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米国に擦り寄ってアジアをないがしろに? ── 野田外交が日本をダメにする

(※本記事は5月21日に配信された「高野孟のTHE JOURNAL」の一部を掲載したものです)

takanoron.png 私は前々から「2012年をアジア外交の大展開の年にして、東アジア共同体への土台を築くべきだ」と言って来た。今年は、台湾の総統選(1月)、ロシアの大統領選(5月)、中国共産党大会(11月)、韓国大統領選(12月)が元々予定されていて、すでに台湾では馬九英総統が再選され、ロシアでは予想通りプーチン大統領が再登場したし、中国では習近平体制への移行が確実視されている。これに、北朝鮮の金正日総書記の死去による金正恩体制のスタートという予定外の出来事が加わった結果、日本海・東シナ海を囲む北東アジアの日本を除く(まだ分からないが...)すべての国のトップが一斉にリフレッシュされることになるわけで、このチャンスを捉えて、21世紀のアジアの繁栄と平和に向かって揃って第一歩を踏み出せるようイニシアティブを発揮することが、日本にとっての戦略的な課題だった。

●米国ベッタリへの逆戻り

 ところが野田佳彦首相のやっていることと言えば、自民党も顔負けの米国ベッタリの姿勢への逆戻りであって、「緊密で対等な日米関係をつくる」「東アジア共同体の構築をめざしアジア外交を強化する」と明記した09年マニフェストへの裏切りである。こんなことを続けていては、アジアからは馬鹿にされ、また米国からも「アジアのリーダーにもなれない国」として軽くあしらわれて、虻蜂取らずの宙ぶらりんに陥って生きる道を見失うことになる。

 こうなる根本原因は、「米中逆転」という21世紀の大潮流への認識欠如である。今年2月に発表された世界銀行と中国国務院発展研究センターの共同研究「2030年の中国」は、今後中国の成長率が年平均6.6%にスローダウンしたとしても(もちろん市場経済への完全移行のための数々の課題を克服したとしてという前提だが)2030年以前に高収入国家となって、経済規模において米国を追い越すだろうと予測し、さらに、それは何も驚くことではなく、16世紀初めから19世紀初めまでの中国は世界最大の経済大国であり、1820年には世界GDPの3分の1を占めていたと指摘している。その後2世紀に及ぶ屈辱と苦闘を経て、今また中国は日本を抜いて世界第2(EUを1つの経済と見なせば第3)の経済大国となり、世界最大の生産国、輸出国となった。中国がやがて米国を追い抜いたとしても、それはむしろ500年という歴史の単位で見れば"常態"に復することを意味するのである。

 日本の内閣府も似たような予測を出していて、「世界経済の潮流」2011年上半期版は、市場レートベースで見たGDPシェアは2009年から2030年までに、米国24.9→17.0に対して中国8.3→23.9(いずれも%)で、2025年頃に米中逆転が起きると推計している。購買力平価(PPP)ベースではもっと変化は激しく、同期間に米国20.5→11.7に対し中国12.5→30.2となる。

 インドは市場レートベースで2.2→4.0、PPPベースで5.1→7.9と拡大するが、日本はそれぞれ8.8→5.8、6.0→3.3と縮小する。

 内閣府の報告は、1820年の世界GDPシェアも図示していて(写真参照)、それによると中国32.9、ヨーロッパ合計26.9、インド16.0、日本3.0、米国1.8である。また1950年のそれは、ヨーロッパ合計29.7、米国27.3、中国4.5、インド4.2、日本3.0である。19世紀後半以降、20世紀にかけて米欧がいかに中国、インドはじめ世界の生き血を吸って肥え太ってきたかが分かる。日本は、バブル経済の頃には世界シェア17%まで到達したことがあるが、それは米国のこの急膨張にそれこそベッタリとくっついて行ったからで、だからこそ野田も米国ベッタリを続ければ何とかなるという幻想を捨てられないのだろう・・・


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