Calendar

2010年9月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    

Recent Entries

« [記者レク]郷原信郎:村木厚子さんへの無罪判決で裁判所が検察批判をしなかった理由
メイン
田中利幸:広島オリンピック代替案──国際平和芸術文化際の定期的開催を! »

【インタビュー】高野孟推薦!菅野芳秀氏の新刊『玉子と土といのちと』が発売

「土とは何かは日本文明論の大きなテーマだ」(「高野孟の遊戯自在録005(8月4日)」より)

 《THE JOURNAL》主宰・高野孟がブログで『土の文明史』(築地書館)とともに紹介したのは山形県の農家・菅野芳秀さんの著書でした。今回の著者インタビューのお相手は菅野さんです。

 菅野さんは山形県長井市で養鶏農家を営む一方、市内全世帯を巻き込んだ生ゴミ・リサイクルのシステム「レインボー・プラン」を実現して全国で名を知られた地域リーダーです。

 明治大学農学部時代は学生運動に明け暮れ三里塚闘争裁判の被告となり、「パトカーが自宅の前に常駐し、隣近所に迷惑をかけた」というほどの「活躍」ぶりだったようです。

 現在は息子さんとともに約1000羽のニワトリを放し飼いで育てています。ついつい忘れがちな「暮らし」の視点が、新著『玉子と土といのちと』(創森社)の中にたくさん散りばめられています。ぜひ手にとって一読下さい!

100824_egg1.jpg
玉子と土といのちと

*   *   *   *   *

菅野芳秀氏(農家)
「暮らし」中心の農業を
100918_kannno.jpg

 ニワトリと共に暮らした30年間で目にした「ええっ!?そうなんだぁ」という驚きや発見、そこから見えたニッポンなどを百姓仕事の合間に書き綴ってきました。

 みなさんが読むときは肩の力をすっと抜いて、日本酒を口に含みつつ、ペラペラとページをめくってくれたらいいかなと思います。そんな気楽な本ですよ。

─菅野さんの生活と、土とのふれあいがよく描かれていますね

 人々は長い間、畑や田んぼに堆肥をまき、土の栄養分を使い尽くすことなく暮らしてきました。小さな日本の中で農業を通して人々が暮らせた背景には、こうした土との持続的なつきあいがありました。

 今は土が疲弊しています。作物を育てる農業に必要な資源は土。土なくして私たちは生き続けることができません。土は私たちだけでなく、はるか未来に向かって種を撒き続けていく人々との共有資源です。しかし今、最小のコストで最大利益をあげようとする農法のなかで土の使い捨てが繰り返され、まさに枯渇しようとしてると思います。

─農家人口の減少や高齢化などの問題が山積しています。未来の農業には何が求められますか?

  これからの農業の母体となるのは「暮らしとともにある農業」だと思います。
 「暮らしとともにある農業」は家族農業です。家族といっても血縁関係とは限りません。NPOや人々の寄合も含めた「暮らし」を中心とした家族"型"農業です。暮らしがある以上、そこには子どもや孫がいます。子ども達を常に見ながら畑を耕し土と関わっていけることがいいと思います。そうすれば自然に、土の持続性を考える農業になっていくにちがいありません。

(文責・構成:《THE JOURNAL》編集部)

*   *   *   *   *

 『玉子と土といのちと』は創森社より好評発売中です。ぜひ一読下さい。

【関連記事】
■菅野芳秀:夢の続き (よろんず)
http://www.the-journal.jp/contents/yoronz/2010/05/post_75.html

■高野孟の遊戯自在録006(高野孟の「極私的情報曼荼羅」8月21日に著書紹介あり)
http://www.the-journal.jp/contents/takano/

【関連映像】

(「土はいのちのみなもと」by zachoice)

*   *   *   *   *

【プロフィール】菅野芳秀(かんの・よしひで)
1949年生まれ。養鶏農家を営む一方、山形県長井市の全世帯を巻き込んだ生ゴミ・リサイクルのシステム「レインボー・プラン」を実現。著書に『土はいのちのみなもと 生ゴミは よみがえる』(講談社)

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.the-journal.jp/mt/mt-tb.cgi/7271

コメント (5)

■コメント投稿について編集部からのお願い

《THE JOURNAL》では、今後もこのコミュニティーを維持・発展させていくため、コメント投稿にルールを設けています。投稿される方は、投稿前に下記のリンクの内容をご確認ください。

http://www.the-journal.jp/contents/info/2009/07/post_31.html

ご理解・ご協力のほどよろしくお願いいたします。

とても興味深いです。大正大学のポッドキャストの映像もいいですね。勉強になります。こういう試みは珍しいのでしょうか。似た様な「循環型」あるいは「持続可能な」まちづくりの試みをシリーズでどんどん紹介していくのもいいのでは?

地産地消とは、農作物などその地で収穫されたものをその地で消費するということをいいますが、実は消費後の廃棄物をやはりその地で利用するという意味にも拡大解釈して使われます。

その地で生産された農作物を、その地で食し、その後の廃棄物は、堆肥としてその地に返す。

このような考え方は、数年前からいろいろな農業従事者や教育関係者の方が実践されています。

農業は土が基本は当然のことですが、これらの資源循環を行っていくためには、まずは食育。円高で安価になった輸入品の食材を使うのではなく、自分の住処に近い産地で収穫された国内産の食材をすすんで使う。これが重要なのではないかと思います。

>布施さま(2010年9月19日 10:22)

 貴重なコメント、ありがとうございます。こういった提案をいただけること、大変うれしく思います。

 普段の《THE JOURNAL》編集部は限られた人数で時事的なネタをできるかぎり直接取材し、テキスト、写真、映像でのコンテンツ作りに励んでおります。

 今回のようなまちづくりや地域の活動は全国でたくさんあります。必ずしもホットで派手でないコンテンツにも積極的に挑戦していこうと、高野をはじめ編集部で考えております。

 コメントを寄せづらいネタも多くあるかと思いますが、編集部では工夫をしながら記事を作ってまいりますので今後ともどうぞご支援よろしくお願いいたします。

 ちなみに本誌ブロガーの甲斐良治氏は、全国各地域で起こっている小さな“うねり”を丁寧に取材し、掲載していただいております。参考までに、ぜひこの機会にご覧下さい。(季刊「地域」インタビューは →コチラ←)

2年前に30坪ほどの家庭菜園つきの中古戸建を購入し野菜作りを始めた。
田舎育ちの私は、子供のころ山遊びや沢遊びが大好きで野山を毎日駆け回っていたが、畑仕事は大嫌いだった。大好きな父が手伝えと何度も言ったがどうしても好きになれなかった。
時を経て、土をいじり始め何ともいえぬ寛ぎを感じている。
週たった一度の休みの午前中一杯、あれだけ大嫌いだった畑でッたっぷり汗を流し、畑の見回りは早朝6時に起床して毎日行い草引きと虫取りは欠かさない。
一言楽しい!収穫する時のうれしさはもちろんだが畑の毎日の変化を見る事がもっと楽しい。
2年目からは、土の重要性を肌身で感じた、連作障害はその典型だ。
大都市圏に住む住み辛さか隣家と適度な距離を保てる我が家でも畑の隅で雑草を燃やすと苦情を言う人がいる。コンポストは匂いへの苦情が有りそうだ。
いろいろ調べて我が家に一番合った方法として私は、有用微生物を含んだ土壌改良資材を用いる事にした、この改良剤少々を米糠等に混ぜたものを、雑草や畑の野菜の収穫残滓とこのを土に梳きこむ方法だ。
この土壌改良は今のところ成功しているようだが、はっきりとした効果のほどは来年の野菜の出来栄えを見ないと解らない。

さて、生ごみリサイクルやコンポストだが、私も知人からその有用性については10年ほど前からよく聞かされた、町興し策として南九州地方でも良く用いられたように記憶しているが、同時に出来上がった堆肥が流通せずに山積みになったりしていると云う事も教えられた。採算をとるのが難しいとの事であった。
私は、リサイクルと銘うつモノの成否の分かれ目は、その出口戦略にあると思っている。そのあたりのアイデアとかコンポスト工場の運営等の現状も解ればレポートして頂きたい。

余談だが、これらの事を教えてくれた知人の発想は大胆で10数年前に農業は土木工事だと云うことで当時仕事にあぶれていた土建屋を引っ張ってきては農業や林業への進出を勧めていた。その傍ら今後は工場で野菜を作る(大規模な水栽培)ようになると予言めいた事も話してくれた。
食を考える時に既成の枠にとらわれることなく想像力を豊かにして考えると意外と道は開けるんじゃないだろうか?

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

※[投稿]ボタンをクリックしてから投稿が完了するまで数十秒かかる場合がございますので、2度押しせずに画面が切り替わるまでお待ちください。

Profile

日々起こる出来事に専門家や有識者がコメントを発信!新しいWebニュースの提案です。

BookMarks




『知らなきゃヤバイ!民主党─新経済戦略の光と影』
2009年11月、日刊工業新聞社

→ブック・こもんず←




当サイトに掲載されている写真・文章・画像の無断使用及び転載を禁じます。
Copyright (C) 2008 THE JOURNAL All Rights Reserved.