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寺島実郎の"脳力"を疑う ── 核兵器も原発もない世界をどうして目指さないのか?

(※本記事は5月28日に配信された「高野孟のTHE JOURNAL」の一部を掲載したものです)

takanoron.png 本誌書評欄のNo.003(11年11月21日)で寺島実郎『世界を知る力/日本創生編』を採り上げた時にも述べたのだが、私は長年にわたり寺島の戦略論的脳力を尊敬し多くを学んできたが、こと原発についてはどうしても相容れない。彼は『世界』6月号の「脳力のレッスン」第122回「戦後日本と原子力/今、重い選択の時」の末尾で「日本の3つの選択肢──非核のための戦略的視座」を挙げ、その中で「電源供給の2割程度を原子力で支えるというのが妥当な水準」という選択肢を勧奨しているが、私は断固反対である。

●3つの選択肢

 寺島が挙げる3つの選択肢とはこうである。

(1)米国の核の傘の外に出て、「脱・原発」を目指す論理的には整合性があるが、日本政府・国民に「米国の抑止力で北朝鮮・中国の脅威に向き合う」という思考から脱却する意思はないと言えるから、この路線が選択される可能性は低い。

(2)米国の核の傘に留まって、「脱・原発」を進める日本人の多くが漠然とこの路線が可能と考えているが、日本側の「御都合主義的願望」にすぎず、日米同盟の変更を望まない米国にとって「好ましくない選択」になろう。本来、「核抑止力」という考え方は冷戦期の産物で、核による反撃と大量殺戮を想定しており、倫理性を「脱・原発」に求める思考とは相容れないはずで、「非核と脱・原発は一体」でなければならないが、この論理的矛盾に日本人は鈍感である。「脱・原発」を目指しながら、日米共同で原発の機械機器を海外に売り込む路線にも正当性はない。核の傘を漫然と肯定し、「非核」に向けての意思も行動もなく、ただ自国民の安全のための「脱・原発」だけでは、国際的信頼は得られない。

(3)核の傘の段階的相対化とそのための原子力の基礎技術の維持・蓄積オバマ大統領の「核なき世界」に呼応して、IAEAなどを舞台に、世界の非核化と原子力平和利用の的確な制御のために、日本として参画・行動することを重視し、そのための基盤として、核保有の誘惑を断ち、平和利用に徹した専門性の高い原子力技術の維持・蓄積を図る路線である。私自身は、賢明な路線はこれではないかと考える......。

 この(3)を選択したことの帰結が「電源供給の2割程度を原発で」ということになるのである。

●戦略的理性の混濁

 論理的に何が正しいかという戦略論的な思考と、それが果たして世論の現状で受け入れられるかという現実政治的な考慮とは、もちろん別の次元の話であるけれども、寺島においてはその両者が混濁している。順番にほぐしていこう・・・


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