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小林恭子:ウィキリークスが新たな極秘文書を公開 ── 軍事情報はいかに取り扱われるべきか?

 内部告発サイト「ウィキリークス」が、イラク戦争に関する新たな極秘文書を、22日、公開した。約40万点に上る米軍が管理していた極秘文書は、英ガーディアンやBBCをはじめとする世界のメディア媒体に提供された。(ロンドン=小林恭子)

 この膨大な電子文書は、前に、アフガン戦争に関わる米軍の秘密文書をリークした人物と同じ米軍の諜報分析家がウィキリークスに流した模様だ。

 今回のリーク情報で分かったことのいくつかは:

―イラクの警察隊や兵士が行った暴行、レイプ、殺人などが組織的に行われていた場合でも、これを米軍は調査しない方針をとった。

―これまで知られていなかった、1万5000人以上のイラク人市民が亡くなっていた。米英当局は、イラク民間人の犠牲者数は公式な記録をとってないとこれまで主張してきたが、実際には記録が残っていて、10万9000人のイラク人の死者がいて、この中の約6万6000人はイラクの民間人(非戦闘員)だった。

―拘束されたイラク人は、暴行を受けたり(医療記録が残っている)、足かせをつけられたり、目隠しをされたり、手首や足首から吊るされたり、蹴られたり、電気ショックをかけられたりしていた。拘束者が亡くなった場合もあった。

 BBCの取材に、米国防広報官は、「公表された事態はすでにニュースや、書籍、映画などで記録されている」「これでイラクの過去が良く分かるようになったということはない」と述べている。「しかし、リークには極秘情報があり、米軍に危険をもらたらす可能性がある」。

 ガーディアンの取材に、米国防省筋も、敵がこの情報を分析し、米軍の動きからヒントを得ようとするだろうし、情報源を捕まえ、戦闘状況でこの分析に沿った行動をし、戦闘機材の機能を利用するかもしれない、などと話している。

 英国の人権問題を専門とする弁護士フィル・シャイナー氏は、この情報を元に、英政府は、イラクの民間人を違法に殺害したかどうかに関して調査会を設置するべきだと主張する。イラク軍による拘束者の暴行や拷問を英政府がとめることができなかったので、政府を訴えたい、とも。

 このウィキリークスの情報の意味は深い。生の情報がリークされることに、米政府は「けしからん!」という態度で、「米軍が危険にさらされる」という、ある意味ではお決まりの反応である。

 しかし、これほど情報がたくさん氾濫するのが当たり前になった世の中で、数年前の軍事情報がいまだに秘密、というのはどうだろうか。つまり、人は知りたがるのである。「軍事機密だから、だめ」ということだけでは、国民は納得しない。

 国民の税金を使って、戦争をやっているわけだから、「絶対にこれは出せない」というもの以外は(その判断が難しいだろうが)、すべて出すようにしないと。

 特に、「イラク民間人の死者数は数えていない」といいながら、「実は、記録をとっていた」というのでは、あまりにもまずい。「自分の面子を守るために」「単に都合の悪いことを隠す」ことを、「軍事機密だから、公表できない」というまっとうな理由よりも最優先しているように見えてしまう。

 軍事情報のどこまでを外に出すべきか?大きな問題だが、すでに米英には、一定の報道・公開規則があるはずである。この規則を、今、限りなくゆるめざるを得ない(つまり、どんどん出す)状況になってきたのだと思う。

 ところで、日本では、この話は少なくとも英国のようには「ガーン」!!!という衝撃をもって受け止められていないように思うのだが、どうだろう?英国の場合は、イラク戦争を主導した、また、アフガン戦争にはまだ人が派遣されている、という理由で、非常に身近な問題であることが、まずその違いの理由かもしれないが。

 それと、いわゆる「リークをする人」にあまり太陽があたっていないような気がするのだが、どうだろうか?

 インターネット時代、どこまで情報を出すべきなのか?特に軍事情報といった、人の命が関わる案件の場合、リークはどこまでゆるされるべきなのかー?

 これは、今、まさに非常に大きな問題であると思うのだけれどもー。ジャーナリズムの観点からもそうだし、国民の知る権利という意味でもそうである。税金を使って行われる戦争、しかも、自分の家族の一員が血を流して参加している戦争に関する正確な情報を、国民は知る権利があるはずだ。(「英国メディア・ウオッチ」より)

【参考】
http://www.guardian.co.uk/world/2010/oct/22/iraq-war-lc

http://www.bbc.co.uk/news/world-middle-east-11611319

(この記事は「日刊ベリタ」から許可を得て転載しました)

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日本人は、ある意味、欧米人よりも戦争をよく理解しているのかもしれない。
それが「ガ~ン」なんだろう。
年に一回、8月になると、原爆関係の写真を見る日本人の感性は、「戦争は、まがまがしいもの」という当たり前を、理解しているのだと思う。

欧米人の考える、「綺麗な戦争」「人道的な戦争」的なものが、いかにウソにまみれたものなのかを、キリスト教徒たちは、よく知ったほうがいい。

ついでに、イラクでアフガンで亡くなった人々(民間人)の数を、よく心に刻め、と言いたい。

飛行機がNYの摩天楼に突っ込んで死んだアメリカ人などの人数を、はるかに上回っているじゃないか。
復讐は終わっただろ、もういい加減にしなさいよ、欧米人の皆さん。
アメリカ人も、イラク人も、日本人も、一人の人間の命の重さは一緒だよ、と云ってやりたいですね。

*11月1日、
みんなで一緒に、
小沢さんに、
献金しませんか。

ひとり、1000円です。

小沢さんのサイトへ行き、
陸山会をクリックして下さい。
献金の申し込みを行うようになっています。
クレジットもOKです。
なお、匿名での献金は出来ませんので、ご了解ください。

企業団体献金にまみれようとする
菅・仙谷政権を、笑ってやりましょう。

ウィキリークスのようなスタイルは定着しないと思います
情報の信用性がありません
ネット情報は速いが信用できない、というのが欠点でしょうね

>ところで、日本では、この話は少なくとも英国のようには「ガーン」!!!という衝撃をもって受け止められていないように思うのだが、どうだろう?

残念ながら私もそう感じる、たぶん今の日本では多くの人(?)は自分に直接かかわりが無いと思われるモノにはあまり関心がなのだろう。(本当は大いに関係あるのだが、、、)更に不景気で生活に余裕がなければ他人を思いやる気持ちになれないのも無理は無い。

影響力は落ちているとは言えまだまだマスメディアの力は強大で、マスメディアがきちんと取り上げなければ話題にもならないのだろう。

アメリカの同時多発テロ(やらせ?)はメディアもセンセーショナルに取り上げたりした為かなりの関心を寄せたが、アフガン、イラク等ではアメリカのツインタワー崩落事故に係わる死者以上の死者が出ているがメディアもそれ程報じないし、それに比例して人々もそれ程関心を示さない、物理的な距離ではなく心理的な距離感もあるのであろう。

94年、日本からはるか遠くのアフリカのルワンダで起きた部族同士の衝突の死者は数十万~100万とも言われている、つまり東京ドームいっぱいの人間の十倍以上もの人間が虐殺されたといわれているが、そんな惨劇のニュースを日本ではお茶の間という安全な場所から眺めていた、恐らくその惨劇の実態を多くの人は実感できないだろうと思う、当然私も出来ていない、でも逆に秋葉原等で起きた暴漢による殺人は大事件である。

つまり、身近な一人の死は悲劇で事件であるが、遠くの数百数千数万の死は単なる数字になる、と、どこかで読んだ事がある、報道等でもその様な扱いになっていると思う。

でも、もしその遠い国の現地の人を個人的に一人でも知っているとなると捕らえ方は異ってくるのではないか。

例えばテレビ等で時々出てくるたけしの付き人のゾマホン、彼が有名になる前に彼の国を知っていた人はどれだけいるか?

でも彼のお陰でベナン共和国へ日本のテレビ局が取材に行き今や多くの人が知っている、そして直に触れ合う人が出てくる。

一度でも触れ合ってしまうとこれまでとは異なる、何らかの援助が必要であれば放ってはおけなくなると思う、そうなると行動を起こす人が出てくる、、だからまずは知り、そして直に触れ合うことが大事だなのではないか?

傍観者ではいけないと思う、なぜならそういった生き方が自分に帰ってくると思うからである、独りよがりな生き方をして孤独な死に方をしている人が増えている様だ、、、正に因果応報、、、

日本国自衛隊では、機密情報がダダ漏れなのはよく知られている。
だから日本人は軍事機密漏洩の重要性に思い至らない。
機密が漏れてもそれなりに運営していけるなら理想的だが、実際は親方アメリカだからやっていける。
と思っているだけなんだが。
こんな記事を載せると、「だから機密保護法が必要だ」という手合いが出てくるが、そんなもの作ったって日本では有効に機能しない。
100人の中の1人が漏らすなら取り締まれるが、100人が漏らすなら手が廻らない。
日本はなんと民主的な国になったことだろう。

海外に派遣された日本の自衛官が既に30名を越える死者(事故・自殺・不明)を出していることが、国民的な認識の外にある。また日本に戻って来てから何らかの精神的外傷に苦しんでいる隊員がいるはずであるが、これも国民的な認識の外にある。これらの事どもがあたりまえに議論されて海外派遣で肉体的精神的なダメージを受けた自衛官をしっかりとフォローしてゆく制度はどうあるべきなのかの国民的な認識が必要である。イラクでなくなった外交官は何の任務で何の為になくなったのかも、私にはわからなかった。全てベールに包まれていて、日本のことを日本人が決めてゆくために必要な情報自体が日本のコントロール下にないのではないのかという、気までしてくる。予算案ひとつとってもそうなのだ。国民の為の○○というシリーズ本が一時流行ったが、実際には国民の為の○○に全くなっていないではないか。国民が誕生させた政府が国民の為の政府になっていない。国民の為の情報が国民にシェアーされていない。情報論の要は情報がきちっとシェアーされているかどうかである。

>日本のことを日本人が決めてゆくために必要な情報自体が日本のコントロール下にないのではないのかという、気までしてくる。

まさに、これが問題だと思います。 それゆえ公開で事業仕分けをやることに大きな意義があります。 あれがお金の節約のために矮小化した形で行われていることは誠に残念なことです。

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