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重慶市トップ解任でどうなる?習近平体制 ── 本質は「社会主義3.0」の方向性をめぐる確執

(※本記事は3月19日に配信された「高野孟のTHE JOURNAL」の一部を掲載したものです)

takanoron.png 中国の国会に当たる全人代が閉幕した翌日の3月15日、北京、天津、上海と並ぶ4大特別市の1つ重慶市のトップである薄煕来=同市党委員会書記が解任され、事実上失脚した。彼は、高級幹部の子女であるがゆえに要職を得ているいわゆる「太子党」の代表格で、そのためマスコミは、同じ太子党のチャンピオンである習近平=次期総書記・国家主席の人事構想にとって大打撃で、今後、胡錦濤=現主席や李克強=副首相・次期首相ら共産主義青年団(共青団)系との間で「党内の権力争いが水面下で激化する可能性もある」(16日付読売)などと解説しているが、事はそう単純ではない。

 まず第1に、太子党というのは、大幹部の子女が親の名声やコネを利用して地位と収入を得ていることに対するやっかみと軽蔑の入り交じった一種のレッテル貼りであって、そういう組織が存在するわけではない。もちろん彼らは、北京・紫禁城の一角にある中南海の幹部住宅に育って幼なじみであったりはするが、だからといって皆が仲がよい訳ではないし、ましてや同じイデオロギーや人生観を共有していることなどありえない。それに比べれば、共青団派は、全国の青年7500万人を擁する巨大組織の中で鍛えられて登り詰めてきた叩き上げ幹部であり、遥かに結束力は強いし、かつての先輩で80年代に果敢に政治改革をめざして失脚した胡耀邦=元総書記を尊敬しその遺志を継ごうとする考え方を共有している。ちなみに、温家宝=首相は共青団系でなく地方の党書記から中央に上がってきた実務家タイプだが、胡耀邦を師と仰いで政治改革を進める意図を公言してはばからず、その点で胡錦濤の信頼が厚
い。

 第2に、太子党には、確かに親を利用して早々に既得権益を確保してのうのうと暮らす者もいて、その点では、胡錦濤時代の10年間を通じて次第に隅に追い詰められてきた江沢民=元主席を中心とする上海閥と利害が共通する部分がある。現に、薄煕来は父親から江沢民との関係を譲り受けてそれをテコの1つとして栄達を図ってきた。それに対して、例えば胡耀邦の長男である胡徳平=政治協商会議常務委員は太子党の1人と呼ばれるが、はっきりとした改革派である。

 第3に、習近平について言えば、父親は習仲勲=副総理であるから確かに太子党には違いないが、文化大革命で父親が吊し上げられて地位を失うと同時に自らも15歳にして寒村に"下放"されて7年間も辛酸を嘗め、そこで共青団を経て共産党に入党して村民の信頼を得て這い上がって支部書記(村長)になった。もちろん、後に彼が中央にポストを得るのは、父親が?小平によって復権を許され、広東省党委第一書記となって後には「経済特区」成功の祖とまで賞賛されるようになったことが大きいけれども、一面で共青団派と同じ地方からの叩き上げという性格を持ち合わせている。しかも、父親の仲勲は87年に胡耀邦が解任された時に政治局員では唯一人、胡を擁護して解任に反対した。胡錦濤が習を後継者に選んだのも、それによるところが大きいという。逆に言えば、習は、共青団派にも太子党にも江沢民派にも許容出来る"偉大なる中間派"であるがゆえに最高権力の座に登り詰めることが出来たということだろう。

●王立軍事件の真相は?

 薄煕来が失脚したきっかけは、彼と一心同体で重慶市の「打黒」すなわち黒社会=暴力団の撲滅とそれと癒着した市幹部の腐敗汚職の摘発を進めてきた王立軍=元公安局長・前副市長が、2月6日に四川省成都市の米総領事館に逃げ込んだという異例の事件である・・・


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