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改めて、リベラルとは何か?──野田総理が投げ捨てたもの

(※本記事は11月26日に配信された「高野孟のTHE JOURNAL」の一部を掲載したものです)

takanoron.png 野田佳彦首相は、かねて「民主党の『民主リベラル』という思想には違和感がある」と言ってきた。私に言わせれば、リベラルは民主党のアイデンティティそのものであり、その党に野田がいて、しかも、あろうことか代表=首相になってしまったこと自体に違和感がある。この総選挙が訳の分からないものとなった根源は、そこにあったのである。

 11月15日付のMNS産経ニュースはこう書いている。

▼民主党よりも「保守政治家」をアイデンティティとする首相と、党の組織防衛を優先する輿石氏が折り合えないのは当然だった。

▼かねて「民主党の『民主リベラル』という思想には違和感がある」と漏らしてきた首相は、たとえ下野しても民主、自民、公明3党の枠組みで政治を進めていけると信じている。赤字国債発行を27年まで自動的に認める特例公債法案の修正に関する3党合意、選挙制度改革の見直しの言質を取ったのはそのためだ。

●トロイの木馬?

 問題は錯綜的だが、まず第1に、野田は「保守政治家」であって、民主党に入ること自体が間違っていた。93年総選挙で細川=日本新党から初当選したのも、96年総選挙で新進党から出て落選したのも、00年総選挙で民主党から当選したのも、恐らく、本当は自民党で出たかったのに選挙区事情のために思うに任せず他党から出ただけのことで、日本新党なり新進党なり民主党に積極的な思い入れがあってそうした訳ではなかったのだろう。

 第2に、「かねて民主党の民主リベラル思想には違和感がある」というが、"かねて"とはいつからのことなのか。最初からであれば、上述のように、入ること自体が間違っていたし、入ってからそう思ったのであれば、少なくとも代表選に立った時に「反リベラル」を表明して党員の審判を仰ぐべきだった。それを隠して代表になりすまし、内部からリベラル思想を突き崩して民主党を「自民党野田派」に変質させることが彼の使命だったとすれば、まるで保守側から送り込まれた「トロイの木馬」だったということになる。

 第3に、野田が何をもって「民主リベラル思想」と言っているのかは分からないが、想像するに、鳩山政権が追求したような「対米自主外交」に基づく普天間海兵隊基地の"県外"移転であり、菅政権が打ち出した「脱原発」エネルギー革命路線であり、あるいは小沢一郎元代表が主張した「消費増税反対」であったろう。実際、彼がやったことはと言えば、自民党政権時代と変わらぬ対米追随路線に急いで回帰して、普天間・岩国へのオスプレイ配備を強行し、「脱・脱原発」へと舵を切り、TPP交渉参加を推進して、ワシントンや経団連のたぬき親父に尻尾を振ってみせることでしかなかった。また消費税の10%への増税は元々は自民党の選挙公約であり、それを菅内閣の財務大臣だった野田と財務官僚が菅直人首相を罠にかけて口にさせ、自分の政権になって自民党の協力を得て実現した。

 その過程で、09年総選挙の中心スローガン「国民の生活が第一」に忠実たらんとする消費増税反対派を中心に衆議院で88人、参議院でも18人、計100人を超える議員が離党を余儀なくされ、挙句の果てには、創業オーナーに等しい鳩山由紀夫元首相までもが野田路線に忠誠を誓う宣誓書に署名することを強要されて、政界からいびり出されてしまった。これをもって野田の破壊工作は成功し、96年旧民主党結成以来16年の民主党の歴史は、ここでひとまず幕を閉じたのである。

●次の次へ

 これで総選挙となって、民主党に関して言えば、最大限で100、普通で80、酷ければ50議席にまで落ちるかという大惨敗となるのは間違いないとして、前回の大勝から見れば3分の1から6分の1となるその勢力の中で、野田路線に忠実な保守派と民主党再生に繋がるリベラル派とが、どの程度のバランスで生き残るかが焦点である・・・

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