Calendar

2011年3月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

Recent Entries

« TPPでは生きられない!座談会 「会場はこんなとこでした」
メイン
《第5回》陸山会事件公判傍聴記 ── 検事は作家!? 前田元検事が大久保氏についた重大なウソ »

《第4回》陸山会事件公判傍聴記 ── なぜ、池田元秘書は調書にサインしてしまったのか。なぜ、心が折れてしまったのか

2月25日晴れ。第4回公判は検察側による石川知裕議員への反対尋問と、池田光智元秘書への弁護側の尋問が行われた。

10時開廷。石川氏に対する検察側の反対尋問からはじまる。昨日の石川氏はかなり緊張した様子で、質問と答えが合っていないこともあったが、今日はしっかりと声が出ている。2日目で法廷の証言に慣れてきたのかもしれない。以下、午前中に行われた石川氏への反対尋問の主なやりとり。
(──は検事、「 」内は石川氏の発言)

※以下の概要は傍聴人のメモから主要部分のみを抜粋して再構成したものです。

■調書の任意性について

昨日から引き続き、争点となっている調書の任意性について検察側が質問を重ねる。まず、石川氏がサインした調書の中で、赤字で石川氏自身が訂正した調書が証拠として提示される。

── 調書について訂正申し立てをしたことがありましたね。(調書を指しながら)この下に手書き部分がありますが、あなたの字ですか?

「私の字です」

── これはあなたが訂正したものですか?

「検事さんは、私の意見が通って調書が訂正されていることを示したいのだと思いますが、これは(取り調べ時に検事が)『さすがにこれは無理か』と言われて訂正したものですので、たしかに私が訂正したものですが、そういう経緯だけはご説明させてください」

と強く語る。石川氏の発言にあるように、検事は「赤字の訂正=石川氏の意向は調書に正しく反映されている」と示したいようだが、検事の攻めはあまりうまくいっていない。

■2004年10月の土地取引に至るまでの経緯

問題となっている2004年10月の土地取引の経緯について、検事から繰り返し質問がくる。石川氏は質問に対して慎重に答える。途中、回答が長くなりがちな石川氏に、検事が具体的な事実についてできるだけ「はい」か「いいえ」で答えるよう求めるが、思わず「そうやって検事に言われて、調書取られましたので」と弁明する石川氏。法廷に少しだけ笑いがおこる。

以下、石川氏の主張。

(4億の資金を複数回に分けて入金したことについて)

「一度に4億円を入金すると、当時問題となっていたマネーロンダリングを疑われて、いろいろ聞かれたらわずらわしいと思った。5000万円程度なら、片手にカバンを持っても1回で運べると思って、分散して(複数回にわけて)入金した」

(本登記を翌年の1月4日にするよう不動産会社に言ったのは誰か)

「不動産会社とのやりとりは大久保さんが行っていたので、私が大久保さんに頼んで、不動産会社に打診してもらった」

(本登記を遅らせた理由である2005年の民主党代表選について)

「2004年10月当時、郵政解散があって自民党が勝てば、当時の岡田代表が辞任して、臨時の代表選が行われる可能性があった。次の定期の代表選は2006年10月だったが、岡田さんの前に代表をしていた鳩山さんも菅さんも途中で辞任していたこともあり、臨時の代表選もありうると思った」

(預金担保融資について大久保氏に相談したか)

「していない」

(収支報告書に本登記の日に支出したことについて)

「本登記が正式な取得日だと司法書士にいわれたから」


以上で午前の部は終了。石川氏は検事の問いに一つ一つ慎重に答えているのが印象的だった。

続いて午後の部。池田光智元秘書が証言台に立ち、弁護側の質問を受ける。池田氏の証言については、報道では「4億円の認識食い違い 陸山会事件公判で元秘書側」(共同)とも書かれていたが、池田氏の主張では、石川氏が小沢事務所を離れた直後に北海道で衆院選に立候補したため、引き継ぎ不十分だったとのこと。

そのほか、石川氏の後に会計担当となった池田氏も、石川氏と同じく大久保氏へ会計報告していたことを否定。検察側が主張する虚偽記載の共謀も否定した。

問題は、なぜ大久保氏への報告の事実がないにもかかわらず、事情聴取ではそのように答えてしまったのかだ。そのやり取りを一問一答形式で紹介する。
(── は弁護人、「 」内は池田氏の発言)

■1月14日の逮捕直後に大久保氏の関与を否定していたのに、調書をサインするにいたるまで

── 12月の任意の事情聴取では大久保氏の関与を認めていたのに、逮捕後に否認に転じた理由はなぜですか

「大久保さんは収支報告書の作成に関係なく、報告もしていないのですが、(池田氏が2010年1月に逮捕される前に12月に任意で行われた)事情聴取の際に『報告した』ということで逮捕されたのであれば、それは真実でないので否認しました」

── その後、検事はどのように言いましたか

「今までの供述を維持しろと言いました」

── 弁護人については何か言われましたか

「弁護人の言うことを聞いているとロクなことにはならないと言われました」

── 蜂須賀検事の取り調べはどのようなものでしたか

「『可能性を否定することは、ウソを言っていることになる』と言われました。私が『100%言い切れない』と言うと、可能性の話が事実として断定された話になっていました」

── あいまいな記憶のとき、どう思いましたか?

「『あなたに記憶がないのに付き合ってられない。あなたの記憶を埋めることが私の仕事だ』と言われました」

── 小沢氏への(不記載についての)報告は

「報告したことはないと思います」

── ではなぜ、小沢氏に報告したような調書になっているのですか

「小沢さんと一緒にいたのに報告しないのは不自然だと言われ、具体的に報告したかのような調書ができました」

── びっくりしませんでしたか?

「びっくりしました」

── 訂正の申し入れはしなかったのですか?

「訂正は何度も言いましたが、可能性の話を蒸し返されて、聞き入れてくれませんでした。後で記憶がはっきりしたら訂正すると言われましたが、訂正されることはありませんでした」

── 検事が交代した後も申し入れましたか?

「花崎検事にも言いました」

── 2011年1月に逮捕されたとき、大久保さんの関与は否定したのですか

「私のミスであれば責任を取りますが、大久保さんは関係なく、自分の供述で逮捕されたのであれば申しわけなく思い、否認しました」

── それで花崎検事にはどういわれましたか

「花崎検事には『蜂須賀が正しい。(逮捕前の2009年12月の)供述を維持しろ』と言われました」

── 大声をあげられたことはありますか?

「『担当官が変わったので供述が変わるのか。俺をナメてるのか』と怒鳴られました」

── 28日には調書のサインを拒否しているが、29日にはサインしているが

「28日は拒否したが、29日には心が折れてしまいました」

── 29日の検事の様子は

「前日までは厳しかったのですが、29日はかまえるような感じで『認めろ』と迫られました」

── 他の人の調書について聞かれたことはありませんでしたか

「『大久保も(池田氏が大久保氏に報告したことを)認めている。石川も小沢に報告したと話している』と言われました」

── それを聞いてどう思いましたか

「他の人と同じように認めろという意味だと思いました。大久保さんは私をかばうためにそういう供述をしているのなら、大久保さんに甘えていいのかなとも思いました。(自分だけが否定することで)他の人に迷惑がかかることを気にしていたので、サインしました」

【追記】
以上が第4回の概要。前回の傍聴記の最後に「前半戦のまとめを書く」と言ってしまいましたが、第5回公判で大久保氏が重要な証言をしたので、今回も概要のみとしました。第5回公判では、大久保氏が前田検事の取り調べの様子を語ります。近日中にアップします。

(構成・文責:《THE JOURNAL》編集部 西岡千史)
────────────────────────

■有料会員制度スタートのお知らせ

《THE JOURNAL》では10月に有料会員制度をスタートしました。本記事も、有料会員の皆様の支援によって制作されたものです。有料会員制度の詳細については下記URLをご参照下さいm(_ _)m
http://www.the-journal.jp/contents/info/2010/10/post_66.html

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.the-journal.jp/mt/mt-tb.cgi/7885

コメント (8)

■コメント投稿について編集部からのお願い

《THE JOURNAL》では、今後もこのコミュニティーを維持・発展させていくため、コメント投稿にルールを設けています。はじめて投稿される方は、投稿の前に下記のリンクの内容を必ずご確認ください。

http://www.the-journal.jp/contents/info/2009/07/post_31.html

ご理解・ご協力のほどよろしくお願いいたします。

西岡 様

前回の弁護士質問と今回の検察質問の内容が分かり、全体像が良くつかめます.第五回の前田検事の質問内容など楽しみにしています。

この公判を通じて良くわかってきたのは、水谷建設の資金提供の問題ではなく、単なる期ズレ記載の共謀性の容疑でしかないようですが、このような世界は言葉の世界の問題であって、証拠を固めるのは基本的に不可能なことです。

秘書たちの証言のほか小沢氏の証言が必要であり、殆ど絶対的に不可能なことと理解します。

大変分かりやすい公判ですが、我々と違って、法律のプロがこの程度の問題を、いかがわしい供述調書だけで、何故確たる証拠を固められず立件起訴したのか、本当に理解に苦しみます。

検察は、都合の悪いことはさせない。脅しや怒鳴り声は当たり前で自分たちに有利になる言葉だけを調書とする。

権力側の横暴で、冤罪が作り上げられる生々しい取り調べの実態が明らかにされていきますね。

この裁判で無実を晴らしたとして、検察側・マスコミは責任をどう取るというのだろうか?

のりピーや押尾、海老蔵の裁判は何度もワイドショーやニュースで取り上げて真相追究する。

しかし、この小沢さんに関する事件は国民が知りたがってるから国会で説明しろと言う割に、公判の真相を明らかにしない徹底ぶり。

江川さんもTBSから干されたし、鳥越さんも干されそうですね。

真のジャーナリストがいなくなった大手TV局は、4月の編成後は暴走モードに入るでしょう。

まさに戦時中の大本営発表の悪夢が繰り返そうとしている既得権益。

しかし、国民にはネットという武器を手に入れている。国民の力がどれほどのものかは定かではないが、私は期待している。

この国の民は、口は滅法達者だが、自らが行動を起こすということをまるで知らない・・問題は認識できるが対処は人任せで、マンネリズムを愉しむことのできる稀有な民族の得意技は、只、只管何かを待ち続けることである

革命に民衆パワーが不可欠要素とするなら、今のままでは絶望的と言わざるを得ない

この国ではネットが武器とはならない所以である

心ある少数派がそこかしこで動きを見せてはいるのだが、革命のうねりとなるにはまだまだパワー不足の感は否めない

無論、その行動は尊く、平伏すのみである

今日は「Mr.Southpaw」さんに同感です。
昨年の10月来、東京から始まって全国の各地で毎月のように「検察・マスコミ批判、小沢支持」デモが行われています。僕も数回、最近の鎌倉デモを含めて参加してますが、<心ある少数派がそこかしこで動きを見せてはいるのだが、革命のうねりとなるにはまだまだパワー不足の感は否めない>正にそういう感で、時々自ら”心が折れそう”です、”絶望的”に。
僕は菅政権発足と同時に、内閣・党人事を見て”新党で政界再編”をBBS等で主張してきたのは、小沢系排除にある「民主党の変質⇒政権交代の逆送」が見えたからです。
それから、「小沢首相」待望論が一部にありますが、小沢氏自身がすでに手足を縛られてる状態ということもありますが、僕(足腰が弱ってる)と同年齢の小沢氏(3か月若いだけ)が”政変のトップ”で旗を振るという姿に違和感があります。今回の”政権交代”を評して小沢氏は当初「無血革命」と称したほどの思い入れがあるのは良いですが、僕にはロシア革命やキューバ革命または明治維新でさえ”世界あるいは国内を震撼”させるほどの響きで達成された政治行動だったとは思えません。その他世界の「無血の政変」と比べても。
今のこの国の政治世界で小沢氏が”傑出”してる点は認めますが、もはや70歳近くの人間が補佐役はあっても旗振りのリーダーたるべきでない、というのが僕の考えです。<フランスでは公共TVで頻繁に政治番組に登場してる「NPA(極左系)」のブザンスノ氏という人気リーダー(07大統領選では仏共産党より100万票多い得票)が居ますが36歳。彼を支えるのは、68年5月革命のリーダーの一人:Aクリヴィンヌ氏は元気な70歳位ですが、あくまでも補佐役に徹しています。>

ともあれ、この国の「民主主義の確立」は、国民の”意識の変革”を期待し、各々が夫々の場で一歩ずつでも声を上げるしか前進がないのも確かです。そういう意味では、僕は阿具根の竹原&仙波氏にも<その行動は尊く、平伏すのみである>。
※フランス左派の「3色旗」の意味は、今や”自由・平等・連帯(友愛に代わって)”です。

 傍聴記有難うございます。いかにして、検察のでっち上げ調書が出来るか、よく判ります。

 素人の記憶のあいまいなところを、勝手な推論で埋めて、可能性として合意をとって、その後、それを既成事実としてしまう。

 内容的には、断片的で犯罪に結びつくような重要性を感じさせない断片だが、検事が描くストーリに合うかたちに加工されてしまう。

 なんとも、詐欺師まがいの検事のレトリックである。

 淡々として証言の傍聴記のなかに、怖い現実がよく判ります。

有難うございます。

ウォルフレン氏の「誰が小沢一郎を殺すのか」を読んだ。些細な問題かもしれないが幾つかの点での過ちが気になった。

107P「2010年2月、西松建設の政治献金にからむ虚偽記載について捜査していた検察は、虚偽不十分で不起訴にした」→水谷建設事件の誤り、西松事件は裁判で争い、12月に検察不利のまま途中中断、公判整理で西松事件に併合。

124P「実際、これまで日本の首相で政策について独自の見解を持ち、統治を行おうとした人物はほとんどいなかった。」→吉田茂は?鳩山一郎は?佐藤栄作&岸信介の兄弟は?池田隼人は?

57P「勿論、日本の民主主義には、権威的な措置や習慣に対抗して、一般の人々が用いることが出来る手段が備わっている。ところがそういう民主的な手段はあまりつかわれない」

60年安保闘争や三井三池炭鉱の労働争議、68年全共闘は”一般の人々が用いる対抗”ではなかったのか?
その結果はどうなったのだろう?

立川反戦ビラ事件の顛末は、洞爺湖サミットの時の反対派はサミット会場に近づけただろうか?長崎市長襲撃事件は?転び公妨という言葉知らないのか?

最近の新聞や2ちゃんねるあたりのやり口は陸山会側に証言の整合性がないとか、証人が合理的に説明出来ずにいるようなネガキャン報道をしています。この裁判は何年も前の出来事を合理的に説明出来ない罪で公判を進めているわけではありません(笑)新聞はちゃんと公判の主旨をおさえて報道出来ていますか?新聞報道は合理的に出来ていますか?合理的にということならば、陸山会側を逮捕起訴した検察側がそうでなくてはなりませんが、そもそもいくつかの調書が採用されていない段階で既に合理性をかいています。よく公判を維持出来るものだと関心します(笑)事件化したこと、公判を開いていること自体が事件だと言いたいですね。職権を濫用し、法を濫用し、世間を騒がせて我が国の民主政治を妨害した罪はどうしてくれるのかと言いたいですね。先日のサンデーモーニングで毎日の岸氏が「小沢さんは他にも疑惑がいっぱいある。政治と金の象徴そのものである」等と公の電波を私物化しわめいていましたが、あること無いこと書きたてて商売をした結果、我が国の民主政治に大打撃を与えた貴殿らの道義的責任はどうなるのでしょうか?

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

※[投稿]ボタンをクリックしてから投稿が完了するまで数十秒かかる場合がございますので、2度押しせずに画面が切り替わるまでお待ちください。

Profile

日々起こる出来事に専門家や有識者がコメントを発信!新しいWebニュースの提案です。

BookMarks




『知らなきゃヤバイ!民主党─新経済戦略の光と影』
2009年11月、日刊工業新聞社

→ブック・こもんず←




当サイトに掲載されている写真・文章・画像の無断使用及び転載を禁じます。
Copyright (C) 2008 THE JOURNAL All Rights Reserved.