がひどく劣化しているのを目の当たりにして、辟易したということがある

だったら永遠に書かないでくださいますかあなたの駄文は読みたくない

その上書いたら伏せ文字ですか何が反権力ですか自分を護っているだけでしょう

醜すぎますよ人を安全なとことから非難して何がジャーナリストですか

あきれればあきれるほど嫌になれば嫌になるほど書かずにおれないのがジャーナリストではないのではないかと思いますが

あなたは失格ですよ永遠に書かずにいてください

不毛なネット論壇地帯のコメントに失望しました。金平さん、馬鹿を相手にすると馬鹿になりますよ。お気をつけて。

やれやれ。「●●は表現の手法として用いた」と注記までされてるのに、理解されないのですね。無粋なのか、読解力がないのか

金平さん、健筆を期待しております。

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Profile

金平茂紀(かねひら・しげのり)

-----<経歴>-----

1953年北海道旭川市生まれ。1977年に在京の民間放送局に入社、以降、一貫して報道局で、報道記者、ディレクター、プロデューサーをつとめる。「ニュースコープ」副編集長歴任後、1991年から1994年まで在モスクワ特派員。ソ連の崩壊を取材。帰国後、同局で筑紫哲也氏がアンカーマンをつとめるニュース番組のデスクを8年間つとめる。2002年5月より在ワシントン特派員となり2005年6月帰国。報道局長を歴任後、2008年7月よりニューヨークへ。

BookMarks

-----<著書>-----

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『報道局長業務外日誌』
2009年6月、青林工藝舎


『米原万里を語る』
2009年5月、かもがわ出版、共著


『テレビニュースは終わらない』
2007年7月、集英社

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『ホワイトハウスから徒歩5分』
2007年6月、リトル・モア


慶應義塾大学出版会、部分執筆


『ジャーナリズムの条件4』
2005年5月、岩波書店、部分執筆


『従軍のポリティクス』
2004年7月、青弓社、部分執筆


『二十三時的』
2002年11月、スイッチパブリッシング

『電視的』
1997年12月、太田出版

『ロシアより愛をこめて』
1995年3月、筑摩書房

『世紀末モスクワを行く』
1994年12月、パルコ出版

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