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記者から靴を投げつけられたブッシューーCHANGING AMERICA(2)

 史上最低の大統領と評されているブッシュ(レイムダック)大統領が、イラクのテレビ記者から靴を投げつけられた。何を勘違いしているのか、任期切れ間近なブッシュ大統領は、今日(NY時間の14日、日曜日)、イラクを電撃訪問した。マリキ首相との共同記者会見(アメリカ・イラク間の安全保障協定に署名したという内容)の終り頃になって、記者席にいたイラク国営テレビのムンタダール・アル・ザイディ記者(カイロに本拠を置くテレビ局アル・バグダディアの記者)がいきなり靴をブッシュ大統領めがけて2回投げつけた。「これがお別れの挨拶だ、犬野郎!("This is a goodbye kiss, you dog,")」」「夫を失った女性、親を失った子どもたちからの贈り物だ」と叫びながら靴を投げつけたのだという。ブッシュ大統領には靴は命中しなかった。ブッシュ大統領は「(投げられた)靴のサイズは10インチだったな」などとジョークを飛ばしながら会見を続行したのだという。アメリカの各種の政治ブログは、すぐにこの映像を立ち上げた。(http://www.huffingtonpost.com/2008/12/14/bush-visits-iraq-for-fina_n_150832.html

 アル・ザイディ記者はその場でシークレット・ザービスに取り押さえられてボコボコにされたという。彼の行為を「勇気ある」と称えた記者2人もすぐにその場で拘束されたという。CNNをみていたが、このシーンを何かトンチンカンに控えめに取り上げているようにみえた。靴を投げつけるのはイスラム国家では最悪の侮辱行為であることを、靴で民衆に踏みつけられているフセイン像の映像を見せながら解説していたが、もっと見当外れなのは、シークレット・サービスの配置が悪かったと本気で怒っている警護の専門家に話を聞いていたことだ。なぜ、これほどの憎しみをアメリカ大統領がイラクのジャーナリストたちからさえも受けているのかに向き合おうとしない。これは警備上の不備の問題なのではない。セキュリティ・チェックも全部終えた段階でも、心のなかまではチェックはできないのだから。

 折から14日づけのNYタイムズでは、ブッシュ政権によるイラク復興なるものが、付け焼刃のずさんな計画によって1000億ドルもの無駄を生じ失敗に帰しているとの政府報告書を入手して、特ダネとして報じられたばかりだ。一体何人のイラク人がこのたびの戦争で死んだのかさえ明らかではない。アメリカが、この誤った戦争に決着をつけるには、実はこの戦争を起こした張本人を弾劾するしかないのだが、そんなことはオバマでもやらないだろう。ただ、少なくともオバマは、イラク戦争が間違った戦争だったと明言して、イラクからの撤退を表明している。それに比べて、日本政府はどうなのだ、と。「間違っていた」イラク戦争で、自衛隊をwar zone に派遣した責任をどうするのだろうか。日本政府として「イラク戦争は間違った戦争でした」と表明する気が果たしてあるのか。おそらく日本は、アメリカを含めて世界中の国が「間違った戦争だった」と表明しても、一番最後まで態度を保留するような国だろうなあ。

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コメント (2)

金平さん、私は貴方のできるだけ冷静に客観的に物事をレポートしようとなさっている姿勢には常々感服しております。が、ブッシュ政権が起こしたイラクやアフガニスタンへの進駐、もっと言えば、9.11の真相と深層について、アメリカの国民が、どう思っているのかはマスメディアからはからきし伝わってきません。貴方のネットレポートやCNNでしか知りようがありません。このへんはなんとかならないのですか?

「次回の会見はプールでやれば」
そうでなければ、靴を脱がす事はできない。この事を見ていてアメリカ人はどう考えているのだろうか?(オバマも含めて)
 「ロジャー&ミー」
このフィルムから約20年、アメリカは表面的な数字合わせでなんとか遣ってきたのだろう。でも、この遣り方が良くなかったと言う事が、流石に判ったのだろうと思うのだが、議会・経営陣・国民それぞれが、本当に危機感があるのかと言えば?来年に入り、この事がどこへ飛んでいくか?その時、オバマチームは何でもアリアリ路線へと流れて行くのだろうけど…。

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Profile

金平茂紀(かねひら・しげのり)

-----<経歴>-----

1953年北海道旭川市生まれ。1977年に在京の民間放送局に入社、以降、一貫して報道局で、報道記者、ディレクター、プロデューサーをつとめる。「ニュースコープ」副編集長歴任後、1991年から1994年まで在モスクワ特派員。ソ連の崩壊を取材。帰国後、同局で筑紫哲也氏がアンカーマンをつとめるニュース番組のデスクを8年間つとめる。2002年5月より在ワシントン特派員となり2005年6月帰国。報道局長を歴任後、2008年7月よりニューヨークへ。

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2004年7月、青弓社、部分執筆


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