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2012年1月17日

高野孟:《書評》松木洋一編「東日本大震災下の動物たちと人間の記録」(『畜産の研究』12年1月号特集)

(※本記事は1月9日に配信された「高野孟のTHE JOURNAL」の一部を掲載したものです)

 福島第一原発から半径20キロの警戒区域内には、牛が3400頭、豚が3 万1500頭、鶏が63万羽いたとされる。この中で、公式に救済・移動されたのは学術研究用の豚26頭の他には、「相馬馬追」用の馬31頭だけで、それ以外にも、農家の自主的な努力で県外の安全圏に移送されたものもかなりあったが、大部分は放置されて無惨に餓死し、それでも生き残ったものは原子力災害対策本部が5月に下した命令によって「安楽死」させられた。

 松木は、日本獣医生命科学大学名誉教授でNGO農業と動物福祉の研究会の代表世話人でもある。この大震災とりわけフクシマ事故の下で、家畜やペットなど人間の管理下にある動物だけでなく野生動物も人間と同様に甚だしい被害をとりあえず記録することが必要だと考えて、昨年5月に3カ年プロジェクト「東日本大震災下の動物たちと人間の記録」を立ち上げた。その第1次報告が、畜産研究専門誌の新年号に150ページの大特集として掲載された。内容は、震災後に警戒区域に飛び込んで家畜の救済や衛生処理に当たった獣医師をはじめ、動物愛護の市民団体、現地の牧場主、消費者団体、研究者などそれぞれの生々しい現場報告である。

 その1つ1つを紹介する暇はもちろんないが、私には、厩舎に繋がれた牛が50頭か60頭だろうか、餌を求めて柵の間から首を伸ばすだけ伸ばすようにしてすべて餓死しているモノクロ写真だけで十分なほどだった・・・

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2012年1月16日

高野論説:2012年の日本と世界(3)──野田「消費税増税案」の根本的な欠陥

takanoron.png 10日付のflash009で、野田佳彦首相の「消費税を10%にまで増税する」という提案について、それが民主党のマニフェストに背馳しているとかいう議論は愚の骨頂だという趣旨を述べたが、だからと言って野田案がこれでいいという訳ではない。それどころか、彼の発想も提起の仕方も根本的な欠陥を抱えていて、つかみ合いをしてでも議論しなければならないのはむしろそのことである。

●社会保障・税の一体改革とは?

 そもそもこれは、「社会保障と税の一体改革」という話だったはずで、そうだとすれば、まずは、高齢化・少子化が進む中で21世紀を通じてこの国は一体どのようにして「誰もが安心して暮らせる世の中を実現するのか」について政治がイメージ豊かに国民に語りかけることから始めなければならないだろう。その将来構想に向かって、年金はどう立て直すのか、医療費の増大はどう抑えるのか、介護はどう改めるのか等々、主要な制度の改革の方途と工程を明らかにして、それを実現していくには子や孫の世代まで含めて国民が何をどれだけ負担するのかを包み隠さず示して納得を得て、それで初めて、そこへの第一歩としての当面の消費税増税をお願いするという話が出て来なければおかしい。政治の役目はそのような未来への責任であるはずで、それを吹っ飛ばして、いきなり一番手前の増税から話が始まるのは、野田が財務省の目先目先の財政再建オンリーの論理に絡め取られているからである。

 本誌が昔からさんざん書いていることを蒸し返すのは気が進まないが、政治が耳を傾けないのだから仕方がない。もう一度書こう。

 第1に、日本型福祉国家の構想が必要である。榊原英資は「民主党はヨーロッパ型福祉国家を目指すと言ってしまえばいいじゃないか」と言っていて、私も基本的には賛成だが、その場合、同じヨーロッパ型と言っても、国民負担率で見た場合に、スウェーデン(64.8%)、フランス(61.2)並みの「高負担・高福祉」なのか、ドイツ(52.4)、イギリス(48.3)並みの「中負担・中福祉」なのか。また例えば大学の授業料はスウェーデン、フランス、ドイツは無料だがイギリスはそうではないが、そこはどうするのか。どれだけの負担をすれば生まれてから死ぬまでの間にどれだけの公共サービスを受けられるのかをまず明確にしなければならない。そこでの眼目は、すべての制度が簡略で透明性があり誰にでも分かりやすいことである。

 第2に、その国民の負担をどのように税と社会保障費と自己負担とに振り分けるのかの設計が必要である。極端にはオーストラリアのように福祉まで含めて全額税方式というやり方もあって、そうすれば例えば年金の行方不明というようなことは絶対に起きず、ある意味で出合理的だが、既存の制度をすべて取り払ってそこまでやるのがいいのかどうかは判断が難しい。いずれにせよ日本の場合は年金も介護も医療も教育も、全部がバラバラなまま、そのそれぞれがつぎはぎだらけの不法建築物が傾いでいるような有様となっていて、一旦すべてを取り壊して更地の上に統一されたデザインで建て直す必要がある・・・

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2012年1月12日

高野尖報:「今年は消費税で総選挙必至」というのは本当か?

(※本記事は1月10日に配信された「高野孟のTHE JOURNAL」の一部を掲載したものです)

 元旦以来の新聞はもっぱら、今年の政治の最大焦点が消費税増税であり、3月に法案を提出した段階で小沢派が民主党から飛び出すだろうとか、与野党間の調整が難航すれば法案成立と引き替えに解散・総選挙を約束する「話し合い解散」か、それも成らずに法案不成立なら野田の「破れかぶれ解散」か、いずれにせよ消費税を争点とする総選挙になる公算が大きいという観測を流しているが、それは本当か。

●消費税増税がどうして争点なのか

 小沢は元々、消費税10%論者だし、自民党は前回参院選で「消費税率は当面10%」を公約に掲げていた訳だから、野田政権の14年4月に8%、15年10月に10%にという案に反対であるはずがない。従って、消費税増税そのものは(消費税=絶対悪の立場をとる共産党などを別にすると)何ら政策的な争点ではないし、また国民にとっても目下の最大関心事でもない・・・


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2012年1月 9日

2012年の日本と世界(2)── まずはきっぱり、脱原発を

【1】《INSIDER No.607》
2012年の日本と世界(2)
──まずはきっぱり、脱原発を

【2】《BOOKWORM No.009》
松木洋一編「東日本大震災下の動物たちと人間の記録」

【3】《BOSO-LIFE No.010》
房総田舎暮らし徒然の記:(10)馬場健二作の囲炉裏テーブル

【4】《CONFAB No.010》
閑中忙記閑中忙話(2012年01月01日~07日)

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【1】《INSIDER No.607》

takanoron.png 脱原発と言ってもいろいろあって、朝日新聞などのように「30年かけて」という事実上の原発容認論(つまり私が生きている内は原発がなくならないということですね)から、即時全面停止の反原発論まで、振れ幅は余りに大きい。私は昔から(そして3・11フクシマの後ではなおさら)後者の立場で、そこを決断することなしには、東北の復興も日本の再建も本質的には始まらないと思っている。

 正月に、自分がINSIDER誌上で何を書いてきたか振り返って見ようと思い立って、3・11以降の原発に関する論説をアーカイブとしてまとめてみたところ、昨年末までの9カ月弱の間に38件、400字詰め原稿用紙に換算して120枚余り、ポイントを10ptに落として行間もギリギリ13ptにまで詰めてもpdfにして82ページにも達した。一面において、まあこれだけテンションの高い文章をよく書いたものだと我ながら感心するけれども、他面では、私如き一介の書き手がどう頑張ったところで、野田政権の「脱・脱原発」の動きに掠り傷ほどの影響も与えることが出来ない空しさに打ちのめされる。

 しかし、ジャーナリストに出来ることと言えば、時流に抗してでも正論と信じるところを吐き続けるしかないわけで、しつこいようだが、ここでもう一度、その38件の論説から主要なポイントを抽出しつつ、2012年を「脱原発元年」とするための思考を深めていきたい。なお、その38件の論説は次の通りで、近くこれを『「高野孟のTHE JOURNAL」アーカイブ・シリーズ(1)』としてpdfファイルか電子出版の形で有料頒布することを考慮中である・・・


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2012年1月 4日

高野孟:房総田舎暮らし徒然の記(9)家の中心には「火」がないと

(※本記事は1月1日に配信された「高野孟のTHE JOURNAL」の一部を掲載したものです)

 土間があれば火がなければならない。縄文の昔から人は火を真ん中に置いて暮らしてきて、それは単に煮炊きや暖房の利便のためでなく、神の表象である火を中心にして家族が成り立つという精神的な意味があったのだと思うが、この50年か30年ほどの間に日本の家の中に火がなくなって、そのせいで、伝統的な暮らしぶりだけでなく、家族そのものが壊れてしまったのではないか。

 山口昌伴は言う。「住まいの中ではいろんな熱源があるけれど、それがだんだん見えなくなってきている。ただ昔なつかしいから炎をとりもどそう、というのではなく、人間に何かが欠けていくのをとりもどすために、火の復権を考えたらいいのじゃないか」。竈や囲炉裏がなくなったあとでも、一昔前まではどの家にも七輪があって、ガスが来てもガス台のわきに七輪があった。板の間には練炭火鉢もあって、その縁は平らで湯呑みに菓子皿が置けるくらい幅があり、それが空間を設計していた。
真ん中で薬缶に湯が沸いていて、わきに茶櫃があって湯呑み、急須、お茶の缶がセットになっている。「どうしたって人が寄って来ますよね。『コミュニケーション重視の間取りです』なーんて住宅産業のチラシにあるけど、板の間の練炭火鉢のコミュニケーション効果にくらべたら、何をいっているのかわかりません」。火鉢も幾つかあった。おじいちゃんの居場所には信楽の大火鉢があって、町の世話役が相談に来たりしていた。おばあちゃんは長火鉢に寄りついたまま、そこで年をとっていった。子供たちも火鉢で火を学んだ・・・

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2012年1月 3日

2012年の日本と世界(1) ──反転攻勢へ

■高野孟のTHE JOURNAL  Vol.009

《目次》

【1】《INSIDER No.606-1》
   2012年の日本と世界(1)
   ──反転攻勢へ

【2】《INSIDER No.606-2》
   2012年の主な予定
   
【3】《BOSO-LIFE No.009》
   房総田舎暮らし徒然の記:(9)家の中心には「火」がないと

【4】《CONFAB No.009》
   閑中忙話(2011年12月26日~12月31日)


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【1】《INSIDER No.606》

takanoron.png 2011年は最悪の年で、2012年はそこから勢いよく抜け出して反転攻勢に打って出る年にしなければならないのは当然として、問題は、どこへ向かって、どのくらいの深さでそれを構想するのかということだろう。

《日本人本来の精神文明に立ち返る》
誇大妄想と言われるかもしれないが、私の考えでは、3・11後、日本人は、縄文以来1万3000年の日本農耕文明の根本にある自然観を高い次元で取り戻すことから再出発しなければならず、そうすることによって初めて本当の意味の日本の国家・社会・経済の再建に取り組むことが出来るばかりでなく、その姿を晒すことを通じて21世紀世界の文明論的混迷に対して新しい1つのモデルを提示することが出来るに違いない。

この列島はなぜ人が住むに値するのか。単に人が住むというだけでなく、現在の世界ランキングで言えば、62番目の狭小な国土に10番目の多さの人口が住んで、他に類例のない独特の文明とその下での多彩で濃密な文化を築いてきたのだろうか。私が思うにそれは、この列島の自然のアンビヴァレンシー、すなわち自然の恐怖と恩恵の弁証法ゆえである。地表を構成する11のプレートのうち4つがせめぎ合う、世界で一番危険な火山地帯であればこそ噴火や地震や津波は絶え間なく、何十年間か何
百年に一度は破滅的な大災害も起きる。しかし逆に言えば、それは何十年か何百年に一度のことでしかなく、日常普段はその自然が一時の災害を堪え忍んでも余りあるほどの恵みをもたらしてくれる。この列島を覆うのはヒマラヤ山系に由来する温暖多湿のモンスーン気候だが、中国南部や東南アジアとは違ってここでは、それが、亜寒帯から亜熱帯まで含む南北3000キロの長さ(ちなみに1000キロは蝦夷、1000キロは大和、1000キロは琉球で、これが日本歴史の3次元を構成する)、火山による
急峻な山地が作る高低差、列島の両側で暖流と寒流がぶつかることによる海の複雑さなどの地理的要因に、さらに四季のめりはりという時間的要因も重なって、ほとんど無限とも言える風土的多様性を作り出している。自然に恐れおののきながらも、決してそれを抑え込もうなどという大それたことは考えもせず、怒りは怒りとして受け止めつつ、あくまでも自然を敬い親しんで、その言うところを微細なところまで聞き分けてどこまでも寄り添っていくという日本人の生き方が、そこから育ってきた。・・・

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『知らなきゃヤバイ!民主党─新経済戦略の光と影』
2009年11月、日刊工業新聞社

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