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シリーズ小沢一郎論(7) ── 危急存亡の秋(とき)とオザワ現象 »

金子勝:Uターンする日本 そこに未来はあるのか?─TPPと戸別所得補償

以下の文章は、慶應義塾大学経済学部教授の金子勝(かねこ・まさる)氏が自身のブログで掲載された論考を転載したものです。金子氏は政府が進める貿易自由化に対し、戸別所得補償との関係性など他国の事例を用いて留意すべき点をあげています。ぜひご一読下さい。

また本記事は10月25日に掲載されたブログのため、一部の情勢変化についてはご了承下さい。

■金子勝ブログ
http://blog.livedoor.jp/kaneko_masaru/

■金子勝Twitter
http://twitter.com/masaru_kaneko

*   *   *   *   * 

金子勝氏(慶應義塾大学経済学部教授)

「淋しかったら帰っておいでと
手紙をくれた母さん元気?
帰りたい 帰れない
帰りたい 帰れない」

加藤登紀子が歌った「帰りたい 帰れない」の一節です。

古い歌で、オヤジしか知らんでしょうが...。「母さん」を「自民党」に置き換えれば、官僚の皆さんが今歌っているのかもしれません。でも、哀しいけれど、もう戻る場所がないんですね。

後戻りするにも、今だに世界は100年に1度の経済危機にただ中にあり、世界中の先進諸国で政権が不安定化しています。イギリス、オーストラリアでは総選挙で与党が単独過半数を得られませんでした。仏独両国でも与党が地方選挙で敗北し、とくにドイツでは与党が上院(連邦参議院)で過半数を失いました。日本と同じですね。

世界金融危機に際して、日米豪などで大胆な改革を掲げて政権交代が起きましたが、日米民主党や豪労働党は政権につくと、既存政治に妥協しながら「公約」を後退させていきました。世界金融危機が続く下で失業と貧困が拡大する中、既存政党への拒否感が広がっているのです。実際、ドイツ・オランダ・スウェーデンなどの欧州諸国では移民排斥を唱える極右勢力が台頭し、米国では市場原理主義と宗教原理主義の影響力が強い茶会(ティーパーティ)運動が力を増しています。

オバマ政権は"チェンジ(変化)" を掲げたにもかかわらず、ウォール街と妥協して大手金融機関の救済措置を繰り返すうちに「大きすぎて潰せない」状態になり、グリーン・ニューディール政策も後退させ、経済停滞の中で有権者の失望をかっています。一方、日本の民主党政権も、唐突な「消費税10%発言」、普天間基地移設問題、あるいは政治とカネの問題をはじめとして、2009年総選挙マニフェストを次々と後退させて有権者の失望をかい、2010年7月の参議院選挙で敗北を喫しました。その意味で、日米両国は同じ道を歩んでいるように見えます。

菅直人政権は、ねじれ国会のもとで各野党と妥協をしながら法案を通していかなければなりません。菅政権は、国会での「熟議」に基づいて,問題ごとに野党と協力して法案を通すことを目指しています。世論調査も、こうした方向性を支持しているように見えるのは、政権が毎年のように変わるような事態を避けたいという有権者の心理が働いているのかもしれません。なんと情けない状況...。

しかし原則なき妥協は、大きな問題を引き起こします。菅政権はこれまで以上に、マニフェストをつぎつぎと修正して野党に近づいていくことになり、政策がどっちへ向かっているかが分からなくなってきています。日本版グリーン・ニューディール構想、東アジア共同体構想、あるいは年金・医療・介護などの社会保障制度改革など、マニフェストで掲げた本格的改革はますます遠のいていきます。やがて「マニフェストの原点に返れ」という声はかき消され、民主党政権も「帰りたい 帰れない」状態になっていくのかも...。

ところが、世界の状況は、「帰れない」はずの80年前の大恐慌期に似てきているのが、とっても不気味な感じです。

実際、再び景気悪化がもたらされると、各国とも実質的な為替切り下げ競争を進めています。各国とも中央銀行が量的金融緩和でマネーを垂れ流し、自国の為替レートの切り下げを図る姿は、どこかで戦前の近隣窮乏化政策を連想させます。さらに自由貿易協定(FTA)や経済連携協定(EPA)による市場の囲い込みも進んでいます。これも戦前のブロック経済の変形版と考えられなくもありません。

菅政権はその対応に追われています。日銀は4年3ヶ月ぶりに実質ゼロ金利政策に戻り、政府はインドとの間で経済連携協定の締結を進め、TPP(環太平洋経済連携協定)に参加を表明しようとしています。(※注)

菅内閣になってから、ますます従来の「日米同盟」基軸の路線、つまり中国を敵国とし米国についていけば何とかなる、という古い発想に逆戻りしつつあるように見えます。そういえば、前原外相の口からは「東アジア共同体構想」という言葉を一度も聞いたことはありませんね。気づいてみれば、民主党代表選はそういう路線対立だったのかもしれません。

8月27日、首相の私的諮問機関「新安保懇」が、集団自衛権行使の禁止や武器輸出三原則を修正する方向を打ち出した報告書「新たな時代における日本の安全保障と防衛力の将来構想――『平和創造国家』を目指して」を提出しました。中国の軍事力強化の分析に頁が割かれ、その脅威対抗から「米軍との共同作戦基盤」のもとで自衛隊を統合運用する方向が打ち出されました。そして「中国の海洋進出」に照応した「離島防衛の強化」を勧告しています。まさに、この報告書提出直後の9月8日に、尖閣諸島近辺での中国漁船の船長逮捕が起きました。

イラク戦争に反対した民主党はどこへ行ったのでしょうか。ここでも「帰りたい 帰れない」状態になりつつあります。

さらに、先に述べたように、菅政権は、米国が提唱するTPP(環太平洋経済連携協定)への積極参加を打ち出しましたが、今さら経済衰退するアメリカと自由貿易協定を結んでも、日本にはあまり利益があるようには思えません。輸出市場の大半はアジア諸国になっています。それどころか、小泉政権時代がそうだったように、郵貯の資金運用に米国金融機関を参入させろとか、BSEがらみで月齢30ヶ月という安全基準を止めろとか、経済連携協定の名前で米国産業に有利な条件を実現しろと対日要求を突きつけてくるでしょう。米国経済における景気後退は深刻で、住宅関連指標だけでなく、鉱工業生産指数も落ちだしています。米国の覇権が揺らいでいるのです。米国が助けてくれるという時代は、もうとっくに終わっています。

なのに、「帰れない」はずの過去に戻ろうとしています。米国政府が負担ばかり言ってくるに決まっているのに、過去の習い性からなかなか抜けられないんでしょうね。

このままいくと、食料自給率を40%から50%に引き上げるという民主党のマニフェストも「帰りたい 帰れない」になっていくのかも。農水省の試算では、日豪、日米で農産物の関税をゼロにすると、食料自給率が12%まで落ち込むようです。もっとも、「東アジア共同体」のように似たような規模の米作中心の農業であり、小麦や畜産や砂糖などの農産物で競合しない中国などが相手なら話は別ですが。

韓国は、米国やEUとのEPAを結ぶ際に、国内農業対策として10年間9兆円出しました。農業の生産規模を考えると、日本は韓国の3倍はありますから、単純計算で「韓国並み」にするには、10年間27兆円ということになります。つまり1兆円の戸別所得補償にすれば、実質3倍に引き上げないといけないということになります。菅政権はそこまでやる覚悟があるようには見えませんね。

もう一度、問題を一から考えてみましょう。

まずEPAやFTAを受け入れることは、これまでの関税中心の農業保護政策を捨てることになり、代わりに戸別所得補償などの国内対策を増額することになります。WTOでは欧米が関税を基本的にゼロにする方向で合意しており、あくまでも関税で日本の農産物を保護しようとするやり方は玉砕路線に近くなってしまいます。だとしたら、新たな農業保護のあり方として欧米が合意している直接支払い=戸別所得補償政策を正面から考えざるをえません。たしかに、そこには従来からの製造業利害と農業利害の不毛な対立を乗りこえる可能性も眠っています。

しかし実際には、農業利害も製造業利害も、まだ不毛な対立を繰り返しています。国内措置を十分検討することなく、未だに「規制改革をすれば、農業の競争力が付いて、EPAを締結しても問題がないから、やるべきだ」という根拠のない議論や、「農林漁業は日本経済の1~2%程度の割合しかないのに、EPAを反対することは残りの経済を犠牲にすることにつながる」といった主張が横行しています。とくに日本の政財界には、欧米諸国と比べて日本の農家の戸別所得補償の水準が著しく低いという認識がそもそもありません。

拙著『日本再生の国家戦略を急げ!』132頁で、その計算値を示しています。2003年の古いデータで、一定の仮定の下に機械的な計算を行ったものですが、農家所得に占める直接支払いの割合を見ると、米国は3割弱、フランス、イギリス、ドイツといった欧州諸国は8割以上も占めています(米国28.9%、フランス79.0%、ドイツ107.4%、イギリス91.5%)。これに対して、日本は、平成23年度の概算要求通りに1兆円規模になって、ようやく米国並みの3割弱になります。欧州並みを目指すなら、さらに3倍近い直接支払いが必要だということになります。

結局、これまで農林水産省がこうした国際的な潮流に乗っかれなかったのは、財源論がネックになってきたと考えられます。議論としては分かるが、財源がないまま関税撤廃だけが強行されてしまうのではないか、という危惧が強かったためです。その結果、関税で守ろうとする農業関係者と、所得補償をバラマキとする製造業関係者という不毛な対立が繰り返され,世界から取り残されてきました。

たしかに、しっかりした財源保障が不可欠です。とはいえ、過去の財政赤字のツケもあって、現下の財政事情を考えれば、おそらく1兆円の戸別所得補償を確保するのが精一杯なのかもしれません。だとすると、いきなり日豪、日米間で関税ゼロにするのは難しいでしょう。どちらにいくのか、政治の決断が必要です。

戸別所得補償に関しては、相変わらず規模の拡大による生産性の向上がないと意味がないという議論があります。でも、現実を見ているとは思えません。たとえば、欧州の平均耕作面積は 50~70ha、米国は180haもあります。オーストラリアは3200 haです。現状の日本はわずか1.4haです。これを4~10haにしても、実際に、担い手不足から請負耕作でこういう経営は増えてきていますが、「誤差」の範囲です。休耕地になっているのは中山間地で、ここでは耕作面積を拡大しても機械化のメリットが働かないのです。当たり前の現実が無視されています。

実際、この農産物価格が下落するデフレ下では、個別経営として規模を30haにしても、かえって経営を苦しくするだけです。パートや中国人研修生に依存するしかなくなります。結局、外食チェーン店などに売って行くには、一定のロットが求められ、産地形成が必要になるのです。規模を考えるうえでも、地域農業という視点が不可欠です。

ここではドグマを捨てないといけません。日本では、規模拡大とは違った国際競争力を高める方法が必要になってきます。

1つは、ヘリコプターで農薬をまくような大規模農業にはできない安心・安全の農業を追求することです。安全基準を作り上げ、トレーサビリティを強めていく戦略です。安全規制の強化は目に見えない非関税障壁となります。さらに、安心・安全のブランド作りに貢献して、EPAを契機にして日本の農林水産物を中国その他アジア諸国に輸出していくことも可能になってくるでしょう。

しかし、それだけでは高い農産物になってしまいます。そこで面としての地域農業を考え、6次産業化が必要になってくるのです。農業(1次産業)を安心・安全なものに変えるとともに、流通(3次産業)や加工製造(2次産業)を同時に展開するのです。自ら売ることで流通の中抜きを自分たちの取り分にするのです。直売所や産直などが典型です。さらにカット野菜にしたり、菓子、ジュースや缶詰、レトルト、酒などに加工したりすることで、常に価格を安定させ、付加価値をつけることです。そこで雇用も創り出せます。

私は個人的にこうした地域の動きを応援しています。

でも正直に言います。Uターンする日本に、国の自給率はますます信じられなくなりました。だったら,食料危機に備えて、自分の自給率だけは高めておかないと...。

こういう下心で仕事をしてはいけませんね。

(本記事は10/25付の金子勝ブログより、ご本人の許可を得て転載したものです。)

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【プロフィール】金子勝(かねこ・まさる)
1952年東京都生まれ。東京大学経済学部卒。現在、慶應義塾大学経済学部教授。主な著書に、『日本再生の国家戦略を急げ!』(武本俊彦氏と共著、2010年)、『新・反グローバリズム――金融資本主義を超えて』(岩波現代文庫、2010年)、『金子勝の食から立て直す旅―大地発の地域再生』(岩波書店、2007年)がある。

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» TPPの問題点 送信元 たかしズム「ネトウヨ、バカウヨ、ネット右翼、恥さらし、売国奴、日本の恥」を語るための、たかしのブログ
TPPの最大の問題点は、これによって日本が決定的に、アメリカの「従属国家」になってしまうということである。つまり完璧にアメリカによって首根っこをつかまれて... [詳しくはこちら]

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ご理解・ご協力のほどよろしくお願いいたします。

金子 様

日本の現在の状況を極めてコンパクトに分析した論説で、理解しやすいです。

内憂外患のとき、原則なき妥協は国民に不安感を与えるばかり、政治主導でもなければ、官僚主導でもなくなります。野党とマスコミ世論に従う、羅針盤無きさまよう船のようなものです。どこに行こうとしているのか、どこに行き着くのか、全く分かりません。

政権交代して、このような政治を国民は望んだのではないのですが、党内が右左に分かれ、左の思想は身内であろうが敵対者は徹底的に排除しようとします。このようなうちゲバを習い性とするのでは、政策の実現など望むべくもありません。

ついに仙谷官房長官が、保身の菅氏、前原氏らの代わりに悪役になり、問責決議されました。尖閣問題では、官房長官として官僚を統括しているとの意識が強すぎ、部下の官僚に釈放の判断をさせてしまいました。政治家としての意識よりも、法律官僚としての尊大さが災いしたのではないか。

一方、自衛隊を「暴力装置」という発言は、官僚を統括しているという言う意識が全く感じられません。この大きなブレがあっては、厳しい内外の情勢にあるとき、辞任は致し方ないのではないか。

右左の思想が混在する党をまとめられる人を後任に選んでほしい。左系の人は、排除の論理が強すぎるので、党内闘争がおさまらない。自滅の道を歩んでしまうので、仙谷氏の影響力を残そうとするようなことはしないでほしい。

金子様の意見に賛成です。アメリカオンリーの外交政策しかできなかった自民党よりアメリカ寄りになっているのが今の菅政権でしょう。冷戦時代じゃあるまいし中国を軍事的に包囲するなんて政策が現実的でないことは有識者なら知っていることでしょう。金子さんが指摘している農業についても、その国特有の風土に適した農業生産方法があるわけで、エコが叫ばれている今こそ自然に合致した農業に帰らなければならず、それが人命を養う農業の基本でなければならないと思います。金子様の意見に賛成するとともにマスゴミを通じて論陣を展開されることを期待しております。

私変わりはないけれだ

日毎支持率下がります

聞いてもらえぬ言い訳を

眉間皺寄せ読んでます

総理心の未練でしょうか

貴方出してよ 問責議決

金子様
まさに正論です。
菅もマスコミも経済界も狂っています。金子様どんどん情報発信をお願いします。
中国はTPPで米の意図を見抜いており、アセアン各国も簡単に加盟しないでしょうから、TPPは日米自由貿易協定のようなものです。
何の意味もないです。
私は民主党に期待したのは高速無料化と戸別保障です。
高速無料化で地方を活性化して東京から地方に本社を移して日本全体を就業場所にしない限り、国土の荒廃は止まらないのである。地方は保育所の統廃合をしているのである。東京では保育所不足問題があっても地方では過剰が問題なのだ。東京集中が日本沈没の元凶であり、地方の設備活用の方向に政策変更すべきなのだ。兼業なら企業は低賃金でも世帯としてはかなりの収入になり、企業は国際的に太刀打ちできるのである。
戸別保障と高速無料化はセットである。
わずか15km1兆円の東京外環をつくるよりはるかに経済効果は大きいのである。
東京は車制限で道路をつくらないことが最大の政策だ。道路を作ればまた次の道路が必要となるのである。

菅は仲井真が勝てば、内閣改造で仙石を幹事長にして官房長官に前原を起用し、1月に訪米してオバマにTPPと辺野古を約束して通常国会冒頭にTPPと辺野古解散で国民に信を問うという名目で支持率の回復を図るのではという報道が出ています。
選挙で小沢派を追い込み、自民党、公明党と連立して経団連、連合、マスコミ、官僚との既得権益、悪徳ペンタゴンを復活させる算段です。
これほど国民を裏切った政党も珍しいです。
全ては沖縄知事選にかかっています。そして必ず沖縄問題の時に北朝鮮問題が大浮上しますが、今回も同じで、それが選挙結果にどう影響するのか、国政を沖縄県民が決めるというねじれになっています。28日に菅と仙石の命運が決まります。
しかし、仲井真が勝ったとしてもTPPと辺野古で菅の支持率が上がるなんてありえないので、私は菅には解散はなく野垂れ死にしかないとみています。
TPPにしても適切な対策は打てず、菅では推進は無理、各界の利害調整など不可能でおろおろするだけである。まして解散すれば小沢派だけでなく、民主党自体1/3、100名まで減るのだ、菅支持の議員も解散支持はしない。
菅は悪あがきはやめて退陣すべきである。

金子さんの評論は提灯評論家とは違う視点からの気づきがありますね。
産経新聞によると、菅首相は「内閣支持率が1%になっても辞めない」と申されているそうです。
この意欲は何処からくるのでしょうか。
公約違反は自公政権より酷く、国民全体に失望感は広がるばかりです。

行動しない国民性がこの政権を長引かせ、今年の自殺者数も減らないんでしょうね。

農業の問題は、生産者の問題ばかりを取り上げますが、大きな問題の一つに農産物の流通があることを取り上げる人は多くありません。輸入品との価格差よりも、むしろ、生産者の手元には、小売価格の2割も残らないことが問題なのだと思います。要するに、運ぶ途中に手間賃を取る業者が多すぎるのです。既得権益者ですね。
中には、何の仕事もしていないのに、仲介料をとっている者までいます。
そんな状況で、小売は消費者価格を抑えようと圧力をかけますから、しわ寄せは川上へと向かい、生産者の取り分は原価ギリギリまで引き下げられるのです。原価ギリギリでは、当然、専業では生活できません。これで農業をやれと言うほうが、無体といえます。
生産者と中間業者との関係は、100年以上の歴史の中で築かれた関係なので、そうカンタンに改革できるものではないのですが、流通構造を改めないと、生産者も中間業者も共倒れしかねません。
問屋機能を規模と質の両面でレベルアップすれば、海外の農産物と価格で競うことも決して不可能ではありません。

金子 様

先生はテレビにも良く出られていますので、国民に向かって発信能力が有るわけですが、

1、菅さんが参院選での敗北でも止めない、責任を取らないのをどの様に思いましたか?


2、総裁選ではマスコミの多くは菅さんを支持し、兎に角小沢氏を落とす事に全精力を注いだように思いますが、その時先生も菅さんの方が良いと思いましたか?

3、206人の議員は本当に菅さんが日本のリーダーで良いと思ったのでしょうか? 何か他のファクター、例えば毒饅頭・ゆすりなどの類で仕方なく管さんに投票したと思いますか?

4、無責任王と思われるが、1%の支持率でも止めないと言われるのは本心と思いますか?眉間に皺を寄せ、丸で正気を失った様な歩行・動作はもうそろそろ周りの人間が日本を駄目にしない前に止めないといけないのではないでしょうか?


5、前原氏が問責決議された大臣の審議に応じない自民党は税金泥棒と言われるが、少しばかりの税金をとる議員よりも日本の先行きに赤信号を点している大臣が辞めない方が問題なのではないでしょうか?議員報酬が高いとは言え、数日間審議に応じなくても大した額ではないと思われるが・・?この様な発言しか出来ない男が民主党の次のリーダーの一人と言われているが、担ぐような議員は菅さんを担いだ議員と大差ないと思われるが、先生はどの様に思われますか?

日曜日の某番組でも先生の発言が一番説得力がありますが、司会者は「貴方は何様?」と聞きたくなる位偉そうです。新聞社出身も岩見さん同様ですね。

安い外国産農産物と真っ向勝負しても勝ち目は無い、それがTPP参加に対する国内生産者の主張です
もちろんいくら安くても、中国産のように安全性に問題があれば消費者は選びません。でも最近「300円弁当」なんてスーパーとかで売れてるでしょ?中身はほとんど中国産だから安くできるのに、形が変ると危険性にも気づきにくくなるんですよね。所得補償をタテに買い付け価格の値引きを迫られてる現実もあります
何より、一次産業を担っているのは高齢者です。いまさら「新しい発想で」「戦略的に」などといっても難しいのですよ。付加価値をつけてブランド化などできるのはごく一部なんです
いっそ税金を投じるなら、競争力の無い一次産業を公務員化したらどうですかね?荒れ果てた耕作放棄地を見るとそう考えてしまいます。みんなお年寄りで、冬の閑農期には土木作業など公共事業が命綱なんですよ。それが「コンクリートから人へ」とか言ってそれも削減されちゃって…。農作業の無い冬場だけ介護に携わる訳にもいかないんですよ

農業を辞めたくても農地が売れない、という現実もあるし
心中するしかないのか
消費税を上げる、というのはまだ分かる。しかしTPPは農家には死刑宣告なんだよな。国民の税金に頼るのも気が引けるし。農家は死ねってことかなんだろうか

小泉・竹中氏の恐怖政治と言われた時代に、TVメディアから干された政治、経済学者、評論家の中にあって、常に持論を曲げない金子勝先生には注目していました。      金子ブログ『アンニャロメ日記』の「心にとめる言葉」も、当節の世相を言い当て、心温まるものでした。      オバマ大統領のグリーン・ニューディール政策も後退し。一方、日本の民主党もマニフェストで掲げた国民への公約が遠のいて、政権交代の功労者・小沢さんも一兵卒では「帰りたい 帰れない」状態になっていくのかも・・・。そんな境遇にあっても、理念を曲げない小沢一郎氏の名誉回復のため。金子教授の語り口を真似て、「帰りたい 帰れない」を、「母さん」を「大メディア」に置き換えれば
、何も知らされない国民の皆さんも、いつか歌ってくれるかも知れません。 でも。 忌々しいので、もう戻る場所がないんですね。  加藤登紀子さん。いい歌ありがとう。

金子 様

国家権力の発露である国際紛争ににあって帰結するところは、新しい国家関係であって、当然ながら帰るところは決まっていないでしょう。

油断していれば、今住んでいる場所が、いつの間にか日本から他国の領土に変わってしまうのです。

今の菅政権に、其の国家の厳しい権力構造が分かっているように思えない。市民運動家の視点で国家を見ているとしか考えられない。

昨日、鳩山氏との会食時に支持率1%でも辞めないといったそうである。この内容を漏らすとしたら、鳩山氏サイドであろう。

政権維持の協力をお願いすると同時に、鳩山氏に要職のポストを提示したのであろう。喜んだ鳩山氏が反故にならないよう、会談内容の一部をもらしたのに違いない。

このような内容が、流れることは
、二人の信頼関係の薄さを露呈し、二人の政治家の幼稚さを暴露したに過ぎない。

民主党は何でも透明化すればよいと考えている節があるが、肝心なことは、オープンにすればオープンにするほどまとまらなくなってしまう。

このような幼稚な政権を選んでしまった国民に責任はあるが、政治家に其の職責の重みを自覚する機会は無いのだろうか。選挙などは、お互いが幼稚であるから、幼稚ゴッコの競い合いであって、何ら進歩することがない。

平和ボケした国民は、変革は求めないし、困ったものである。閉塞感はまだまだ続くのであろう。

金子教授の「閉塞経済」という新書版の本を読んだことがあります。
(2008年7月 第一刷発行)
解り易く書かれていますが、理解したとは言い切れません。全部は読んでいないかも知れません。

時々読み返します。辞書のように。
第3章「格差とインセンティヴの経済学」の章のなかに ≪「正義の問題」と経済学≫ 副題 ≪「なぜ貧者を救うべきか」は経済学では説明できない≫
というのもあります。

≪インセンティヴ理論の落とし穴≫では、
≪情報の経済学にもとづく「インセンティヴ」設計≫は(非協力ゲームを中心としたゲーム理論によって基礎づけられている)
「格差は競争を阻害する」「インセンティヴ・デヴァイド」という現象。」  インセンティヴ(誘因)を強めれば強めるほど、競争出来る人の数が限られていき、かえって社会全体の競争を阻害してしまう。こうした現象は決して「モラルハザード」ではなくて、逆に「インセンティヴ・ディヴァイド」という格差がもたらした現象なのです。
<<

中途半端なことを書いて申し訳ありませんが、先生の根っこの部分を理解したいと手にしました。

学問を現実の世界に生かそうと、苦心惨憺されている先生を尊敬します。 目新しいものに飛びつく傾向のある日本人に、基礎を確り踏まえて考えるように警告を発していらっしゃるのだと思います。


小沢さんと同年齢の主婦OBには、商店街に替わって、規制緩和で、スーパーとコンビニだらけになって、キャベツもかぼちゃも核家族のためにと称して、(本当は全国展開の流通のためでしょう) 手のひらに載るほどに矮小化されたものでは2日で食べつくしてしまう。  両手で持ち上げる程の大きさで、お料理を工夫して、何日にも渡って食べて行くという習慣もなくなってしまいます。
外側の葉は農薬の怖さから捨てることを考えると、大きいほど廃棄率は小さくなるのでは?などと屁理屈を考えてしまいます。

金子先生、またこういう読みやすいご本を書いてください。お願いします。

 民主党の「内紛」は新自由主義勢力と社会民主主義勢力の共存が為しえなくなったことにあると思う、先の党首選は新自由主義「菅」対社民主義「小沢」の闘いであったと思っている。

 ところでyamadataro様、貴方は左派・左翼に相当怨みがあるのか?貴方の意見は多分に悪意に基づくデマと偏見によるものに見えますが。
 排除の論理や内ゲバを左派に特有なものとし、その視点で仙谷を批判しているが、「今の」仙谷が左翼なのか?

 基本的に左翼は反帝であり反米である、現菅政権の隷米姿勢・新自由主義政策がどうして左翼と言えるのか?

 仙谷は転向者である、民主党における左派ならば同じ東大全共闘の故今井澄氏をどう評価するのか、現役なら辻恵氏をどう評価するのか、彼等は非転向者であり左派である、彼等への批判を持って左派批判とするなら解るが、転向者に対する批判を持って左派批判とするのは悪意によるデマか、左翼に対する無知さの表明でしかない。
 小沢氏を支持する少なからぬブロガーも左翼経験者であることを申し添えておく。
 なお自衛隊(軍隊)が暴力装置と言う規定は左翼に特有なものではなく社会科学の基礎であることも付け加えておきたい。

訂正:  だ→ど

     貴方→野党

私変わりはないけれど

日毎支持率下がります

聞いてもらえぬ言い訳を

眉間皺寄せ読んでます

総理心の未練でしょうか

野党出してよ 問責議決

農業関係の利権をすべて見直して他の先進諸国並みに個別補償中心にすれば財源は確保出来るだろうが、マスコミが利権に浸かっていてまともな報道をしないだろうから実効不可能と思う。

諸悪の根源はマスコミなのです。

このままでは、マスコミの為に、工業も農業も共倒れです。

経済界はマスコミとの関係を見直すべきだ。

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『知らなきゃヤバイ!民主党─新経済戦略の光と影』
2009年11月、日刊工業新聞社

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